油田

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ルーマニアのモレニ油田(1920年代)

油田(ゆでん、: oil field)とは、地下に多量の石油を埋蔵している地域のことである。世界的には、石油を含む地層は数百km以上の広範囲に分布していることが多いため、複数の油井により石油を採取する。地球全体では、陸上・海上を問わず4万か所を超える油田が点在している。世界最大の油田は、サウジアラビアガワール油田クウェートブルガン油田で、ともに埋蔵推定量600億バーレル以上である。油田の位置とその埋蔵量は近代以降、各国の紛争の原因の一つとなっている。

油田の設備[編集]

Oil Rig NT8.svg
林立する米国の油井ポンプ

油田の設備としては、原油やガスを採取する油井、採取した油を輸送するパイプラインなどの設備がある[1]。油田は、既存の都市などから離れた地域や海上にあることも多いため、採掘作業を行うにあたっては、補給を確立することが重要な問題となる。労働者も採掘施設内に、長い場合は何年も居住する場合がある。そのような場合、採掘施設には水・電気を始めとする居住設備を整備する必要がある。このため、採掘施設は掘削装置やポンプだけではなく、一つの都市の様相を示す。幾つかの会社においては、採掘施設の全体の建設と管理を担当する部門があるほどである。

油田開発[編集]

ボーリングによって地下の構造を調査する。油田は背斜構造になっている所に油層が出来る。多孔質の岩石に原油が存在する。音響や人工地震による振動の伝播を捕らえることで調査する。地震波トモグラフィーも使用される。現在では海洋油田開発が増えつつある。

インドの洋上油田

油田火災[編集]

油田において最も恐ろしい事故は火災である。戦争や掘削中の天然ガス突出事故、人為的ミスや施設の老朽化に伴い発生し、周囲の採掘機能まで麻痺させる上、深刻な環境破壊を招くこともある。事故の際の消火方法は、キャッピングといって油田にクレーンでフタをする方法や、リリーフウェル(救助井)を新たに掘削して水や薬剤を大量注入する方法や火薬等を爆発させて爆風や酸欠環境を利用する手段が採られる。湾岸戦争イラク戦争では油田が爆破・放火され炎上したため、二酸化炭素などのガスを吹き込んで消火した。

主な油田[編集]

カナダ・アルバータ州のペンビナ油田の空中写真

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 藤和彦 『石油を読む』 日本経済新聞社〈日経文庫〉、2005年。ISBN 4-532-11056-4

関連項目[編集]