永江恭平

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永江 恭平
現役時代
(2019年 ZOZOマリンスタジアムにて)
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 佐賀県鳥栖市
生年月日 (1993-05-07) 1993年5月7日(30歳)
身長
体重
174 cm
80 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 遊撃手三塁手二塁手
プロ入り 2011年 ドラフト4位
初出場 2012年7月15日
最終出場 2019年9月26日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

永江 恭平(ながえ きょうへい、1993年5月7日 - )は、佐賀県鳥栖市出身[1][2]の元プロ野球選手内野手)。右投左打。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

小学校1年生の時に野球を始め[1]、中学生時代は「小郡リトルシニア」でプレーした(その時の監督は広島東洋カープなどに在籍、特に西武ライオンズの1980年代の黄金期に左のワンポイントリリーフとして名を馳せた永射保[3]

海星高等学校では1年生の時に遊撃手のレギュラーになった[1]。主将として迎えた[4]3年生時の夏の長崎大会では投手としても3試合に登板した[5]第93回全国高等学校野球選手権大会では初戦で東洋大姫路高校と対戦。3番・遊撃手として先発出場し、エースの原樹理相手に4打数1安打だった[6]。先発投手が負傷したため4回の途中に急遽救援登板し[5]、4回2/3を投げ3点本塁打を打たれるなど4失点だった[6]。高校通算では27本塁打を放った[7]

2011年10月27日に行われたプロ野球ドラフト会議埼玉西武ライオンズから4位指名を受け[8]、契約金4000万円、年俸600万円(金額は推定)で仮契約を結んだ[9]。背番号は59[10]

西武時代[編集]

2012年3月6日に行われた東北楽天ゴールデンイーグルスとの練習試合では先発出場し、3安打1盗塁を記録した[2]。7月14日に初めて出場選手登録され[11]、7月15日の対オリックス・バファローズ戦の9回に代打でプロ初出場し、初打席は三振だった[7][12]。7月25日の対千葉ロッテマリーンズ戦では9番・二塁手で初先発出場し[1][13]、10月3日の対楽天戦では5回の第2打席で初安打を放った[14][15]

2013年3月29日の北海道日本ハムファイターズとの開幕戦では、9番・遊撃手で先発出場した[2]。西武において、開幕戦で十代の遊撃手が先発出場したのは1954年の豊田泰光以来だった[16]。6月12日の対中日ドラゴンズ戦の8回に適時打を放ち、プロ初打点を挙げ[17]、7月6日の対ロッテ戦の5回には初本塁打を放ち[7][18]、9月15日の同カードでは7回に初盗塁を記録した[19][20]

2014年は開幕を二軍で迎え[21]、4月18日に出場選手登録されると[22]、同日の対オリックス戦でシーズン初出場[3]。最終的に出場試合数は前年を下回ったものの打席数が増え、打率と出塁率もわずかに向上した。二軍では、7月17日に行われたフレッシュオールスターゲームにおいて1番・二塁手で先発出場したが、4打数無安打だった[4]

2015年の春季キャンプでは田辺徳雄監督の指導のもと、プロ入り時から左打ちであるが右打ちの練習を行った[23]。この年も開幕を二軍で迎え、6月10日に一軍登録された[24]。昇格後は主に遊撃手として起用され、54試合に出場。守備固めの起用が多く、1年目より少ない30打席にとどまった。

2016年も二軍で開幕を迎えた。5月12日に一軍登録され[25]、昇格後は遊撃手として起用された。6月下旬に鬼崎裕司から遊撃のポジションを奪取したものの、打率は1割台へ下降。8月から再び鬼崎にポジションを奪われ、その後は守備固めの起用となった。この年は74試合で打率.162だった。オフに背番号を浅村栄斗が付けていた32に変更した[26]

2017年は4年ぶりに開幕一軍登録を果たすが[27]、遊撃手は源田壮亮が務めていたため、三塁の守備固めでの起用が主となった。5月30日に一軍登録を抹消されるが8月15日に一軍登録され、8月16日には9番・三塁手で先発出場した。

