二重星団

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二重星団
Double Cluster
NGC869NGC884.jpg
星座 ペルセウス座
位置
Perseus constellation map.png
別名称
別名称
h+χ、カルドウェル14
■Project ■Template
NGC869
星座 ペルセウス座
視等級 (V) +3.7[1]
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α) 02h 19m 00s[1]
赤緯 (Dec, δ) 57h 07m 7s[1]
赤方偏移 -0.000133[1]
視線速度 (Rv) -39.82m/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: -0.41 ミリ秒/年[1]
赤緯: -1.03ミリ秒/年[1]
距離 75 kly (23 kpc)[2]
物理的性質
半径 75光年[3]
年齢 14.0 × 106[4]
別名称
別名称
h Persei Cluster[1],
Collinder 24[1],
Melotte 13[1]
■Project ■Template
NGC884
星座 ペルセウス座
視等級 (V) +3.8[5]
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α) 02h 22m 23s[5]
赤緯 (Dec, δ) 57h 07m 5s[5]
赤方偏移 -0.000127[5]
視線速度 (Rv) -38.14m/s[5]
固有運動 (μ) 赤経: -0.73 ミリ秒/年[5]
赤緯: -0.88ミリ秒/年[5]
距離 76 kly (23 kpc)[2]
物理的性質
半径 75光年[3]
年齢 14.0 × 106[4]
別名称
別名称
χ Persei Cluster[5],
Collinder 25[5],
Melotte 14[5]
■Project ■Template


二重星団[3](にじゅうせいだん、Double Cluster )はペルセウス座にある散開星団である。カシオペヤ座との境界の近く、天の川のほぼ中央に位置している[3]。2つの散開星団が近接しているためこの名で呼ばれる。

概要[編集]

1603年ヨハン・バイエルにより西側の星団にh、東側の星団にはχのバイエル符号が振られたため、h+χ(エイチカイ)と呼ばれることがある[3]NGCカタログでのカタログ番号は西側の星団が NGC 869、東側の星団が NGC 884である[注 1]。なお、ペルセウス座には χ Persei という6等星の恒星もある[6]

この2つの散開星団は、ペルセウス座OBアソシエーションの中核を成していると考えられ、誕生してから約1400万年が経過しているとされる[2]

歴史[編集]

肉眼でも存在が確認できるため、すでに紀元前からヒッパルコスにより「恒星ではない、かすかな光のかたまり」として記録されていた[2][3]

過去、hとχの符号がどの天体に付けられたのかについて混乱が見られた。1840年代以降はNGC884がχ、NGC869がhと看做されているが、元々ティコ・ブラーエは2つの星団を1つのものと考えており、そのティコ・ブラーエの星表を元にバイエル符号を付けたバイエルが h Perseiとしたのは別の星であると考えられている[7]

この天体が2つの星団であると明確に認識したのは望遠鏡によって観測したガリレオ・ガリレイ[3]またはウィリアム・ハーシェル[2][注 2]であるとされる。

目立つ天体ではあるが、シャルル・メシエメシエ番号を与えていない[3]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 「Newton」2014年10月号の記事では誤って「西側がNGC884、東側がNGC869」と記載されているが、正しくは逆である。
  2. ^ 藤井旭によれば、ハーシェルは銀河の一部がとくに濃くなったところと考えていたようだという。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j Result for h Persei Cluster”. 2014年8月29日閲覧。
  2. ^ a b c d e 渡部潤一 「宇宙天体百科 二重星団」、『Newton』 (ニュートンプレス) 第34巻第10号138-140頁、2014年 
  3. ^ a b c d e f g h 藤井旭 『全天星雲星団ガイドブック』 誠文堂新光社1978年10月ISBN 978-4416278000 
  4. ^ a b Thayne Currie; Jesus Hernandez, Jonathan Irwin, Scott J. Kenyon, Susan Tokarz, Zoltan Balog, Ann Bragg, Perry Berlind, and Mike CalkinsLynne A. Hillenbrand (2010年2月). “THE STELLAR POPULATION OF h AND χ PERSEI: CLUSTER PROPERTIES, MEMBERSHIP, AND THE INTRINSIC COLORS AND TEMPERATURES OF STARS”. 2014年8月29日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h i j Result for Chi Persei Cluster”. 2014年8月29日閲覧。
  6. ^ Result for Chi Persei”. 2014年8月29日閲覧。
  7. ^ Stephen James O'Meara; Daniel W.E. Green (2003-02), “The Mystery of the Double Cluster”, Sky and Telescope (Sky Publishing) 105 (2): 116-119