大津京駅

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大津京駅*
駅舎(2008年3月)
駅舎(2008年3月)
おおつきょう - Ōtsukyō
山科 (5.4km)
(3.1km) 唐崎
所在地 滋賀県大津市皇子が丘二丁目8-1[1]
所属事業者 JR logo (west).svg西日本旅客鉄道(JR西日本)
所属路線 B 湖西線
キロ程 5.4km(山科起点)
京都から10.9km
電報略号 オツ
駅構造 高架駅[2]
ホーム 2面4線[2]
乗車人員
-統計年度-
9,026人/日(降車客含まず)
-2014年-
開業年月日 1974年昭和49年)7月20日[3][4]
乗換 皇子山駅京阪石山坂本線
備考 業務委託駅
みどりの窓口[1]
* 2008年(平成20年)3月15日に西大津駅から改称[5]
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大津京駅(おおつきょうえき)は、滋賀県大津市皇子が丘二丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)湖西線である。

歴史[編集]

駅名改称前の駅舎(2007年3月)

駅名改称に関する議論[編集]

1999年(平成11年)11月に「大津京駅」へ改称を目指す運動が始まり[9]2000年(平成12年)2月にJR西日本に改称の要望書を提出し[10]、同月に署名運動が開始され[11]、同年4月には集まった約3万人の署名を提出した[12]。 しかし、同年中の駅名変更は[10]、多額の経費を地元が負担しなければならないと言う課題があり[11][13]、実現しなかった。

そこで、2003年(平成15年)8月に大津市長に[14]、同年9月には滋賀県知事に駅名変更の要望書を提出するなど地元自治体への請願が行われた[15]

こうした働き掛けを受けて2004年(平成16年)3月に大津市長が駅名変更に取り組むことを会見で表明し[16]、JR西日本も前向きに検討することを表明して実現へ向けた動きが本格化することになった[17]

そこで、2006年(平成18年)秋に「琵琶湖環状線」が開業するのに合わせて雄琴駅のおごと温泉駅への改称と合わせて行う方針を2005年(平成17年)9月に大津市長が市議会で表明し[18]、経費を大津市が負担する方針を示した[19]

ところが、「大津京」という語が歴史学的に不適切であるとの指摘が研究者などからなされるなど反対論もあり[20][注釈 1]、2006年(平成18年)1月に駅名変更を先送りすることになった[22]

しかし、2007年(平成19年)2月19日に大津市が駅名変更費用を新年度予算に計上[23]

同年3月の市議会で「歴史書などで大津宮とされている」などとして疑問を投げかける質疑が行われ[24]、 同年12月1日に開催された集会で「学術的に疑問」だとの意見が出て[25]同月に大津市長あてに公開質問状を提出したいが[26]。大津市長が2008年(平成20年)1月に見直しをしないとの回答を行った[27]。 そのため、同月30日に市民団体が改めて駅名変更の撤回を求める要望書を大津市に提出したが[28]、同年2月8日に大津市長が改めて撤回を拒否した[29]。 だが、同月10日に行われた講演会でも歴史研究者らが「大津京」の存在を否定するなど反対論は根強く残り[30]、大津市の監査委員への監査請求も行われたが却下された[31]

駅構造[編集]

島式ホーム2面4線の停車場[2]待避設備を備えた高架駅になっている。改札口は2階で、ホームは3階にある[2]。改札口から各ホームへは、ホームエレベーターが1本、階段が2本ずつ通じている。また、地上(1階)から改札口へは、上りエスカレータ・エレベーター・階段が通じている。

みどりの窓口が設置されている[2]

長らく直営駅であったが、2013年4月1日よりジェイアール西日本交通サービスによる業務委託駅堅田駅被管理駅)となった。ICOCA利用可能駅(相互利用可能ICカードはICOCAの項を参照)。

のりば[編集]

のりば 路線 方向 行先
1・2 B 湖西線 下り 堅田近江今津方面
3・4 上り 山科京都大阪方面
  • 内側2線(2・3番のりば)が本線、外側2線(1・4番のりば)が副本線である。また、当駅の京都方面側にはシーサス・クロッシングがある[注釈 2]
  • 各のりばには、待合室が2か所ずつ設置されている。
  • ホームの長さは320mとなっており、15両分のホーム有効長をもつが、12両分しか使用していない。なお、使用していない部分にはフェンスが設置され立ち入り出来なくなっている。

ダイヤ[編集]

日中時間帯は1時間あたり4本(土休日は5本)が停車する。朝時間帯は本数が多くなる。新快速は全列車が停車するが、特急列車の停車は2011年3月12日以降行われなくなった。 また、2016年3月25日までは緩行線電車が入線しており、朝には西明石行き、夜には西明石(平日ダイヤ)・新三田(土休日ダイヤ)発近江舞子行きの設定があった。

