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;'''早坂桜花'''(はやさか おうか)(声優:[[生天目仁美]])
;'''早坂桜花'''(はやさか おうか)(声優:[[生天目仁美]])
:銀成学園生徒会長であり超常選民同盟のメンバー。容姿端麗成績優秀の美少女。幼少期に双子の弟の秋水ともども実父の愛人早坂真由美(声優:[[大原さやか]])に拉致され彼女の子として育てられる。実母だと信じていた真由美との関係は一見良好であったが、常に厳重に施錠された部屋の中のみといった異常な育て方をされ。そのため秋水との「結婚ごっこ」が楽しみとして記憶されている。後に過労で真由美は自室内で死亡、腐敗していく(アニメではこのシーンはカット)真由美を横目に頑丈に施錠された部屋から助けを求めた声も周囲の大人に無視され、助け出された後も両親に拒絶された結果、秋水と2人だけで永遠を生きることを決意してホムンクルスの信奉者となり永遠の命を求めた。しかし、カズキの説得に心を動かされ、秋水の不意打ちからカズキを庇い、入院する。以後はエンゼル御前のオートマトンを使用し、影ながらカズキ達を支援する。カズキに好意を寄せていたようだが、結局斗貴子を交えた三角関係にはならなかった。笑顔で人当たりは良いが、本心を見せず裏で策謀をめぐらすことを得意としており「腹黒」と呼ばれる。[[5月23日]]生まれ。
:銀成学園生徒会長であり超常選民同盟のメンバー。容姿端麗成績優秀の美少女。幼少期に双子の弟の秋水ともども実父の愛人早坂真由美(声優:[[大原さやか]])に[[拉致]]され彼女の子として育てられる。実母だと信じていた真由美との関係は一見良好であったが、常に厳重に施錠された部屋の中のみといった異常な育て方をされ、[[監禁]]されていた事実すらわかっていなかった。そのため秋水との「結婚ごっこ」が楽しみとして記憶されている。後に過労で真由美は自室内で死亡、腐敗していく(アニメではこのシーンはカット)真由美を横目に頑丈に施錠された部屋から助けを求めた声も周囲の大人に無視され、助け出された後も両親に拒絶された結果、秋水と2人だけで永遠を生きることを決意してホムンクルスの信奉者となり永遠の命を求めた。しかし、カズキの説得に心を動かされ、秋水の不意打ちからカズキを庇い、入院する。以後はエンゼル御前のオートマトンを使用し、影ながらカズキ達を支援する。カズキに好意を寄せていたようだが、結局斗貴子を交えた三角関係にはならなかった。笑顔で人当たりは良いが、本心を見せず裏で策謀をめぐらすことを得意としており「腹黒」と呼ばれる。[[5月23日]]生まれ。
:* '''『エンゼル御前』'''/[[弓矢]](アーチェリー)/XXII(22)/アナザータイプLXX(70)
:* '''『エンゼル御前』'''/[[弓矢]](アーチェリー)/XXII(22)/アナザータイプLXX(70)
:*:特性は付属の自動人形(オートマトン)による高速精密射撃と右手に装備されている篭手から生成される矢で他人の傷、及び疲労を引き受けること。(ただし、他人の死や人体の欠損は引き受けられない)オートマトンは桜花と意識を共有していて[[電話]]のように会話することができ、自律行動がとれ、本体と距離がかなり離れたところでも活動できる。オートマトンのみを武装することが可能。
:*:特性は付属の自動人形(オートマトン)による高速精密射撃と右手に装備されている篭手から生成される矢で他人の傷、及び疲労を引き受けること。(ただし、他人の死や人体の欠損は引き受けられない)オートマトンは桜花と意識を共有していて[[電話]]のように会話することができ、自律行動がとれ、本体と距離がかなり離れたところでも活動できる。オートマトンのみを武装することが可能。

2006年12月15日 (金) 10:47時点における版

武装錬金(ブソウレンキン)』は、和月伸宏(ストーリー協力黒崎薫)により週刊少年ジャンプ2003年30号から2005年21,22合併号まで連載されたSFアクション漫画。およびそれを原作としたアニメドラマCD小説。略称は『ブソレン』『錬金』など。

ストーリー

私立銀成学園高校の2年生武藤カズキはある日の夜、廃工場で巨大な怪物に襲われていた少女を助けようとして命を落とす。しかし翌日彼は無傷で目を覚ます。携帯電話には「新しい命、大事にしなさい」と謎のメッセージが・・・。

自分に起こった出来事を訝む彼の前に再び謎の怪物とともに謎の少女も現れる。カズキの新しい命「核鉄」、少女の謎の武器「武装錬金」、そして人食いの怪物「ホムンクルス」・・・。謎の少女津村斗貴子の口から語られるその言葉に、持ち前の正義感を発揮させたカズキは錬金の戦士として戦うことを決意した。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


カズキは斗貴子と共にホムンクルスを創り出した創造主をさがし始める。その途中で戦ったホムンクルスの攻撃よって斗貴子がホムンクルスにされる期限が迫る中、二人は創造主が蝶野攻爵であることを突き止める。カズキは自らホムンクルスとなった蝶野攻爵を倒し、斗貴子を救う。

