清水重道

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清水 重道(しみず しげみち、1909年(明治42年)12月14日[1] - 1958年(昭和33年)4月23日[1])は、日本の国文学者詩人作家歌人

経歴[編集]

東京生まれ。東京帝國大學文學部國文學科卒業。“非常に秀才だった”という[2]東京音楽學校教授となる。1935年(昭和10年)「沙羅」を作詞。1936年(昭和11年)信時潔が独唱曲として歌曲集「沙羅」を発表。1943年(昭和18年)9月「木下保第10回独唱会・信時潔歌曲の夕」において全曲初演(水谷達夫ピアノ伴奏)。木下・水谷によりコロンビヤレコードへの録音も行われ、レコードが1943年度(昭和18年度)の文部大臣賞を受賞した。

清水に関しては、日中戦争(1937年(昭和12年)~)を機に北海道に渡った[3]という説もあり、アイヌに関する著書があることや、北海道の小中学校の校歌を数多く作詞していることから、北海道と縁が深いことは推測できるが、1949年(昭和24年)に群馬大學教授の肩書で発表している論文もあり、詳細な経歴は不明である。しかしながら、戦前から戦後にかけて、主に国文学についてきわめて旺盛な執筆・論説活動を行っていたことが確認できる。また、北海道以外の校歌の作詞も手がけている。

1958年(昭和33年)4月23日、東京にて死去[1]。48歳没。

著書[編集]

  • つれづれぐさ 卜部兼好 [著] ; 清水重道 訳 1941年(昭和16年)柴山教育出版社[4]
  • 今昔物語 清水重道 著 ; 清水有声 絵 1943年(昭和18年)至文堂[4]
  • たまがつま 本居宣長 [著] ; 清水重道 著 1943年(昭和18年)柴山教育出版社[4]
  • よしのしふゐ 清水重道 著 ; 望月春江 絵 1944年(昭和19年)柴山教育出版社[4]
  • 日本文学の歴史 清水重道 著 1953年(昭和28年)青也書店[4]
  • アイヌの神話と伝説 少年読物文庫 清水重道 著 ; 畠山三代喜 絵 1955年(昭和30年)同和春秋社[4][5]
  • 今昔物語 清水重道 著 1956年(昭和31年)至文堂[4]
  • 更級日記 福音館古典全釈文庫 清水重道 著 1956年(昭和31年)福音館書店[6]
  • 朝の笛第1巻第9号 日本児童文芸家協会編集 びんの小鬼・1(原作・スチブンスン 岸なみ 絵・松井末雄)まよなかのきつね(花岡大學 絵・菊地長市)赤いリヤカー(村松千代 絵・岩崎ちひろ)カッパとこどもたち(絵と文 久米宏一)グラビア・地下鉄 川のある村(内木村治 絵・安泰)アイヌ民話・おにばな(清水重道 絵・輪島清隆)1956年(昭和31年)10月 朝の笛社[7]
  • アイヌの神話と伝説 少年読物文庫 清水重道 著 1961年(昭和36年)同和春秋社[8]

論文・寄稿等[編集]

