大正駅 (大阪府)
大正駅 | |
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たいしょう Taisho | |
所在地 | 大阪市大正区 |
所属事業者 |
大正駅(たいしょうえき)は、大阪府大阪市大正区三軒家東一丁目および同区三軒家西一丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)・大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)の駅である。駅番号は、JR西日本がJR-O16、Osaka MetroがN11。
大正区唯一の駅。JR西日本大阪環状線と、当駅を起点とするOsaka Metro長堀鶴見緑地線との乗換駅となっている。
歴史
[編集]現在の大阪環状線のうち境川信号場 - 今宮駅間は、関西本線貨物支線(大阪臨港線)として1928年(昭和3年)に開通していた区間だが、旅客線化は33年後の大阪環状線成立時である。それまでの大正区付近の足は大阪市の公営渡船・大阪市電・大阪市バスだけであった。
年表
[編集]- 1961年(昭和36年)4月25日:日本国有鉄道の西九条駅 - 境川信号場間開業による大阪環状線成立に合わせ、同線の大正駅が境川信号場 - 天王寺駅間に新設開業[1]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる[1]。
- 1997年(平成9年)
- 2003年(平成15年)11月1日:JR西日本でICカード「ICOCA」の利用が可能となる[3]。
- 2009年(平成21年)10月4日:大阪環状・大和路線運行管理システム導入。
- 2010年(平成22年)7月:大阪市営地下鉄で可動式ホーム柵の使用を開始[4]。
- 2011年(平成23年)3月12日:ダイヤ改正に伴い、JR西日本の快速列車停車駅になる[5]。エレベーターが設置された。
- 2015年(平成27年)3月22日:JR西日本に発車メロディを導入。曲は沖縄民謡の「てぃんさぐぬ花」。
- 2018年(平成30年)
駅構造
[編集]JR西日本
[編集]JR 大正駅 | |
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駅舎(2007年5月) | |
たいしょう Taishō | |
◄JR-O15 弁天町 (1.8 km) (1.2 km) 芦原橋 JR-O17► | |
所在地 | 大阪市大正区三軒家東一丁目8番18号 |
駅番号 | JR-O16 |
所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 | ■大阪環状線 |
キロ程 | 17.7 km(天王寺起点) |
電報略号 | タセ |
駅構造 | 高架駅 |
ホーム | 2面2線[6] |
乗車人員 -統計年度- |
22,494人/日(降車客含まず) -2022年- |
開業年月日 | 1961年(昭和36年)4月25日[1] |
備考 |
直営駅 みどりの窓口 有 大阪市内駅 |
相対式ホーム2面2線を有する[6]高架駅で、分岐器や絶対信号機がない停留所に分類される。改札口は1階にあり、コンコースの中央に設けられている駅務室を挟んで2か所にある。
2011年3月12日に行われたダイヤ改正により、全ての快速列車が停車する駅となった。それ以前は、関空/紀州路快速および大和路快速は当駅を通過していたが、京セラドームでのイベント開催時に臨時停車することがあった。
新今宮駅が管理する直営駅であり、アーバンネットワークエリアに入っている。また、JRグループの特定都区市内制度における「大阪市内」に属する駅である。また、ICOCAの利用が可能である(相互利用対象ICカードはICOCAの項を参照)。
のりば
[編集]のりば | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | 大阪環状線 | 内回り | 新今宮・天王寺・鶴橋方面[7] |
2 | 外回り | 西九条・大阪方面[7] |
付記事項
- 長らくのりば番号が存在しなかったが、2006年10月中にのりば番号が付与された。
- 1997年の大阪ドーム(現:京セラドーム大阪)完成にあわせてJR西日本の駅の中では、1997年3月から自動改札機「Jスルー」が導入されていた[8][9]。かつてホームの壁には『大阪ドーム最寄り駅』[10]と表記された看板があったが、現在は撤去されている。
-
ホーム(2010年9月)
発車メロディ
[編集]「大阪環状線改造プロジェクト」の一環として、2015年3月22日から沖縄民謡の「てぃんさぐぬ花」が発車メロディとして使用されている[11]。当駅周辺には沖縄県からの移住者が多く住んでおり、沖縄文化色の濃いまちのイメージに因んでいる。
大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)
[編集]Osaka Metro 大正駅 | |
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2号出入口 | |
たいしょう Taisho | |
(0.6 km) ドーム前千代崎 N12► | |
所在地 | 大阪市大正区三軒家西一丁目2番1号 |
駅番号 | N11 |
所属事業者 | 大阪市高速電気軌道(Osaka Metro) |
所属路線 | ●長堀鶴見緑地線 |
キロ程 | 0.0 km(大正起点) |
駅構造 | 地下駅 |
ホーム | 1面2線 |
乗車人員 -統計年度- |
5,942人/日(降車客含まず) -2023年- |
乗降人員 -統計年度- |
10,734人/日 -2023年- |
開業年月日 | 1997年(平成9年)8月29日 |
島式ホーム1面2線を持つ地下駅。改札口は心斎橋寄りの1か所のみである。
当駅はドーム前千代崎管区駅に所属しており、同管区駅長が、当駅、西大橋駅、ドーム前千代崎駅を管轄する。
長堀鶴見緑地線は将来鶴町方面へ延伸の予定が大阪市交通局より示されている。
駅のデザインテーマは、川に囲まれた大正区を表す「川面の交歓(かわものこうかん)」。
のりば
[編集]番線 | 路線 | 行先 |
---|---|---|
1 | 長堀鶴見緑地線 | 心斎橋・森ノ宮・京橋・門真南方面[12] |
2 | 降車専用ホーム |
この駅での列車折り返しは、駅直前まで単線シールドトンネルになっているため引き上げ線方式となっている。到着した上り列車は2番線に入線して乗客を降ろした後、その先にある3本の引き上げ線にて折り返しを行い、門真南方面行きとして1番線に入線する。ただし、同じ方式のコスモスクエア駅とは異なり、2番線ホームの駅名標にも次駅名が書かれている。
