末松安晴

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末松安晴肖像写真2015年

生誕 1932年9月22日
   岐阜県中津川市坂下
居住 日本
教育 東京工業大学大学院
         博士課程修了
職業 科学者 技術研究者 教育者
1973-1990 東京工業大学教授
1984-1993 東京工業大学学長
1997-2001 高知工科大学学長
2001-2008 国立情報学研究所所長
業績 大容量長距離通信用
       半導体レーザの発明
   理工系人材の育成
妻  浩子
子供 2
両親 末松裕一、末松まつゑ
祖父 末松金弥、末松さわ
兄弟 末松秀稔、末松信宏
   末松正三、末松弘光
叔父 末松玄六

1983 Valdemar Poulsen
  Gold Medal, Danish Academy
1997 Eduard Rhein Prize,
            Germany
1985 Electronics Letters
   Premium Award, IEE, UK
1989 東レ科学技術賞
1994 C&C賞(C&C財団)
2003 IEEE James H. Mulligan,Jr.
       Education Medal
2014 日本国際賞 国際科学技術財団
2015 文化勲章、天皇陛下下賜

末松 安晴1932年9月22日生)は岐阜県中津川市坂下で育ち[1][2]東京工業大学で世界初の光ファイバ通信実験を行なって公開した[3]。その後、本格的な光ファイバ通信の実現を目指して研究し、大容量長距離光ファイバ通信の標準レーザとし広く世界で用いられている動的単一モードレーザ、すなわち位相シフト分布反射器レーザを発明すると共に[4][5][6][7][8][9][10]、この分野の学術基盤を開拓した[11][12][13][14]。この位相シフト分布反射器レーザ、大容量長距離光ファイバ通信用の標準レーザと世界で用いられている。末松はさらに、波長可変レーザを発明し[15]、集積レーザを実現して能動光集積回路を提唱し[16]、後にPICsと名付けて[17]、現在の発展を図った。

他方では、末松は東京工業大学の教授・学長として理工系人材の育成に励み、さらに高知工科大学の学長並びに国立情報学研究所所長に就任すると共に、文部科学省の科学技術学術審議会会長などを務め、科学技術・学術の振興に努めた。

また、末松は青少年の科学技術教育に関心を持ち、「岐阜サマー・サイエンス・スクールin中津川」(1995年創設)[18]の実行委員長を務めると共に、日本で選ばれた発明や発見のデータベースを集積してネットワーク上で子供から大人までが広く閲覧できる、通称「発明と発見のディジタル博物館」(2010年より日本学術振興会・国立情報学研究所・各学協会財団)[19]の推進を行っている。

青小年期[編集]

少年期[編集]

末松安晴は、1932年9月22日、木曽川沿いの山紫水明の地、岐阜県恵那郡坂下町(現在は中津川市)に父佑一、母まつゑの長男として生まれ、価値観が変動した第2次大戦前後の激動期に育った。家は米穀、木材、石油などの自営業で、「東京へ出て洋館に住む人」と祖父母からは可愛がられた。父は、魚釣りになど折に触れて連れ出してくれ、木曽川の対岸に咲く白い花を、「敷島の大和心を人とわば朝日に匂う山桜花かな」(本居宣長)などと教えたりした。母は社会規範に悖ることをすると厳しく諭した。本を読むのは好きで、子ども向けの「プールターク英雄伝」や「アンデルセン童話」など、雑誌「子どもの科学」、後には「自然」なども購読した。5、6年次に加藤宗平先生の指導で県の模型飛行機恵那郡大会に参加し、2年連続優勝した。旧制の県立恵那中学1年次に第二次大戦が終わり、新設されたサッカー部に属した。ジャンク屋で入手して真空管ラジオを作った。新教育制度の小学区制が施行されて旧制中学は新制高校となり、母親が学んだ高等女学校が前身の県立中津高校に転入した。数学が好きで、また、エディントン著の「膨張する宇宙」や「考古学入門」なども読んだ。戦後、名古屋大学教授となった叔父末松玄六は、末松少年が作った鉱石ラジオが聞こえないのを見かねて、理学部の上田良二教授に会わせたり、除隊後に名古屋大学工学部に移った親戚の市川眞人教授からは、ピタゴラスの定理の成り立ちを教わったりして、刺激の少ない地域に居ながらも啓発された。

