摩擦音

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摩擦音(まさつおん、英語: fricative)とは、調音方法による子音の分類の一種。調音する際、声道内に狭い隙間をつくり、空気がその狭めを通るときに噪音を発する。調音点の隙間がこれよりも狭いと破裂音になり、これよりも広いと接近音になる。

摩擦音は破裂音と異なり、それだけを持続して発することができる。

声門摩擦音[編集]

国際音声記号[h][ɦ]声門摩擦音と呼ばれ、表の上でも摩擦音の欄に置かれているが、実際にはどこにも狭めが作られないため、上記の定義による摩擦音の範疇には属さない。ピーター・ラディフォギッドによると、英語の [h] は前後の音の無声化であり[1][ɦ] (ahead・behind などで現れることが多い)は実際にはつぶやき音である[2]。日本語でも同様で、「ハ」([ha])は [ḁa] と表すこともできる。ラディフォギッドは国際音声記号の表の「その他の記号」に [h][ɦ] を移動させるべきだとしている[3]

摩擦の強さ[編集]

摩擦音と接近音の違いは調音点の狭さによるが、実際にはさまざまな狭さがあり、それによって摩擦的噪音の強さにも差が生じる。また、呼気の強さによっても噪音の大きさに差が生じる。服部四郎によると、同じ [v] でも、英語やフランス語にくらべてドイツ語やロシア語は呼気が弱いので、摩擦的噪音も弱い[4]

国際音声記号ではより狭いことを [˔] で、より広いことを [˕] で表す。たとえばチェコ語の ř は通常の [r] よりも狭くて摩擦音的になっているので、これを [r̝] で表す。

国際音声記号[編集]

側面音[編集]

放出音[編集]

二重調音[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Ladefoged (2001) p.34
  2. ^ Ladefoged (2001) p.124
  3. ^ Ladefoged (2001) p.254
  4. ^ 服部(1984) p.75

参考文献[編集]

  • Ladefoged, Peter (2001). A Course in Phonetics (Fourth ed.). Heinle & Heinle. ISBN 0155073192. 
  • 服部四郎 『音声学 カセットテープ, 同テキスト付』 岩波書店、1984年(原著1950年)。

関連項目[編集]