宮川将

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宮川 将
東北楽天ゴールデンイーグルス #121
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 大阪府泉南市
生年月日 (1990-10-19) 1990年10月19日(33歳)
身長
体重
184 cm
84 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2012年 育成選手ドラフト1位
初出場 2013年6月5日
年俸 750万円(2016年)
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

宮川 将(みやがわ しょう、1990年10月19日 - )は、東北楽天ゴールデンイーグルスに所属するプロ野球選手投手)。

経歴

プロ入り前

大阪府泉南市出身。小学校2年生から野球を始めた。大体大附中学校では準硬式野球部に所属。大体大浪商高校時代は「大阪No1ピッチャー」と評されるも、甲子園の出場経験は無く、「自分には力がない」と考え、プロ志望届は出さずに大学進学を選択する[1]

大阪体育大学に進学し、硬式野球部に入部。1年次の春のリーグ戦ではいきなり開幕投手を務め、ベストナインを獲得[2]。しかし、1年次の秋に右肘を痛め、以降は同期の松葉貴大と左右のダブルエースとして活躍するも、自身は2番手投手に甘んじることになる[2]。リーグMVPを3回、最優秀投手賞を1回受賞し、リーグ通算29勝9敗、防御率2.00、274奪三振

2012年のドラフト会議東北楽天ゴールデンイーグルスから育成枠で1位指名を受け、11月20日に支度金300万円、年俸240万円で仮契約した[3]背番号は「121」。ドラフト時にはTBSで放送された『ドラフト緊急生特番!お母さんありがとう』で特集された。

プロ入り後

2013年
育成契約のため開幕を二軍で迎えたが、イースタン・リーグの公式戦では、主に中継ぎとして6月までに3勝0敗、防御率2.89を記録[4]。6月2日に支配下選手登録されると[5]。背番号を90へ変更するとともに[5]、そのまま一軍へ登録された[6]。6月5日の東京ヤクルトスワローズ戦でプロ初登板[6]。7月28日の対千葉ロッテマリーンズ戦(Kスタ宮城)では2番手で登板。4回を無失点に抑えたことから、プロ入り後初めてヒーローインタビューを受けた[7]。8月4日の対北海道日本ハムファイターズ戦(札幌ドーム)では、先発の戸村健次が4回3失点で降板したにもかかわらず、打線が5回に1イニング7二塁打の日本プロ野球新記録で7点を挙げて逆転した直後の5回裏から2番手で登板。3イニングを5安打1失点で凌いだため、一軍でのプロ初勝利を記録するとともに、チームも球団タイ記録の7連勝を達成した。ちなみに、育成選手として入団した選手が1年目に一軍公式戦で勝利投手となったのは、史上初めての事である[8][9][10][11]。また、2番手として登板した同月27日のオリックス・バファローズ戦(京セラドーム大阪)では、大学時代にエースの座を争ったオリックス先発・松葉との投げ合いが初めて実現した[12]。プロ初先発になった9月23日の対日本ハム戦(札幌ドーム)では、7回を1安打無失点に抑えて2勝目を挙げた[13]
同年の10月19日には、TBS放送のバース・デイでこれまでのプロ入りまでの半生がドキュメント化された。
この年にはチームがパシフィック・リーグで初優勝・日本シリーズへの初進出を果たしたことから、同シリーズの出場資格者名簿には、ドラフト2巡目で入団の同期投手・則本昂大と共に登録[14]。巨人との対戦になった日本シリーズでは、第4戦(10月30日東京ドーム)の4回裏に、2番手投手としてポストシーズン初登板を果たした。しかし、先頭打者からの2連続四球と長野久義の適時打で1点を失ったうえに、4人目の打者・寺内崇幸に対する頭部付近への死球で日本シリーズ史上3人目(球審からの危険球宣告では2人目)の退場処分を受けた[15]。結局、日本シリーズで登板できたのはこの試合だけで、1アウトも取れなかったためシリーズでの防御率無限大と記録された。チームの日本シリーズ初制覇によって進出した台湾でのアジアシリーズでも、地元の統一セブンイレブン・ライオンズ中華職業棒球大聯盟での優勝チーム)との対戦になった11月19日の準決勝に先発したが、2回途中3失点KOで敗戦投手になった[16]
2014年
オープン戦で出遅れ、開幕は2軍スタートとなった。開幕後は2軍で結果を残し5月20日に昇格。主にロングリリーフとしての起用だったが7月2日のオリックス戦からは先発としても活躍し、17試合で防御率4.29の成績だった。その後右肘頭に疲労骨折が見つかったことから、シーズン終了後の10月15日に骨の移植手術を行った[17]。また10月28日には支配下選手契約を結ばないことを通告され[18]、11月10日に育成選手契約に合意。それに伴い、背番号も入団時と同じ121に変更となった[19]

選手としての特徴

最速147km/hのストレートと変化球はカーブと2種類のスライダーが武器の本格派右腕[20]。制球力に課題を残す[21]

