イングナ・フレイ

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イングナ・フレイ[1]イングナル・フレイ[2]とも)(Ingunar-Freyr)は、北欧神話に登場する神フレイの別名である。

古エッダ』の『ロキの口論』第43節や、『聖オーラヴのサガ』(Great saga of Saint Olaf)でフレイに呼びかけられる名前である。

「Ingunar-Freyr」はしばしば、西ゲルマン語群の言語における、北ゲルマン語群の「Yngvi-Freyr」の同義語であるとみなされている。[3]

この名に近い形の名称としては、「frea Ingwina(Ingの支持者らの領主)」が、『ベーオウルフ』の1319行目で使われている。その中でその名は、デンマークの王フロースガール(en)を表している。

Ingunar-Freyrという名の意味はいまだ明らかでないが、ゲルマン民族の一派インガエウォネース族(Ingaevones)に関連があろうと考えられている。

もう一つの解釈は、「Ingunar」を「Ingun」の属格形と理解することである。その場合の「Ingun」は豊穣の女神ということになる。[4]

脚注[編集]

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  1. ^ V.G.ネッケル他編『エッダ 古代北欧歌謡集』(谷口幸男訳、新潮社、1973年)85頁等でみられる表記。
  2. ^ 『中世文学集III エッダ/グレティルのサガ』(松谷健二訳、筑摩書房〈ちくま文庫〉、1986年)40頁にみられる表記。
  3. ^ Lindow, John. 2002. Norse mythology: a guide to the gods, heroes, rituals, and beliefs. New York: Oxford University Press. ISBN 0195153820.
  4. ^ Schröder, Franz Rolf. 1941. Untersuchungen zur germanischen und vergleichenden Religionsgeschichte. Vol. 1, Ingunar-Freyr. Tübingen: J.C.B. Mohr.

関連項目[編集]