大学・大学院時代[編集]

1951年4月に叔父の勧めで東京工業大学に入学し、一年半の教養過程の後に電気工学弱電コースを選んだ。教室よりは、自分で本を読んで納得がゆくまで考えるのが性に合っていた。教養は河合栄治郎著の「百冊の本」から選んで手当たり次第に読んだ。アーノルド・トインビー著の「一歴史家の宗教観」深瀬基寛訳で、「自己中心性を去れ」と社会貢献に目覚め、宗教が合理を越えた高い理念だったことを学んだ。James Clerk Maxwell著の”A Treatise on Electricity and Magnetism”(1973)からは新分野を築いた叡智に触発され、R. Courant und D. Hilbert, “Methoden der Mathematischen Physik”(1924)で、数学は物理現象を記述するもの割り切った。 大学院の指導教官、森田清教授からは「論文書きに熱中するより本格的な仕事をせよ」と諭された。東工大の末武国弘教授の輪講会や、東大の岡村総吾・斎藤成文教授が主催する大学の枠を越えた懇談会などで研究者への道が拓かれた。


大容量長距離光ファイバ通信用の半導体レーザの発明[編集]

[20][21]

図1 動的単一モードレーザの原理

温度同調の動的単一モード・レーザ ~位相シフト分布反射器レーザ~[編集]

末松は1960年に大学院を修了して東京工業大学に採用され、光通信の実現に向けて、光源と光伝送路の両方の可能性を探る研究を始めた。1963年に、光ファイバ通信実験を世界で初めて行い公開した。研究費が乏しかった初期には理論を主体にした研究を行った。1965年に光ビーム導波路の理論を、1967年に半導体レーザの直接変調の上限周波数を明らかにし、1970年には半導体レーザの動作理論を構築した[22]

図2 位相シフト分布反射器レーザ

1969年に転機が訪れた。川上正光工学部長の紹介で東京電気化学(株)の山崎貞一社長から新しい研究の後押しをしたいと、見返りを求められないで多額の研究費の寄付を受けた。これを契機に、研究の指針を「この世にないものを創る」「その原理を明らかにする」として、大容量の情報を長距離にわたって世界中に隈無くなく伝送できるところに光ファイバ通信の本質があると見定め、長波長帯単一モード光通信を提唱し[23]、大容量長距離光通信実現に不可欠な、安定した光を発する通信用半導体レーザの実現に向けた本格的な研究に取りかかった。

そして、その通信用半導体レーザとして、動的単一モード・レーザ(DSMレーザ;Dynamic Single Mode Laser)を提唱し(図1)、1981-1983年に、多くの学生諸君の協力の下に、まず、温度同調の動的単一モード・レーザ、位相シフト分布反射器レーザ、を実現した(図2)。その基になった、波長1.5µm帯のGaInAsP/InPレーザの開拓では、高価なInP基盤の調達が国際電信電話株式会社の中込雪男所長の協力が得られて切り抜けられた。この動的単一モード・レーザは次に述べる3機能を併せ持つ半導体レーザである:1)長距離伝送のために、光ファイバの損失が最低になる波長1.5µm帯(この波長帯は研究を進める途中で明確になった)の光を出し、 2)単一モード光ファイバ内の伝搬速度が波長により異なる伝搬定数分散に由来する伝送容量制限を乗り越えるために、単一波長で安定に動作し、さらに、3)多波長の通信に対応するために、波長が同調により可変できること。 この温度同調の動的単一モード・レーザ(図2)は温度により波長を変える単一モード・レーザで、生産性が高く、大容量長距離光ファイバ通信の標準レーザとして広く用いられている。位相シフト分布反射器レーザ、あるいは位相シフトDFBレーザ、さらには単にDFBレーザと呼ばれこともある。中心波長が異なる1ダースほどの動的単一モード・レーザをアレー状に並べて広波長域の通信用レーザとしても用いられている。図3は商用化されたアレー・動的単一モード・レーザを示す。最近は、生産性が高いので、データ・センターや家庭向け回線にまで用途が広がっている。

