パワーメタル

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パワーメタル
Power Metal
様式的起源 NWOBHMスピードメタル
文化的起源 1980年代中期
北アメリカ
スウェーデンの旗 スウェーデン
ドイツの旗 ドイツ
使用楽器 ボーカル
エレクトリック・ギター
エレクトリックベース
ドラム
キーボード
融合ジャンル
シンフォニックパワーメタル
地域的なスタイル
フィンランド – ドイツ – デンマーク – イタリア – スウェーデン – ブラジル – 日本
関連項目
メロディックスピードメタル
ジャーマンメタル
北欧メタル
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パワーメタル (Power Metal)とは、ヘヴィメタルのジャンルの一つ。

概要[編集]

アイアン・メイデンディープ・パープルなどをオーセンティックなヘヴィメタルと捉えた時に、よりパワフルにそして、よりアグレッシブな音像を出したバンドの音を分類した時に名付けられた呼称である。

代表的なバンドとしては、アクセプトメタル・チャーチ、ヴィシャス・ルーモアズ、タンク、初期サヴァタージ、初期ハロウィンなどが挙げられる。国内のバンドでパワーメタル志向を示すものには、ANTHEMなどがいる。

パンテラなどは日本においてアルバムの帯にジャンル名として公式にパワー・メタルと表記されているが、これは本項で取り扱うものとは大きく異なる。日本のレコード会社がパンテラの音楽性をそれまでのヘヴィメタルと区別して新しい名前を付加した結果、本項で取り扱うスタイルと同じ名称になってしまったというだけで、広い意味で共にヘヴィメタルのサブジャンルであるという以外の直接の関係はない。

起源[編集]

メタル・ヘッドバンガーズ・ジャーニーのサム・ダン監督によれば、パワーメタルの起源は1970年代まで遡ることが出来るという。パワーメタルのテーマがロニー・ジェイムス・ディオによって提示されたというのである。彼がレインボーで書いた歌詞は、中世的、SF的、あるいは民俗的な主題をはじめとしたファンタジーをテーマとして指向したものであり、現在のパワーメタルバンドに直接的な影響を与えている[1]。楽曲"Stargazer"、"Kill the King"は最初期のパワーメタルの例として挙げられることさえある。

サム・ダンは自身が監督したドキュメンタリーシリーズMetal Evolution[2]で、ジューダス・プリーストロブ・ハルフォードがいかにパワーメタルにおけるヴォーカルスタイルの青写真を描いたかを説明している。ロブのハイトーンヴォーカルはパワーメタルの大きな特徴の一つとなった。また、K.K.ダウニングとグレン・ティプトンのツインギターもジャンルに多大な影響を与えることとなった。

メロディの面では、メタルにエピックでメロディックな要素を持ち込んだアイアン・メイデンも現在のパワーメタルバンドに大きな影響を与えたといわれる。彼らが生み出したシンガロングのできる音楽スタイルはパワーメタルの大きな特徴といえる。

ドイツにおける初期のシーンではスコーピオンズアクセプトからの影響が強い。このシーンを指して、ジャーマン・メタルという日本独自の用語が使われていたこともある。

ハロウィンが1987年にリリースした2ndアルバムKeeper of the Seven Keys, Pt. 1は、Allmusicによって本ジャンルの金字塔的作品として位置づけられている[3]

音楽的特徴[編集]

パワーメタルの大きな特徴は速いテンポ、メロディアスなハーモニーである。その意味ではスピードメタルからの影響が強いともいえる。大雑把な言い方をすれば、オーセンティックなヘヴィメタルとスラッシュメタルの中間的な音像(適度にメロディアスでありつつ、ベース、ドラムの音数が多い。)という捉え方もできる。

ヴォーカル・スタイル[編集]

ディオ、ブルース・ディッキンソン、ハルフォード、ジェフ・テイトなどのヴォーカリストから影響を受けたハイトーンで、非常にレンジの広いヴォーカルスタイルが一般的である[4]。ヴォーカリストの大多数はテナーの音域で歌い、非常に高い声を出すことが出来る。代表的なヴォーカリストとしてはストラトヴァリウスティモ・コティペルトハロウィンマイケル・キスクアンディ・デリスアングラアンドレ・マトスなどがいる。

もちろん、ハイトーンで歌うヴォーカリストしか存在しないというわけではなく、低いレンジで歌うヴォーカリストも多数存在する。グレイヴ・ディガーのChris Boltendahlやガンマ・レイカイ・ハンセンレイジの”ピーヴィ”ワグナーのようにスラッシュメタルに似たスタイルをとるものもいる一方で、チルドレン・オブ・ボドムアレキシ・ライホ[5]ウィンターサンヤリ・マーエンパー[6]のようにグロウルを使うものもいる。

歌詞[編集]

魔法使い」、「」、「星空」、「ドラゴン」など、ファンタスティックで幻想的な世界が描かれているものが多い。ディオラプソディー・オブ・ファイアなどにおいてもこれは顕著である。

楽器[編集]

ギターやベースはかなり速い速度で刻まれるが、コードは割合ゆっくりと進行していく。ギターソロでは速弾きといったスタイルが披露されることが多い。著名なギタリストではガンマ・レイカイ・ハンセンハロウィンマイケル・ヴァイカートストラトヴァリウスティモ・トルキなどがいる。また、イングヴェイ・マルムスティーンのネオクラシカルなスタイルも多くのギタリストにインパクトを与えたといわれる。

ドラムパターンはツー・バスを踏み続けるものが多い。このスタイルはハロウィンのドラマーであったインゴ・シュヴィヒテンバーグが用いたものであり、後のドラマーに計り知れない影響を与えたといわれる。ブラインド・ガーディアンアイスド・アースのドラマーなどのように、よりスラッシュメタルに近いスタイルをとっているものもいる。

キーボードが取り入れられることも多い。ストラトヴァリウスのキーボーディストであるイェンス・ヨハンソンは、ディープ・パープルジョン・ロードのサウンドをモダン化し、取り入れている。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Metal – A Headbanger's Journey, DVD, ASIN B000FS9OZY (2005).
  2. ^ Dunn, Sam. “Metal Evolution, Episode 110: Power metal”. VH1. 2012年7月2日閲覧。
  3. ^ Helloween – Biography
  4. ^ What Is Power Metal? (about.com)
  5. ^ Stagno, Mike. “Hatebreeder review”. Sputnikmusic. 2011年10月13日閲覧。
  6. ^ Stagno, Mike. “Wintersun review”. Sputnik Music. 2012年1月4日閲覧。