Fallout シリーズ

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Falloutシリーズ
ジャンル RPG
1作目 Fallout英語版
1997年 (27年前) (1997)
最新作 Fallout 76
2018年 (6年前) (2018)
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Fallout シリーズ(フォールアウト シリーズ)は、ビデオゲームのシリーズ。インタープレイ・エンターテインメント英語版傘下のブラックアイル・スタジオ英語版およびベセスダ・ソフトワークスによって作られた、世紀末ロールプレイングゲームである。「Fallout」とは、放射性降下物を意味する。主に、22世紀から23世紀にかけての時期を舞台としており、そのレトロフューチャーな舞台設定は、冷戦時のテクノロジーの発展による希望と、核による破滅の隠された恐怖が入り混じった1950年代のアメリカに影響を受けている。

エレクトロニック・アーツが発売した、核戦争後の地球を舞台にした1988年のコンピューターRPG『Wasteland』にインスピレーションを受けている。ゲーム世界自体は異なるものの、背景にあるストーリーや住民、場所、登場人物には、この歴史的なゲームと多くの類似点が見られ、Wastelandの精神的な続編であるとも言われている。

Interplay がPCゲームとして1997年に『Fallout』を、翌1998年に『Fallout 2』を発売。その後経営破綻から資産の整理を行い、2007年にベセスダ・ソフトワークスにFalloutシリーズの知的財産権を売却。ベセスダは2008年に『Fallout 3』を WindowsXbox 360プレイステーション3で発売し、続いてかつてのブラックアイル・スタジオ元社員が多く在籍するオブシディアン・エンターテインメント英語版の開発で2010年に『Fallout: New Vegas』がリリースされた。Interplayは『Fallout Online』を製作中だったが、ベセスダとの訴訟で和解金と引き換えに全権利を譲渡、制作は中止された。

作品

Fallout 略史

16世紀頃

  • 日本の武士であるトシロー・カゴがゼータ星人によって拉致される。

19世紀頃

  • アメリカのカウボーイであるポールソンが妻子と共にゼータ星人によって拉致される。

20世紀

21世紀

  • 2044年 - ジョン・ケイレブ=ブラッドバートンにより「ヌカ・コーラ」が発明される。これは核戦争の数百年後にボトルキャップ貨幣として流通するほど一般的な飲料となった[1]
  • 2050年 - 化石燃料の枯渇により世界的エネルギー危機が発生する。
  • 2051年 - 米軍は、経済的利益と石油供給のため併合を目的としてメキシコに侵攻したが達成できなかった。
  • 2052年
  • 2053年12月 - 核テロリズムによりイスラエルテルアビブが壊滅する。
  • 2054年 - 米国は戦争や疫病の恐怖を背景として、Vaultと呼ばれるシェルターの建設計画を開始した。国民を守るために必要な400,000基のうち、最終的に完成したのは122基のみであった。
  • 2060年 - 中東の油田で枯渇が進み、双方が戦略的目標を失ったため欧州・中東戦争がなし崩しに終結。欧州では各国が連邦内での資源の奪い合いを始め、内戦により欧州連邦は崩壊。
  • 2066年 - 新たに発見され、最後の原油資源のありかとして米国が独占開発していたアラスカ州中華人民共和国侵攻する。この米中戦争と、欧州・中東戦争をあわせて資源戦争 (Resource Wars) と呼ばれる。
  • 2072年6月 - 米国は、アラスカの防衛カナダの支援確保のためカナダ併合を宣言。
  • 2074年 - 米軍は、アラスカ戦線の中国軍を牽制するため中国本土に侵攻する。
  • 2076年2月 - 米国のカナダ併合が完了する。
  • 2077年
    • 1月 - 米軍が新兵器を投入してアンカレッジを解放したことなどにより、中国人民解放軍がアラスカから撤退。
    • 10月23日(土曜日) - 米国、中国とソ連をはじめとする全ての核保有国による核戦争が行われた (Great War)。このとき合衆国政府の一部はエンクレイヴとして保存される。この2時間の間に、人類のそれまでの全ての戦争を合わせた以上のエネルギーが費やされ、気候は激変し、山脈が再形成された。世界文明は壊滅し、戦争は終結した。
    • ボストンに核が落ちるのとほぼ同時に、サンクチュアリ・ヒルズに住んでいた人々がVault111に避難。検査と称して冷凍睡眠ポッドに入れられる。ここに避難した夫婦のどちらかが、Fallout4における主人公となる[1]
    • 核攻撃を逃れたCommonwealth Institute of Technology(C.I.T.)の関係者達によってインスティチュートの基礎が作られる。
    • 10月30日 - 一週間降り続いた黒い雨が止む。大量の放射性降下物 (Fallout) が地表や大気に降り注いだことにより核爆発を生き残った動植物も急速に死滅した。
  • 2078年 - Vault 87の住人にFEV (Forced Evolutionary Virus) の投与実験が行われる。核戦争当日に遠足でリトルランプライト洞窟にいて生存した子供により町が設立され、満場一致でジェイソン・グラントが初代市長になる。