図3アレー・動的単一モードレーザ、大きさの比較に百円硬貨、古河電工(株)提供

 

電気同調の動的単一モード・レーザ ~波長可変レーザ~[編集]

電気により波長を同調する動的単一モード・レーザは、図1(c)に示す構造が基本で、二つの分布反射器で挟まれた中に、レーザ増幅部と位相可変領域とを設けるものである。分布反射器と移相領域とには別々の電流を加えて屈折率を変え、波長を変える。1980年に末松が発明し[19]、1983年に、電気的に波長が可変できる動的単一モードレーザの動作を実証した[8]。電気的に波長が変えられるので、波長可変レーザとも呼ばれる。この波長可変レーザは、その後、1993年にNTTの東盛裕一・吉国裕三らや、カリフォルニア大学のラリー・コールドレンらが、複数の周期構造を混在させた分布反射器を用いて共振状態を櫛の刃状にし、共振の波長を飛び飛びに変える技術を導入して、波長可変範囲を大幅に拡大することに成功した。2004年に、まず米国で高密度の波長領域多重(D-WDM; Dense Wavelength Division Multiplexing)通信用に商用化され、その後に広く使われている。

能動光集積回路PICs[編集]

末松は研究の初期から能動光集積回路が光通信に必要と考えていた。1963年に平面レーザの解析、1968年には留学先のオハイオ州立大(米)で平面導波路型の半導体光パラメトリック発振器を発明した。1969年にスチュアート・ミラー(米)はベル・システム・技術誌(BSTJ) で光集積回路を具体的に提唱した。1974年に末松は協力者達と光集積回路の中心となる集積レーザ、集積二重導波路ITG集積レーザを実現し、その後1981年に作成の容易なBJB集積レーザを開拓し、波長可変レーザの開拓につなげた。1975年に中村道治らは0.85µm帯のGaAlAs DFBレーザの室温連続発振に達した。1977年に末松は集積レーザを中心とした能動光集積回路を提案[20]、1978年には岸野克己らと半導体レーザと半導体光増幅器(現在はSOA:Semiconductor Optical Amplifierと呼ばれている)や光検出器との一体集積を達成し、この様なレーザ中心の平面型の光集積回路を1987年にPICs(Photonic Integrated Circuits)[21]と名付けた。この名称は現在、広く用いられている。ラリー・コールドレンとダニエル・ブルーメンタール(米)らは、ルータ用に大量なPICsを開拓した。2011年のラドハ・ナガラジャン(米)らは超高速Tb/sのコヒーレント受光PICsを開拓した。大規模集積化は一層進み、2014年には、サマーズ(米)らは40X57Gb/s(2.25Tb/s)のコヒーレント送信PICsを開拓した。光集積回路では複雑な導波路で光が弱くなるので、光強度の増大のために発振前の半導体レーザによる光増器(SOA)が随所で用いられている。2000年に東京工業大学の水本らが導波路型アイソレータを実現した。

1990年にSi基板上に構成されたシリカ光受動回路の集積光回路がNTTの河内正夫により提案され、Si-PICsに発展している。Si-PICsでは光を出すレーザが無く、その欠陥を埋めるためにSi基板やSiやシリカ導波路に、レーザやInP材料を貼り付けるInP-Si-ハイブリッド-PICs開拓の試みがなされている。

動的単一モード・レーザの実現が達成した社会的貢献[編集]

