宮之原健

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宮之原 健
打撃練習中の宮之原
(2020年6月、熊谷さくら運動公園野球場
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 鹿児島県鹿屋市
生年月日 (1993-07-16) 1993年7月16日(30歳)
身長
体重
178 cm
80 kg
選手情報
投球・打席 両投左打
ポジション 外野手
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

宮之原 健(みやのはら たける、1993年7月16日 - )は、鹿児島県鹿屋市出身[1]の元プロ野球選手外野手)、ベースボール5選手。

両投左打。ベースボール5日本代表。

来歴・人物[編集]

小学2年生の時に東京都へ移り住み[1]世田谷区立山崎小学校に編入した[2]。小学3年生から世田谷区の「ツインファイターズ」で野球を始める[1]。世田谷区立山崎中学校に進学した[2]

日本大学第三高等学校では2年秋の明治神宮野球大会からベンチ入りし[1]、副主将も務めたが[3]、右肘の怪我に悩まされ[3]、3年時には全国高等学校野球選手権大会に背番号16で出場し[1]、チームは優勝したものの自身は準決勝で9回に守備に就いたのみだった。高校の同期には阪神タイガース髙山俊東北楽天ゴールデンイーグルス横尾俊建らがいる[1][4]

高校卒業後は日本ハム監督、野球日本代表監督を務めた栗山英樹に憧れ、栗山の出身校である東京学芸大学に進学した[1]。3年から主将を務め、大学では教員になることを目指していたが[1]、4年時に行った母校・日大三高の教育実習を機にプロ野球選手を志すようになる[1]。同年秋の東京新大学リーグでは2部で打点王と盗塁王に輝いた[1][3]。大学時代は二刀流に挑戦したこともあり、1部リーグ公式戦で完投勝利をあげたことがある[5]

2015年11月15日16日JR東日本野球部柏野球場で行われたベースボール・チャレンジ・リーグの合同トライアウトを受験した。この時の様子はフジテレビ系列のスポーツニュース番組すぽると!で特集された。同月28日に行われたベースボール・チャレンジ・リーグのドラフト会議において、福島ホープスから2位指名を受け[6]2016年1月15日に入団会見を行った[7]

2017年シーズン終了後に福島を自由契約で退団した[8]。12月7日に同じリーグの武蔵ヒートベアーズ(2018年10月より埼玉武蔵ヒートベアーズ)への入団が発表された[9]2019年から選手会長を務めた[10]。同年は打撃好調で[11]、全試合に出場してリーグ8位の打率.3447、8本塁打、チーム最多の59打点を記録し、いずれも自己最高の成績だった。2020年からは選手会長と合わせてチームのキャプテンも務める[12]。同年は4番打者として2年連続の全試合出場を達成。3年連続の打率3割、チーム最多の安打数と盗塁数を記録し[13]、チーム最優秀野手賞に選出された[14]。オフには鈴木大地の自主トレに参加した[15]2021年も主軸を担い、チームの地区初優勝に貢献した。同年シーズン終了後、退団(任意引退)が発表された[16][17]

現役中の2019年10月、埼玉県上尾市に野球スクール&走り方スクール「Takeru Baseball School」を設立した[18]。現役引退にともなって閉鎖するまで塾長として指導を行った[19]

2022年2月2日、学生野球資格回復認定者となったことが公示された[20]。また、同年1月からは東京都内の小学校に勤務しており[21]、2学年の担任を務めている[4]。2023年3月をもって契約満了で退任[22]

同年5月1日、5人制野球であるベースボール5の選手としてプレーすることを表明した[23]。これは同競技の公認インストラクターを務める六角彩子から声がかかったことによるものである[4]。「5STARs」というチームに所属し、監督とキャプテンを務める[24]。同チームは7月17日に行われた、第1回アジアカップ英語版出場権をかけた日本代表決定戦の決勝まで進むも、東京ヴェルディ・バンバータに惜敗した[4][25]。しかし、バンバータにアジアカップ参加規約に抵触する選手がいることが判明し、バンバータの日本代表が取り消され、派遣元である全日本野球協会の協議の結果、準優勝の5STARsが日本代表となった[26][27]。8月開催の第1回アジアカップでは準優勝となり、11月にメキシコで開催の第1回ワールドカップ英語版への出場権を獲得した[28]。ワールドカップでは決勝戦まで進出し、キューバに敗れたものの準優勝を達成した[29]。宮之原は「High5アワード」[注 1]の個人表彰を受けた[30][31]