詳細情報

年度別投手成績





















































W
H
I
P
2013 楽天 17 2 0 0 0 2 0 0 0 1.000 177 40.1 41 5 21 0 0 33 2 0 11 11 2.45 1.54
2014 17 4 0 0 0 3 1 0 0 .750 183 42.0 44 5 17 0 3 32 2 0 23 20 4.29 1.45
通算:2年 34 6 0 0 0 5 1 0 0 .833 360 82.1 85 10 38 0 3 65 4 0 34 31 3.39 1.49
  • 2014年度シーズン終了時

記録

背番号

  • 121 (2013年 - 同年6月1日[5]、2015年 - )
  • 90 (2013年6月2日[5] - 2014年)

登場曲

脚注

  1. ^ マウンドに立つ背番号「90」と「70」。楽天・宮川、ヤクルト・八木の再出発。”. Number Web. 文藝春秋. p. 1 (2013年6月19日). 2013年7月2日閲覧。
  2. ^ a b マウンドに立つ背番号「90」と「70」。楽天・宮川、ヤクルト・八木の再出発。”. Number Web. 文藝春秋. p. 2 (2013年6月19日). 2013年7月2日閲覧。
  3. ^ “育成1位宮川と契約”. nikkansports.com. (2012年11月20日). http://www.nikkansports.com/baseball/professional/draft/2012/news/f-bb-tp0-20121120-1049574.html 2012年11月20日閲覧。 
  4. ^ “育成の宮川が支配下へ背番号90”. nikkansports.com. (2013年6月2日). http://www.nikkansports.com/baseball/news/f-bb-tp0-20130602-1136865.html 2013年6月2日閲覧。 
  5. ^ a b c d 【宮川将選手】支配下登録に関して”. 東北楽天ゴールデンイーグルス (2013年6月2日). 2013年6月2日閲覧。
  6. ^ a b c “宮川1軍デビューは2回無失点”. nikkansports.com. (2013年6月5日). http://www.nikkansports.com/baseball/news/f-bb-tp0-20130605-1138422.html 2013年8月6日閲覧。 
  7. ^ “宮川粘りの救援「緊張しました」”. nikkansports.com. (2013年7月28日). http://www.nikkansports.com/baseball/news/f-bb-tp0-20130728-1164648.html 2013年7月28日閲覧。 
  8. ^ 記録ラッシュの楽天 11二塁打はプロ野球タイ 4連続はリーグタイスポーツニッポン2013年8月4日配信
  9. ^ 7連勝の楽天 最短9日にマジック39点灯スポーツニッポン2013年8月5日配信
  10. ^ 楽天 記録ずくめ!球団タイ7連勝、プロ野球新1イニング7二塁打スポーツニッポン2013年8月4日配信
  11. ^ 育成出身ルーキー宮川がプロ初勝利 ウイニングボールは最愛の父へスポーツニッポン2013年8月4日配信
  12. ^ 東北楽天ひと休み 新人左腕に打線沈黙 連勝「3」で止まる河北新報「羽ばたけイーグルス」2013年8月28日配信
  13. ^ a b 楽天4連勝でM3!育成ドラ1宮川、プロ初先発で7回1安打零封スポーツニッポン2013年9月23日配信
  14. ^ 楽天VS巨人 日本シリーズ出場資格者を発表スポーツニッポン2013年10月24日配信
  15. ^ 宮川 危険球で退場…日本シリーズでは多田野以来2人目スポーツニッポン2013年10月30日配信
  16. ^ 宮川2回途中でKO「悔しい」/アジアシリーズ日刊スポーツ2013年11月19日配信
  17. ^ 楽天宮川が右肘手術 育成選手でリハビリ”. nikkansports.com (2014年10月18日). 2015年3月17日閲覧。
  18. ^ 来季の支配下選手契約に関して平成26年10月28日 東北楽天ゴールデンイーグルス・オフィシャルサイト
  19. ^ 来季の育成選手契約に関して平成26年11月10日 東北楽天ゴールデンイーグルス・オフィシャルサイト
  20. ^ 週刊ベースボール2013年10月28日号 P128
  21. ^ “大体大・宮川 同期ドラフト候補にメラメラ「自分が抜かれた形なので」”. Sponichi Annex. (2012年1月1日). http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2012/01/01/kiji/K20120101002343970.html 2012年11月20日閲覧。 
  22. ^ 2013年7月28日 楽天 対 千葉ロッテ 成績詳細”. 東北楽天ゴールデンイーグルス (2013年7月28日). 2013年8月6日閲覧。
  23. ^ “宮川、球団初の育成出身白星飾った!”. スポーツ報知. (2013年8月4日). http://hochi.yomiuri.co.jp/baseball/npb/news/20130804-OHT1T00172.htm 2013年8月6日閲覧。 
  24. ^ 2013年8月4日 北海道日本ハム 対 楽天 成績詳細”. 東北楽天ゴールデンイーグルス (2013年8月4日). 2013年8月6日閲覧。
  25. ^ 2013年9月23日 北海道日本ハム 対 楽天 成績詳細”. 東北楽天ゴールデンイーグルス (2013年9月23日). 2013年9月23日閲覧。
  26. ^ 2013シーズン 楽天イーグルス 選手登場曲リスト”. 東北楽天ゴールデンイーグルス. 2013年8月6日閲覧。

関連項目

外部リンク