レオン語

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Linguistic map Southwestern Europe-II.gif
Dominio asturleonés.png

レオン語[1]は、スペインカスティーリャ・イ・レオン州レオン県サモーラ県の一部で話されている、ラテン語から派生したロマンス語の一つ。アストゥリアス州で話されている同系の言語はアストゥリアス語(l'asturianu)と呼ばれ、合わせてアストゥリアス・レオン語(l'asturllionés)、あるいは単にレオン語、またはアストゥリアス語と呼ばれることも多い。またカンタブリア州の一部(el montañés)や、エストレマドゥーラ州カセレス県の一部(エストレマドゥーラ語、el estremeñu)でも変種が話されている。

ポルトガルミランダ・ド・ドウロ地域で話される近縁の言語は、ミランダ語と呼ばれ、これらの言語で唯一公用語となっている。

特徴[編集]

音韻[編集]

表記は国際音声字母の規範と一致させている。

母音[編集]

レオン語の母音体系では5つの母音が区別される。5つの母音は開き具合によって3つ(狭・中間・広)、舌の位置によって3つ(中・前・後)に分けられる。)[2]

前舌 (硬口蓋) 中舌 後舌 (軟口蓋)
狭母音 (開き最小) i - u
中間母音 (開き中間) e - ɔ
広母音 (開き最大) - a -

子音[編集]

/n/は 語末で/ŋ/のように発音され、 /g/ は単語のはじめも含め有声摩擦音として発音される。

唇音 歯音 歯茎音 硬口蓋 軟口蓋
無声閉鎖音 p t - ʧ k
 有声閉鎖音 b d - ɟ g
摩擦音 f θ s ʃ -
鼻音 m - n ɲ -
側面音 - - l ʎ -
ふるえ音 - - ɾ / r - -

文法[編集]

名詞[編集]

名詞にはに単数、複数の2つがあるのと同じように、男性女性の2つのがある。 性・数の基本的な語尾は以下のようになる。

  • 男性名詞:-u。複数では-os。(例)el feitu, los feitos (事実)
  • 女性名詞:-a。複数では-as 。(例)la cousa, las cousas (事、物)

形容詞[編集]

形容詞には数に単数、複数の2つがあるのと同じように、男性、女性の2つの性がある。 性・数の基本的な語尾は以下のようになる。

  • 男性形:-u。複数では-os。(例) feyu, feyos(醜い)
  • 女性形: -a。複数では-as(例)piqueiña, piqueiñas (小さい)
  • 男性形/女性形共通:e。複数では-es: podre, podres (腐った)

レオン語では形容詞は名詞の性・数に一致する、これはポルトガル語イタリア語と言った他のラテン系言語と同じである。

所有詞[編集]

レオン語ではガリシア語イタリア語のように所有詞の前に定冠詞を置く。

  • レオン語: el mieu teléfonu, las mias vacas.
  • ガリシア語: o meu teléfono, as miñas vacas.
  • カスティーリャ語: mi teléfono, mis vacas.

(私の電話、私の牛たち)

定冠詞[編集]

レオン語の定冠詞は以下のようである。

  • el.(男・単数)
  • la.(女・単数)
  • lu.(中)
  • los.(男・複数)
  • las.(女・複数)

代名詞[編集]

レオン語の代名詞は以下のようである:

  • You.(1人称単数)
  • Tu.(2人称単数)
  • Él, eilla, eillu.(3人称単数(男・女・中))
  • Nosoutros.(1人称複数)
  • Vosoutros.(2人称複数)
  • Eillos, eillas.(3人称複数(男・女))

指示詞[編集]

レオン語の指示詞は以下のようである。

単数

  • 男性: Este, ese, aquel.
  • 女性: Esta, esa, aqueilla.

複数

  • 男性: Estos, esos, aqueillos.
  • 女性: Estas, esas, aqueillas.