選手としての特徴[編集]

非常にまれな両投げ野手である[3]。元々は右投げであったが、高校時代に右肘を故障した際に左投げに挑んだためである[3]。現役時代は一貫して両投げ登録だったものの、実際には元々の利き手である右投げで試合に出場することがほとんどで、BCリーグ現役時代に使用していたグラブは左手にはめるものばかりだったが[32]、どちらの手にもはめられる両投げ用のグラブも所持している[33]

50メートル走は5.8秒、遠投は105メートルを記録している[1]

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]











































O
P
S
2016 福島 49 107 19 26 4 3 0 36 9 21 3 3 4 0 7 4 .243 .283 .336 .620
2017 43 41 15 10 2 0 0 12 4 12 1 0 5 0 1 0 .244 .262 .293 .555
2018 武蔵
埼玉
65 176 32 57 12 3 5 90 21 24 7 6 5 1 9 0 .324 .368 .511 .880
2019 70 264 40 91 18 2 8 137 59 27 26 9 1 6 9 2 .345 .413 .519 .932
2020 59 200 30 60 11 3 2 83 23 19 11 5 0 1 9 4 .300 .350 .415 .765
2021 60 232 31 64 9 1 3 84 28 22 6 2 0 0 5 9 .276 .296 .362 .658
通算:6年 346 1020 167 308 56 12 18 442 144 125 54 25 15 8 40 19 .302 .350 .443 .793
  • 武蔵ヒートベアーズは、2019年に埼玉武蔵ヒートベアーズに球団名を変更。変更後も略称は「武蔵」だったが、2020年より「埼玉」となった。

背番号[編集]

  • 24 (2016年 - 2017年)
  • 3 (2018年 - 2021年)

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ Baseball5のファンを魅了するSNS投稿を行った人物に贈られるソーシャルMVP賞

