名鉄起線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
名古屋鉄道 起線
バス化直前の様子
バス化直前の様子
概要
現況 廃止
起終点 起点:新一宮駅
終点:起駅
駅数 11駅
運営
開業 1914年9月22日 (1914-09-22)
最終延伸 1930年12月20日 (1930-12-20)
廃止 1954年6月1日 (1954-6-1)
所有者 名古屋鉄道 (旧)名古屋鉄道→名岐鉄道→名古屋鉄道
路線諸元
路線総延長 5.6 km (3.5 mi)
軌間 1,067 mm (3 ft 6 in)
電化 直流600 V,
架空電車線方式
テンプレートを表示

起線(おこしせん)とは、愛知県一宮市新一宮駅(廃止直前は八幡町駅)から同県中島郡起町(現・一宮市)の起駅までを結んでいた名古屋鉄道(名鉄)の軌道線路面電車)である。

路線データ[編集]

※路線廃止時点のもの

  • 路線距離(営業キロ):八幡町 - 起間 5.3 km
  • 軌間:1,067 mm
  • 駅数:10駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:なし(全線単線
  • 電化区間:全線(直流600V)

歴史[編集]

1953年昭和28年)6月の運行休止後に廃止された。複線化等の輸送力増強が敷地等の問題でできず、しかも尾西線の架線電圧の昇圧のため1952年(昭和27年)に新一宮駅(現・名鉄一宮駅)への乗り入れを中止するなどして沿線人口の増加に対する施策がなかった一方、バスによる代替輸送で新一宮駅乗り入れを行ったところ、輸送力の増強が低コストで行えたため、休止期間を経て正式に廃止となり、バス輸送に転換された。乗客が多過ぎて廃線になった[1]との理由は、乗客数の減少によることが多い一般的な廃線の事例や、頻発によって鉄道から乗客を奪ったバス輸送の事例が1950年代の都市部ではまだ顕著でなかったことからすれば、同社の高富線とともに、世界的に見ても極めてまれな廃止事由である。

  • 1921年大正10年)8月5日 起から一宮の便を図る目的で、同区間の軌道敷設免許を収得[2]
  • 1922年(大正11年)3月25日 同軌道の建設を行うために蘇東電気軌道を設立[3]
  • 1923年(大正12年)11月22日 蘇東電気軌道、名古屋鉄道に合併[4][5]
  • 1924年(大正13年)2月1日 起 - 一宮(後、八幡町)間5.3 kmが蘇東線として開業
  • 1930年昭和5年)12月20日 尾西線と一部区間の線路を共用する形で、新一宮駅への乗り入れを開始
  • 1944年(昭和19年) 馬引駅、篭屋駅、西三条駅、新三条駅、工業高校前駅休止
  • 1946年(昭和21年)8月15日 休止中の馬引駅、篭屋駅、西三条駅、新三条駅、工業高校前駅営業再開
  • 1948年(昭和23年)5月16日 起線に路線名を変更
  • 1949年(昭和24年)12月1日 一宮駅を八幡町駅に、東洋紡績前駅を一宮病院前駅に、工業高校前駅を西中島駅に改称
  • 1952年(昭和27年)12月24日 尾西線の架線電圧の1,500 V昇圧に伴い、新一宮駅乗り入れを廃止
  • 1953年(昭和28年)6月1日 電車の運行を休止してバス代行輸送、バスは新一宮駅へ乗り入れ
  • 1954年(昭和29年)6月1日 バスが好評であったため、正式に廃止

駅一覧[編集]

Nuvola apps kview.svg 地図外部リンク
名鉄起線
Searchtool.svg 廃止鉄道ノート
地形図にカーソルをかざすと廃線跡を表示
地図の不具合を報告
駅名 駅間キロ 営業キロ 接続路線 所在地
新一宮駅   -0.3 1952年(昭和27年)12月24日乗入廃止
名古屋鉄道:名古屋本線尾西線
日本国有鉄道東海道本線尾張一宮駅
一宮市
八幡町駅 - 0.0
一宮病院前駅 1.0 1.0
馬引駅 0.7 1.7 中島郡 大和町
篭屋駅 0.7 2.4 起町
尾張三条駅 0.5 2.9
西三条駅 0.5 3.4
新三条駅 0.2 3.6
尾張中島駅 0.7 4.3
西中島駅 0.5 4.8
起駅 0.5 5.3

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 徳田耕一『名鉄の廃線跡を歩く』JTB、2001年、p.80
  2. ^ 「軌道特許状下付」『官報』1921年8月8日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  3. ^ 『日本全国諸会社役員録. 第31回』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  4. ^ 『鉄道省鉄道統計資料. 大正12年度』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  5. ^ 徳田耕一『名鉄の廃線跡を歩く』JTB、2001年、p.80 では11月1日

参考文献[編集]

  • 今尾恵介(監修) 『日本鉄道旅行地図帳』7 東海、新潮社2008年、48頁。ISBN 978-4-10-790025-8
  • 徳田耕一『名鉄の廃線跡を歩く』JTB、2001年、pp.80-81
  • 原口隆行『日本の路面電車 II』JTB、2000年、pp.150-151

関連項目[編集]