ネオクラシカルメタル

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ネオクラシカルメタル (Neo-Classical Metal) は、ヘヴィメタルのジャンルの一つ。通称ネオクラ

特徴[編集]

1983年スティーラーを経てアルカトラスに加入した当時19歳のギタリスト、イングヴェイ・マルムスティーンによってこのジャンルは開拓された。その音楽性はクラシックと同じコード進行を用い、そこにギターキーボード速弾きなどの高度な技術を数多く導入するものであり、すでにリッチー・ブラックモアウリ・ジョン・ロートが模索していた方向性を、より徹底的に追求したものであると言える。ハーモニックマイナースケールディミニッシュコードを多用したり、バッハモーツァルトヴィヴァルディなどのフレーズを直接導入したりすることもあり、他にも中世を彷彿とさせる衣装を着るなどファッション的見地からの特徴も見られる。イングヴェイ自身はバッハの他、パガニーニヴァイオリンの作品に大きな影響を受けたと語っている。

シーン[編集]

開拓期〜成長期[編集]

イングヴェイ・マルムスティーンに目をつけたシュラプネル・レコーズの社長、マイク・ヴァーニーがこのシーンの開拓を画策。以後、ジェイソン・ベッカートニー・マカパインマーティ・フリードマンヴィニー・ムーア、それにポール・ギルバートなどが現れた1980年代中期、ネオクラシカルシーンは過熱を迎えた。

成熟期〜衰退期[編集]

1980年代後半、次から次へと高度な技術を備えたプレイヤーが出現、やがてシーンは飽和状態へ向かう。しかし、1990年代に入ると、ニルヴァーナコーンに代表される、グランジオルタナティブ・ミュージックの流行もあり、ヘヴィメタルシーン全体が衰退へ向かっていった。

1980年代中期に活躍したギタリスト達の中には『ネオクラシカル』から脱却し、フュージョンまたはファンクスタイルへ移行していった者も少なくなかったが、評価は芳しい物ではなかった。

その一方、イングヴェイが日本武道館での公演で成功を収めた事や、かつてイングヴェイのコピーと言われたクリス・インペリテリ率いるインペリテリが主戦場を日本に移してオーソドックスなネオクラシカル・メタルを展開するなど、日本での人気は1990年代以降もある程度維持されていた。

現況[編集]

「ロックとクラシックの融合」というのは普遍的なテーマであり、かつてはディープ・パープルがオーケストラと競演したこともあった。近年ではメタリカスコーピオンズといった地位を確立したバンドたちがオーケストラとの競演を果たしている。しかしこれは必ずしも音楽の内容ではなく、演奏形態における融合に留まっており、ネオクラシカルメタルとは一線を画すものであると言える。

1980年代から現在に至るまで、音楽性としてのネオクラシカルメタルは必ずしもヘヴィメタルシーンの中心を担うものではなかったが、その影響は無視できるものではない。ストラトヴァリウスソナタ・アークティカなどに代表される、メロスピ・メロパワバンドの殆どはネオクラシカルの要素を取り入れているし、セリオンナイトウィッシュなどのシンフォニックメタル勢、あるいはブラックメタルのバンドたちにもその影響は及んでいる。

ネオクラシカルメタルにカテゴライズされるアーティスト・バンドの一覧[編集]

日本のアーティスト[編集]