1.5µm長波長帯の大容量・長距離光ファイバ通信は、動的単一モードレーザ(DSMレーザ)を光源とし、さらに極低損失化とVAD法の開拓で低価格化が達成された光ファイバの組み合わせを中心に、光デバイスや変調方式、光ファイバ増幅器などの研究・開発と共に発展した。すなわち1987年には波長1.5µm帯の温度同調の動的単一モードレーザを光源とする、波長多重(WDM)光ファイバ通信システムが陸上の幹線システムに、そして1992年は大陸間太平洋横断光海底ケーブルの長距離用に商用化された。これによって情報の伝送コストが著しく低減し、インターネットの発展を支えて今日に至っている 。さらに2004年ごろからは、電気的な波長可変のレーザ、電気同調の動的単一モードレーザが高密度波長多重(D-WDM)システムの高度化やコヒーレント通信の光源にも用いられている。

図4 光ファイバ通信の伝送性能の年次進歩

現在、光ファイバ通信は地球を数万回取り巻く高密度の情報ネットワークを形成しており、中距離のイーサーネット等にも広く用いられている。さらに、FTTHによる家庭の光回線には、局から家庭には1.5µm帯の動的単一モードレーザが、そして最近は家庭から局へは1.3µm帯の動的単一モードレーザが用いられている。こうして光ファイバ通信の情報伝送性能指数、伝送容量×伝送距離の積は、それ以前の同軸ケーブルの性能の約1億倍に達し(図4)、情報伝送のコストを格段に低下させた。こうした進歩を反映して1990年代の中葉から、AmazonやGoogle、そして楽天などのネットワーク産業が続発した。その後、2010年が近づくと、電子映像のネットワーク利用が普及するとともに、スマート・フォンの発展により地球上の多くの人達がネットワークに繫がれ、高速伝送を前提としたクラウドを用いる社会、ビッグデータや人工知能を活用する社会へと進んでいる。光通信の発展は大容量情報の即時伝送を日常化し、ネット連携社会、そして情報通信技術文明を生み出す原動力となっている。今日のインターネット社会は、動的単一モードレーザを光源とする光ファイバ通信の発展なしには達成され得なかったであろう。

社会への貢献活動[編集]

末松安晴は動的単一モードレーザの研究成果の社会還元以外に、様々な社会貢献を行ってきた。 政府関係では、1994年に総理府 宇宙開発委員会非常勤委員、そして日本ユネスコ国内委員会委員,後に副会長、1997年に日本学術会議会員、そして通産省 産業技術審議会委員、1999年に文部科学省 大学設置・学校法人審議会会長、2000年に日本学術振興会協力会理事長、2003年に文部科学省 科学技術・学術審議会会長などを務めた。 学会活動では、1986年にIEEE半導体レ-ザ国際会議組織委員長、1987年に光集積回路/光ファイバ国際会議(IOOC'89)組織委員長、1992年に電子情報通信学会会長、2001年に映像情報メディア学会会長を務め、1993年に工学ナショナルアカデミ-(NAE;米国) 国外会員、2000年に韓国ナショナル工学アカデミ−国外会員に選ばれた。 また、大学教育や研究所の関係では、1989年にスイス連邦工業大学客員教授、1989年に東京工業大学学長、1991年に中国・清華大学客座教授、1993年に工学院大学特別専任教授、1994年にパビア大学(伊)客員教授、そして日本学術振興会監事、1995年に通商産業省 産業技術融合領域研究所所長、1997年に高知工科大学学長、2000年に東日本旅客鉄道株式会社社の外取締役、2001年に国立情報学研究所所長、2005年に独立行政法人国立科学博物館館友、2010年公益財団法人高柳健次郎財団理事長、2015年に公益財団法人放送文化基金理事長を務めている。 また、日本で選ばれた卓越研究のデータ・ベースをネットワーク上で公開する事業、通称、「発明と発見のディジタル博物館」のデータ・ベース収拾と推進を行っている。この事業は、2010年に国立情報学研究所と関連学協会財団の協力の下に日本学術振興会に設置されたものである。そして199年には、中学生の理科教育のために、岐阜県中津川市主催で文部科学省と岐阜県の後援の下に、岐阜サイエンス・サマー・スクールを毎年開催して、今日に至っている。 さらに、若い研究者の顕彰・支援のために、2014年に電子情報通信学会に末松安晴賞、2016年に東京工業大学に末松基金を設置している。

