アウズンブラ

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アウズンブラはその乳房から4本のミルクの川が流しながら、ブーリを氷の塊から舐め出している。
氷を舐めるアウズンブラの乳を裸の巨人ユミル飲み、アウズンブラは氷を舐めて全ての神の祖先ブーリを見つける(ニコライ・アブラハム・アビルゴール、Nicolai Abraham Abildgaard)画。

アウズンブラアウドムラアウズフムラ[1]とも)(AuðumblaAuðumlaAuðhumblaAuðhumla など)は、北欧神話に登場する最初の(雌牛)である。 その名前は「豊かなる、角なし牛」を意味する[2]

アウズンブラは、スノッリ・ストゥルルソンが書いた『散文のエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』において、ギンヌンガガプユミルの記述の後に紹介されている。

Normalized text of R
Þá mælti Gangleri: "Hvar bygði Ymir, eða við hvat lifði hann?"
<Hár svarar>: "Næst var þat þá er hrímit draup at þar varð af kýr sú er Auðhumla hét, en fjórar mjólkár runnu ór spenum hennar, ok fœddi hún Ymi."
Þá mælti Gangleri: "Við hvat fœddisk kýrin?"
Hár svarar: "Hon sleikti hrímsteinana er saltir váru. Ok hinn fyrsta <dag> er hon sleikti steina, kom ór steininum at kveldi manns hár, annan dag manns höfuð, þriðja dag var þar allr maðr. Sá er nefndr Búri[."]
大意:
ユミルはどうやって生きていったのかという問いには、霜が滴った直後にそこからアウズンブラが生まれ、その体から流れ出た乳の4本の川がユミルを養ったのだという答えがあった。ではその牛を育てたのは何かという問いには、アウズンブラはしょっぱい氷の塊を舐めたという答えがあった。その舐めた場所からブーリが現れた。)

アウズンブラは『散文のエッダ』と、「名の諳誦」の中で1度触れられる以外再び言及されることはなく、この牛の名前は他のどの古い文献にも見い出せない。

それでも研究者らは、これをスノッリが後世に創作したもとはせず、アウズンブラは古代北欧の神話に確実に根付いたものと受け入れられている。

脚注[編集]

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  1. ^ 谷口幸男訳『エッダ 古代北欧歌謡集』(新潮社、1973年)などにみられる表記。
  2. ^ 水野知昭『生と死の北欧神話』(松柏社、2002年)56頁。

関連項目[編集]

参考文献(英語版)[編集]

※日本語訳にあたり直接参照していない。