その後、カズキは正式に錬金の戦士となり、復活したパピヨンを加えたホムンクルスとその信奉者の集団LXE超常選民同盟)との戦いに挑む。

登場人物

声優はアニメ、ドラマCD共通。

主人公と仲間・ライバル

武藤カズキ(むとう-)(声優:福山潤
主人公。何の力もないうちからホムンクルスに遭遇した斗貴子を庇い殺されてしまうほどの熱血漢で、正義漢の少年。基本的に明るい性格であり、周囲の信頼も厚い。誰かを守るために自分を投げ出す強さを持つ。とはいえ、元はごく普通に暮らす高校生の若者であり、守るべき日常から離れた孤独な戦いにおいては弱さを見せることもある。錬金戦団の戦士として防人衛に教えを受け、超常選民同盟と戦う。核鉄を心臓代わりに移植された結果、後にヴィクターと呼ばれる超生命体に変化、暴走するも、斗貴子の呼びかけに応えて心を取り戻した。似顔絵が得意と自称するが、絵そのものは上手いものの某人気漫画タッチ(ちなみに某キャラクターファンという設定もあり)であまり似ていない(他にも自称「○○の達人」は多数あり)。青汁が好物。天然ボケで後先考えない性格もあり、周囲の失笑(もしくは冷笑)を買うこともしばしばであるが、(四バカのひとりとして)クラス内ではムードメーカー的存在である。すべての戦いが終わった後に津村斗貴子と、周りも羨む程熱々な恋人同士となった。12月1日生まれ。
  • 『サンライトハート』突撃槍(ランス)/LXX(70) = III(3)/アナザータイプXLIV(44)
    特性は闘争本能に呼応しての飾り布のエネルギー化。武装錬金の名前の一部である「サンライト」は発するエネルギーの色が山吹色(サンライトイエロー)である事にちなんで斗貴子が命名した。エネルギー量は使用者の闘争本能の昂ぶりに比例する。カズキの心臓をも兼ねているので槍へのダメージはカズキの生命に直接響く。外側のアーマー部と内部の芯部分が分離できる。戦闘の素人であったカズキが用いたために、その場のノリでつけた技名が連呼されたことがある。元になるシリアルNO.LXX(70番)の核鉄は、黒い核鉄とされたIII(スリー)を隠すための偽装であった。本物のNO.LXX(70番)はDr.バタフライが所持していた。デザインはデザイナーの神宮寺訓之氏によるもの。アナザータイプは連載序盤でのパピヨンとの決戦に用いた、斗貴子の核鉄を発動させたものであり、従来のものよりも一回り小さく、二刀流の剣に近い。細部も異なっている。モチーフゲッターロボ(それ故かアニメ6話ではWランス発動の際パピヨンは「ダブルトマホーク・・・いやダブルランスか」と発言している)。
  • 『サンライトハート改(プラス)』突撃槍(ランス)/III(3)
    ヴィクター化によって変化したカズキの影響を受け、形状と特性が変化したサンライトハート。外見は小型化して取り回しやすくなった(槍先を閉じてる形態はバスタードソードツヴァイハンダー等と言った大剣に酷似している)と同時に、新たな特性として創造者の意思に応じてエネルギーが発動、槍先を分解し、槍先のサイズを自由自在に変化させることが可能となった。そのため機動力が大幅に向上し、戦闘のバリエーションが非常に豊富となっている。エネルギーは創造者の体内で常時蓄積されている生命エネルギーそのものであり、ヴィクター化した際は周りの生命エネルギーを取り込んで使えるので、その出力は絶大なモノ。以前のもの同様、刀身と柄が分離可能である。石突は以前のサンライトハートの穂先部分と同じ形状になっており、さらに石突の方からもエネルギー放出が可能。
津村斗貴子(つむら ときこ)(声優:柚木涼香
ヒロイン。錬金戦団の戦士。過去にホムンクルスに襲撃され壊滅した小学校の生き残り。顔の一文字傷はその時に負ったもので、ホムンクルスへの激しい敵意を抱いて生きてきた。スパルタンと形容される情け容赦の無い攻撃に加え、その憎しみと殺意はホムンクルスに味方する人間にまで及び、早坂姉弟が人間である事を知った上で殺そうとしたなど狂気ともとれるほどである。戦闘時の口癖は「臓物をブチ撒けろ!(臓物ではなく脳漿、代数が入る事もある)」で、アニメの宣伝や毎回の次回予告、『武装錬金RADIO』の締めに使われるなどこの作品を端的に表す言葉になっている。
自身をかばったカズキに任務で手に入れた貴重な核鉄を埋め込み生き返らせ、カズキの戦団入り、果てはヴィクター化の遠因をつくる。その罪悪感もありカズキと行動をともにした。戦士であるため一般人と一定の距離をおいて生きてきたが、カズキや友人達に囲まれ日常の世界にも居場所を見つける。カズキよりも一つ年上だが、銀成学園でのクラスは同じ。当初はクラスメートと溶け込もうと考えてなかったが、岡倉のフォロー(?)のおかげでクラスでは人気者になる。すべての戦いが終わった後にはカズキと一心同体の恋人同士となった(その前からもまひろや六舛達の間ではほぼ公認状態だったが)。「アフター」においてはカズキのプロポーズ同然の発言で更に周りから揶揄され、作者からもバカップル呼ばわりされてしまっている。いわゆるツンデレキャラクターであり、読者アンケートでも人気は高い。8月7日生まれ。
  • 『バルキリースカート』/処刑(デスサイズ)/XLIV(44)
    特性は生体電流で作動する四本の可動肢による精密高速機動。各可動肢の先端に一枚づつブレードがついている。接近格闘や、不特定多数の相手との戦闘を得意とする。小型化できるウェイトモードがあり、体力や精神力の消費を軽減できる。強度・攻撃力に難点があり、パワータイプの敵との戦闘では破壊される描写もしばしば見られた。刃の部分を分離する事も可能で、斗貴子やカズキが手持ちの武器として使用した事がある。剛太やエンゼル御前は「バルスカ」と略していた。ドラマCDでのみアナザータイプが登場。直線的なブレードに六角形の構造物が貼り付いた形状は「鎌」に見えるものではなくエンゼル御前にもつっこまれていた。
蝶野攻爵(ちょうの こうしゃく)→パピヨン(声優:真殿光昭
銀成学園の生徒。3年だが毎日大量の薬を服用しなければならないほど身体が弱く(エイズのような病を患い)2年留年をしている。病気のこともあり担任、同級生、はては家族からも見限られた「限りなく透明な存在」と自ら考えていた。祖父の遺した研究ノートからホムンクルスの培養施設を生み出すなど、知能は極めて高く天才を自称するのも伊達ではない。周囲の人間をホムンクルス化して基礎データを集め、自身を人間型ホムンクルスとして改造しようともくろむ。カズキと斗貴子の行動により病身のままホムンクルス化してしまい、スタミナ不足の不死な存在となる。もともと極端な躁うつ傾向が見られたが、ホムンクルス化した以降は極めて陽気(ハイテンション)な性格を取り戻し、全身黒タイツの超人(蝶人)「パピヨン」となる。その際人間の名を捨て、自身が認めたカズキ以外からは本名を呼ばれることを好まない。序盤のカズキらの最大の敵だったが、中盤以降積極的に味方はしないが、あえて敵対もせずカズキとの決着を待ち望む、いわゆるスーパーヴィランダークヒーロー)となる。ヴィクターとの決戦が終わった後にカズキに人間に戻れる「白い核鉄」を渡したうえで最終決戦に臨む。決戦後は銀成市の蝶人パピヨンとして神出鬼没の活躍をしているらしい。『//』では核鉄(LXI)を返還するも火渡の核鉄(XX)を盗み使用している。なお、既に人間に対して全く関心を持っていないが故に食人衝動がなく、ホムンクルスとは全く別の存在とも言われる。6月26日生まれ。