主な栄誉[編集]

1978年に電子通信学会業績賞「光集積回路」、1983年にValdemar Poulsen Gold Medal(デンマーク)、1985年にElectronics Letters Premium Award, IEE(英国)共同受賞、1986年にDavid Sarnoff Award(IEEE、米国)、 1992年にメリランド大学(米国)の名誉工学博士、1993年に放送文化賞(日本放送協会)、1994年にサリー大学(英国)名誉大学博士、1994年にC&C賞(C&C財団)、1994年に名誉町民顕彰(岐阜県恵那郡坂下町)、1996年に紫綬褒章、1997年にEduard Rhein Preis, Eduard-Rhein- Stiftung(独). 2005年に名誉市民顕彰(中津川市)、2006年に大川賞(大川財団)、2007年応用物理学会業績賞、2003年にIEEE James Mulligan Jr. Education Medal(米国)、2003年に文化功労者顕彰、2014年に日本国際賞、2014年に東海テレビ文化賞、2014年に蔵前特別賞、そして2015年に文化勲章を受章。

略歴年次表[編集]

1932-9-22     生誕(現 岐阜県中津川市)
1939-4      岐阜県恵那郡坂下尋常高等小学校入学
1945-3      岐阜県恵那郡坂下国民学校 卒業
1945-4      岐阜県立恵那中学校(旧制度)入学
1948-3      岐阜県立恵那中学校(学区制変更に伴う事後処置)卒業
1951-3      岐阜県立中津高等学校(学区制変更に伴い転校)卒業
1951-4      東京工業大学工学部入学
1955-3-26     東京工業大学工学部電気工学コ-ス卒業
1960-3-26     東京工業大学大学院 理工学研究科博士課程電気工学専攻修了,森田清指導教官(工学博士)
1960-4      東京工業大学理工学部電気工学科助手
1961-9      東京工業大学理工学部電気工学科助教授
1963-5      光ファイバ通信実験 東工大全学祭
1967-5-14     電気通信学会論文賞「光ビーム導波系」受賞
1967-10-1968-9  米国オハイオ州立大学電子科学研究所 文部省在外研究員
1969       山崎貞一TDK社長寄付 研究費受領
1973-8      東京工業大学工学部 電子物理工学科 教授
1974-1      単一モード動作の位相シフト結合分布反射器レーザ」を発明
1975-7-1975-8   日本電信電話公社通信研究所 客員研究員
1976-1      電子通信学会 編集幹事 英文論文誌刊行に従事
1976-4      文部省科学研費特定研究「光導波エレクトロニクス」発足
1976-11     「光ファイバ通信入門」共著;伊賀健一、オーム社出版
1977-8      光集積回路光通信国際会議IOOC発足
1978-5-20     電子通信学会 業績賞 「光集積回路」
1978       「ベル研究所との間で人材交流を始める」
1980-9ー1980-10  英国電気通信研究所、小口文一NTT研究本部長、客員教授
1980-4 -1982-3  文部省科学研究費特別推進研究(1.4億円)長波長集積レーザ及び光集積回路」の支援を得る
1980-10     「光通信用半導体レーザ:動的単一モードレーザ」実現
1982-4-14     量子エレクトロニクス・ソサイアティ賞米国電気電子学会(IEEE)受賞
1982       JARECT Series,“Optical Devices & Fibers 1982,”Ohm・North-Hollandを編集者として刊行 
1983-5      「電気同調の波長可変レーザ」実証
1983-10-17    コミュニケ-ション功労者 内閣総理大臣表彰
1983-11-21    「位相シフト分布帰還レーザ」実現
1983-11-30    Valdemar Poulsen Gold Medal(デンマーク)受賞, for your contributions to the realization
               of the single modesemiconductor lasers, Danish Academy of Technical Science,
1984-4      「半導体レーザと光集積回路」編著、オーム社出版、「特別推進研究のまとめ」
1985-7-30     Electronics Letters Premium Award, IEE(英国)共同受賞“1.5 micron phase-shifted DFB lasers
    for singlemode operation,”Y. Suematsu, F. Koyama, T. Tanbun-Ek, K. Sekartedjyo, N. Eda, and K Huruya.
1986-1987     IEEE半導体レ-ザ国際会議組織委員長
1986-5~3     東京工業大学 工学部長
1986-6-9     デビッド・サ-ノフ賞(IEEE、米国)受賞
1987-1987     光集積回路/光ファイバ国際会議(IOOC'89)組織委員長
1987       日本工学アカデミ−会員
