ヘッドバンギング

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ヘッドバンギング (: head-banging) とは主にロックヘヴィメタルハードコアなどのギグ、ライヴコンサートで見られる共鳴的動作の一つ。リズムに合わせて、頭を激しく上下に振る動作である[1]。しばしば略してヘドバンとも呼ばれる[1]

概要[編集]

「バンギング」(: banging) とは「激しいビートを鳴らし続ける」ことを意味し、頭を激しく上下に振る動作としてヘッドバンギングに当てられた。ヘッドバンギングには秀逸なライヴパフォーマンスを行う演奏者に対する讃美と共鳴を表現する意味があり、エア・ギターモッシュダイブストームメロイック・サインなどと共に、興奮したオーディエンスに好まれる。

ヘヴィメタルバンドはもちろんのこと、ヴィジュアル系バンドのライヴでもヘッドバンギングが見られる[1]。特にヴィジュアル系においては、ヘヴィメタルのように激しい曲調ばかりとは限らないことから、曲に合わせて踊る「振り」の文化との融合によって、上下だけでなく左右や横8の字型の運動、また姿勢に関しても前傾だけでなく直立不動や後方へ仰け反って行うといった、様々なバリエーションが生み出されている。

また、演奏者自身もパフォーマンスにしばしばヘッドバンギングを取り入れる。この場合軌跡が上下を描くだけでなく、右回転や左回転をたどることがある。時には4、5人の演奏者による一斉のヘッドバンギングが見られることもあり、ライヴコンサートにおける一種の見せ場ともなる。プロモーション・ビデオにおいてもしばしば散見される。

健康への被害[編集]

実際のところ、ヘッドバンギングはかなり僧帽筋腹筋に負担を与えるため、一度のライヴコンサートで激しい筋肉痛に襲われることは少なくない。また、演奏者自身もヘッドバンギングによってこうむる負担は大きく、その影響がに達する例もある。

エヴァネッセンスのギタリスト、テリー・バルサモ脳梗塞で倒れたのは、ヘッドバンギングが要因とも言われている。[2]

スレイヤーのベース/ヴォーカルのトム・アラヤは近年ヘッドバンギングによる身体的なダメージに悩まされており、一時は引退かと騒がれた事があった。その後ステージではヘッドバンギングを控えている。

また、X JAPANYOSHIKIはドラム演奏の最中の激しいヘッドバンギングにより首、頚椎を痛めており、頚椎椎間板ヘルニアや神経循環無力症などを相次いで発症。このため、回復後は首にコルセットを巻いてドラムを叩いていた。今度倒れたら車椅子生活になると医師から宣告されたうえ、2009年にヘルニアをさらに悪化させ、椎間孔切除の手術を受けた。第5番-6番頚椎の間を広げるこの手術は成功したものの、ほかの頚椎間や腰にも損傷が判明したため、3年以内に再手術が必要であると医師から宣告された。 また、ゴールデンボンバーの歌広場淳はヘドバンのやり過ぎでドクターストップがかかった事がある。

その他[編集]

ヘッドバンギング(head-banging)は日本語で表現される際、カナ表記にて「バンング」の箇所を「バンング」として記述されることがあるが、これは誤記である。「バンキング」をbankingとするなら、「銀行取引」、あるいは「盛り土」を意味する。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

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  1. ^ a b c 船見佳子「お父さんのためのヴィジュアル系キーワード講座」、『音楽誌が書かないJポップ批評27 X JAPANと「ヴィジュアル系」黄金伝説』、宝島社、2003年7月、 115頁、 ISBN 978-4796633826
  2. ^ barks.jp (2006年11月15日)