アラン語
アラン語(アランご)は、スペイン、カタルーニャ州にあるアラン谷で話されている言語。アラン谷の公用語の1つである。
アラン語は、ロマンス諸語のオクシタン語のひとつガスコーニュ語の地域バリエーションである。アラン語、ガスコーニュ語、スペイン語ではaranés、カタルーニャ語ではaranèsと呼ばれる。
おもに高齢者によって話されてきたが、1980年代以降、復活の機運がある。1982年に正書法が暫定的な形にせよまとめられ、初等・中等教育やメディア、礼拝などの場におけるアラン語使用が増加している。1990年のアラン特別自治法(Estatut Especiau de Aran, アラン法)第2条は、アラン谷においてカタルーニャ語やカスティーリャ語と並んでアラン語を公用語として用いることを認めている。また、1998年のカタルーニャの言語政策法も第7条「アラン語の認知と保護(Reconeixement i protecció de l'aranès)」においてこれを確認している。
アラン谷の住人の90%がこの言語を理解し、65%が話すことができる。ほとんどのアラン語話者は、カタルーニャ語、スペイン語(カスティーリャ語)、フランス語も流暢である。
言語使用状況 [編集]
| アラン谷における言語使用状況 | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| カスティーリャ語 | アラン語 | カタルーニャ語 | その他 | ||||
| 母語 | 38.8% | 34.2% | 19.4% | 7.6% | |||
| 家庭内で(もっぱら使用) | 35.3% | 25.8% | 13.0% | - | |||
| 家庭内で(その他の言語とともに) | 50.7% | 40.3% | 24.6% | 3.8% | |||
| 職場で(もっぱら使用) | 30.8% | 9.2% | 7.9% | - | |||
| 職場で(その他の言語とともに) | 63.1% | 34.6% | 43.9% | 1,8% | |||
アラン谷住民の母語は34.2%がアラン語で、38.8%のカスティーリャ語に次いで2番目で、カタルーニャ語は19.4%となっている。 2001年の言語調査によるとアラン語母語人口は2,785人である。[1]
その調査によると、35.3%の住民が家庭内ではもっぱらカスティーリャ語を、25.8%がアラン語を、13.0%がカタルーニャ語を使用している。また、住民の14.5%が、家庭内ではアラン語とともに、他の言語を使用している。したがって、家庭内においては住民の40.3%がアラン語を使用(単一もしくは二言語併用状況で)しているということである。一方住民の50.7%がカスティーリャ語を、24.6%の住民がカタルーニャ語を、単一もしくは二言語併用状況で使用していることになる。
職場においては、住民の30.8%がもっぱらカスティーリャ語を使用し、アラン語の使用は9.2%、カタルーニャ語は7.4%となっている。職場において、アラン語とともに他の言語を使用している住民の割合は、25.4%で、したがって、職場において何らかの形で、つまり単一もしくは二言語併用状況で、アラン語を使用している住民は34.6%、カスティーリャ語の場合は63.1%、カタルーニャ語の場合は43.9%となっている。
参考文献 [編集]
- エンリケ・ガルガージョ・ヒル(木村琢也訳)「アラン語 アラン谷のオクシタン語」、坂東省次、浅香武和編『スペインとポルトガルのことば 社会言語学的観点から』(同学社、2005年)
- 出典