  • 『ニアデスハピネス』/黒色火薬(ブラックパウダー)/LXI(61)/アナザータイプXX(20)
    特性は黒色火薬を好きな量で好きな形に操作し、自在に爆発させることができるというもの。遠隔操作の限界範囲は半径約50m程。遠隔爆破は創造者の有視界内のみに限定されている。また、火薬の一部を燃焼し続けるコトによって飛行できるため、パピヨンは度々、蝶の羽根のように背中に火薬を集合させ飛行している。パピヨンの好みにより形状は全て蝶型となっている。火薬そのものが本体で、一度使い果たしてしまったら、火薬補充に丸三日かかる。名前の意味は『臨死の恍惚』(near death happiness)。名前の由来は、大槻ケンヂ氏の小説に登場する病名から。雑誌初出時には「ニアデスパピネス」と誤植されていた。読者からは評判が良く、作者自身も「パピネス」にしてしまおうか迷っていたが、大槻氏へのリスペクトのために「ハピネス」のままにした。
中村剛太(ナカムラ ゴウタ)(声優:川田紳司
錬金戦団の戦士。斗貴子の後輩で彼女に好意を寄せている。カズキとは戦友であり恋敵でもある仲。両親をホムンクルスに殺され錬金戦団の養護施設で育つ。その時の彼はまだ赤ん坊だった為、家族や襲ったホムンクルスの事については何一つ覚えていない。基本的に斗貴子のために行動するために戦団を敵にまわすこともいとわず、斗貴子と再会した後、ヴィクターとして戦団に追われることとなったカズキと共に逃亡する斗貴子を守るため仲間に加わる。後にカズキの事を死んだと思い込み、自暴自棄になった斗貴子の笑顔を取り戻すためなら何でもすると誓い(だが既に二人の間に入る余地がない事を悟ってたのか、その心の隙につけ込もうとするような真似はしなかった)、カズキの帰還と共に笑顔を取り戻した斗貴子を見て、三角関係から身を引く。その後は若宮千里から想いを寄せられている。初登場ではキャラクターが固まってなかったためにらしからぬ台詞があり憶測を呼んだ。4月19日生まれ。
  • 『モーターギア』/戦輪(チャクラム)/LV(55)
    2つで1セットのチャクラム。特性は生体電流を充電(チャージ)し、速度、角度、回転数を事前にインプットしての射出及び装着。生体電流により作動するため攻撃力は全武装錬金中でも最低クラスだが、多彩な使用法によって戦術の幅は大きく広がる。チャクラムの装着は両手足の先端のみに限定されるが、両拳に装着することでの「ナックルダスターモード(打撃強化)」、足首に装着することでの「スカイウォーカーモード(機動力強化)」、足裏に装着することでの「マリンダイバーモード(泳航力強化)」などに応用することができる。
早坂桜花(はやさか おうか)(声優:生天目仁美
銀成学園生徒会長であり超常選民同盟のメンバー。容姿端麗成績優秀の美少女。幼少期に双子の弟の秋水ともども実父の愛人早坂真由美(声優:大原さやか)に拉致され彼女の子として育てられる。実母だと信じていた真由美との関係は一見良好であったが、常に厳重に施錠された部屋の中のみといった異常な育て方をされ、監禁されていた事実すらわかっていなかった。そのため秋水との「結婚ごっこ」が楽しみとして記憶されている。後に過労で真由美は自室内で死亡、腐敗していく(アニメではこのシーンはカット)真由美を横目に頑丈に施錠された部屋から助けを求めた声も周囲の大人に無視され、助け出された後も両親に拒絶された結果、秋水と2人だけで永遠を生きることを決意してホムンクルスの信奉者となり永遠の命を求めた。しかし、カズキの説得に心を動かされ、秋水の不意打ちからカズキを庇い、入院する。以後はエンゼル御前のオートマトンを使用し、影ながらカズキ達を支援する。カズキに好意を寄せていたようだが、結局斗貴子を交えた三角関係にはならなかった。笑顔で人当たりは良いが、本心を見せず裏で策謀をめぐらすことを得意としており「腹黒」と呼ばれる。5月23日生まれ。
  • 『エンゼル御前』/弓矢(アーチェリー)/XXII(22)/アナザータイプLXX(70)
    特性は付属の自動人形(オートマトン)による高速精密射撃と右手に装備されている篭手から生成される矢で他人の傷、及び疲労を引き受けること。(ただし、他人の死や人体の欠損は引き受けられない)オートマトンは桜花と意識を共有していて電話のように会話することができ、自律行動がとれ、本体と距離がかなり離れたところでも活動できる。オートマトンのみを武装することが可能。
  • エンゼル御前(- ごぜん)(声優:水田わさび
    桜花の武装錬金のオートマトン部分。通称「ゴゼン様」。針矢(ニードルアロー)の精製の他、自律行動が可能で言語機能をONにする事によって会話も出来る。悪ガキのような浮ついた言葉を使うが、もともと桜花の潜在意識の一部(つまり腹黒さ)を反映しており、桜花とは意識が繋がっているためいつでも連絡が取れる。桜花がパピヨンと手を組んだ際にアナザータイプで登場し、カズキ達の仲間になる。アナザータイプでは前の核鉄の持ち主(バタフライ)の影響で、羽根が蝶になっている。
早坂秋水(はやさか しゅうすい)(声優:谷山紀章、[幼少期]小林ゆう
桜花の双子の弟。銀成学園生徒会副会長であり超常選民同盟のメンバー。剣道の有段者で、剣道の技は「逆胴」を得意としている。沈着冷静だが内に熱さも秘めており、カズキとも性格の相性がいい。容姿以外も美しい究極の美形。姉の桜花同様、永遠の生を得る為にカズキ達に戦いを挑む。悲惨な幼児体験から性格が歪み始めており、カズキとの戦いでは図らずも傷ついた姉を救う前に敵であるカズキを刺し殺そうとするという目的を見失った姿をかいまみせた。戦いの後に己の心の未熟を恥じ、修行の旅に出かけた。ヴィクターとの最終決戦において再登場。錬金の戦士として戦った。過去の呪縛から解き放たれて普通の姉弟関係になってからは何かと桜花の尻に敷かれつつある。5月23日生まれ。
  • 『ソードサムライX』/日本刀(にほんとう)/XXIII(23)
    特性は刀身で受け止めたエネルギーを吸収・下緒の飾り輪から放出しての無効化。放出に時間差を作り、逆に利用して攻撃に使うコトも可能。エネルギーに直接触れずともエネルギーを発しているモノを刀身で受け止めれば、特性は発動される。また、エネルギーによって発生した衝撃さえも無効化・吸収出来る。ただしエネルギー系の攻撃を使わない相手に対しては通常の日本刀でしかないので、攻撃力・戦闘力などは使用者の剣技の実力に大きく左右される。ネーミングの由来は『るろうに剣心』の海外版タイトル(『SamuraiX』)を作者が気に入っており、そこから流用された。