2018年は4試合の出場に留まった。

2019年4月14日、源田が左手死球の影響で欠場したことで自身3年ぶりの遊撃守備となる「9番・遊撃手」でスタメン出場した[28]

2020年は一軍出場はなかった。みやざきフェニックス・リーグ参加メンバーだったものの[29]、途中離脱させられ[30]、11月13日に球団より2021年シーズンの契約を結ばないことが発表された[31]

その後、動画サイトを通じて現役を引退していたことが発表された[32]

引退後[編集]

引退後の2023年4月に一般社団法人ボーダーレス・ベースボール協会を設立し、代表理事を務めている[33][34]

選手としての特徴・人物[編集]

プロ入り時で50メートル走のタイムは6秒0で遠投は118メートル。安定感のある守備が売り。また、高校生時に投手としては最速149km/hを記録している[2]

プロ1年目に、渡辺久信監督から松井稼頭央2世と評された[2][7]

母は佐賀県鳥栖市議会議員の永江ゆき[35]。2021年11月の選挙で初当選した。

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2012 西武 27 34 27 0 1 0 0 0 1 0 0 0 7 0 0 0 0 11 0 .037 .037 .037 .074
2013 99 92 78 8 11 1 2 1 19 3 1 0 8 0 6 0 0 34 0 .141 .202 .244 .446
2014 65 100 88 6 16 7 0 0 23 3 0 1 7 0 5 0 0 31 2 .182 .226 .261 .487
2015 54 30 22 6 4 0 1 0 6 4 0 0 5 0 1 0 2 13 0 .182 .280 .273 .553
2016 74 84 74 5 12 1 0 0 13 3 1 2 4 1 5 0 0 24 1 .162 .213 .176 .388
2017 25 19 17 3 4 1 0 1 8 4 0 0 2 0 0 0 0 5 0 .235 .235 .471 .706
2018 4 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- ---- ---- ----
2019 27 26 21 4 2 1 0 0 3 1 1 1 1 0 4 0 0 12 0 .095 .240 .143 .363
通算:8年 375 385 327 33 50 11 3 2 73 18 3 4 34 1 21 0 2 130 3 .153 .208 .223 .431

年度別守備成績[編集]



二塁 三塁 遊撃




































2012 西武 10 8 20 1 3 .966 10 3 3 1 0 .857 8 7 14 1 6 .955
2013 4 0 13 0 1 1.000 - 91 49 96 4 17 .973
2014 1 1 1 0 1 1.000 1 0 1 0 1 1.000 61 50 95 3 29 .980
2015 1 0 1 0 0 1.000 - 51 21 45 2 9 .971
2016 - 19 5 11 0 1 1.000 54 36 89 0 19 1.000
2017 1 0 0 0 0 ---- 22 4 10 0 1 1.000 -
2018 - 4 0 0 0 0 ---- -
2019 1 0 0 0 0 ---- 13 1 5 0 0 1.000 12 14 19 2 3 .943
通算 18 9 35 1 5 .977 69 13 30 1 3 .977 277 177 358 12 83 .978

記録[編集]

初記録

背番号[編集]

  • 59(2012年 - 2016年)
  • 32(2017年 - 2020年)