  • 赤い鳥6巻5号 「秋の野」清水良雄・「支那手品」坪田譲治・「煙草」清水重道・「ぬり絵」土居その子 他 1933年(昭和8年)赤い鳥社[9]
  • 赤い鳥7巻2号 表紙清水良雄 挿絵-深澤省三・前島とも子 童話-鈴木三重吉森三郎・坪田譲治・清水重道・小林七葉他 1934年(昭和9年)2月 赤い鳥社[10]
  • 山.1(4) (梓書房,1934-04)うづき――(旋頭歌)/淸水重道[11]
  • 山.1(7) (梓書房,1934-07)榛原――(長歌)/淸水重道[11]
  • 朝鮮公論.22(8)(257);8月號 (朝鮮公論社,1934-08)登山の全一性/淸水重道[11]
  • 山.2(4) (梓書房,1935-04)煙――(詩)/淸水重道[11]
  • 山.2(5) (梓書房,1935-05)運材圖會/淸水重道[11]
  • ケルン.5(6月号)(25) (ケルン編輯室,1935-06)山の歌(ヘンリー・ヘーク)/淸水重道[11]
  • 山.3(4) (梓書房,1936-04)小さき祭壇――(旋頭歌)/淸水重道[11]
  • 國文學:解釈と鑑賞.2(3)(10) 至文堂 編(ぎょうせい,1937-03)熊野落ちの御道筋/淸水重道[11]
  • 朝鮮公論.25(4)(289);4月號 (朝鮮公論社,1937-04)春の丘/淸水重道[11]
  • 國文學:解釈と鑑賞.2(7)(14) 至文堂 編(ぎょうせい,1937-07)論說 「和歌に於ける制禁詞」の解說/淸水重道[11]
  • 國文學:解釈と鑑賞.2(8)(15) 至文堂 編(ぎょうせい,1937-08)論說 和歌に於ける「制禁詞」の解說(下)/淸水重道[11]
  • 國文學:解釈と鑑賞.3(3)(22) 至文堂 編(ぎょうせい,1938-03)論說 歌はれる日本語/淸水重道[11]
  • 國語と國文學.15(4)(168) 東京大学國語國文學会 編(明治書院,1938-04)書評 武田祐吉氏著「國文學硏究歌道篇」/淸水重道[11]
  • 國文學:解釈と鑑賞.4(7)(38) 至文堂 編(ぎょうせい,1939-07)日本語の諸相 軍隊用語について/淸水重道[11]
  • 國語と國文學.18(4)(204) 東京大學國語國文學会 編(明治書院,1941-04)顯輔の歌論と詞花集/淸水重道[11]
  • 國文學:解釈と鑑賞.6(5)(60) 至文堂 編(ぎょうせい,1941-05)特輯・日本文學の表現美 定家の心/淸水重道[11]
  • 國文學:解釈と鑑賞.7(4)(71) 至文堂 編(ぎょうせい,1942-04)特輯・少國民文學の檢討 童話と國文學/淸水重道[11]
  • 國文學:解釈と鑑賞.7(6)(73) 至文堂 編(ぎょうせい,1942-06)大東亞戰爭と機會に國文學は如何あるべきか/玉井幸助;齋藤茂吉;小寺融吉;若月保治;柳田泉;尾山篤三郞;新村出;森本治吉;西下經一;佐藤一英;淸水重道;下村宏;能勢朝次;石村貞吉;松村博司;大西貞治;室積徂春;長谷川かな;山口誓子;各務虎雄;岩田九郞;松尾聰;髙須芳次郞;土井重義;河竹繁俊;杉浦翠子;五十嵐力;吉田澄夫;片寄正義;飯島正;阪口玄章;百田宗治;古谷綱武;宮田和一郞;石山徹郞;兒山敬一;石田吉貞;飯塚友一郞;窪田敏夫;藤森成吉;山崎麓;秋山謙藏;井本農一;重友毅;金子元臣;宮崎晴美;神崎淸;高木武;岡山巖;田中重太郞;湯山淸;後藤興善;吉川孝一[11]
  • 財政.7(12) (大蔵財務協会,1942-12)新嘗祭/淸水重道[11]
  • 國文學:解釈と鑑賞.8(6)(85) 至文堂 編(ぎょうせい,1943-06)後鳥羽院を偲び奉る/淸水重道[11]
  • 國文學:解釈と鑑賞.9(3)(94) 至文堂 編(ぎょうせい,1944-03)大東亞建設と國文學/淸水重道[11]
  • 國語國文學教育の方向 久松潜一 編(健文社,1949)中學校に於ける古典教材・群馬大學教授 清水重道[11]
  • 国語研究.1(3) (国語研究編集部 (群馬大学学芸学部国文学研究室内),1952-06)批判ということの一面/清水重道[11]
  • 小説公園.4(2);2月號 (六興出版社,1953-02-01)むさしの(詩)/淸水重道[11]
  • 国文学:解釈と鑑賞.18(8)(207) 至文堂 編(ぎょうせい,1953-08)今昔物語と宇治拾遺物語/清水重道[11]
  • 実力本位枕草子詳解 (實力本位国漢詳解叢書)/清水重道 著(山海堂,1953)[11]
  • 解釈.1(3) (解釈学会,1955-07)誦ず/清水重道[11]
  • 教育音楽.2(7) 日本教育音楽協会 編(音楽之友社,1958-07)朝は明けたり(歌劇オルフェオ」終末合唱)/淸水重道;グルック[11]
  • 教育音楽.4(5) 日本教育音楽協会 編(音楽之友社,1960-05)春の風/清水重道;モーツアルト[11]