22世紀

  • 2102年10月23日 - 「再生の日」。Vault 76の住人全員が外に出てアメリカの再建を開始する(Fallout 76[2]
  • 2103年 -アパラチアを脅かしていたとある脅威が「再生の日」に突如現れたVault 76住民によりほぼ鎮圧され、それに伴いD.C.労働組合の生き残りであるコンパウンドと、脅威から逃げ延びた土着民であるレイダーを主とした『Wastelanders』たちがアパラチアの土を踏み、第二のアパラチア史が始まる[3]
  • 2150年までにBrotherhood of Steel (B.O.S.) が戦前の文明の集結地となっている。
  • 2161年12月5日 - Vault13のウォーターチップが故障。監督官は交換用のウォーターチップを見つけるため、Vaultの住人をウェイストランドへ送り出す。(Fallout 1)
  • 2162年5月 - 西海岸のスーパーミュータントを率いるザ・マスターの野望を阻止するため、Vaultの住人がザ・マスターを倒し、スーパーミュータントの製造プラントとなっていたマリポーサ軍事基地を破壊する。その後、監督官にVault13から追放されたVaultの住人と彼(女)に同調した人々は北へ向かい、アロヨ村を作る。
  • 2181年 - ダイヤモンド・シティを巡るスーパーミュータントとミニッツメンの戦いはミニッツメンの勝利に終わる。
  • 2186年
    • シェイディ・サンズで新カリフォルニア共和国 (NCR) が成立。初代大統領はAradesh。
    • 中西部B.O.S.がレイダーに支配されたバラモンウッドを開放するため、兵士を派遣。(Fallout Tactics: Brotherhood of Steel)
  • 22世紀後半にインスティテュートから後のニック・バレンタインと呼ばれる人造人間とDiMAが脱走する。(Fallout 4)

