カシミール語

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カシミール語
کٲشُر, कॉशुर kạ̄šur, कश्मीरी kašmīrī
話される国 インドの旗 インド
パキスタンの旗 パキスタン
地域 南アジア
話者数 558万人(2001年)[1]
言語系統
表記体系 ペルシア文字デーヴァナーガリーラテン文字シャーラダー文字
公的地位
公用語 インドの旗 インド
言語コード
ISO 639-1 ks
ISO 639-2 kas
ISO 639-3 kas
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カシミール語 (Kashmiri, कॉशुर, کٲشُر) は、主にインドジャンムー・カシミール州西部で話されている言語である。パキスタンにも少数の話者がいる。インド・アーリア語派ダルド語群に属し、この語群の中ではもっともよく知られた言語である。話者の人口は約558万人(2001年)[1]

インド憲法第8付則に定められた22の指定言語のひとつである。スリナガル一帯で話される方言が標準的と考えられている[2]

インド語派の大部分の言語の語順が SOV であるのに対し、カシミール語はドイツ語と同様のV2語順を取る。

カシミール地方は、14世紀以降イスラム国家の支配を受け、イスラム化が進んだ。1907年まではペルシア語が公用語であり、それ以降はペルシア語の影響を強く受けたウルドゥー語が公用語になった。このため、カシミール語はペルシア語の強い影響を受けている[3]

音声[編集]

ほかのインド語派の言語と異なり、カシミール語には /a i u e o/ それぞれの短母音と長母音に加えて、中舌母音 /ɨ ɨː ə əː/ が存在するため、短母音と長母音はそれぞれ7つずつ存在する。鼻母音も発達している[4]

子音では ts tsh と c ch とを区別する。いわゆる有声帯気音が存在しないのはパンジャーブ語と同様だが、パンジャーブ語のように声調を発達させてはいない。

表記[編集]

かつてナーガリー文字の系統のシャーラダー文字を用いたが、現在は主にアラビア文字系のペルシア文字を用いる。

デーヴァナーガリーを使用する場合は、中舌母音を表すためのいくつかの記号を追加して用いる[5]

脚注[編集]

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  1. ^ a b Ethnologue による
  2. ^ Koul (2007) 1.1
  3. ^ Koul (2011)
  4. ^ Koul (2007) 2.1.1
  5. ^ Koul (2007) 1.3

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]