錬金戦団(れんきんせんだん)

防人衛(さきもり まもる)→キャプテンブラボー(声優:江原正士
錬金戦団の戦士長であり表向きは銀成学園寄宿舎の管理人。7年前に『照星部隊』として携わったホムンクルスによる小学校襲撃事件での失敗が元で自分を戒めるためその名を捨てた。基本的には明るい性格であり、名前を明かさない理由を「そのほうがカッコイイから」などと豪語する。サーフィンが得意であったり、管理人の仕事もこなしたりと器用な人物。格闘の腕は図抜けており、防御一辺倒の武装錬金「シルバースキン」を着用し、徒手空拳でホムンクルスをなぎ倒す。流星・ブラボー脚を初めとする13のブラボー技を持っていると自称しているが、中には悩殺・ブラボキッスや心眼!ブラボーアイなどという謎の技もありその全容は不明である。10月10日生まれ。
  • 『シルバースキン』/防護服(メタルジャケット)/C(100)/アナザータイプLII(52)
    特性はあらゆる攻撃の遮断。帽子、長手袋、コート、スラックス、ブーツと全身を覆う武装錬金であり攻撃的な特性は無い。その防御能力は直接兵器のみならず、ABC兵器(核・生物・科学物質などを応用した兵器)などの特殊攻撃にも発動し、なおかつヴィクター化したカズキのエナジードレインをも防いだ。また相手に着せることにより防護服から拘束服(ストレイト・ジャケット)とし、着せた相手の外部への攻撃を完全に遮断、もしくはそのまま内圧を高めることにより対象を圧殺することができる。この場合はシルバースキン・リバース(ストレイトジャケット・プレス)と呼ばれる。もともとは六角形の微細な構造体の集合であり、他人に着せるために射出する時や、防御力(リバースタイプ時は拘束力)を上回る攻撃を加えるとチップ状に分解される(その場合であってもすぐに再生されるため、打ち破るのは非常に困難である)。服状以外にも網状や紐状、球体状にも変化可能。最終決戦終了後宇宙にカズキを迎えに行ったときには宇宙服の代わりにもなった(酸素供給も問題にならない様子)。デザインは使用者の趣味が反映されているが、全身を完全に覆った格好である為、その趣味を理解できるものはごく僅かである。
火渡赤馬(ひわたり せきま)(声優:関智一
錬金戦団の戦士長。性格・性質に難があり、通常の作戦に組み込めないメンバー達を再殺部隊として纏め上げ、率いる。火を操り、錬金戦団最強の攻撃力を持つと称される人物。7年前の事件以来、「自分は不条理の中で戦っている」という信念を貫き、物事に決して私情を挟まない性格。かつてはブラボー同様『照星部隊』の一員であった。8月6日生まれ。
  • 『ブレイズオブグローリー』/焼夷弾ナパーム)/XX(20)
    特性は火炎爆破による半径250m・瞬間最大火力5100℃の炎の発生及び、創造者の肉体の火炎同化。火炎同化中、創造者は炎を自在に操作でき、更に炎が延焼すればするほど攻撃力・規模も比例して増していく。また火炎同化中は、創造者(この場合は火渡)は炎によるダメージを受けず、武器などによる物理的攻撃も無効化してしまう。しかし、酸素濃度の薄い場所では火炎同化した肉体を維持出来なくなり、最悪の場合死亡してしまう。火炎同化中に全ての炎が消滅した場合も死亡となる。「//」ではマグマの熱を吸収して火山の噴火を止めるという荒技を見せ、西山(後述)に恐怖感を与えた。
坂口照星(さかぐち しょうせい)
錬金戦団の亜細亜方面大戦士長。戦闘部門顧問で、かつて『照星部隊』の隊長を務めた。飄々としているが思慮深い。火渡には「照星サン」と呼ばれている。割と強引な性格で、指示に従わなかったり「ロートル」「暇人」等の悪口を言われた時には「HAHAHAHA!!」と笑いながら部下にお仕置きすることもある。ヴィクターの過去を知り、錬金戦団の過ちに心を痛め、すべての戦いを収束させることを試みる。ゴゼンいわく、あなどれない「若作りのオッサン」。神父のような服装をしており、一度ヴィクターに対して十字を切りながら「A-MEN(アーメン)」と発言した事がある。3月14日生まれ。
  • 『破壊男爵(バスターバロン)』/全身甲冑(フルプレートアーマー)/XVII(17)
    特性は両肩に載せた人物の武装錬金の能力の増幅・巨大化(一度に5種類まで)。もともと巨大ロボットといってよいほどの巨体の動く鎧であり、内部および両肩に人間を格納できる。人型を活かして、増幅した武装錬金の特性を使用可能。また全身だけでなくボディパーツの一部だけを創造することもできるが、それでも大きすぎる故に狭い空間では使用し辛い欠点がある。その大きさゆえに単体でも破壊力は抜群で、能力の組み合わせによっては宇宙にも進出可能。最終決戦後に月までカズキを迎えに行った。
犬飼倫太郎(いぬかい りんたろう)
錬金戦団の戦士であり再殺部隊「六号戦士」。太枠メガネをかけている。劣等感が強く、自尊心が高い性格。軍用犬の武装錬金を使い、犬の訓練士であった故・犬飼老人とも血縁である可能性が高いにも関わらず、本物の犬は苦手らしい。3月7日生まれ。
  • 『キラーレイビーズ』/軍用(ミリタリードッグ)/XCII(92)
    特性は2匹の犬型自動人形(オートマトン)による攻撃。2体のキラーレイビーズは知能は通常の犬と同程度だが、嗅覚は2倍・運動能力は10倍である。安全装置を解除すると基本状態(デフォルト)となり、本来の凶暴性が開放されキラーマシン化、笛を持っている人間以外は例え創造者であろうが全て噛み殺してしまう(ただし武装解除は可能)。普段は安全装置により、創造者の持つ犬笛を使っての指令に従い、行動・攻撃させられている。
根来忍(ねごろ しのぶ)
錬金戦団の戦士であり再殺部隊「五号戦士」。古風な話し方が特徴で、武装錬金を使用し常に姿を隠している。勝利こそ最優先の任務と考えており、非情な手段、騙し討ちも辞さない。円山の武装錬金で縮小された斗貴子が元に戻ったところ(全裸)を狙ったため、剛太に「出歯亀ニンジャ」と罵倒される(実際は剛太も注視していた)。ちなみに本物の忍者ではなく、ニンジャマニアであると「//」で明かしている。12月22日生まれ。
  • 『シークレットトレイル』/忍者刀(ニンジャトウ)/XIV(14)
    特性は刀で斬ることで亜空間の入り口を開き、発動者とその遺伝子情報をもったものを移動可能にするというもの。亜空間内部に潜伏も可能。この特性は物質のみならず生物にも有効であり、潜伏しているモノの内部を自由に通り抜けられる。潜伏中のモノが接触している物体に対しても、亜空間を移動することで移動・潜伏が可能だが、水や空気などの液体気体は通り抜けられない。
円山円(まるやま まどか)
錬金戦団の戦士であり再殺部隊「四号戦士」。初登場時は丸々とした風船男の姿だったが、中身は美形のマイルドなオカマ。苦痛に陶然とするマゾヒスティックな面や縮小した斗貴子を鳥かごで飼いたいと発言するサディスティックな面がある。4月4日生まれ。
  • 『バブルケイジ』/風船爆弾(フローティングマイン)/XXXII(32)
    特性は風船爆弾に触れた者の身長を15cm「吹き飛ばす」コト。この際触れた者の衣服は縮まないが、装着している武装錬金は一緒に縮む。創造者の意思で風船をふくらませて破裂・その風圧を利用して他の風船爆弾を敵に当てるといった攻撃が可能(但し膨らませるコトが出来るのは一度に一つのみ、その破裂自体には特性は発動しない)。微速ながらも操作することが可能であり、陣形を組んで敵を囲むコトが出来る。集合させたバブルケイジの上に乗るコトで飛行にも使用するコトも出来るが、飛行は当然風任せとなる。また、装着して使用することも可能。その場合外見は巨漢のようになる。武装錬金の本体はベルトで、ベルトから風船爆弾が生成される。
戦部厳至(いくさべ げんじ)
錬金戦団の戦士であり再殺部隊「三号戦士」。豪放な武闘派で、全戦士中最多のホムンクルス撃破数を誇る記録保持者。倒したホムンクルスの残骸を喰らうコトで己の精神を昂ぶらせる。その武装錬金の特性から、パピヨンに「ホムンクルス以上の生命力」と言わしめる。パピヨンのセンスを「エレガント」と言ってしまう変人であり、勝ち戦も負け戦も好きという戦闘狂であるが、再殺部隊では最初にカズキを認めた人物。また、ルーキーである剛太の戦いのセンスも評価していた。不意打ち、騙し討ち、安穏な生活が嫌い。7月27日生まれ。
  • 『激戦(ゲキセン)』/十文字(クロススピアー)/XII(12)
    特性は激戦本体及び創造者自身の損傷部分の高速自動修復。修復は損傷した場所で、創造者の意思に関係なく行われる。修復する体積・回数は創造者のエネルギー量により変化する。但し、激戦が創造者の手元から離れている状態では、激戦本体が損傷を認識出来ないため修復機能は発動しない(修復中に手放した場合そこで修復は中止される)。また「自動」修復ゆえに修復箇所に異物が存在しても、そのまま修復してしまうという弱点を持つ。逆を言えば、損傷時に手元にさえあれば、どんな状態に陥ろうとも~例え肉体が跡形も無く破壊された状態からですら~修復が可能(=「全身修復」)。連続使用には莫大な生命エネルギーを消費するが、戦部はホムンクルスを喰らい、己の闘争本能を高ぶらせる事で、特性の継続的使用を可能にした。
毒島華花(ぶすじま はなか)(声優:矢作紗友里
錬金戦団の戦士であり再殺部隊「二号戦士」。火渡のやり方に疑問を持ちつつも随伴。ガスマスク姿の異形で、当初性別は不詳だったが、次第に女性らしい描写が増えていった。本編中は結局素顔は不明だったが、ようやく「武装錬金アフター」で正体が判明、極度の恥ずかしがり屋で自身の武装錬金でもあるガスマスクを被っていないと会話もままならない、花も恥らう美少女であった。好みのタイプは「炎のような人」であり、火渡に想いを寄せていることも明らかになっている(ちなみに、ドラマCD#2においては、火渡の方も「毒島を放っておけない」旨の発言をしている)。また銀成学園の一年生になり、寄宿舎に住むことになっている。8月28日生まれ。
  • 『エアリアル=オペレーター』/ガスマスク/XXXIX(39)
    特性は分子操作によりあらゆる種類の気体を生成することができる気体調合能力。バスターバロンが宇宙航行をする際、「酸素融合」「ガス噴射」「気圧調整」「摩擦熱冷却」を行い、宇宙航行の手助けをした。毒ガスなども生成可能と推測されるが、戦闘描写が無かったために詳細不明。
楯山千歳(たてやま ちとせ)(声優:小林ゆう
錬金戦団の戦士であり再殺部隊「一号戦士」。ブラボーや火渡と同じ『照星部隊』の一員だった。武装錬金の特性を活かした諜報活動を得意とする寡黙な女戦士。防人とは親密な様子。連載打ち切りに関わる設定の変更により26歳でニュートンアップル女学院に女学生として(セーラー服を着て)潜入した事になってしまったため、読者からは趣味がコスプレと言われ、公式設定化した。7月4日生まれ。
  • 『ヘルメスドライブ』/レーダー/XCV(95)/楯山千歳
    特性は対象の走査・探索及び対象の近くへの瞬間移動。走査・探索対象は使用者がある程度認知しているものに限られるので、初めて会う人物などには機能を発揮できない。瞬間移動は使用者を含め、人二人分が限界。また非常時には盾や打撃武器としても使用可能。連載打ち切りの影響で初期の設定と異なったために使用者を含めて物議をかもした。

LXE(the League of eXtraordinary Elects)

北関東一帯を勢力下にしているホムンクルスとその信奉者の集団。「超常選民同盟」とも名乗っている。『人間もホムンクルスも超えた第三の存在』ヴィクターに心酔する蝶野爆爵が、重傷を負ったヴィクターを守る為に組織した。 また、作者によるとLXEのメンバーの武装錬金の名前には世界の有名な童話をもじった物にしようとしていたようで、Dr. バタフライや金城など一部のメンバーの武装錬金にその名残がある。 名前の元ネタはアメコミの『リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン』(The League of Extraordinary Gentlemen)だと思われる。日本のファンからは「超常紳士同盟」と呼ばれている。

