動物農場

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動物農場
Animal Farm
著者 ジョージ・オーウェル
訳者 高畠文夫
発行日 イギリスの旗1945年
発行元 イギリスの旗Secker and Warburg
日本の旗角川文庫
ジャンル 風刺寓話
イギリスの旗
言語 英語
コード ISBN 4-04-233401-6
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動物農場』(どうぶつのうじょう、原題 Animal Farm)は、1945年8月17日に刊行されたジョージ・オーウェルの小説。動物たちが飲んだくれの農場主を追い出して理想的な共和国を築こうとするが、指導者の独裁者と化し、恐怖政治へ変貌していく過程を描く。スペイン内戦に自ら参加した体験を持つオーウェルが、人間を豚や馬などの動物に見立てることで20世紀前半に台頭した全体主義スターリン主義への痛烈な批判を寓話的に描いた物語である。

あらすじ[編集]

人間の農場主が動物たちの利益を搾取していることに気づいた「荘園牧場」の動物たちが、偶発的に起こった革命で人間を追い出し、「豚」の指導の下で「動物主義」に基づく「動物農場」をつくりあげる。動物たちの仲間社会で安定を得た彼らであったが、不和や争いが絶えず、最後は理解できない混乱と恐怖に陥っていく。結果的に支配者が入れ替わっただけで、人間が支配していた時以上に抑圧的で過酷な農場となる。

登場人物[編集]

動物[編集]

ナポレオン 
雄豚。演説は苦手だが政治的根回しが上手く、狡猾。後に独裁者と化す。モデルはヨシフ・スターリン
スノーボール 
雄豚。一時は主導権を握り風車建設計画や農場電化計画を推進するが、ナポレオンによって追放され、反逆者とされる。ナポレオンの政策の失敗はスノーボールによる破壊工作によるものとされ、ナポレオンによる統治に反抗する者はスノーボールの一派であるとの自白を強要されるなど、まさに雪だるまのように諸悪の根源としての虚像が膨れ上がる。モデルはレフ・トロツキー
メージャー爺さん 
雄豚。全ての動物の平等と自由を謳った「動物主義」を唱えるが、革命直前に病死。モデルはウラジーミル・レーニン
スクィーラー 
雄豚。雄弁家で、相手を丸め込むのに長けている。ナポレオンの腰巾着。モデルはヴャチェスラフ・モロトフ
ボクサー 
雄馬。働き者で力持ち。他の動物たちから尊敬されていてナポレオンも一目置く。常に「I will work harder.(わしがもっと働けばいいのだ!)」と言い続けてひたすら真面目に働く律儀者。しかし高齢と重労働のため体力が落ち、脚を怪我したことで馬肉業者に売られてしまった。モデルはミハイル・トゥハチェフスキーを初めとする赤軍将校。アレクセイ・スタハノフに代表される「労働英雄」であるとする見解もある。
モーゼス
カラス。まだ家畜達が蜂起する前の農場にて、御馳走が食べ放題の天国の存在など沢山のユートピア神話・都市伝説を吹聴し、困窮する家畜達に希望を与える半面、現状打破の意欲も削いでいた為、スノーボールやナポレオンらから疎まれ続けていた。モデルはロシア正教会とその神父達。
6匹の犬 
ナポレオンが密かに育てた犬の一群であり、ナポレオンに忠実な存在。敵対した動物を粛清する。後に子供もできたことで数が増える。モデルはチェーカーGPU、その関連機関。
ヒツジたち 
ナポレオンに反対する動物や、都合の悪い発言が出た時に、議論の脈絡に関係なくある特定のスローガンを連呼して妨害する。モデルはコムソモール

人間[編集]

ジョーンズ氏 
荘園農場の持ち主。やり手だったが不運続きで飲んだくれていた。下男たちも怠けていたので革命で追い出される。取り戻そうと武装して戻ってくるがあえなく撃退される。モデルはロシア帝国時代の貴族や地主、資本家、白軍
ピルキントン氏 
隣接するフォックスウッド農場の持ち主。大地主で動物農場と敵対していたが和解する。モデルは大英帝国
フレデリック氏 
隣接するピンチフィールド農場の持ち主。抜け目がない。後に動物農場の占領を目論み侵攻する。一旦は風車を爆破するなど甚大な被害を与えるが反撃を受けて撤退する。モデルはナチス・ドイツ

日本語訳[編集]

アニメ[編集]

一部キャラクターの役割が異なったり削除されたキャラもいる他、結末が原作と異なる。また西側の消費社会を風刺する短編が付録する。
日本語版 声の出演:熊倉一雄槐柳二納谷悟朗峰恵研村越伊知郎山下啓介

映画[編集]

出演:アラン・スタンフォード 声の出演:ジュリア・オーモンドピート・ポスルスウェイトイアン・ホルムケルシー・グラマージュリア・ルイス・ドレイファスポール・スコフィールドパトリック・スチュワートピーター・ユスティノフ

その他[編集]

  • 本作が書きあげられた1944年2月時点では批判対象のソ連がまだの同盟国だったせいで、四社の出版社に持ち込んでも出版を断られ続けていた。1944年8月にセッカー・アンド・ウォーバーグ社と契約を結び、紙不足が解消された翌年にイギリスで発行された際には世情が反ソ連だったおかげで好評を博した。その翌年にはアメリカでも発行され同様に人気を得た[1]
  • イギリスのプログレッシブ・ロック・バンド、ピンク・フロイド1977年に発表したアルバムアニマルズ』は、本作をモチーフにして制作されている。このアルバムの中では、豚が資本家、犬がエリート・ビジネスマン、羊が従順な労働者として描かれている。

脚注[編集]

外部リンク[編集]