キャッスル型哨戒艦

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キャッスル型哨戒艦
HMS Dumbarton Castle displays her Paying Off Pennant as she enters Portsmouth Harbour for the last time MOD 45147584.jpg
ダンバートン・キャッスル
基本情報
種別 哨戒艦
命名基準 イギリスの城
運用者  イギリス海軍
 バングラデシュ海軍
就役期間 イギリスの旗 1981年 - 2008年
前級 アイランド級
次級 ピーコック級
要目
排水量 基準: 1,350 t
満載: 1,550 t
全長 81.0 m
最大幅 11.5 m
吃水 3.42 m
機関方式 ラストン12RK320DM
 ディーゼルエンジン×2基
スクリュープロペラ×2軸
出力 5,640 bhp
電力 890 kW
速力 20ノット
航続距離 10,000海里 (12kt巡航時)
燃料 380 t
乗員 士官7名+曹士43名+海兵隊員25名
兵装 DS-30B 30mm機銃×1基
7.62mm機銃×2挺
レーダー ・994型 対水上捜索用
・1006型 航法用
ソナー ・シムラッドSU サイドスキャン式
電子戦
対抗手段
・UAN(1)電波探知装置
・シールド デコイ発射機×2基
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キャッスル型哨戒艦英語: Castle-class patrol vessel)は、イギリス海軍が運用していた哨戒艦の艦級[1]

来歴[編集]

1970年代、イギリス海軍は北海油田周辺海域をはじめとする排他的経済水域の警備を主目的としてアイランド型哨戒艦7隻を整備した。これらは凌波性には優れていたものの、北大西洋で活動するには動揺性能に難があった[2]。このことから、より長い船体によってこの問題を解決するとともに、多用途性を向上させた艦として計画されたのが本型である[3]

設計[編集]

一回の哨戒任務は21日間と想定されていた。艦尾甲板は飛行甲板#ヘリコプター甲板とされており、シーキングヘリコプターの発着に対応できた。また必要であれば給油も行うことができた。航空燃料19.5トン、燃料油清浄剤30トンを搭載できた[1]

兵装としては、Mk.3 60口径40mm機銃を備えていたが、これは後にDS-30B 75口径30mm機銃に換装された。また戦時には76mm単装速射砲の搭載も考慮されていた[3]機雷戦にも対応でき、係維掃海具および音響掃海具による掃海や、機雷の敷設を行うこともできた。この他、50mmロケット照明弾発射機2基の搭載も可能であった[1]

また戦争以外の軍事作戦にも配慮されており、消防のため防火監視モニターと放水砲2基を搭載する。また海上治安活動や救難任務のため、海兵隊員25名が便乗できるほか、エイボン・シーレイダー複合艇2隻を搭載していた[1]

配備[編集]

1980年8月8日に2隻が発注されたが、実際には既に建造は開始されていた。フォークランド紛争においては通報艦として活動していたが、この際には補給物資の搭載などによって排水量は2,000トン級となっていた[1]

当初計画では、主として漁業保護戦隊において領海排他的経済水域の警備救難に用いるものとして計画されたが、フォークランド諸島の警備任務に充当されることも多かった。2000年代に入ってイギリス海軍を退役した後、2010年4月にバングラデシュに売却され、2011年3月に同国海軍で再就役した。

同型艦一覧
 イギリス海軍  バングラデシュ海軍
# 艦名 起工 就役 退役 艦名 再就役
P 258 リーズ・キャッスル
HMS Leeds Castle
1979年10月 1981年12月 2005年8月 ダレシュワリ
BNS Dhaleshwari
2011年3月
P 265 ダンバートン・キャッスル
HMS Dumbarton Castle
1980年6月 1982年3月 2008年 ビジョイ
BNS Bijoy

参考文献[編集]

  1. ^ a b c d e Bernard Prezelin (1990). The Naval Institute Guide to Combat Fleets of the World, 1990-1991. Naval Institute Press. p. 716. ISBN 978-0870212505. 
  2. ^ 「イギリス軍艦の現況」、『世界の艦船』第479号、海人社、1994年4月、 21-47頁。
  3. ^ a b Robert Gardiner, ed (1996). Conway's All the World's Fighting Ships 1947-1995. Naval Institute Press. p. 537. ISBN 978-1557501325.