康僧鎧
康 僧鎧(こう そうがい、梵: Saṃghavarman[1] [サンガヴァルマン]、生没年不詳)は、中国三国時代の魏の訳経僧である。天竺(インド)出身の僧と伝えられているが、康の字から西域の康国[注 1]・康居国[注 2]の出身とする説もある。三蔵法師。「僧伽跋摩」(そうぎゃばつま)と音写する。
嘉平4年(252年)頃、洛陽の白馬寺に赴き経典の訳出に励んだ。
訳出経典[編集]
- 『仏説無量寿経』2巻
- 『仏説無量寿経』は、『大スカーヴァティーヴューハ』(Sukhāvatīvyūha)の漢訳のひとつ。
- 日本の浄土教各宗で正依の経典とされる『仏説無量寿経』の訳者とされる。浄土教諸宗の経典や『大正新脩大蔵経』では、訳者は「曹魏天竺三蔵康僧鎧訳」(もしくは「天竺三蔵康僧鎧訳」)と記されている。
- しかし近年の仏教学者の研究では、『仏説無量寿経』の訳者について諸説あり、康僧鎧の訳とすることに否定的な見方がある[2]。
- 『郁伽長者所問経』1巻
- 『大宝積経』巻第八十二
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
参考文献[編集]
- 中村 元、早島鏡正・紀野一義 訳注 『浄土三部経』 下、岩波書店〈岩波文庫 青306-2〉、1990年。ISBN 4-00-333062-5。
- 勧学寮編 『浄土三部経と七祖の教え』本願寺出版社、2008年。ISBN 978-4-89416-792-6。