動詞[編集]

レオン語では3つの活用の種類がある。

  • 第1活用:-'are'で終わる動詞
  • 第2活用:-'ere'で終わる動詞
  • 第3活用:-'ire'で終わる動詞

レオン語は動詞の複合時制を欠いており、行為をさらに分けた以下の時制を持っている。

  • 過去形:終わった行為
  • 現在形:展開中の行為
  • 未来形:これから展開されようとしている行為

レオン語の法としては直説法接続法がある。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • Menéndez Pidal, R.: "El dialecto Leonés". Revista de Archivos, Bibliotecas y Museos, 14. 1906.
  • García Gil, Hector (2010). «El asturiano-leonés: aspectos lingüísticos, sociolingüísticos y legislación». Working Papers Collection. Mercator Legislation, Dret i legislació lingüístics. (25). ISSN 2013-102X.
  • Academia de la Lengua Asturiana«Normes ortográfiques». 2005. ISBN 978-84-8168-394-3.
  • García Arias, Xosé Lluis (2003). Gramática histórica de la lengua asturiana: Fonética, fonología e introducción a la morfosintaxis histórica. Academia de la Llingua Asturiana. ISBN 978-84-8168-341-7.
  • González Riaño, Xosé Antón; García Arias, Xosé Lluis (2008). II Estudiu sociollingüísticu de Lleón (Identidá, conciencia d'usu y actitúes llingüístiques de la población lleonesa). Academia de la Llingua Asturiana. ISBN 978-84-8168-448-3.
  • Galmés de Fuentes, Álvaro; Catalán, Diego (1960). Trabajos sobre el dominio románico leonés. Editorial Gredos. ISBN 978-84-249-3436-1.
  • Linguasphere Register. 1999/2000 Edition. pp. 392. 1999.
  • López-Morales, H.: “Elementos leoneses en la lengua del teatro pastoril de los siglos XV y XVI”. Actas del II Congreso Internacional de Hispanistas. Instituto Español de la Universidad de Nimega. Holanda. 1967.
  • Staff, E. : "Étude sur l'ancien dialecte léonnais d'après les chartes du XIIIÈ siècle", Uppsala. 1907.
  • Gessner, Emil. «Das Altleonesische: Ein Beitrag zur Kenntnis des Altspanischen».
  • Hanssen, Friedrich Ludwig Christian (1896). Estudios sobre la conjugación Leonesa. Impr. Cervantes.
  • Hanssen, Friedrich Ludwig Christian (1910). «Los infinitivos leoneses del Poema de Alexandre». Bulletin Hispanique (12).
  • Krüger, Fritz. El dialecto de San Ciprián de Sanabria. Anejo IV de la RFE. Madrid.
  • Morala Rodríguez, Jose Ramón; González-Quevedo, Roberto; Herreras, José Carlos; Borrego, Julio; Egido, María Cristina (2009). El Leonés en el Siglo XXI (Un Romance Milenario ante el Reto de su Normalización). Instituto De La Lengua Castellano Y Leones. ISBN 978-84-936383-8-2.

脚注[編集]

  1. ^ レオン語では以下のような名称がある:
    • Llionésまたはasturllionés - 政治目的でない一連の文化団体や組合(Furmientu"、La Caleya, Facendera pola LlenguaおよびEl Teixu)や作家(Eva González, Roberto González-Quevedo, Hector Xil, Xosepe Vega...)らによって用いられるが、彼らはアストゥリアス語アカデミーの正書法規範に則った使用をしている。それ故、他の正書法をと比べ二重母音の母音分立を示すために、母音分立記号を使わない。彼らは アストゥリアス語や ミランダ語と同様にレオン語という名称があっても 、方言的特色はあるにしろ、それらはすべて同じ言語のことを指しており、言語学的にはアストゥリアス・レオン語(asturleonés)(スペイン王立アカデミーが用いている形)であると考えている。
    • Lleonés:アストゥリアス語アカデミーの辞書による形。
    • Llïonés(母音分立記号(クレマ)付き)- レオン議会文化委員会(la Concejalía de Cultura del Ayuntamiento de León)をEl Fueyu,El Toralín,La Bardaのような文化的な団体や組合(これらすべて政治団体Conceyu Xoven(直訳:若者評議会)のメンバーに統括されているか、つながりがある)が占めていた時に推進された活動以来Conceyu Xovenの政治指導者アベル・パルド・フェルナンデスによって促進された名称。
    これらのグループはレオン語とアストゥリアス語は同じグループに属するが、二つの異なる言語とみなすべきだと考えている。レオン大学の教授たちはこの名称を承認していない。[1]
    • Lleounés, lliounés, lleunésまたはlliunés - いくつかのマスメディアによって用いられるが、言語学的基準がなく、多くの場合軽蔑の意味で用いられる。
  2. ^ García Arias,Xosé Lluis(2003), Gramática histórica de la lengua asturiana: Fonética, fonología e introducción a la morfosintaxis histórica,Academia de la Llingua AsturianaISBN 978-84-8168-341-7

外部リンク[編集]

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