作詞・作歌[編集]

  • 呼びかくる : 歌集 清水重道 著 1929年(昭和4年)清水きぬ子[4]
  • 沙羅 清水重道 作詞 ; 信時潔 曲 1936年(昭和11年)共益社[4]
  • 東京府立第十中學校(現・東京都立西高等学校)校歌 信時潔作曲 1942年(昭和17年)2月23日[12][13]
  • 官立無線電信講習所(現・電気通信大学)校歌「若き命」 平井保喜作曲 1944年(昭和19年)4月10日[14]
  • 佐賀青年師範學校校歌 平井保喜作曲 1944年(昭和19年)12月11日[15]
  • 秋田県立湯沢中學校(現・秋田県立湯沢高等学校)校歌 橋本國彦作曲 1945年(昭和20年)[16]
  • 北海道上川郡・東川第一国民学校校歌、西蘆別小学校校歌、神居第一中学校校歌、千代岡中学校校歌、幾寅中学校校歌、旭川第一小学校校歌、秩父別中学校校歌、美瑛第一中学校校歌、阿寒郡阿寒村微別中学校校歌、中美別小学校校歌、十勝・本別中学校校歌、深川中学校校歌、比布中学校校歌、旭川市・光陽中学校校歌、美瑛第二中学校校歌、名寄小学校校歌、永山小学校校歌「みんなして」、当麻中学校校歌、旭川市啓明小学校、東川小学校校歌(「あかるい笑顔」他2種)、東神楽中学校校歌 附上川青年の歌、上川青年音頭、新憲法公布の歌、旭川そろた音頭、東川第一国民学校校歌 新野仁助(北海道学芸大学(現・北海道教育大学)教授)作曲 1946年(昭和21年)~1953年(昭和28年)頃[17][18]
  • 寺 信時潔作曲 1950年(昭和25年)発表[19]
  • 旭川市立永山中学校校歌 信時潔作曲 1951年(昭和26年)[20]
  • 日本リード曲選 清水脩 編(音楽之友社,1952)北秋の(淸水重道),占ふと(淸水重道),丹澤(淸水重道)[11]
  • 士別市立士別中学校校歌 新野仁助作曲 1952年(昭和27年)[21][22]
  • 滝川市立江陵中学校校歌 信時潔作曲 1953年(昭和28年)3月15日[23]
  • 群馬大学医学部附属看護学校校歌「をとめわが」高原庄七作曲 ※群馬大学医学部附属看護学校(現在は群馬大学医学部保健学科に改組されて廃止)の設立は1951年(昭和26年)[24][25]
  • 埼玉県立浦和西高等学校校歌 下総皖一作曲 1952年(昭和27年)10月[26]
  • 北海道立旭川西高等学校校歌 信時潔作曲 1953年(昭和28年)[27]
  • 秩父市立南小学校校歌 下総皖一作曲 1956年(昭和31年)2月11日[28][29]
  • 蕨町立北小学校(現・蕨市立北小学校)校歌 1956年(昭和31年)8月[30]
  • 東京都中野区立塔山小学校校歌 信時潔作曲[31]
  • ハイカー.(78) (山と渓谷社,1962-04)歌曲「丹沢」/清水重道;信時潔[11]
  • 女声合唱組曲 沙羅 清水重道作詩/信時潔作曲/木下保編曲 音楽之友社 2010/4/7 ISBN 9784276554986
  • 男声合唱組曲 沙羅:改訂新版 清水重道作詩/信時潔作曲/木下保編曲 音楽之友社 2012/7/26 ISBN 9784276548381
  • 混声合唱組曲 沙羅 清水重道作詩/信時潔作曲/木下保編曲 音楽之友社 2005/11/17 ISBN 9784276544901

