EBR装甲車
基礎データ | |
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全長 | 6.15m |
全幅 | 2.42m |
全高 | 2.24m |
重量 | 13t |
乗員数 | 4名 |
装甲・武装 | |
主武装 |
75mmカノン砲SA 49(1951年型) 75mmカノン砲SA 50(1954年型) 90mmカノン砲modele F2(1963年型) |
副武装 | 7.5mm機関銃x3挺 |
機動力 | |
速度 | 105km/h |
エンジン |
パナール12H6000 水平対向12気筒2ストローク空冷ガソリン 200hp |
懸架・駆動 | 8x8 |
行動距離 | 650km |
EBR装甲車(フランス語:Engin Blindé de Reconnaissance)は、パナール社が開発・製造した偵察戦闘車(装輪装甲車)である。75mm砲装備のEBR 75と90mm砲装備のEBR 90がある。フランス以外ではポルトガルが使用した。
開発
第二次世界大戦前の1937年に車体の原型となるM201 装甲偵察車の開発が行われ、1940年からの生産が予定されていた。しかし、試作車がアルジェリアで試験中に行方不明となり、大戦終結後の1951年に、火力を大幅に強化したEBR装甲車として生産が開始された。本車は1954年までに1,200両が生産され、ポルトガルにも輸出された。
生産当初はFL-11 揺動砲塔に砲口初速600m/sのCN-75-49 75mm砲を搭載していたが、1954年にはAMX-13 軽戦車と同型の、自動装填装置付きFL-10 揺動砲塔に砲口初速1,000m/sのCN-75-50 75mm砲を搭載した型が登場した。しかし、EBRの車体には大きく重かったため、1960年代にはFL-11 砲塔型のみが運用されるようになった。そして、1963年には一部の車輌が、75mmライフル砲をボアアップしたCN-90-F2 90mm滑腔砲に換装されたEBR-90に改修された。
フランスではより小型軽量のAML 60/90などと共に使用されていたが、1978年以降は順次新型のAMX-10RCに更新されて退役した。
概要
このEBR装甲車の大きな特徴の一つは、八輪ある車輪のうち中央寄りの四輪を持ち上げることが可能であり、必要に応じて四輪式車両にも八輪式車両にもなれるという点である。これにより、市街地などの整地では高速走行が可能な四輪車となり、不整地では接地圧が低い八輪車になることで両方の利点を必要な時に選択することが可能である。なお、同じパナール社が後に設計した六輪式装甲車ERC 90や、ソ連製のBRDM-1およびBRDM-2装甲偵察車も同様の機能を有する。
この車両の最大の特徴は、前後対称の車体にそれぞれ運転席が存在することである。エンジンは全高の低い水平対向エンジンが砲塔の下部に配置され、乗員の配置は前後の運転席に1人ずつ(後部操縦士は無線手を兼任)、砲塔に車長と砲手という配置となり、前後端側の車輪は前後側が共に操行する四輪操舵方式となっている。
機関銃は、主砲の同軸機銃以外は前後の運転席の下部に設置され、それぞれの操縦士が射撃する(後に西ドイツが開発したルクス装甲車も車体の前後に運転席を配置しているが、エンジンは後端部にあり完全な前後対照ではない)。
本車にはNBC防御能力や浮航能力や暗視装置(夜間戦闘能力)は無い。
実戦投入
フランス軍における実戦投入のほどは不明であるが、生産時期から考えるとアルジェリア独立戦争への投入はほぼ間違いないと思われる。
ポルトガルでも、1961年以降に活発化したアンゴラやモザンビーク、ギニアビサウの独立戦争に投入されたと思われる。
ギャラリー
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前面
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左側面