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1号出入口
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3号出入口
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4号出入口
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改札口
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ホーム
利用状況
[編集]- JR西日本 - 2022年度の1日平均乗車人員は22,494人で、JR西日本の駅では第34位である[大阪府 1]。
- Osaka Metro - 2023年11月7日に行われた交通調査によると、1日乗降人員は10,734人(乗車人員:5,942人、降車人員:4,792人)である[大阪府 2]。
各年度の1日乗降・乗車人員数は下表のとおり。
- JR西日本のデータは1日平均乗車人員である。
- Osaka Metroのデータは交通調査に基づく特定日の乗降・乗車人員である。
年度 | JR西日本 | Osaka Metro[注 1] | 出典 | ||
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1日平均 乗車人員 |
特定日 | ||||
調査日 | 乗降人員 | 乗車人員 | |||
1997年 | 33,313 | - | [大阪府 3] | ||
1998年 | 27,772 | 11月10日 | 8,722 | 4,955 | [大阪府 4] |
1999年 | 26,379 | - | [大阪府 5] | ||
2000年 | 25,258 | - | [大阪府 6] | ||
2001年 | 25,234 | - | [大阪府 7] | ||
2002年 | 24,084 | - | [大阪府 8] | ||
2003年 | 23,546 | - | [大阪府 9] | ||
2004年 | 23,105 | - | [大阪府 10] | ||
2005年 | 23,250 | - | [大阪府 11] | ||
2006年 | 23,320 | - | [大阪府 12] | ||
2007年 | 23,061 | 11月13日 | 10,795 | 5,851 | [大阪府 13] |
2008年 | 23,732 | 11月11日 | 11,191 | 6,037 | [大阪府 14] |
2009年 | 20,969 | 11月10日 | 10,889 | 5,909 | [大阪府 15] |
2010年 | 20,299 | 11月 | 9日10,537 | 5,723 | [大阪府 16] |
2011年 | 21,242 | 11月 | 8日10,486 | 5,690 | [大阪府 17] |
2012年 | 21,569 | 11月13日 | 10,987 | 5,901 | [大阪府 18] |
2013年 | 22,297 | 11月13日 | 10,486 | 5,720 | [大阪府 19] |
2014年 | 22,891 | 11月11日 | 10,885 | 5,893 | [大阪府 20] |
2015年 | 23,592 | 11月17日 | 11,552 | 6,232 | [大阪府 21] |
2016年 | 23,838 | 11月 | 8日11,597 | 6,334 | [大阪府 22] |
2017年 | 24,292 | 11月14日 | 11,806 | 6,519 | [大阪府 23] |
2018年 | 24,776 | 11月13日 | 11,756 | 6,471 | [大阪府 24] |
2019年 | 25,357 | 11月12日 | 11,750 | 6,469 | [大阪府 25] |
2020年 | 17,983 | 11月10日 | 10,187 | 5,662 | |
2021年 | 18,824 | 11月16日 | 10,116 | 5,631 | |
2022年 | 22,494 | 11月15日 | 10,590 | 5,805 | |
2023年 | 11月7日 | 10,734 | 5,942 |
駅周辺
[編集]大正区には2つの高等学校があり、通学利用が多い駅である。普段の駅は通勤通学時以外は閑散としていて利用者が少ないが、京セラドーム大阪でのイベント時は大変混雑する。
大正区には沖縄県出身者のコミュニティがあり、駅周辺には沖縄料理店が点在する。木津川と道頓堀川は駅の北東で合流し、木津川と尻無川(岩崎運河)に分かれる。
バス路線
[編集]最寄停留所は大正橋となる。大阪シティバスが運行しており、主に大正通を経由して大正区各方面へ運行されている。バス乗り場は多数あり、詳しくはこちらを参照。
2014年11月1日からは大阪シティバス(旧大阪市営バスの民営化前)の自主路線としてIKEA鶴浜行のシャトルバスも運行されている。
1998年10月の調査結果では、大正橋停留所の1日の乗車人員(平日)は12,630人である。これは、大阪市営バス(当時)の停留所中、2位である。
乗り場 | 運行事業者 | 系統・行先 |
---|---|---|
1 | 大阪シティバス | 87号系統:鶴町四丁目 98号系統:大正区役所前 |
2 | 71号系統・90号系統・91号系統:鶴町四丁目 | |
3 | 70急号系統:西船町 94号系統:鶴町四丁目 | |
4 | 70号系統:西船町 91急号系統:鶴町四丁目 | |
5 | 76号系統:地下鉄住之江公園 | |
6 | 98号系統:ドーム前千代崎 | |
7 | 71号系統・87号系統:なんば | |
8 | 90号系統:野田阪神前 | |
9 | 70号系統・70急号系統・76号系統・91急号系統・94号系統:ドーム前千代崎 | |
10 | 51号系統・60号系統:天保山 | |
11 | 51号系統:ドーム前千代崎 60号系統:なんば | |
★ | IKEA↔梅田・なんば・大正シャトルバス:IKEA鶴浜 |
その他
[編集]- 福岡県には令和コスタ行橋駅、熊本県には平成駅、神奈川県には昭和駅、長崎県にも大正駅がある。かつては北海道にも大正駅があった。
- かつては北海道の大正駅と区別するため、乗車券類には大阪市内発着となるものを除いて「(環)大正」と印字していた。
- 2019年4月29日には、「平成最後の昭和の日に大正駅で明治の「R-1」(R1=令和元年)を飲む」という言葉遊びにかけて、当駅で「R-1」を初めとする明治製品を撮影することが相次ぎ、Twitterにおいてはトレンド1位を取るなど話題となった[13][14]。
