カーリ (北欧神話)

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カーリ古ノルド語: Kári)は、の言い換え(ケニング)として、北欧神話スールルのうちの1つで言及される、おそらくは巨人の名である。

土星の第45衛星カーリエポニムである。

解説[編集]

カーリは、ともに『フラート島本』に残されている『オークニー諸島人のサガ』(en)および『ノルウェーはいかに住まわれしか[1]』(en)にのみ現れる。

そこではカーリが、その父で巨人のフォルニョートの王国の後継者として登場する。

彼の兄弟はの象徴であるロギ(Logi)、そしての支配者であるフレール(Hlér)またはエーギル(Ægir) といわれている。

『如何に-』によれば、カーリの子孫はフィンランドクヴェンランドの支配者となった。

さらに、カーリは、『オークニー諸島人のサガ』によってフロスティ(Frosti。「霜」の意)、あるいは『ノルウェーはいかに住まわれしか』よってヨークッル(Jökul。「つらら」「」「氷河」の意)と名前をつけられた息子の父となった。

孫はスネー(スナー、スナィルとも。Snær)とされている。

備考[編集]

アイスランド出身の歌手ビョーク(Björk)が、2001年に発表したアルバム『ヴェスパタイン』(Vespertine)の中の1曲に、『Frosti』というタイトルのものがある。

脚注[編集]

  1. ^ 『オージンのいる風景』252頁で確認した表記。

参考文献[編集]

関連項目[編集]