23世紀

  • 時期不明 - ファー・ハーバーにチルドレン・オブ・アトムが住み着きニュークリアスを建設。原住民のハーバーマンと武力衝突を繰り返し放射能を発する霧が濃くなる(Fallout 4)。
  • 2208年 - B.O.S.、テキサスへの遠征を開始。(Fallout: Brotherhood of Steel)
  • 2220年 - エンクレイヴのディック・リチャードソンがアメリカ合衆国大統領に就任。
  • 2227年 - Vault 111の冷凍冬眠装置が一時的に解除され、夫婦のどちらかが殺され、抱えていた息子ショーンが誘拐される。彼をベースに第3世代の人造人間が作られることになる。(Fallout 4)
  • 2239年 - ホレス・ピンカートン率いる科学者チームが、難破した空母からマイアラークを一掃する。4月25日、艦内で評議会が開かれリベットシティが設立される。
  • 2241年 - カリフォルニア北部を大干ばつが襲う。アロヨ村を救うため、Vaultの住人の孫である選ばれし者が試験の神殿で試練を受ける。(Fallout 2)
  • 2242年
    • 選ばれし者、エンクレイヴの本拠地であるポセイドン・エネルギー石油掘削施設を爆破する。
    • ディック・リチャードソン大統領が死亡すると、ジョン・ヘンリー・エデンが新大統領を名乗り、エンクレイヴを西海岸から東海岸のレイヴンロックへ移動させた。この移動の指揮を執った科学者オータムから、その息子アウグストゥスだけにエデン大統領の秘密が受け継がれる。
    • インスティチュートにて第3世代の人造人間、アーミテージとA3-21が造られる。
  • 2247年 - シーザー・リージョンが誕生、リーダーのEdward Sallowは後にシーザーと呼ばれる。
  • 2255年 - キャピタル・ウェイストランドに到達したエルダー・リオンズ率いるB.O.S.分隊が、ペンタゴンの跡地を要塞とする。(Fallout3)
  • 2258年7月13日 - 浄化プロジェクトの主任研究員ジェームズに子供が生まれ、研究員の妻キャサリンは出産時に死亡する。ジェームズはプロジェクトを放棄し、子供(『3』の主人公)とともにVault 101に入る。
  • 2259年 - 浄化プロジェクトの研究員マディソン・リーがリベットシティに到着し、科学ラボの責任者をピンカートンから引き継ぐ。
  • 2271年 - NCRとモハビ・ウェイストランドのデザート・レンジャーとの間でレンジャー統一条約が結ばれる。
  • 2272年 - スリードッグがB.O.S.の保護下でギャラクシー・ニュース・ラジオ (GNR) を再開。
  • 2273年 - アーロン・キンバルがNCR第五代大統領に就任。
  • 2274年 - NCRがフーバー・ダムを占領。その後、NCRとニュー・ベガスのMr.ハウスらとの間でニュー・ベガス条約が結ばれる。条約によりNCRはマッカラン空港と大使館を供与され、ニュー・ベガスはNCRの不干渉とフーバー・ダムの電力の5%を使用することが認められた。
  • 2277年
    • シーザーの軍団がフーバー・ダムに侵攻するがNCRの罠に遭い失敗する。
    • 8月17日 - ジェームズが浄化プロジェクトを復活させるためVault 101から脱出し、子供も後を追う。浄化プロジェクトは一定の成功を収め、エンクレイヴ残党は壊滅、宇宙から飛来したマザーシップゼータを略取する(Fallout 3)
    • Vault101の脱出者(『3』の主人公)とキャピタル・ウェイストランドのB.O.S.によってアダムス空軍基地を拠点とするエンクレイヴ残党が壊滅する。その後、マジソン・リーはB.O.S.のやり方に反発し連邦に亡命。
  • 2281年10月19日 - モハビ・ウェイストランドの運び屋が頭を撃たれ荷物を奪われるが一命を取り留める。結果的にフーバー・ダムを巡る三つ巴の戦いに巻き込まれ、それを解決する。(Fallout: New Vegas)
  • 2283年 - ロバート・ジョセフ・マクレディが16歳の誕生日を迎えたためリトルランプライトの掟に従い追い出される。
  • 2277年から2287年の間にキャピタル・ウェイストランドのB.O.S.は世代交代を果たす。新たにエルダーを襲名したアーサー・マクソンによる意識改革が行われ、アダムス空軍基地で飛行船プリドゥエンが作られる。また、インスティテュートのトップにショーンが就任する。
  • 2287年
    • 10月23日より前 - 連邦南部にあるクインシーをガンナーから守っていたミニッツメンの一人がガンナーへ寝返り、クインシーの悲劇を起こしたことでミニッツメンの信頼は地の底に落ちる。ブレストン・ガービーとクインシーの生き残りは行く宛てもなく連邦を彷徨うことになる。(Fallout 4)
    • 10月23日 - 廃墟と化したVault 111で唯一の生存者となった夫婦の一方は、殺された伴侶の仇討ちと連れ去られた息子ショーンを探すため脱出。最終的に連邦に一つの道を示す。(Fallout 4)[2]
    • 10月23日より後 - イザベル・クルスはメカニストを名乗り連邦に平和をもたらすという名目で製造したロボットを連邦に放出するが、ロボットの導き出した平和の解釈によって住民の虐殺が横行する(Fallout 4)。

脚注

  1. ^ a b c 【Fallout4】Falloutシリーズ世界の歴史。Fallout史略年表”. GameFavo. 2019年10月25日閲覧。
  2. ^ a b 『Fallout 76』考察――「Vault 76」の歴史と新作における意味”. IGN Japan (2018年6月2日). 2019年10月25日閲覧。
  3. ^ website=Bethesda net FALLOUT 76 – 「WASTELANDERS」の配信日と詳細” (2020年2月4日). 2020年3月12日閲覧。

参考文献

関連項目

外部リンク