名鉄モンキーパークモノレール線

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名古屋鉄道 モンキーパークモノレール線
MRM100形(犬山遊園駅にて)
MRM100形(犬山遊園駅にて)
概要
通称 モノレール線
犬山モノレール
種別 跨座式鉄道モノレール
系統 犬山方面
現況 廃止
起終点 起点:犬山遊園駅
終点:動物園駅
駅数 3駅
路線カラー     
ウェブサイト モノレール線(アーカイブ)
運営
開業 1962年3月21日 (1962-03-21)(全通)
廃止 2008年12月18日 (2008-12-18)
所有者 名古屋鉄道 名古屋鉄道
路線諸元
路線総延長 1.2 km (0.75 mi)
電化 直流1,500 V
運行速度 最高30km/h
最急勾配 97パーミル
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モンキーパークモノレール線は、かつて犬山遊園駅から日本モンキーパーク内の動物園駅までを結んでいた名古屋鉄道(名鉄)のモノレール路線。全線が愛知県犬山市内を走行していた。犬山モノレールとも呼ばれていた。2008年12月27日の最終列車をもって営業を終了した[1][2]

路線データ(廃止当時)[編集]

歴史[編集]

愛知県犬山市にある日本モンキーパーク、および成田山名古屋別院大聖寺へのアクセス鉄道であり、ゴムタイヤでコンクリート製のレール上を跨って走る日立アルウェーグ式による日本初の跨座式モノレールとして、1962年3月21日に開業した[4]。この路線で実績を得た技術は、後に開業する東京モノレールなどに応用された。なお、名古屋鉄道は東京モノレールの経営にも参画し、運転士の教育もこの路線で行われたといわれている。

開業当初は、動物園駅から博物館明治村高蔵寺への延伸や、犬山遊園駅から関線(中濃新線)のルートで美濃まで延伸する構想もあったが、複線化ができず立ち消えになった[5]

かつて名鉄などが導入していたプリペイドカード トランパス(当時はICカードmanacaは未導入)を当初から導入する計画はなかった。また、この路線は観光輸送が主な用途であるため、定期券は発売していなかった。

廃止の決定[編集]

2007年12月17日、名古屋鉄道は利用者数がきわめて少ないことや、開業以来使用している車両・施設の老朽化が進んでいることなどを理由に挙げ、モノレール線を2008年12月28日付けで廃止することを発表した[1]。1996年(平成8年)度や、更には2006年(平成18年)度の輸送人員においても1日645人だった[6][4]

廃止直前に開催されたイベントでは、犬山遊園駅にてこの路線の歴史の展示が行われたほか、MRM100形の1編成を特別塗装とすると共に全編成に記念装飾が施された。また、2008年11月29日からは記念乗車券と記念入場券が、12月20日からはポストカード型の記念乗車券2種が発売された。そして、運行最終日である同月27日(ダイヤ改正日)には犬山遊園駅にてさよなら発車式が行われた。

スパリゾート湯の華アイランドの保存車

廃止後は、犬山駅東口より岐阜バスコミュニティによる路線バスが運行されている。この結果、沿線施設へのアクセスは犬山遊園駅から犬山駅に譲られた[7][8][9]。なお、車両・施設などの処遇については、2009年3月4日に先頭車の101号車と中間車の201号車が、同線の開業当時の塗装に戻されたうえで動物園駅に保存・展示される旨が名鉄より発表され、3月19日より公開されている(外観のみの公開であり、駅舎・プラットホーム・車内に立ち入ることはできない)[10]。また先頭車の102号車が、製造元である日立製作所笠戸事業所(山口県下松市)で保存されている(一般非公開)[11]ほか、103号車がスパリゾート湯の華アイランド(岐阜県可児市)で展望台として4月29日より利用されている[12]。なお、レールならびに橋脚についてはすでに撤去作業が終了している。

年表[編集]

運行形態[編集]

平日および土休日共9 - 16時に毎時2本程度の間隔で運転。地方鉄道法における年中無休運行であった[4]。名鉄他路線のダイヤ改正と関係なく、多客期などにあわせてダイヤが変更されていた。ワンマン運転を実施していた。運転は犬山幹事駅職員が行っていた。

車両はMRM100形が使用された。先頭車MRM100形と中間車MRM200形の3両編成2本(101-201-102・103-202-104)が在籍しており、通常は1本で、多客時には2本を連結した6両編成でそれぞれ運行していた。上下列車が交換できる駅がなく同時に1列車しか運転できなかった。2編成を入れ替えるのは動物園駅奥の車庫でおこなっていた。

モノレールであることによる特殊性として、この車両は名鉄唯一のアルミニウム合金製、名鉄最大の車体幅を持っていたほか、廃止された2008年時点で名鉄唯一の非冷房車でもあった。モノレール線の廃止により名鉄の全車両冷房化が達成された。

駅一覧[編集]

駅名 駅間キロ 営業キロ 接続路線
犬山遊園駅 - 0.0 名古屋鉄道犬山線
成田山駅 0.5 0.5
動物園駅 0.7 1.2

各駅には自動券売機自動改札機などの駅務機器が設置されておらず、乗車券の販売は窓口で行われた。犬山遊園駅には当時より犬山線用の自動券売機や自動改札機が設置されていたが、自動券売機でモノレール線の乗車券は購入できなかった。また、改札は犬山線とモノレール線とで別になっており、乗り換えは一旦改札を出て乗り換えるようになっていた。終点の動物園駅は日本モンキーセンターの敷地内にあり、出場には日本モンキーパークの入場券が必要だったが、屋外からの出入り口も存在していた。

脚注[編集]

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  1. ^ a b c モンキーパーク・モノレール線の廃止届出書提出について
  2. ^ a b 消えゆく名鉄モンキーパーク モノレール線、p.100。
  3. ^ a b c d 「日本のモノレールめぐり」、『鉄道ピクトリアル』第38巻第12号、電気車研究会、1988年12月号、 28頁。
  4. ^ a b c d e 消えゆく名鉄モンキーパーク モノレール線、p.101。
  5. ^ 川島令三 『全国鉄道事情大研究 名古屋北部・岐阜編2』 草思社、1998年2月、158頁。ISBN 978-4794208064
  6. ^ “モンキーパーク・モノレール線の廃止に伴う特別損失の計上について” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 名古屋鉄道, (2007年12月17日), http://www.meitetsu.co.jp/profile/ir/reference/disclosure/release071217.pdf 2015年12月10日閲覧。 
  7. ^ リトルワールド・モンキーパーク線”. 岐阜バスコミュニティ. 2015年12月10日閲覧。
  8. ^ ただし、犬山遊園駅から寂光院線の路線バスが運転日限定で存在する。
  9. ^ 路線図ドットコム/愛知県/犬山地区バス路線図”. 公共交通利用促進ネットワーク (2012年10月1日). 2015年12月10日閲覧。
  10. ^ “旧モンキーパーク・モノレール線のモノレール車両を保存します” (日本語) (プレスリリース), 名古屋鉄道, (2009年3月4日), http://www.meitetsu.co.jp/profile/news/2008/20090304.html 2015年12月10日閲覧。 
  11. ^ 山口新聞2012年9月8日
  12. ^ 施設紹介(モノレール「湯の華号」)”. Spa Resort 湯の華温泉. 2015年12月10日閲覧。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

外部リンク[編集]