利用状況[編集]

「滋賀県統計書」によると、一日平均の乗車人員は以下の通りである。湖西線内の駅では山科駅に次いで多く、湖西線単独駅の中では最も多い。

年度 一日平均
乗車人員
1992年 5,816[32]
1993年 5,986[33]
1994年 5,986[34]
1995年 6,239[35]
1996年 6,821[36]
1997年 7,177[37]
1998年 7,217[38]
1999年 7,047[39]
2000年 7,109[40]
2001年 7,251[41]
2002年 7,738[42]
2003年 8,113[43]
2004年 8,245[44]
2005年 8,363[45]
2006年 8,654[46]
2007年 9,119[47]
2008年 9,296[48]
2009年 9,293[49]
2010年 9,405[50]
2011年 9,230[51]
2012年 9,248[52]
2013年 9,201[53]
2014年 9,026[54]

駅周辺[編集]

バス路線[編集]

乗り場 系統 主要経由地 行先 運行会社 備考
大津京駅 1 16 市役所前・浜大津大津市民病院 石山駅 京阪バス 平日5便、土休3便のみ
47 藤尾奥町 山科駅 京阪バス 平日午前2便のみ
2 66 近江神宮前 比叡平 京阪バス
  西大津日赤線 大津赤十字病院・県庁前 大津駅 近江鉄道 土休日運休

隣の駅[編集]

西日本旅客鉄道
B 湖西線
新快速・快速(京都以西は新快速)
山科駅 - 大津京駅 - 比叡山坂本駅
普通(高槻駅からは快速となる平日のみ運転の列車を含む)
山科駅 - 大津京駅 - 唐崎駅

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 櫻井信也「「大津京駅」改名運動と歴史認識」(『古代史の海』第43号、2006年)、同「「大津京」論の現在と駅名改変」(『皇子山だより』第93号、2007年)、同「「大津京」の定義と学術用語」(『古代史の海』第55号、2009年)、同「「大津京」論の現在と駅名改変」(『古代史の海』第57号、2009年)</ref>[21]近江宮も参照。
  2. ^ 主な出典元の一つとして、小学館刊『JR・私鉄全線 各駅停車7 北陸・山陰820駅』(1993年7月20日 第1版第1刷発行)32頁に、西大津駅時代の配線図が掲載されている。

出典[編集]