蝶野爆爵(ちょうの ばくしゃく)→Dr.バタフライ(ドクトル-)(声優:長克巳
LXEの盟主で人型ホムンクルス。パピヨンの曽々祖父。百年前にヴィクターと出会い、彼に錬金術を教わり、ヴィクター復活の時を待ち続けていた。チャームポイントは蝶の形をしたヒゲで、パピヨンに敗北して消滅する際に何故かこのヒゲだけしか残っていない状態で言葉を発する事が出来た。銀成学園での戦闘時は、衣装を変えて「M・バタフライ(マスター・バタフライ)」と名乗っていた。パピヨンとの対決に敗北し消滅。白の全身タイツとマントをまとうという孫と同じレベルの美的センス。超と蝶を意図的に読み替える台詞が多い(パピヨンも同じ)。6月28日生まれ。
  • 『アリス・イン・ワンダーランド』/チャフ/LXX(70)
    特性はあらゆる知覚の麻痺・撹乱。拡散状態では人の方向感覚や距離感のみならず電子機器に干渉してすべてを麻痺させる。密集状態では乱反射を利用した強烈な発光により、人間の脳に強力に作用・相手の記憶の中から忌み嫌う要素をランダムに選択して幻覚を作り出し精神破壊を行なう。拡散状態の有効範囲は半径約500m。バタフライは密集状態時はパピヨンと同じく、チャフを背中に蝶の羽根の様に集合させている。また、拡散時には電話のように使用空間内の特定の場所にいる相手と通信を取るコトや、水滴を付着させることで霧を作り出すコトも出来る。ただし霧の発生は特性ではない。また、足元にチャフを集合させその上に乗るコトで、宙に立つことが可能である。
ルナール・ニコラエフムーンフェイス(声優:関智一
LXEのメンバーで飄々とした性格の人型ホムンクルス。顔が月の形をしているが、れっきとした人型である。口癖は「ムーン」。「ムーン?」になることもある。100年程前にロシアから日本へ渡ってきたというが、その目的は最後まで謎のまま終わった。連載が続いていれば別の活躍をしていたとライナーノーツには書かれている。Dr.バタフライの死後、キャプテンブラボーに敗れ、錬金戦団に捕縛される。最終決戦の後に月に渡った。2月2日生まれ。
  • 『サテライト30(サーティ)』/月牙(ゲツガ)/XXX(30)
    特性は月齢(0~29)に合わせての2~30の形態及び人数への増殖・連携攻撃。増殖した体は全てが本物で、例え斃されたとしても、一体でも残っていればそこから再び増殖できる。増殖はかなりのエネルギーを必要とするため、ホムンクルスでなければ何度も増殖するコトは出来ない。意識は一つであるため、増殖すればする程テクニカルな連携や複雑な動作は難しくなる。ちなみに顔の形状変化は特性ではなく、ムーンフェイスの何らかのこだわりが反映されたモノとされている。
金城(きんじょう)(声優:土田大
LXEのメンバーで人型ホムンクルス。口癖は「ヒャッホウ!」。キャプテンブラボーに敗北し、口封じのため陣内に斃される。ホムンクルスが舌を噛み切っても死ねない事に気づかないなど(アニメでは無かった)、ちょっと頭が悪い。4月21日生まれ。
  • 『ピーキーガリバー』/右篭手(ライトガントレット)/LII(52)
    特性は空中元素を取り込んでの巨大化。体積のみならず、質量も増加する。なお、この核金は元々ブラボーと共にLXE殲滅のために派遣され、ムーンフェイスに殺された錬金の戦士が持っていたものである。
陣内(じんない)(声優:千葉進歩
LXEのメンバーで人型ホムンクルス。卑劣な性格で、普段の口調は丁寧だが怒りなどで感情が昂ると可笑しく聞こえるようになってしまう。斗貴子との戦闘で両手両足を切断され、さらには腕に足、足に腕を逆につけられた後(アニメでは無かった)、ズタズタに斃される。なお、原作とアニメで髪の色が違う。3月21日生まれ。
  • 『ノイズィハーメルン』/鉄(スチールウィップ)/LXI(61)
    特性は発した音で人を催眠状態にし、意のままに操作すること。有効範囲は半径約100m。一度に操作する人数が増えるほどその操作は単純化し、催眠も浅くなる。また、鞭に伝わる振動を音に変換して、遠くの音・会話を聞くコトも出来る。もちろん通常の鞭としても使える(ただし攻撃力は普通)
(タイ)(声優:白熊寛嗣
LXEのメンバーで人型ホムンクルス。中国系。巨漢で、一撃必殺のパワースタイルを好む。核鉄を奪うために銀成学園に乱入、場を混乱させたが、早坂秋水によって制裁される。
(シー)(声優:鈴木千尋
LXEのメンバーで人型ホムンクルス。中国系で人民服を着用している。細身と長身・異様に長い手足を持ち、手数でもって攻めるトリッキーなスタイルの持ち主。太とコンビを組んで核鉄強奪を目論むも、早坂桜花に制裁される。
鈴木震洋(すずき しんよう)(声優:坪井智浩
銀成学園の生徒会書記。桜花の入院後は会長代理を務める。ホムンクルスの信奉者でLXEのメンバー。銀成学園襲撃の際、生徒会長代理の立場を利用し学園全体に誤解を与え、カズキ達を孤立させようとした。計略は最初こそ成功したものの、六舛らの助力もありカズキの戦う姿が学園生徒に理解され大失敗に終わり、LXEに見捨てられた。11月9日生まれ。
ホムンクルス調整体(- ちょうせいたい)
Dr.バタフライが造りだした、戦闘のみに特化したホムンクルス。あらゆる動植物が混合されており、すでに原形を留めていない。戦闘能力のみに重点を置いている為に知能は殆ど無く、バタフライの操り人形となっている。異常発達した牙、ひび割れた身体、鋭く長い爪といった異形の姿が特徴。
ホムンクルス“超・成体”(-“ちょう・せいたい”)
ホムンクルス調整体が共食いにより合体・巨大化した姿。かなり巨大なサイズで、銀成学園と同じ程度の大きさを誇る(四階建て校舎より大きい)。異常発達した牙・鋭く長い爪など、ホムンクルス調整体に見られる特徴を持つ。ちなみにカズキとパピヨンは、“超・成体”を一撃で斃している。バタフライ風に呼称すると、“蝶・成体”。

蝶々覆面の創造主(蝶野攻爵・パピヨン)の部下

巳田(みた)(声優:置鮎龍太郎
パピヨンが自らをホムンクルス化するための試作兼手足として生み出した動物型ホムンクルスの部下の一人。カズキたちが通う銀成学園高校の英語教師で蝶野攻爵の担任だったが、教職を仕事として割り切っており、生徒には無関心。生徒からも「学校一とっつきにくい教師」として嫌われていた。生徒の一人であった攻爵の事も面倒臭がり、さっさと退学するように言い、あしらったため、ヘビキングコブラ)のホムンクルスにされてしまった。ホムンクルスとしての出来は良好で、怪物になっても教師として振る舞っていた。廃工場で斗貴子を襲った際にカズキを一度殺害する。自分の食事の邪魔をしたのがカズキだと知り、生き返った彼を改めて殺そうとするが、カズキの武装錬金によって大ダメージを負い、最後は斗貴子にトドメを刺された(アニメでは斗貴子一人に瞬殺されている)。
猿渡(さるわたり)(声優:稲田徹
パピヨンが作った動物型ホムンクルスの一人でマウンテンゴリラのホムンクルス。元は暴力団員で、夜の街で子分たちと共に蝶野攻爵にからんでカツアゲしたため、ホムンクルスにされてしまった。その際に彼の子分も研究用素材としてサルヒヒチンパンジーなどのホムンクルスにされた。廃工場で子分たちを率いて斗貴子と戦うが、斗貴子によって子分は全滅。猿渡も駆けつけたカズキによって倒された。
蛙井(かわずい)(声優:結城比呂
パピヨンが作った動物型ホムンクルスの一人でコモリガエルのホムンクルス。人間だった頃は蝶野攻爵のネット(引きこもり)仲間だったが、些細な事から彼と決裂。悪質な中傷メール攻撃をしてしまったため、ホムンクルスにされた。おしゃべりで我慢できない性格をしており、パピヨンへの忠誠心もあまり高くない。背部から舌先が武器になる子ガエルを多数放ち、それを使って攻撃する。カズキとの戦闘に敗北後、花房によって制裁された。
花房(はなぶさ)(声優:加藤優子
パピヨンが作った動物型ホムンクルスの第一号でバラのホムンクルス。元は蝶野攻爵の家庭教師で、財産目当てに攻爵を誘惑したが、彼が病気持ちで助からないと知ると態度を一変。それが攻爵の怒りを買い、ホムンクルスにされてしまった。ホムンクルスになってからはパピヨンに絶対の忠誠心をもって仕えるようになり、後続のホムンクルスの材料調達などを行なった。戦闘時は巨大なバラの姿となり、無数の触手で敵を捕らえる。蛙井を制裁した後、気絶したカズキを殺そうとするが駆けつけた斗貴子によって両目をえぐられた後、バルキリースカートの刃で切り裂かれた。
鷲尾(わしお)(声優:伊藤健太郎
パピヨンのホムンクルスの中でも特に最高傑作ののホムンクルス。猟銃で撃たれ死んだところを、蝶の収集のため山に来ていた蝶野攻爵に拾われ、攻爵の不興を買って殺された元自衛隊員のスパルタ家庭教師を犠牲に、ホムンクルスとして蘇生した。巳田やLXEの人型ホムンクルスたちとは異なり、本体(つまりベースとなった鷲)の記憶と理性が反映されているため、蝶野への恩義から絶対の忠誠心を持つ。己の能力を研鑽し続け、結果としてカズキの成長に大きな進展をもたらすコトとなった。体の一部分だけを高速でホムンクルス化することが可能で、カズキ、斗貴子両名との戦いも(斗貴子がホムンクルスに寄生され戦闘力が半減していたからとはいえ)終始優位に進めた。また、目や風で相手の動きを読む事ができる。物語中ではカズキが戦った最後の動物型ホムンクルス。うさぎが好物。1月10日生まれ。