1989-3-27     東レ科学技術賞(東レ科学振興会)受賞
1989-3~4     スイス連邦工業大学客員教授
1989-10-1993-10  東京工業大学 学長
1990-8-23    「半導体レーザが通信を変える」技術を先導する30人三田出版を出版
1991-4      中国・清華大学 客座教授
1992-5-1993-5   電子情報通信学会 会長
1992-11-16    名誉工学博士(メリランド大学(米国)
1993-2-22     ジョン・チンダル賞(IEEE/米国光学会)受賞
1993-3-22     放送文化賞(日本放送協会)受賞
1993-10      東京工業大学 名誉教授
1993-10-6     工学ナショナルアカデミ-(NAE) 国外会員;米国
1993-11-1995-3  工学院大学特別専任教授
1994       Co-Edition with Alfred Adams,”Semiconductor Lasers and Photonic Integrated Circuits,”Chapman & Hall, 1994。
          {「半導体レーザと光集積回路」の英文版}出版
1994 -2003    日本ユネスコ国内委員会 委員, 副会長
1994-4~5     パビア大学 客員教授(イタリー)
1994-4-1995-3   日本学術振興会 監事
1994-7-2000-7   総理府 宇宙開発委員会 非常勤委員
1994-7-8     名誉大学博士 サリー大学(英国)
1994-10-26    C&C賞(C&C財団)受賞
1994-11-3     名誉町民顕彰 (岐阜県恵那郡坂下町)
1995-4 -1997-3  産業技術融合領域研究所 所長
1995-8~現在   岐阜サイエンス・サマー・スクール実行委員長(主催;中津川市、後援;文部科学省、岐阜県)
1996-11-3     紫綬褒章 受章
1997-4-2001-3   高知工科大学 学長
1997-5-2005-4   日本学術会議 会員
1997-10-18    Eduard Rhein Preis, Eduard-Rhein- Stiftung(独)受賞
1997-2001     通商産業省産業技術審議会 委員
1999-2002     文部省大学設置・学校法人審議会 会長
2000-5~現在   日本学術振興会 協力会 理事長
2000-6-2001-3   東日本旅客鉄道株式会社 社外取締役
2001-4-2005-3   国立情報学研究所 所長
2001-5-2002-4   映像情報メディア学会 会長
2000-3-20     韓国ナショナル工学アカデミ− 国外会員
2002-10     「自宅にFTTHによる光端末が設置されて光技術が成熟」
2003-2-2005-1   文部科学省 科学技術・学術審議会 会長
2003-6-21     IEEE James Mulligan Jr. Education Medal(米国)受賞
2003-11-3     文化功労者顕彰
2005-5      「明日を拓く人間力と創造力」、丸善ライブラリー、出版
2005-4 -2009-3  国立情報学研究所 顧問
2005-4~現在   独立行政法人国立科学博物館 館友
2005-11-23    名誉市民顕彰(中津川市)
2006-11-22    大川賞 (大川財団)受賞
2007-3-27     応用物理学会 業績賞 受賞
2007-12     「フォトニクス」小林功郎と共著 オーム社 刊行
2008-5      「光通信の発展を支えた基礎研究」新-未知への群像-科学新聞社
2009-4~現在   高知工科大学 顧問
2010-5~現在   公益財団法人 高柳健次郎財団 理事長
2010-9~現在   卓越研究成果公開事業委員会を発足、委員長 通称「発明と発見のディジタル博物館」、日本学術振興会
2011-7~現在   東京工業大学 栄誉教授
2013-5-26     光ファイバ通信公開実験50周年 記念行事開催
2014-4-23     日本国際賞 受賞(国際科学技術財団)大容量長距離光ファイバ通信用の半導体レーザの先導的研究。
2014-10      電子情報通信学会 末松安晴賞 設置
2014-11-18    東海テレビ文化賞 受賞
2014-11-25    蔵前特別賞 受賞(蔵前工業会)
2015-6~現在   公益財団法人放送文化基金 理事長
2015-11-3     文化勲章 受章 (光通信工学)
          光通信工学の分野において、光ファイバの伝送損失が最小となる波長の光を発し、かつ、
          高速に変調しても波長が安定した動的単一モードレーザを実現して、
          現在のインターネット社会を支える大容量長距離光ファイバ通信技術の確立に大きく寄与するなどの優れた
          業績を挙げ、斯学のみならずその境界領域の発展に多大な貢献をした。
2016-3~現在   東京工業大学 末松基金 設置
          新科学技術システム分野の開拓を目指す若い研究者を支援
2016-4-4     「光ファイバ通信と社会」、「人類の技術」中、出版 [編]豊橋技術科学大学出版、日経BPコンサルティング。

