聖なる海とサンシャイン

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聖なる海とサンシャイン
THE YELLOW MONKEYシングル
初出アルバム『8
リリース
ジャンル ロック
レーベル BMGファンハウス
プロデュース 吉井和哉
朝本浩文
チャート最高順位
THE YELLOW MONKEY シングル 年表
バラ色の日々
1999年
聖なる海とサンシャイン
(2000年)
SHOCK HEARTS
(2000年)
ミュージックビデオ
聖なる海とサンシャイン - YouTube
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聖なる海とサンシャイン」(せいなるうみとサンシャイン)は2000年1月26日に発売されたTHE YELLOW MONKEY20枚目のシングル。発売元はBMGファンハウス

解説[編集]

前作同様、朝本浩文とのコラボレーションシングル。バンド史上初の試みとして、カップリングにシングル曲のバージョン違いが4曲収録された。4曲いずれもアルバム未収録。

1999年3月の『PUNCH DRUNKARD TOUR 1998/99』終了後最初に制作された楽曲で、当初は吉井曰く「『天国旅行』のような楽曲を想定しており、プログレッシブな構成かつ、それをコンパクトにした楽曲」だったという[1]。また、仮歌段階では長尺のイントロも想定されていたが、朝本のアドバイスにより短縮され、吉井はこれを「朝本さんが来て、イエローモンキーに必ずある大イントロがなくなった」「新鮮だった」と語っている[2]。当初は『SO YOUNG』以来の復帰作品になる予定であったが、スタッフから出た「休み明けにしては地味なのではないか」との意見を受け、アップテンポな曲調の『バラ色の日々』が先行してリリースされた。

吉井はこの曲に特別な思い入れがあり、「(最近書いた曲の中では)僕の中では一番『聖なる海とサンシャイン』が愛着あったわけですよ。どこ行っても口ずさんでたし。僕はどうしても『聖なる海とサンシャイン』を休み明けの第一弾にしたかった」と語っている[2]。一方、「こんなに困った曲はなかった。この曲に"お前1年間『聖なる海とサンシャイン』について考えろ"って言われたぐらいの」と語るほど、制作は困難を極めた[1]。カップリングにシングル曲のバージョン違いが4曲収録されているが、吉井は「『聖なる海とサンシャイン』に完成形はなかったと思う。俺も大好きだけど、凄くいい曲になりそうなものがこんなに落としどころがなかった。そういう曲はこの曲以外にはない」と語っている[1]

8thアルバム『8』には、アルバムバージョンとして再アレンジされて収録されているが、吉井は「この曲をどうアルバムバージョンとして再アレンジしていくのかが見えたのは、アルバムのレコーディングに入って後半のことだった」「作為的なものではないが、曲順が(アルバムのタイトルと同じ)8曲目であり、それが意味深に思える。通して聴いていても『聖なる海とサンシャイン』でドキッとする。色気と怖さが見える感じがして、好きな瞬間である」と語っている[1]

PVにはシングル作品で唯一演奏シーンが一切なく、短編映画のような作りになっており、女優西田尚美が出演。監督を務めた高橋栄樹は「ある意味、僕のMVの到達点」として本作のミュージック・ビデオを挙げた[3]菊地英昭の文字を指で追うシーンがギター、菊地英二のタイプライターを叩くシーンがドラムを表現しており、演奏シーンの代わりに象徴的なもので表現したのが特徴である[4]

収録曲[編集]

  1. 聖なる海とサンシャイン
    編曲:THE YELLOW MONKEY・朝本浩文
    テレビ朝日系『おネプ!』エンディングテーマ。映画『現実の続き 夢の終わり』主題歌。
  2. 聖なる海とサンシャイン -Suspend Minnow Version-
    編曲:THE YELLOW MONKEY・朝本浩文
    吉井がミックスを担当。『8』に収録されたアルバムバージョンには、本バージョンのボーカルテイクが流用されている。
  3. 聖なる海とサンシャイン -Sunshine-
    編曲:THE YELLOW MONKEY・朝本浩文・屋敷豪太
    アルバム未収録。
  4. 聖なる海とサンシャイン -Sunnyside of winter mix-
    編曲:THE YELLOW MONKEY・朝本浩文・磯村淳
    アルバム未収録。
  5. 聖なる海とサンシャイン -jaz raser drive mix-
    編曲:THE YELLOW MONKEY・朝本浩文・北里玲二
    アルバム未収録。

収録アルバム[編集]

#1. 聖なる海とサンシャイン

カバー[編集]

#1. 聖なる海とサンシャイン

  • MADOKA(2012年9月22日、ライブ「MADOKA・夜長月ノ宴」)※阿木燿子宇崎竜童が経営するライブビストロ「ノヴェンバー・イレブンス」(東京・赤坂)におけるライブ[5]。MADOKAはコロッケの娘。
  • 吉井和哉(2007年ライブツアー「GENIUS INDIAN TOUR」)※セルフカバー

脚注[編集]

  1. ^ a b c d 『15YEARS』(ぴあ
  2. ^ a b 『ROCKIN'ON JAPAN』 2000年5月号 (ロッキング・オン社)
  3. ^ eikitakahashiのツイート(393407268038774784) 高橋栄樹 (eikitakahashi) Twitter
  4. ^ スペースシャワーTV (2000年2月12日放送)
  5. ^ 2012.9.22 『MADOKA・夜長月ノ宴』, MADOKA OFFICIAL WEB SITE | 9muses-trap, http://www.9muses-trap.com/live118.html 

外部リンク[編集]