脚注・出典[編集]

  1. ^ a b c 『男声合唱組曲「沙羅」』音楽之友社、1982年9月30日。
  2. ^ 木下保指導による混声合唱組曲「沙羅」CD フォンテック ライナーノーツ 制作ノート 荒巻亀太郎
  3. ^ 慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団第96回定期演奏会パンフレット(1971年)による。ただし「和歌山県に生れ」「北海道に渡り、そこで胸をわずらい没した」「活字として現在まで残っているのは沙羅を除いては見当たらない」等、他の資料との相違や誤謬が見られる。
  4. ^ a b c d e f g h i 清水 重道”. WebcatPlus. 2020年4月3日閲覧。
  5. ^ アイヌの神話と伝説 少年読物文庫”. 日本の古本屋. 2020年4月3日閲覧。
  6. ^ 更級日記 福音館古典全釈文庫”. 日本の古本屋. 2020年4月3日閲覧。
  7. ^ 朝の笛 第1巻第9号 昭和31年10月”. 日本の古本屋. 2020年4月3日閲覧。
  8. ^ アイヌの神話と伝説 少年読物文庫”. 日本の古本屋. 2020年4月3日閲覧。
  9. ^ 「秋の野」清水良雄・「支那手品」坪田譲治・「煙草」清水重道・「ぬり絵」土居その子 他”. 日本の古本屋. 2020年4月3日閲覧。
  10. ^ [雑誌赤い鳥 7巻2号]”. 日本の古本屋. 2020年4月3日閲覧。
  11. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae 清水重道”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 2020年4月3日閲覧。
  12. ^ 校歌・学友歌”. 東京都立西高等学校. 2020年4月3日閲覧。
  13. ^ 母校の沿革”. 東京都立西高等学校同窓会. 2020年4月3日閲覧。
  14. ^ 平井保喜 (康三郎) 自筆譜 <<若き命>>”. 日本の古本屋. 2020年4月3日閲覧。
  15. ^ 平井保喜 (康三郎) 自筆譜 <<佐賀青年師範学校校歌>>”. 日本の古本屋. 2020年4月3日閲覧。
  16. ^ 校章・校歌”. 秋田県立湯沢高等学校. 2020年4月3日閲覧。
  17. ^ 清水重道作詞校歌草稿 24点”. 日本の古本屋. 2020年4月3日閲覧。
  18. ^ 原典では「滝川江陵中学校校歌」「永山中学校校歌」「旭川西高校校歌」が含まれていたが、別サイトで作曲者が異なることが判明したため除いて別記した。
  19. ^ 木下保の藝術~信時潔、團伊玖磨歌曲集~ CD ライナーノーツ「昭和を生きた藝術家・木下保」戸ノ下達也
  20. ^ 校歌”. 旭川市立永山中学校. 2020年4月3日閲覧。
  21. ^ 沿革”. 士別市立士別中学校. 2020年4月3日閲覧。
  22. ^ 校章・校歌・校訓”. 士別市立士別中学校. 2020年4月3日閲覧。
  23. ^ 校歌”. 滝川市立江陵中学校. 2020年4月3日閲覧。
  24. ^ 作曲者・高原庄七自筆譜 <<をとめわが>>”. 日本の古本屋. 2020年4月3日閲覧。
  25. ^ Wikipedia「群馬大学医療技術短期大学部」の項目を参照
  26. ^ 校歌”. 埼玉県立浦和西高等学校. 2020年4月3日閲覧。
  27. ^ 校歌”. 北海道立旭川西高等学校. 2020年4月3日閲覧。
  28. ^ 沿革”. 秩父市立南小学校. 2020年4月3日閲覧。
  29. ^ 校歌”. 秩父市立南小学校. 2020年4月3日閲覧。
  30. ^ 蕨市立北小学校の沿革”. 蕨市立北小学校. 2020年4月3日閲覧。
  31. ^ 学校紹介”. 東京都中野区立塔山小学校. 2020年4月3日閲覧。