フェンサイクリジン

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フェンサイクリジン
Phencyclidine structure.svg
Phencyclidine-from-xtal-3D-balls.png
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
法的規制
投与方法 喫煙丸剤
薬物動態データ
半減期 7–46 時間
識別
CAS番号 77-10-1
ATCコード 無し
PubChem CID: 6468
DrugBank DB03575
ChemSpider 6224 チェック
UNII J1DOI7UV76 チェック
KEGG C07575  チェック
ChEMBL CHEMBL275528 チェック
化学的データ
化学式 C17H25N
分子量 243.387 g/mol

フェンサイクリジン(英:phencyclidine、フェンシクリジンとも)は、アリルシクロヘキシルアミン系の解離性麻酔薬である。1963年に麻酔薬としてセルニールの名称で認可されたが、麻酔から覚醒する際に妄想や突発的な暴力などの副作用のために1965年にはヒトへの使用が断念された[1]。1967年より動物用麻酔薬のセルニランである[1]PCPの略称は、IUPAC名のphenyl cyclohexyl piperidineの頭文字からである。乱用薬物であり、向精神薬に関する条約のスケジュールIIに指定されている。俗称エンジェルダスト

近似の物質に麻酔薬のケタミンがある[1]。これら解離性麻酔薬は呼吸を抑制する副作用がない点では安全である。

ベンゼンシクロヘキサンピペリジンが結合した化合物である。NMDA型グルタミン酸受容体に対してアンタゴニストとして働き、遮断する作用を示す。作用時間は4~6時間である[1]

後に、幻覚剤として乱用されるようになった。しばしば自分の肉体を離れるなど解離の感覚が生じる[1]。乱用者の多くが統合失調症に類似した症状を呈するため、同障害のモデルとして使用されることがある。

歴史[編集]

1952年に米国の製薬会社パーク・デービス社により麻酔薬として開発された。1963年に外科手術麻酔薬としてセルニールという名称で認可されたが、麻酔から覚醒する際に妄想や突発的な暴力などの副作用が起こることが判明したために1965年にはヒトへの使用が断念された[1]。1967年から動物への麻酔薬としてセルニランという名称で販売されている[1]

乱用による症状[編集]

失見当識昏迷、発語障害、失調不随意運動歩行障害眼振などが認められる。

妄想、幻覚、攻撃的になるなど統合失調症様の症状がみられることがある。

1973年、米国で統合失調症様の症状を呈して受診する患者が通常の3倍に増加した。患者らはPCPの乱用者であった。患者はPCP乱用後には、幻覚妄想といった統合失調症陽性症状のみならず、陰性症状を呈する者ものもいた。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g レスター・グリンスプーン、ジェームズ・B. バカラー 『サイケデリック・ドラッグ-向精神物質の科学と文化』 杵渕幸子訳、妙木浩之訳、工作舎、2000年。ISBN 978-4875023210。62-65頁。Psychedelic Drugs Reconsidered, 1979

関連項目[編集]