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ドラウプニル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Elmer Boyd Smith によって描かれた、ドラウプニルをはじめとする宝物が「イヴァルディの子ら」によって生み出される場面。(1902年)

ドラウプニル(古ノルド語: Draupnir)は、北欧神話においてオーディンが持つとされる黄金の腕輪。ドラウプニルの語義は「滴るもの」で、「dropi(雫)」「driupa(滴る)」と関連する語である[1]。その名の通り9夜ごとに同じ重さの腕輪を8個滴り出すとされる[2][3]。

ロキがトールの妻シヴの髪を丸刈りにしてしまった際に、賠償の品としてドヴェルク(小人族)の職人イーヴァルディの息子たちに「黄金のかつら」を作らせた。その際、イーヴァルディの息子たちによって「スキーズブラズニル」「グングニル」も作り出された。この三つの宝物の出来の良さに調子に乗ったロキは、ブロックルとシンドリというドヴェルグの兄弟に、「これらの宝物に勝るものを作ったら自分の頭を与える」という勝負を持ちかけた[4]。

こうして、ドラウプニルは、ブロックとシンドリによって、黄金の猪グリンブルスティ、ミョルニルの鎚と一緒に創り出され、後にオーディンの所有物となった[2][3]。

バルドルが死んだ際、バルドルの遺体と共に薪の上に置かれ荼毘に付されたが、後にバルドルを取り戻すべくヘルモーズがヘルヘイムに出向くと、バルドルはオーディンへ記念として渡してほしいとこれを預けた[5][6]。

スキールニルがフレイの代理としてゲルズへ求婚の為に訪れた際、詳細な経緯は不明であるがドラウプニルを彼女に贈与しようとした。このときスキールニルは腕輪のことを「オーディンの息子と一緒に焼かれた」ものと説明している[7][8]。

脚注

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  1. ↑ 『エッダ 古代北欧神謡集』68頁(『スキールニルの旅』訳注)
  2. 1 2 『「詩語法」訳注』41-43頁。
  3. 1 2 『北欧神話物語』103-111頁(10章『神々の宝物』)。
  4. ↑ 池上 良太『図解 北欧神話 F‐Files』新紀元社、2007年6月27日、No.81頁。
  5. ↑ 『エッダ 古代北欧歌謡集』272-273頁(『ギュルヴィたぶらかし』49章)
  6. ↑ 『北欧神話物語』235-250頁(29章『バルドルの死』)。
  7. ↑ 『エッダ 古代北欧歌謡集』65頁(『スキールニルの旅』21節)
  8. ↑ 『北欧神話物語』111-126頁(11章『スキールニルの旅』)。

参考文献

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  • V.G.ネッケル他編『エッダ 古代北欧歌謡集』谷口幸男訳、新潮社、1973年、ISBN 978-4-10-313701-6。
  • 「スノリ『エッダ』「詩語法」訳注」谷口幸男訳、『広島大学文学部紀要』第43巻No.特輯号3、1983年。
  • K・クロスリィーホランド『北欧神話物語』山室静 / 米原まり子訳、青土社、1983年、ISBN 4-7917-5149-3。