登場曲[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c 鳥栖出身・永江選手、西武での活躍誓う 市長を表敬訪問 朝日新聞デジタル 2012年1月7日掲載
  2. ^ a b c d 初スタメン西武永江3安打1盗塁&堅守 日刊スポーツ 2012年3月7日紙面から
  3. ^ 出身プロ野球選手 日本リトルシニア中学硬式野球協会関東連盟
  4. ^ 海星147キロ右腕打ち崩く/夏の甲子園 日刊スポーツ 2011年8月4日紙面から
  5. ^ a b 海星、遊撃永江が急きょ登板/夏の甲子園 日刊スポーツ 2011年8月11日掲載
  6. ^ a b 第93回高校野球選手権 8月11日第1試合結果 スポニチ Sponichi Annex
  7. ^ a b c d 西武永江決勝プロ初弾遊撃争い猛アピール 日刊スポーツ 2013年7月7日紙面から
  8. ^ 2011年 ドラフト会議開催! 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト 2011年10月27日配信
  9. ^ 西武 ドラフト4位の永江と合意 スポニチ Sponichi Annex 2011年11月15日掲載
  10. ^ 2011ドラフト指名6選手 入団発表会! 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト 2011年12月7日配信
  11. ^ 【西武】新人永江が1軍昇格 日刊スポーツ 2012年7月14日掲載
  12. ^ 2012年7月15日 オリックス 対 埼玉西武 成績詳細 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト
  13. ^ 【西武】19歳永江3の0デビュー - プロ野球ニュース”. nikkansports.com. 2022年7月24日閲覧。
  14. ^ 19歳永江、見事な守り…渡辺監督「何年もプロでやっているような…」 スポニチ Sponichi Annex 2012年10月3日掲載
  15. ^ 2012年10月3日 楽天イーグルス 対 埼玉西武 成績詳細 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト
  16. ^ 西武ドラ3金子が開幕7番右翼に抜てき 日刊スポーツ 2013年3月28日紙面から
  17. ^ 2013年6月12日 埼玉西武 対 中日 成績詳細 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト
  18. ^ 2013年7月6日 埼玉西武 対 千葉ロッテ 成績詳細 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト
  19. ^ スコア速報 西武対ロッテ 日刊スポーツ 2013年09月15日更新
  20. ^ 2013年9月15日 埼玉西武 対 千葉ロッテ 成績詳細 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト
  21. ^ 2014年 開幕登録選手発表! 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト 2014年3月26日配信
  22. ^ 公示(出場選手登録・抹消) 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト
  23. ^ 永江 右打ちで「正遊撃手」勝ち獲る…田辺監督が個別指導 スポニチ Sponichi Annex 2015年2月4日掲載
  24. ^ 公示(出場選手登録・抹消)”. 埼玉西武ライオンズ. 2016年11月14日閲覧。
  25. ^ 公示(出場選手登録・抹消)”. 埼玉西武ライオンズ. 2016年11月14日閲覧。
  26. ^ 西武浅村背番3変更「恥じないようチーム引っ張る」日刊スポーツ 2016年11月18日掲載
  27. ^ “プロ野球2017年シーズン「開幕一軍」全選手まとめ”. ベースボールキング. (2017年5月22日). http://baseballking.jp/ns/109887 
  28. ^ 西武・永江、今季初出場初スタメンで2シーズンぶり打点”. サンケイスポーツ (2019年4月14日). 2019年12月26日閲覧。
  29. ^ “西武内海、岸、榎田ら フェニックスリーグ参加選手”. 日刊スポーツ. (2020年11月6日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202011060000620.html 2020年11月13日閲覧。 
  30. ^ “西武がフェニックスリーグのメンバーを入れ替え”. BASEBALL KING. (2020年11月10日). https://baseballking.jp/ns/254814 2020年11月13日閲覧。 
  31. ^ 埼玉西武ライオンズ選手来季契約について”. 埼玉西武ライオンズ (2020年11月13日). 2020年11月13日閲覧。
  32. ^ https://m.youtube.com/watch?v=k0nE3OkOV5A&feature=youtu.be
  33. ^ みんなの笑顔とワクワクの為に-海星高校”. 学校法人 海星学園 海星高等学校 海星中学校 (2023年10月11日). 2023年10月31日閲覧。
  34. ^ BBAについて」一般社団法人ボーダレス・ベースボール協会。2024年4月8日閲覧
  35. ^ ながえゆき – 鳥栖市を日本一住みやすい街に!”. 2022年2月25日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]