プロキシマ・ケンタウリ

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プロキシマ・ケンタウリ
Proxima Centauri
Proxima Centauri.jpg
仮符号・別名 ケンタウルス座α星C[1]
星座 ケンタウルス座
視等級 (V) 11.05[1]
変光星型 閃光星[1]
発見
発見年 1915年
発見者 南アフリカ天文学者
ロバート・イネス
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α) 14h 29m 42.94853s[1]
赤緯 (Dec, δ) -62° 40′ 46.1631″[1]
赤方偏移 -0.000075[1]
視線速度 (Rv) -22.4km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: -3775.75 ミリ秒/年[1]
赤緯: 765.54 ミリ秒/年[1]
年周視差 (π) 771.64± 2.60ミリ秒[1]
距離 4.22 ± 0.01光年[注 1]
(1.30 ± 0.00パーセク)[注 1]
絶対等級 (MV) 15.487[注 2]
物理的性質
半径 0.145R[2]
質量 0.123M[2]
自転周期 30 - 33 日
スペクトル分類 M6Ve[1]
光度 0.000138L[2]
表面温度 3,040K[2]
色指数 (B-V) 1.90
色指数 (U-B) 1.49
金属量 10%
年齢 48.5億年[2]
別名称
別名称
ケンタウルス座V645星[1]
HIP 70890[1]
LTT 5721[1]
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プロキシマ・ケンタウリ (Proxima Centauri) は、ケンタウルス座に位置する恒星である。太陽から4.22光年[注 1]と、太陽系最も近い恒星として知られている。

特徴[編集]

大きさの比較
太陽 プロキシマ・ケンタウリ
太陽 Exoplanet

プロキシマ・ケンタウリは赤色矮星であり、非常に暗い恒星であるため、地球からの観測は肉眼では不可能である。発見当時、プロキシマ・ケンタウリは既知の恒星の中で最も暗い恒星であった。

ケンタウルス座α星(アルファ・ケンタウリ)の第2伴星である。地球からプロキシマ・ケンタウリおよびアルファ・ケンタウリAを観測したとき、プロキシマ・ケンタウリとアルファ・ケンタウリAの角距離は約2度である。

アルファ・ケンタウリAおよびアルファ・ケンタウリBからプロキシマ・ケンタウリを観測したときの見かけの等級は4.5である。プロキシマ・ケンタウリに最も近い恒星はアルファ・ケンタウリAおよびアルファ・ケンタウリBであり、いずれもプロキシマ・ケンタウリから0.21光年の距離にある。プロキシマ・ケンタウリから6.55光年の距離にはバーナード星が位置している。

2002年VLTIが光干渉法を用いてプロキシマ・ケンタウリの角直径を計測したところ、プロキシマ・ケンタウリの角直径は1.02±0.08ミリ秒角であることが判明した。

惑星系[編集]

1996年に木星の10倍程度の大きさの伴星か惑星が存在するかもしれないという観測結果が得られたが、その後確認はされていない[3]

なお、2014年2016年には重力マイクロレンズ効果による観測が可能になることから、その時に惑星が発見される可能性があると言われていた[4]。その後、ドイツ有力誌シュピーゲル電子版は2016年8月12日、宇宙物理学者らがこの恒星を公転する地球に似た惑星を発見したと報じた。ドイツ南部ガーヒング・バイ・ミュンヘンヨーロッパ南天天文台 (ESO) が2016年8月末にもこの惑星の発見を公表する予定[5]。その後、クイーン・メアリー (ロンドン大学)の研究チームによりこの惑星が存在すると発表された[6]。大きさは地球の1.3倍で、主星プロキシマ・ケンタウリの周囲を11.2日周期で公転しており、ハビタブルゾーンに存在するとされている[7]

プロキシマ・ケンタウリの惑星[8]
名称
(恒星に近い順)
質量 軌道長半径
天文単位
公転周期
()
軌道離心率 軌道傾斜角 半径
b 1.27+0.19
−0.17
 M
0.0485+0.0041
−0.0051
11.186 <0.35

いかに太陽系と近いか、遠いか[編集]

プロキシマ・ケンタウリは、地球との近さから、しばしば恒星間航行の目的地として挙げられる。宇宙船に重力加速度と同等の等加速度運動が恒常的に可能であれば、速度だけならば減速を考慮しても約6年、10分の1の0.1Gでも減速込で約14年で到達可能となる。 しかし、ボイジャー1号 (17.3km/s[9]) のような等速度運動では数万年単位(ボイジャー1号の場合は7.3万年以上[9])の年月を要する距離であり、21世紀初頭の技術で到達するには人間個人の時間スケールで考えれば膨大な時間が必要となる。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ a b c パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算(誤差も同様)、光年はパーセク×3.26より計算。各有効桁小数第2位
  2. ^ 視等級 + 5 + 5×log(年周視差(秒))より計算。有効桁小数第3位

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o SIMBAD Astronomical Database”. Results for V* V645 Cen. 2013年1月17日閲覧。
  2. ^ a b c d e ESO
  3. ^ プロキシマ・ケンタウリに伴星か惑星AstroArts
  4. ^ Kailash C. Sahu (2014年). “Microlensing Events by Proxima Centauri in 2014 and 2016: Opportunities for Mass Determination and Possible Planet Detection”. arXiv:1401.0239v1 [astro-ph.EP]. 
  5. ^ 地球に似た惑星発見か 4・24光年離れた恒星近く、地表に水が存在する可能性も産経ニュース
  6. ^ 水が液体のまま存在できる惑星発見 今後の探査に注目NHKニュース
  7. ^ Planet Found in Habitable Zone Around Nearest Star
  8. ^ Anglada-Escudé, Guillem; Amado, Pedro J.; Barnes, John; Berdiñas, Zaira M.; Butler, R. Paul; Coleman, Gavin A. L.; de la Cueva, Ignacio; Dreizler, Stefan et al. (25 August 2016). “A terrestrial planet candidate in a temperate orbit around Proxima Centauri” (英語). Nature 536 (7617): 437–440. doi:10.1038/nature19106. ISSN 0028-0836. http://www.nature.com/nature/journal/v536/n7617/full/nature19106.html. 
  9. ^ a b NASA”. The Nearest Star. 2013年1月20日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]