その他

ヴィクター=パワード
錬金戦団の裏切り者とされていたが、実は『黒い核鉄』の実験の被験者。明治の頃、イギリスから日本に渡り、Dr.バタフライに錬金術を伝授する代わり、体を修復してもらうことを約束して眠りに就いた。黒い核鉄によって人間やホムンクルスを超えた『第3の存在』であり、「能力」ではなく「生態」として自分以外の生物の生命力をダイレクトに奪う、「エネルギー吸収(ドレイン)」を行う。かつては誇り高き戦士で良き人物であったが、黒い核鉄によってかつての仲間達から命を狙われ、さらに娘のヴィクトリアを彼への刺客としてホムンクルス化されるという絶望を味わい、全ての錬金術を深く憎み、滅ぼすことを誓った。ネイティブアメリカンの民族衣装のような衣装を着ている。「ピリオド」では人間に戻ったが娘ヴィクトリアと同じホムンクルスになり、他のホムンクルスを引き連れ月へ渡った。9月30日生まれ。
  • 『フェイタルアトラクション』/大戦(グレートアックス)/I(1)
    特性は重力の方向、強弱を操作する重力操作。最大で瞬間的なマイクロブラックホールを発生し、あらゆるものを歪め破壊する。カズキのサンライトハートや坂口照星のバスターバロンを一撃で破壊するほどの破壊力を誇っている。また特性はヴィクター自身には作用しない。カズキと同じく核鉄が心臓代わりなので武装錬金へのダメージは直接使用者のダメージとなる。中心部から回転させると対象になるデザインであるが、覚醒直後と最終決戦では微妙に形状が異なる。また、作中に登場したフェイタルアトラクションはヴィクターが黒い核鉄のⅠを移植されたのちのものであるため、アナザータイプであると思われる。
アレキサンドリア=パワード
ヴィクターの妻。ヴィクターへ『黒い核鉄』を移植した際に起こった事件により致命傷を負い、脳だけがかろうじて生き残った。クローン技術を用いて脳を増殖し知力を高め、長年ニュートンアップル女学院の生徒達の身体を借りながら、独自に黒い核鉄を無効化させる研究を行う。その成果として「白い核鉄」を完成させるも細胞の寿命により死亡する。回想ではおかっぱが斗貴子に似ている金髪美人だった。2月2日生まれ。
  • 『ルリヲヘッド』/(ヘルム)/L(50)
    特性は身体操作。さらに対象の脳波を走査し、情報(主に思考・記憶)を探るコトが出来る。兜型をしており頭部は強力に抱え込まれる為、破壊すると取り付かれた相手もただでは済まない。付属の肩帯とその先端に取り付けられたワイヤーナイフを使い攻撃が出来る。操作対象は同性の方がシンクロし易いらしい(シンクロ率が低い場合、上手く操作できない)。対象者がいなくても共鳴音などを利用し、ある程度の会話は可能。
ヴィクトリア=パワード
ヴィクターの娘。ヴィクターが『第3の存在』になってしまったためにその責を無理矢理背負わされ、ヴィクターを斃すためホムンクルス化されてしまう。母のアレキサンドリアと共にニュートンアップル女学院の地下で身を潜めていた。齢百以上だが、人型ホムンクルスのため外見は少女の頃のまま。13歳のまま年齢が止まっているはずだが、斗貴子と同じクラスに通っていたと証言している。またかなりの毒舌家であり母アレキサンドリアが死ぬときも涙を流さない(悲しげな表情はしたが)大人びた印象だが、ヴィクターが白い核鉄で人間に戻った時は泣き付く等子供らしい感情は残っていた様である。作中では唯一、人肉(アレキサンドリアの細胞クローンの失敗作)を調理して食べていること(ミートパイ)が確認されたホムンクルス。11月11日生まれ。
  • 『アンダーグラウンドサーチライト』/避難壕(シェルター)/LI(51)
    地下に広がる巨大な避難壕。六角形の入り口は開閉自在であり、内部には巨大な設備をも構築するコトが可能。ライフラインは、周囲から引っ張り込めるほか、1ヶ月程度なら自給自足できる。亜空間に存在しているため入り口が閉じているとまず発見されない。
武藤まひろ(むとう まひろ)(声優:平野綾
カズキの妹。兄譲り、あるいはそれ以上の天然ボケで周囲を和ませる少女(アニメではさらに強調されている)。人見知りせず、初対面の人間ともすぐに仲良くなれる。斗貴子の事も姉のように慕い、物凄く懐いている(が、行き過ぎたそれは時折百合のように見えてしまう事も…。この点もアニメ版では更に激しい)。一度ホムンクルスと化した巳田に喰われ(丸呑みされ)た事があったが、それがきっかけでカズキの戦士としての力が開花することになる。またDr.バタフライが銀成学園高校を襲った時も、ホムンクルスの前に立ちはだかって千里・沙織を守るなど、兄譲りの勇気がある。2月29日生まれ。
六舛孝ニ(ろくます こうじ)(声優:近藤孝行
カズキの友人。沈着冷静な性格だが、変なトリビアを知っていたり、読唇術を使えたり、声マネが得意だったりとかなり謎の多い少年。岡倉からも「オメー何モンだ!!」とよくツッコミを入れられている。クラスメートからはカズキ達と合わせて「四バカ」などと呼ばれている。1月25日生まれ。
岡倉英之(おかくら ひでゆき)(声優:風間勇刀
カズキの友人。長く伸びたリーゼントが特徴で、本人曰く様々な秘密があるらしい。気のいい性格だが、いわゆる好色漢でエロスな事をよく考えたりしている(彼のよく言う「ストロベリー(恋人同士でいちゃついている事?)」はまひろやブラボー等、周りにも伝染してしまっている)。しかしボロボロのカズキの事を真っ先に心配したり、励ましたりするなど随所でカズキや斗貴子をフォローしている友達思いな少年でもある。ちなみに出ベソで、ある部分が四バカ中では一番下(4巻で行われた比較では大浜>カズキ>六舛>岡倉となっていた。ちなみに別格の存在として秋水がいる)らしい。8月8日生まれ。
大浜真史(だいはま まさし)(声優:園部好徳
カズキの友人。大柄で、三人の中では特に穏やかで優しい性格。暴走しがちなカズキ達のストッパー役でもある。だが、キレるとかなり恐く、腕っ節もなかなか強い。根っこの部分では岡倉とあんまり変わらない一面も。9月14日生まれ。余談だが上記の三人はアニメ『R.O.D』のスタッフ(舛成孝二倉田英之石浜真史)がモデルとなっており、各キャラのイニシャルの頭文字を並べると、R.O.Dとなる。
若宮千里(わかみや ちさと)(声優:猪口有佳)・河井沙織(かわい さおり)(声優:下屋則子
まひろの友人達。まひろのことを「まっぴー」と呼ぶ。眼鏡をかけた大人しい性格の千里と、活発そうなツインテールの少女の沙織のコンビで、それぞれ、ちーちん・さーちゃんというあだなをもっている。当初はコマの隅に描かれたモブキャラだったが、サブキャラに昇格した。「アフター」ではちーちんは剛太に好意を持つようになる。それぞれ4月28日1月13日生まれ。
西山(にしやま)(声優:小林ゆう
斗貴子が小学五年生の時にホムンクルスに襲われた事件の当日、斗貴子と共に日直だった人物。その正体は100年以上生きている人型ホムンクルス。本編では斗貴子の回想に一コマだけ登場しただけであった。「アフター」に於いて彼の最期が描かれた。なお、小説版「//」では「赤銅島事件」の首謀者として描かれている。
  • 『ギガントマーチ』/戦闘(ウォーハンマー)/?
    特性は地震発生。地面を叩くことで土石流を引き起こし、相手を巻き込み攻撃するというモノ。小説版にのみ登場。火渡との対決で使用したが効果はなかった。核鉄は西山捕縛後に回収されたと思われる。
蝶野刺爵(ちょうのししゃく)(声優:園部啓一)、蝶野次郎(ちょうのじろう)(声優:真殿光昭
パピヨンの肉親で、それぞれ父親と弟である。刺爵は蝶野攻爵に対し英才教育を施すが、攻爵が病気に冒されるとあっさり見捨て、普通に育てていた次郎に家督を譲ることを決める。しかし肉親の愛情が無かった訳では無く、実力至上主義の度が過ぎていた為の模様。攻爵と次郎の母である妻は離婚調停中で別居していた。パピヨンのマスクとビキニパンツ一枚と言う格好を素敵だと言っていたところから、彼の美的センスもパピヨンやバタフライと同レベルであろうと推測出来る。次郎は攻爵より1年遅く生まれただけで普通の教育をされたこと、伝統ある「爵」を名前に付けてもらえなかったことから兄を恨んでいる。二人ともホムンクルス化したパピヨンに殺されている。
ロッテリやの店員(声優:小林ゆう
ファーストフード店ロッテリやのアルバイト店員(アニメでは「ウマカバーガー」)。パピヨン、キャプテンブラボー、太、細といった一般大衆から見れば変人 (変態) ばかりを接客する憂き目にあう可哀想な女の子。だが逃げ出さずにきちんと接客し、いつの間にかすっかり彼らと馴染んでしまった。
和月野ブヒ朗(声優:和月伸宏
作者の自画像であるキャラクター。斗貴子がカズキのクラスに転入してきた場面で「罵ってください」とワンカットのみ登場し、斗貴子に(ノリで)「このブタ野郎」呼ばわりされた。

