大蔵財務協会

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大蔵財務協会(おおくらざいむきょうかい)は、かつて大蔵省外郭団体として設立された経緯から、財務省との結びつきが強い日本一般財団法人、出版事業者[1]。長らく財団法人であったが、公益法人制度改革を経て、2011年に一般財団法人に移行した[1]

概要[編集]

1936年8月28日に、大蔵省外郭団体として設立された[1][2]。組織としての目的については、「本財団は、わが国経済・社会の健全な発展に寄与することを目的とする」[2]、あるいはより詳しく、「財政金融に関する調査研究・啓蒙普及事業及び財政金融など経済・社会に関する情報提供事業等を行い、わが国経済・社会の健全な発展に寄与することを目的とする」などと説明されている[1]

大蔵財務協会は、税務関係を中心に年間100点ほどの書籍を刊行する出版事業者であり、財務行政に関する調査、啓蒙普及などの公益事業にも取り組んでいる[3]

大蔵省財務省出身者が役員となる例がしばしばあり、いわゆる「天下り」先のひとつと目され、また、出版物を省庁が多く買い上げ、その印税や原稿料を各省庁の関係者が個人として受け取るという例のひとつとも報じられた[4]

2007年時点の報道によれば、当時、大蔵財務協会が発行元となっていた財務省の広報誌『ファイナンス』は、およそ1万部の発行部数のうち3000部ほどが財務省によって購入されていたという[5]。その後、『ファイナンス』は、日経印刷が販売元となっている[6]

大蔵財務協会は、日本専門新聞協会の会員である[7]

おもな出版物[編集]

  • 新しい大蔵省の機構 → 大蔵省の機構 → 財務省の機構
    • 1949年に『新しい大蔵省の機構』として刊行され、以降、名称を変えながら数年ごとの刊行が継続されている[4]
  • 大蔵省百年史、1969年[8]
  • 目で見る税務署百年史、1996年[9]
  • Q&A改正貸金業規制法のすべて、2004年[10]

定期刊行物[編集]

  • 国税速報 - 週刊:国税庁法令解釈通達収録
  • 税のしるべ - 週刊

おもな役員経験者[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d 出版ERPシステム(販売管理)一般財団法人 大蔵財務協会 様(文化通信bBB 2013/1/28 掲載)”. 光和コンピューター. 2015年9月12日閲覧。
  2. ^ a b c 協会概要”. 大蔵財務協会. 2015年9月12日閲覧。
  3. ^ 事業案内”. 大蔵財務協会. 2015年9月12日閲覧。
  4. ^ a b “11省庁、所管13法人と「印税関係」 大臣写真集も大量に”. 朝日新聞・朝刊: p. 31. "大蔵、労働、建設など十一省庁が昨年度、所管する十三公益法人の発行する各省庁がらみの出版物計十六億四千万円分を買い上げる一方、法人側から計二億七千万円の印税や原稿料などの報酬を受け取っていたことが、朝日新聞社の入手した省庁の調査資料で分かった。... 天下り法人に多額の税金を支払い、報酬をねん出させる形で癒着が続いている。... 大蔵財務協会が毎年発行する「大蔵省の機構」(同千七百円)のように、組織などに変更があった部分を除いて毎回同じ内容の本も、発行のたびに同省が大量購入し、印税を受け取っている。昨年度の場合、三千五百部発行のうち約三千部を同省が購入、約六十万円の印税を受領していた。"  - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
  5. ^ “省庁広報誌、脱「身内」 天下り先発注、見直し 民間に発行委託の動き”. 朝日新聞・朝刊: p. 34. (2007年1月11日)  - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
  6. ^ 財務省広報誌 「ファイナンス」”. 財務省. 2015年9月13日閲覧。
  7. ^ 加盟社一覧”. 日本専門新聞協会. 2015年9月13日閲覧。
  8. ^ “大蔵省、130年目の改革へ 政・官、メンツかけた攻防”. 朝日新聞・朝刊: p. 18. (1997年3月12日)  - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
  9. ^ “[話の港]大蔵財務協会が「目で見る税務署百年史」を発刊”. 読売新聞・東京夕刊: p. 18. (1996年11月13日)  - ヨミダス歴史館にて閲覧
  10. ^ “金融庁元幹部の著書 貸金業界が1万冊購入”. 読売新聞・東京夕刊: p. 22. (2006年11月13日)  - ヨミダス歴史館にて閲覧

外部リンク[編集]