引用文献[編集]

  1. ^ 末松安晴、「明日を拓く人間力と創造力」、丸善ライブラリー、(2005-3)
  2. ^ 末松安晴、「光通信の発展を支えた基礎研究」、新-未知への群像-科学新聞社、19回連載合本(2008-5)
  3. ^ 末松安晴、「最初の光ファイバ通信の実験は東京工業大学の全学祭か~昭和38年(1963)5月26日~」、クローニクル(東工大発行)、pp.3-4、1986年10月号
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  10. ^ 末松安晴、第一講義「光ファイバ通信と社会」、「人類の技術」2016年版、豊橋技術科学大学編、日経BPコンサルティング、(2016-4)
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  14. ^ 末松安晴編共著、「半導体レ-ザと光集積回路」、オ-ム社(1984-4). Coedited by Y.Suematsu & A. Adams, ”Semiconductor Lasers and Photonic Integrated Circuits,” Ohm and Chapman & Hall Co.(1994).
  15. ^ 末松安晴、宇高勝之、昭和56-116683、「同調及び周波数変調機構を具える分布反射型半導体レーザ」、特許公開:昭56/9/12(1981)、出願番号:昭55-19049、出願:昭和55/2/20b , 1980.14
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  17. ^ Y. Suematsu and S. Arai, "Integrated Optics Approach for Advanced Semiconductor Lasers," Proc. IEEE, Vol.75, No.11, pp.1477-1487 (Nov. 1987).
  18. ^ 岐阜県中津川市教育委員会
  19. ^ 日本学術振興会ホームページ
  20. ^ 末松安晴、インタビュー柳田博明、「半導体レーザが通信を変える」、科学技術を先導する30人、三田出版会(1990-8)
  21. ^ 末松安晴、「講演 光通信と半導体レーザの研究を振り返って~情報通信社会の到来を目指して~」、電子情報通信学会誌、2015年6月
  22. ^ 末松安晴、伊賀健一、「光ファイバ通信入門」、オ-ム社(1976-11)(英・仏・中国・韓国・イラン語訳、現在第5版)
  23. ^ Yasuharu Suematsu, “Long-wavelength optical fiber communication,” (Invited), Proc. IEEE, vol.71, no.6, pp. 692–721, Jun. 1983.

外部リンク[編集]