隣の駅
[編集]- 大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)
- 長堀鶴見緑地線
- 大正駅(N11)- ドーム前千代崎駅(京セラドーム大阪)(N12)
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 2017年度までは大阪市営地下鉄。
出典
[編集]本文
[編集]- ^ a b c 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』 II(初版)、JTB、1998年10月1日、120頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ “大和路線郡山駅 橋上駅舎が完成 JR西日本、27日から使用”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 3. (1997年2月25日)
- ^ 「ICOCA」いよいよデビュー!〜平成15年11月1日(土)よりサービス開始いたします〜(2004年8月3日時点のアーカイブ) - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2003年8月30日
- ^ 可動式ホーム柵 - 大阪市交通局
- ^ 平成23年春ダイヤ改正について (PDF) (2011年1月24日時点のアーカイブ) - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2010年12月17日
- ^ a b 『週刊 JR全駅・全車両基地』 02号 大阪駅・神戸駅・鶴橋駅ほか77駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2012年8月12日、28頁。
- ^ a b “大正駅|構内図:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2023年10月19日閲覧。
- ^ 自動改札システムの導入について(インターネットアーカイブ) - 西日本旅客鉄道、1996年11月18日。
- ^ ご利用ガイド JR東西線・学研都市線・大正駅から3月8日スタートです。(インターネットアーカイブ) - 西日本旅客鉄道
- ^ JR西日本での最寄り駅。
- ^ 『大阪環状線改造プロジェクト』進行中 大阪環状線発車メロディ全駅曲目決定! - 西日本旅客鉄道ニュースリリース 2015年3月16日
- ^ “大正|Osaka Metro”. Osaka Metro. 2023年1月18日閲覧。
- ^ 「「平成最後の昭和の日、大正駅で明治飲んだ」」『読売新聞』2019年4月30日。2019年4月30日閲覧。
- ^ 「JR大正駅がトレンド1位 平成最後の昭和の日に同駅で「明治R-1」を手に撮影」『デイリースポーツ』2019年4月29日。2019年4月30日閲覧。
利用状況
[編集]- ^ データで見るJR西日本2021 (PDF)
- ^ “路線別乗降人員(2020年11月10日 交通調査)” (PDF). Osaka Metro. 2021年4月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月8日閲覧。
- ^ 大阪府統計年鑑(平成10年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成11年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成12年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成13年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成14年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成15年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成16年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成17年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成18年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成19年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成20年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成21年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成22年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成23年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成24年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成25年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成26年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成27年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成28年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成29年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成30年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(令和元年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(令和2年) (PDF)
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 大正駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道
- 大正駅 - Osaka Metro