人民新聞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Anothercat (会話 | 投稿記録) による 2022年6月7日 (火) 03:47個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

人民新聞[1]
種類 旬刊[2]

創刊 1968年8月5日[3]
前身 『新左翼』[3]
言語 日本語
価格 月極 500円(送料込み)[4]
ウェブサイト https://jimmin.com/
株式会社人民新聞[5]
本社所在地 567-0815[1]
日本の旗 日本 大阪府茨木市竹橋町2-2 王子ビル205[1][5]
業種 情報・通信業
外部リンク 人民新聞(権力を撃つジャーナリズム) (@jimminshimbun) - X(旧Twitter)
テンプレートを表示

人民新聞(じんみんしんぶん The Jimmin Shimbun ピープルズニュース)は、株式会社人民新聞が発行する日本旬刊左翼新聞である。政治団体党派機関紙ではなく、「大衆政治新聞」としている。旧称『新左翼』、旧社名新左翼社中華人民共和国の「人民日報」とは関連が無い。

概要

1968年に『新左翼』として創刊された日本における新左翼関係新聞である。現在はどの党派にも属していない。元は日本共産党の分派で志田重男派の「日本共産党(解放戦線)」の機関紙である。日本共産党(解放戦線)が短期間で活動停止状態となったため、広く新左翼運動一般を取り扱う新聞として『新左翼』は位置づけられ、その後も発行された。その後『人民新聞』と改題。

紙面

紙面構成は、1面に特集記事を設けている。特集で取り上げる内容は、在日米軍基地問題など現行の政治問題が多い。日本の派遣労働にまつわる問題や、「ひきこもり」・「ニート」などの日本が抱える社会問題をクローズアップすることもある(人民新聞はひきこもりやニートの人々を批判したり、叱咤激励することはなく、全面支援する論陣を張っている)。天皇制批判など思想記事が載る事があるが、対極意見を載せる点も特徴的である。

パレスチナ問題は積極的に取り上げる。かつてテロリストグループの「アラブ赤軍」「日本赤軍」の主張を掲載し、パレスチナ闘争連帯を掲げた重信房子も寄稿した。そのことにより、「日本赤軍との組織的関係」と見た公安警察から捜索を受けるが、発行社は「立場や党派を問わず様々な問題を紙面を通じて多くの人々に紹介し、相互批判・論議の場を保障し創り出していく」ためであるとしている。同紙は、「闘い続けている」パレスチナ人民の立場に立つ姿勢であり、中立や絶対的な非暴力思想の立場ではない。

その他、各地の反戦運動などのレポートなどが掲載される。一つの号で見た場合、大雑把に言えば特集と各種社会・政治運動レポートの二本立てと言える。これらのほか、政治風刺4コマ漫画「貧困さんいらっしゃい」が掲載されている。

ページ数は少なく、中小規模の団体機関紙並みのほぼ記事特化型紙面で、カラー写真や全面広告は存在しない。発行日や量の面では、一般商業紙や、大手新聞並みの情報量を売りにする「しんぶん赤旗」と比べ格段に少ないため、それらとは一線を画すものとなっている。新聞単体では、商業ベースに乗りにくいためか、発行社ではカンパを受け付けている。

理論的特徴

穏健化、ソフト化が進んでいる日本共産党の「しんぶん赤旗」と比べると、主張はそれよりもさらに左翼的である。また、人民新聞の創設者の志田重男の経歴からか、日本共産党およびそれに属する団体の活動については触れていない。

パレスチナ問題ではあくまでパレスチナを支持、イスラエルとの二国家共存という、現在国際社会で主流になっている平和プロセス(日本共産党も二国家共存を支持している)を支持していない。しかし、誤解すべきではないのは、人民新聞は決してテロリズムや暴力を煽ったりはしていないということである。

緑の党グリーンズジャパンに注目し、共同代表の一人である長谷川羽衣子を、人民新聞で取り上げている。緑の党は共産主義政党ではない(旧共産主義労働者党を母体としているが)が、個別政策にベーシックインカム導入、労働時間短縮、脱原発同一労働同一賃金導入など、左翼的な政策が多分に含まれている。

沿革

新聞データ

  • 毎月3回 5、15、25日発行
  • タブロイド版6ページ
  • 1部定価150円
  • 購読料 年間:6000円 6ヶ月間:3000円 月間:500円
  • 発行部数不明
  • 戸別配送は郵便による。基本的に社名と新聞名が書かれ、一部開封された封筒に入れられ送られてくる(第三種郵便物)。希望者には社名を出さない密封での送付にも対応している。密封送付による購読費に変わりはない。

脚注

関連項目

外部リンク