小説版に登場するキャラクター

斗貴子の家族
斗貴子の曽祖父・津村貴蔵(たかぞう)、祖母・貴子(たかこ)、祖父・貴志(たかし)、母・斗志子(としこ)、父・貴之(たかゆき)。斗貴子を含めて七人家族だった。和風派家族であったのか、日ごろでも一様に和服を着ている。常に和服を着続けるその理由は、ブラボーに多大な影響を与えた。
『G3ズ』 (じいさんず)
津村家に仕える長谷川銀吉(ぎんきち)銀次(ぎんじ)銀子(ぎんこ)の三つ子の老人。三人とも全部同じに見え、(銀子は女にも関わらず)『G3ズ』と呼ばれている。
氏家(うじいえ)
校長。少々落ち着きのない感じ。
比留間(ひるま)
陰気そうな教師。ぼそぼそとあいさつをする。原作者の代表作『るろうに剣心』に同姓の人物が登場しているが、関連は不明。
南野(みなみの)
「あめんぼ」と呼ばれている少年。あだ名は甘えん坊からきている。
北原(きたはら)
青いTシャツにシルバーアクセサリーをじゃらじゃらつけている少年。ナマイキざかり。千歳の水着を褒めたりと、マセている。
東里アヤカ (ひがしざと アヤカ)
ツーテールでゴスロリファッションの女の子。気が強い。日焼けに気をつけている。斗貴子にビー玉のおまじないを教える。
牛部(うしべ)
ぽっちゃりした男の子。母親が津村家で働いている。斗貴子からは頼りにされている。スイカにもマヨネーズをかける。
故・犬飼老人
照星の前任の戦士長。おそらく犬飼倫太郎の祖父。自身の武装錬金の能力で世界中に散った核鉄を回収したり、ホムンクルスの居場所を探索するのに大きな功績をあげていたが、殉職。 犬のトレーナーとしても有能で、馬ほどもある大犬を連れていたという。
  • 『バーバリアン・ハウンド』/探知犬(ディテクタードッグ)/?/犬飼老人
    特性は錬金術で作られたものを嗅ぎわける優れた嗅覚。埋もれたままの核鉄や潜伏中のホムンクルスの発見に役立った。小説版のみに登場。

設定・用語

武装錬金

核鉄が変形して特殊能力をもった武器に変化したものを武装錬金と呼ぶ。本人のもっている潜在能力・闘争本能に応じて発現するために、他者の核鉄を用いてもほぼ同じような武装錬金が生まれる。他者の核鉄を使用した場合(アナザータイプ)、前の使用者の武装錬金の特徴を最大で50%受け継いだデザインとなる。
登場人物の個々の武装錬金名は、『武装錬金名』、モチーフの武器/核鉄のシリアルナンバー/使用者、である、

使用者不明の武装錬金

  • 『ディープブレッシング』/潜水艦(サブマリン)/LXXVII(77)/?
突撃可能の特性により、艦体ごと敵にぶつけての攻撃が出来る、巨大な潜水艦。衝角を思わせる鋭い先端を持つ。機能的には通常の潜水艦と何ら変わらず、内部に多数の人間の乗組員を抱える。使用者不明。
無限弾装の特性を持つ以外は、見た目も中身も通常のミサイルランチャー。ただし武装錬金であるため、命中すれば通常のミサイルランチャー以上の威力を発揮するモノと思われる。使用者不明。
  • 『錬金力研究所』 /秘密基地(シークレットベース)/?/XI(11)
特性は光学迷彩及び完全ステルス機能。
「武装錬金//」でも登場しており、少なくとも7年前には既に存在している。

錬金戦団

  • 「ホムンクルスの殲滅」「世界中に散った核鉄の管理・回収」「賢者の石の精製」「その他あらゆる錬金術の管理」を主な目的とする秘密結社『錬金戦団』の戦士、それが錬金の戦士である(各武装錬金については登場人物および使用者不明の武装錬金を参照)。

ホムンクルス

もともとは錬金術における人工生命体を指す。本作のホムンクルスは人を好んで喰らう怪物的な描写がなされている。これは本体の犠牲となった「人間」の部分が元に戻ろうとする「本能的な未練」が原因であろうと劇中では説明されている。作品世界の錬金術の成果(人造生命の研究の産物)とされ、不老不死的な存在とされるが身体のどこかにある章印と呼ばれるマークを消すと消滅する。元は胎児のような寄生体であり、人間に寄生することでベースになった細胞をもつ動物、あるいは寄生した人間の性格をもった存在、あるいは混合した存在として生まれ変わる。

核鉄

核鉄はホムンクルスと並ぶ、錬金術研究の成果である。通常は片手に収まるほどの大きさをした六角形の金属塊であるが、使用者の闘争本能に呼応し、使用者固有の武器「武装錬金」へと形を変える。武装錬金は、それぞれ固有の「特性」を持ち、武器または動物型等の自動人形(オートマトン)といった形状を成すが、いずれにせよその能力は物理学を超越する。また、所有者の治癒力を格段に増幅させる効果を持つ。核鉄は通常1個を使用するが、同時に複数個使用して武装錬金を創造(W武装錬金)したり、治癒効果を倍とまでは行かないが、高めるコトが可能である。この時、武装錬金のデザインは個々の核鉄によってわずかに異なり、2個目の核鉄によるデザイン違いの武装錬金はアナザータイプと呼ばれる。アナザータイプの特性・性能等は細かなデザインの違いを除けばオリジナルと変わらない。なお、アナザータイプのデザインは前の所有者に影響されるらしい。全部で100個(シリアルナンバーI(1)~C(100))とされ、世界に散ってしまっているためにその回収のために錬金戦団が組織された。

黒い核鉄

賢者の石の製造実験過程においてシリアルナンバーI~IIIを用いて作られた。呼び名の通り漆黒の核鉄で、瀕死の錬金の戦士ヴィクター=パワードの心臓代わりに移植された結果、ホムンクルスとも違う不死の存在と化する機能を有することが判明、失態隠蔽を図る戦団との争いで核鉄が拡散する要因となった。

白い核鉄

アレキサンドリアが生涯をかけて生み出した黒い核鉄を無効化する核鉄。シリアルナンバーIIを用いて作られている。ただし黒い核鉄が使用者の影響で進化した場合、1段階までしか戻せないという制約がある。最終決戦後にパピヨンがカズキのために白い核鉄を1個、錬金戦団がヴィクターを元の人間に戻すためにさらに白い核鉄を1個製作しているが、用いられた核鉄のシリアルナンバーは不明である。

ライナーノートによると、元々は「赤い核鉄」として考られていたという。現在の色になったのはスケジュール上の問題で作画の手間を削る必要に迫られたため。アニメ版ではどちらの色を採用するのか一部で注目されている。(余談だが、史実上の錬金術師の多くは賢者の石を赤色だと考えていたらしい。対になる黒い核鉄の設定を考えればこれも無関係ではないだろう)

ヴィクター

黒い核鉄を心臓の代わりに胸部に埋め込まれた人間は、蛍火の髪と赤銅色の肌などの特徴を持つ人間でもホムンクルスでもない「第三の存在」へと変貌する。最初に発現したヴィクター=パワードの名をとってその存在はヴィクターと呼ばれ、ヴィクター化した人間は、ホムンクルスを超える圧倒的なパワー、驚異の再生能力、飛行能力、宇宙空間での活動能力などを得る反面、周囲の生物から生命力を自動的に吸い取り、自身のエネルギーとする「エネルギードレイン」という生態を得てしまう。一度ヴィクター化した者は一定期間が過ぎると、黒い核鉄と肉体が完全に融合し二度と人間の姿へ戻れなくなる(=『第二段階』への進行)。さらにある程度の期間が経過すると、肌が赤銅色に更に黒を帯びた色へと変化し、更に強力な力を持つ『第三段階』へと進行する。