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k 福島ホープス2位宮之原「何苦楚魂で」NPB目指す 日刊スポーツ 2015年11月29日配信
  2. ^ a b 宮之原健|埼玉武蔵ヒートベアーズ”. ルートインBCリーグ -Baseball Challenge League-. 2020年3月25日閲覧。
  3. ^ a b c d e “新戦力は両投げ右打ち”. 福島民報. (2015年12月7日). オリジナルの2015年12月8日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20151208125753/https://www.minpo.jp/news/detail/2015120727217 
  4. ^ a b c d 古川真弥 (2022年7月18日). “5STARs宮之原健さん「子どもたちに見てもらえたかな」ベースボール5代表臨んだ先生の挑戦”. 日刊スポーツ. https://www.nikkansports.com/baseball/news/202207170001471.html 2022年8月2日閲覧。 
  5. ^ OB・OG紹介③ 宮之原健さん”. 東京学芸大学 硬式野球部 (2021年3月23日). 2021年10月14日閲覧。
  6. ^ 建通エンジニアリングpresents2015ドラフト会議 指名結果のお知らせ ベースボール・チャレンジ・リーグ 2015年11月28日配信
  7. ^ 新入団記者会見 福島ホープス 2016年1月15日配信
  8. ^ 退団選手のお知らせ - 福島ホープス(2017年10月25日)
  9. ^ 新入団選手のお知らせ - ベースボール・チャレンジ・リーグ(2017年12月7日)
  10. ^ キャプテン・選手会長就任のお知らせ 2018年12月17日配信
  11. ^ “同期の活躍に刺激を受ける 武蔵・宮之原健/BCLリポート”. 週刊ベースボールONLINE. (2019年7月20日). http://column.sp.baseball.findfriends.jp/?pid=column_detail&id=024-20190729-01 2020年3月21日閲覧。 
  12. ^ 2020年シーズンのチームスローガンとキャプテンのお知らせ”. ルートインBCリーグ (2020年3月14日). 2020年9月7日閲覧。
  13. ^ 宮之原健 [@kck_16tm] (2020年10月15日). "多くの方からパワーをいただき、4番打者として戦い抜くことができました⚾". X(旧Twitter)より2020年10月16日閲覧
  14. ^ 埼玉武蔵ヒートベアーズ選手会 [@heatbears634] (2020年10月23日). "チーム最優秀野手賞の宮之原選手🧸 宮之原選手は、 打率3割を超え、チーム最多安打&最多盗塁! 貴重な場面での決勝打が光りました✨🔥✨🔥". X(旧Twitter)より2020年10月27日閲覧
  15. ^ “BC埼玉が合同自主トレ「緊張感持ってやる」宮之原”. 日刊スポーツ. (2021年2月1日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202102010000521.html 201-10-14閲覧。 
  16. ^ 退団選手のお知らせ - 埼玉武蔵ヒートベアーズ(2021年10月18日)2021年10月18日閲覧。
  17. ^ “魅力ある教育者目指して 埼玉・宮之原健/BCLリポート”. 週刊ベースボールONLINE. (2021年12月29日). https://column.sp.baseball.findfriends.jp/?pid=column_detail&id=024-20220103-02 2022年2月20日閲覧。 
  18. ^ 野球スクールオープン⚾️” (2019年10月11日). 2020年3月29日閲覧。
  19. ^ 本人twitter2021年12月25日
  20. ^ “松坂大輔氏、斎藤佑樹氏ら145人/学生野球資格回復認定者一覧”. 日刊スポーツ. (2022年2月2日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202202020000657.html 2022年2月2日閲覧。 
  21. ^ 本人twitter2021年12月21日
  22. ^ 本人instagram2023年3月27日
  23. ^ 宮之原健の第二章!〜新たなスタートのご報告〜 - YouTube
  24. ^ 宮之原健 [@kck_16tm] (2022年5月1日). "このたびBaseball5(ベースボール5)をプレーすることになりました!!". X(旧Twitter)より2022年5月15日閲覧
  25. ^ 「第1回 Baseball5 日本代表決定戦」 優勝チーム決定”. Baseball5日本代表オフィシャルサイト (2022年7月18日). 2022年8月2日閲覧。
  26. ^ 古川真弥 (2022年7月19日). “稲村亜美所属チームの代表取り消しで繰り上げ派遣の準V5STARs「打球強かった」相手称える”. 日刊スポーツ. https://www.nikkansports.com/baseball/news/202207190001888.html 2022年8月2日閲覧。 
  27. ^ 日本代表派遣チームの変更について”. Baseball5日本代表オフィシャルサイト (2022年7月19日). 2022年8月2日閲覧。
  28. ^ WBSC ASIA Baseball5アジアカップ2022 準優勝”. Baseball5日本代表オフィシャルサイト (2022年8月26日). 2022年9月26日閲覧。
  29. ^ “第1回ベースボール5杯世界王者はキューバ、 日本は銀”. スポーツナビ. (2022年11月17日). https://sports.yahoo.co.jp/official/detail/202211170122-spnaviow 2022年12月13日閲覧。 
  30. ^ WBSC Baseball5ワールドカップ 2022 日本代表 準優勝について”. Baseball5日本代表オフィシャルサイト (2022年11月13日). 2022年12月13日閲覧。
  31. ^ 宮之原健さん(本学卒業生)がBaseball5日本代表として、ワールドカップで準優勝しました。”. スライド・ピックアップ・NEWS. 東京学芸大学 (2022年11月30日). 2022年12月13日閲覧。
  32. ^ 「プロ野球選手時代にベンチ入りさせていた道具たちの紹介」 - YouTube
  33. ^ 宮之原健 [@kck_16tm] (2020年5月8日). "登録が両投左打ということで、両投げ用グローブをお見せします😊". X(旧Twitter)より2022年2月20日閲覧

関連項目[編集]

外部リンク[編集]