  1. ^ a b JRおでかけネット 大津京駅”. 西日本旅客鉄道. 2015年12月27日閲覧。
  2. ^ a b c d e JRおでかけネット 大津京駅 構内図”. 西日本旅客鉄道. 2015年12月27日閲覧。
  3. ^ a b c d 曽根悟(監修) 『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』42号 阪和線・和歌山線・桜井線・湖西線・関西空港線、朝日新聞出版分冊百科編集部(編集)、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年5月16日、25-26頁。
  4. ^ a b 林屋辰三郎ほか編『新修大津市史 第8巻 中部地域』 大津市、1985年。
  5. ^ a b “歓迎ムードと戸惑い交錯 「大津京駅」「おごと温泉駅」誕生 名称の根拠に疑問も 足湯や壁画楽しむ”. 京都新聞(京都新聞社). (2008年3月16日)
  6. ^ 『交通年鑑 昭和63年版』 交通協力会、1988年3月。
  7. ^ 今村都南雄 『民営化の效果と現実NTTとJR』 中央法規出版、1997年8月。ISBN 978-4805840863
  8. ^ “きょうからイコカ JR西カード 関西253駅でスタート 京滋でも84駅で”. 京都新聞(京都新聞社). (2003年11月1日)
  9. ^ “「西大津駅」を「大津京駅」に 古都にふさわしく 大津・淡海万葉の会、駅改名へ呼びかけ”. 京都新聞(京都新聞社). (1999年11月3日)
  10. ^ a b “西大津駅を大津京駅に 改名要望書をJR西に提出 年内変更目指す大津の市民グループ”. 京都新聞(京都新聞社). (2000年2月8日)
  11. ^ a b “「大津京駅」へ署名始まる 課題は多額の費用 西大津駅改名運動”. 朝日新聞(朝日新聞社). (2000年2月12日)
  12. ^ “湖国に甦れ、いにしえの「大津京」 住民ら改名要望 3万人の署名集め提出 JR湖西線西大津駅” 産経新聞 (産経新聞社). (2000年4月15日)
  13. ^ “「大津京」駅改名運動 ネックは費用の地元負担 地域の歴史遺産見直す好機 21世紀の滋賀へ”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2000年2月17日)
  14. ^ “JRの駅名 西大津を大津京に改名働きかけて 市長に要望書 大津”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2003年8月22日)
  15. ^ “「大津京」などにJR駅の改名を 2団体が知事に要望”. 朝日新聞(朝日新聞社). (2003年9月2日)
  16. ^ “「大津京駅」に改名を JR西大津駅 市長が会見で表明” 産経新聞 (産経新聞社). (2004年3月3日)
  17. ^ “【西大津駅】→【大津京駅】飛鳥時代に築かれた都 住民が改名運動 JR前向き、来秋実現も” 産経新聞 (産経新聞社). (2005年1月28日)
  18. ^ “来秋にも改名へ 西大津駅→大津京駅 雄琴駅→おごと温泉駅 琵琶湖環状腺開業合わせ 大津市長が答弁”. 京都新聞(京都新聞社). (2005年9月16日)
  19. ^ “JR駅名変更要請 西大津→大津京 雄琴→おごと温泉 来秋実現へ大津市経費負担”. 読売新聞(読売新聞社). (2005年11月11日)
  20. ^ 佐々木泰造(2005年2月19日). “大津京はなかった”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  21. ^ 【0803/109:駅名改称問題】入試問題に影響?、湖西線「西大津」改め「大津京駅」:古都名称論争(ブログ) - 滋賀市民運動ニュース & ダイジェスト(市民運動ネットワーク滋賀、2008年3月15日付)
  22. ^ “JR駅改称 市が先送り 琵琶湖環状線今秋開通で 「西大津」→「大津京」「雄琴」→「おごと温泉」”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2006年1月25日)
  23. ^ “「西大津」→「大津京」駅 「雄琴」→「おごと温泉」駅”. 読売新聞(読売新聞社). (2007年2月20日)
  24. ^ “JR湖西線・西大津駅改称 大津京でいいの? 歴史書では大津宮 市議会一般質問で質疑 大津”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2007年3月7日)
  25. ^ “大津京駅名改称「学術的に誤り」 大津で市民ら集い”. 読売新聞(読売新聞社). (2007年12月2日)
  26. ^ “駅名称で公開質問状 「大津京」学術的に疑問 市民団体が目方市長に”. 京都新聞(京都新聞社). (2007年12月29日)
  27. ^ “「大津京」駅改称 見直す考えなし 市民団体に回答 目方市長”. 京都新聞(京都新聞社). (2008年1月12日)
  28. ^ “歴史的な根拠ない「大津京」駅撤回を 市民団体、市に要望書”. 京都新聞(京都新聞社). (2008年1月31日)
  29. ^ “「大津京」駅改称 「撤回の考えない」 大津市長が回答”. 京都新聞(京都新聞社). (2008年2月9日)
  30. ^ “近江遷都の真実は JR「大津京」来月改称で議論沸騰 講演会 研究者ら存在を否定”. 京都新聞(京都新聞社). (2008年2月11日)
  31. ^ “大津京駅の改称 監査請求を棄却 大津市”. 朝日新聞(朝日新聞社). (2008年4月1日)
  32. ^ 平成4年滋賀県統計書
  33. ^ 平成5年滋賀県統計書
  34. ^ 平成6年滋賀県統計書
  35. ^ 平成7年滋賀県統計書
  36. ^ 平成8年滋賀県統計書
  37. ^ 平成9年滋賀県統計書
  38. ^ 平成10年滋賀県統計書
  39. ^ 平成11年滋賀県統計書
  40. ^ 平成12年滋賀県統計書
  41. ^ 平成13年滋賀県統計書
  42. ^ 平成14年滋賀県統計書
  43. ^ 平成15年滋賀県統計書
  44. ^ 平成16年滋賀県統計書
  45. ^ 平成17年滋賀県統計書
  46. ^ 平成18年滋賀県統計書
  47. ^ 平成19年滋賀県統計書
  48. ^ 平成20年滋賀県統計書
  49. ^ 平成21年滋賀県統計書
  50. ^ 平成22年滋賀県統計書
  51. ^ 平成23年滋賀県統計書
  52. ^ 平成24年滋賀県統計書
  53. ^ 平成25年滋賀県統計書
  54. ^ 平成26年滋賀県統計書
  55. ^ “さよなら びわ湖温泉紅葉 利用者「思い出多く残念」 家具売却「福祉」に寄付”. 京都新聞(京都新聞社). (2013年2月2日)
  56. ^ “県内初オープンに家族連れらどっと ジャスコシティ西大津”. 京都新聞(京都新聞社). (1996年12月1日)
  57. ^ “大津京店9日オープン 平和堂 びわこ競輪跡地に”. 京都新聞(京都新聞社). (2012年8月4日)
  58. ^ ダイヤ改正のご案内:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道(「在来線特急・急行をご利用のお客様」の項目より)[リンク切れ]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]