トリビア

この作品では週刊少年ジャンプ連載作品やアメリカンコミック、あるいは作者自身の過去の連載作品からのセルフパロディが豊富に用いられている。また武装錬金や主要登場人物の名前などにも多くの引用・もじりが見られる。単行本掲載のライナーノーツではその部分が語られているために、単行本派はこの作品のトリビアを楽しむことができる。
また、余談ながら、武装連金の連載中、錬金術という概念を扱った他の漫画の読者(あるいは、アニメの視聴者)が、錬金術という用語・概念そのものが、その作品の作者独自の発案したアイデアと勘違いし、武装錬金を剽窃だとして作者の和月氏の元にクレームが多数送りつけられたことがある(単行本のライナーノーツに記載アリ。名指しはしていないが、時期的にはアニメ版の「鋼の錬金術師」の視聴者だと思われる)。また和月氏は「最近の漫画やアニメは見ていないのでよくわからない」とも述べ、他作品の影響という指摘をを否定し、『鋼の錬金術師』の作者である荒川弘も第1話を読んだ際に「やっぱり和月先生は上手い」と評価しており、盗作されたとは思わなかったと発言している。

アニメ

テレビ東京系列で2006年10月4日から放送開始。全26話で武装錬金全10巻を収める事を黒崎薫が自身のHPで語っている。構成上の理由のため、オープニングが付くのは第2話からである。7話では和月伸宏自身がゲストで声を当てている。

スタッフ

主題歌

  • オープニングテーマ
  • エンディングテーマ
    • 「ホシアカリ」
    • 歌:樹海

原作とアニメの相違点

  • モザイク表現などの暴力・残虐描写は大幅にカットされている。
  • 銀成学園の生徒腕章のデザインが微妙に異なっている。
  • 巳田がカズキに罰当番を与えるシーンは変更。これは体罰でなくとも教師が生徒に罰を与える描写はNGという最近のアニメの方針である(黒崎薫のブログより)。
  • アニメにおいて、カズキが初めて武装錬金を使ったのは猿渡戦。巳田戦の時点では武装錬金を使わず、斗貴子が1人で倒している。
  • まひろの性格が統一され、アニメ初期からカズキ似になっている(青汁が好き、カズキに制服やブルマを貸そうとするなど)。そのため、斗貴子がまひろのボケ(ちーちんとさーちゃんの区別が付かない。アニメでは区別を付けている)が進行している事を指摘する場面がなくなり、陣内戦で斗貴子が千里を見てどちらか分からないという描写は無い。
  • 「エッチできれいなお姉さん」の表紙の女性は原作では下着姿だったが、アニメでは水着に変更されている。
  • 「この家族、狂ってて面白いだろ?」という台詞が「この家族、歪んでて面白いだろ?」に変更。
  • 次郎が攻爵を殴るシーンが追加。
  • ブラボーが斗貴子に解毒剤を届ける件が端折られており、斗貴子が助かった理由が曖昧になっている(明確に表現されていない)。
  • ファーストフード店「ロッテリや」は「ウマカバーガー」に名前が変更。
  • 金城が舌を噛み切って死のうとする下りは省かれている。
  • 陣内の髪の色が原作では黒髪だったのが、金髪になっている(夜のシーンに黒髪だと背景とかぶってしまうからだと思われる。)。
  • 若宮千里が神経衰弱好きという設定が追加。
  • ブラボーがカズキに行う柔軟がバックブリーカー以外にオクトパスホールド、巴投げが追加。
  • カズキが2-Bクラス委員という設定が描写されず、桜花と初めて出会う場面が変更。
  • 斗貴子とまひろ、早坂桜花がそれぞれの家族について語り合う場面の場所が喫茶店から女湯に変更。三人の入浴シーンが追加された(原作でもやりたかったが和月氏の意向で出来なかったのでそのリベンジ、と黒崎氏のブログにてコメント)。
  • 太と細のロッテリやでの食事シーンはカットされた。
  • カズキvs早坂秋水の「相手の後ろに回り込み」を繰り返しながら校庭に出るというコメディ的な場面が、剣戟によって校庭に出るという普通の展開に変更。
  • まひろが地震速報を見るためにテレビのチャンネルを変えた際、テレビに単行本の10巻の読切、『エンバーミング-DEAD BODY and BRIDE-』の主人公ジョン・ドゥが友情出演。
  • 秋水がソードサムライXで逆胴を放つ際の「逆胴で両断されたカズキ」のイメージはカットされた。
  • 早坂姉弟の過去は全編にわたって秋水のモノローグで語られ、真由美の死体が崩れてがたかるシーンはカット、実の両親が早坂姉弟を拒絶するシーンもなく引き取りを拒否された事実のみ語っている。アニメでは早坂真由美の名前は出ず、キャスト名では「母」とだけ書かれている。
  • カズキvs斗貴子で斗貴子がカズキの眼球を潰そうとするシーンが省略されている。

放送局

放送区分 放送局 放送開始 放送曜日/放送時間
テレビ東京系 テレビ東京 2006年10月4日~ 水曜 25:00~25:30
テレビ大阪 水曜 25:30~26:00
テレビ愛知 水曜 25:28~25:58
テレビせとうち 2006年10月11日~ 水曜 25:58~26:28
TVQ九州放送 2006年10月8日~ 日曜 26:45~27:15
テレビ北海道 2006年10月9日~ 月曜 25:30~26:00

ドラマCD

第1弾

ストーリーは完全オリジナルであり、そのためストーリー上に多少の矛盾点などがある。時系列的には、原作の第27話の中のエピソードであると思われる。 本作オリジナルの武装錬金として、斗貴子のダブルバルキリースカート、オリジナルキャラクターとして、ホムンクルス佐藤(声優:小野大輔)、ホムンクルス浜崎(声優:加藤将之)、書記(声優:〆野潤子)がいる。収録時間52分10秒。

スタッフ

  • 原作:和月伸宏(「ジャンプコミックス」刊)
  • 脚本:中邑武志
  • 演出:高寺たけし(ハーフ エイチ・ピー スタジオ)
  • 音楽:水谷広実・藤沢健至
  • ストーリー協力:黒崎薫
  • 録音:亀田亮治
  • 効果:小山健二(サウンドボックス)
  • アシスタントエンジニア:佐藤寛之(スタジオT&T)
  • マスタリングエンジニア:小橋幸男(ハートビートレコーディングスタジオ)
  • プロデュース:米桝博之(樹想社)
  • スタジオ:スタジオT&T
  • マスタリングスタジオ:ハートビートレコーディングスタジオ
  • 音響制作:ハーフ エイチ・ピー スタジオ
  • 音楽制作協力:フィルイン
  • 制作協力:樹想社
  • 製作:集英社

第2弾

「武装錬金アフター」のドラマ化とオリジナルストーリー「エンゼル御前の武装錬金アナザー」(エンゼル御前が進行役を務める「アフター」の後日談)、キャストの自己紹介などの「おまけコーナー」によって構成される。収録時間73分。

スタッフ

  • 原作:和月伸宏(「ジャンプコミックス」刊)
  • ストーリー協力:黒崎薫
  • 脚本:下山健人
  • 演出:高寺たけし(ハーフ エイチ・ピー スタジオ)
  • 音楽:水谷広実・藤沢健至
  • 録音:亀田亮治
  • 効果:小山健二(サウンドボックス)
  • アシスタントエンジニア:内田直継(スタジオT&T)
  • マスタリングエンジニア:小橋幸男(ハートビートレコーディングスタジオ)
  • プロデュース:米桝博之(樹想社)
  • スタジオ:ハーフ エイチ・ピー スタジオ
  • マスタリングスタジオ:ハートビートレコーディングスタジオ
  • 音響制作:ハーフ エイチ・ピー スタジオ
  • 音楽制作協力:フィルイン
  • 制作協力:樹想社
  • 製作:集英社

小説

//(ダブルスラッシュ)

ストーリー協力の黒崎薫によるノベライズ版(ジャンプ j-BOOKS)。

//(ダブルスラッシュ)とは数字の11に見えるためにつけられた題。カバーも武装錬金11巻に見えるようになっている。物語は「武装錬金アフター」の直後から始まり、コミックス10巻から続く内容になっている。

書籍

コミックスは全10巻。

  • 出版が集英社ドラマCDのもの
    • 武装錬金 2006年5月発行 ISBN 4-08-901143-4(書籍扱い、初回版には特典としてカズキの核鉄型キーホルダーが付属)
    • 武装錬金2 2006年10月発行 ISBN 4-08-901148-5(書籍扱い、初回版には特典としてパピヨンマスクが付属)

外部リンク

テレビ東京 水曜25:00枠
前番組 番組名 次番組
武装錬金