北国の春

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北国の春
千昌夫シングル
B面 東京のどこかで
リリース
規格 シングルレコード
ジャンル 演歌
時間
レーベル 徳間音楽工業
作詞・作曲 作詞: いではく(M-1・2)
作曲: 遠藤実(M-1・2)
ゴールドディスク
チャート最高順位
  • 週間6位(オリコン
  • 1977年度年間139位(オリコン)
  • 1978年度年間55位(オリコン)
  • 1979年度年間5位(オリコン)
  • 12位(ザ・ベストテン
  • 1979年度年間32位(ザ・ベストテン)
  • 千昌夫 シングル 年表
    流れ雲
    1976年
    北国の春
    1977年
    さよなら三角また来て四角
    (1977年)
    テンプレートを表示

    北国の春」(きたぐにのはる)は、1977年4月5日に発売された千昌夫シングルレコードである。発売元はミノルフォンレコード・徳間音楽工業(現:徳間ジャパンコミュニケーションズ)。品番はKA-1050。

    解説

    オリコンシングルチャートでは、100位以内初登場から通算92週目でミリオンセラー達成(連続92週ではない)。この数字は、後年に至るまでミリオンセラー達成までの100位圏内チャートイン週数が歴代1位であった。その後、2003年に中島みゆきが「地上の星/ヘッドライト・テールライト」で新記録を樹立し(139週)、以後は歴代2位となっている。同チャートでは1979年2月5日付と4月2日付で最高位の6位を獲得[1]。同チャートの100位以内チャートイン数は通算134週、連続111週(1978年1月16日付〜1980年2月18日付)[1]となっている。

    タイトル曲「北国の春」は、都会で暮らす男性が実家から届いた小包[2]を受け取り、早春期の故郷や家族、かつての恋心などを想う内容の歌詞である。

    当初「北国の春」はB面曲として予定されていたが、急遽A面曲としての発売となった[3]

    同曲のヒットで千昌夫は、1977年大晦日放送の『第28回NHK紅白歌合戦』に第22回1971年)以来6年振りの出場を果たした。以降、同楽曲の超ロングセラーにより第29回1978年)、第30回1979年)と3年連続で披露するに至っている。また『紅白歌合戦』において、3年連続で同一曲を歌唱するのは「北国の春」が史上初めてであった。

    その後も第33回1982年)と、昭和時代が終わりを迎えた1989年の『第40回NHK紅白歌合戦』(初めて2部構成となった紅白)前半部分「昭和の紅白」でも歌われた。20世紀内における紅白では、ひとりの歌手にもっとも多く歌われた楽曲のひとつになっている(もう一曲は、渡辺はま子「桑港のチャイナ街(サンフランシスコのチャイナタウン)」で、特別出演を含めて同じく5回[4])。21世紀になってからは、2011年第62回でも歌われた。

    TBSテレビの『ザ・ベストテン』は10位以内のランクインはならなかった(最高位12位)が、1979年1月18日放送分において「今週のスポットライト」内で唯一の出演を果たしている。

    タイトルにもある「北国」がどこを指しているか、具体的な地名は歌詞中に登場しないが、作詞者のいではくが後に自身の故郷(長野県南牧村)がある信州の情景を描いたと語っている[5]

    中国語タイ語の歌詞を付けたカバーバージョンが多数存在する[6]。これに対していではくは、若い頃、冒険家・登山家になるのが夢だった自分の夢と照らし合わせ、「同曲が自分の夢を、代役として務めているような気がする」と語っている[7]

    収録曲

    1. 北国の春 (4:00)
    2. 東京のどこかで (3:40)

    関連作品

    日本の主なカバー

    日本国外の主なカバー

    ほかに、チベット語タイ語ベトナム語ミャオ語モンゴル語など。

    • 夕チアンナ・ラケル (ポルトガル語) - 「Primavera no norte do país」(訳:北国の春)(SoundCloud only)

    脚注

    1. ^ a b オリコン・ウィークリー(編)『小池聡行のオリコンデータ私書箱』オリジナルコンフィデンス、1991年、67頁。ISBN 4871310272
    2. ^ 後年、クイズ日本人の質問にて作詞のいでは小包の中身は山菜をイメージしたと明かしている。
    3. ^ 読売新聞社文化部『この歌この歌手―運命のドラマ120〈下〉』現代教養文庫、1997年、36頁。ISBN 4390116029
    4. ^ NHKウイークリーステラ臨時増刊『紅白50回〜栄光と感動の全記録〜』(NHKサービスセンター刊、2000年1月16日発行)参照。
    5. ^ 2008年12月10日付、日本経済新聞文化面記事より。
    6. ^ 遠藤実さん死去…「北国の春」「高校三年生」など5000曲生む[リンク切れ]
    7. ^ 『この歌この歌手―運命のドラマ120〈下〉』34-35頁。

    関連項目