「幌加内町」の版間の差分

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'''幌加内町'''(ほろかないちょう)は、[[北海道]]上川管内西部にある町。もともとは旧・[[空知支庁]]の管轄であったが、隣接する上川管内との結びつきが強いことから、[[2010年]]([[平成]]22年)[[4月1日]]に施行された北海道総合振興局及び振興局設置条例において[[上川総合振興局]]に管轄が移動した。
'''幌加内町'''(ほろかないちょう)は、[[北海道]]上川管内西部にある町。もともとは旧・[[空知支庁]]の管轄であったが、隣接する上川管内との結びつきが強いことから、[[2010年]]([[平成]]22年)[[4月1日]]に施行された北海道総合振興局及び振興局設置条例において[[上川総合振興局]]に管轄が移動した。町のキャッチコピーは開基100年を迎えた1997年制定の「森と湖と白い大地 夢ロマン2世紀へ」を現在も継続して使用している


町名の由来は町の南部を流れる幌加内川による。幌加内川は[[アイヌ語]]の {{lang|ain-Latn|'''horka-nay'''}} {{lang|ain-Kana|ホ{{小書き|ロ}}カナイ}} [母川の向きとは逆方向気味に流れる・川(河谷)]の意とされる(幌加内川の母川は雨竜川)。北海道で最も人口の少ない「町」であり、[[2015年]]の[[国勢調査]]では[[人口密度]]が[[日本一の一覧#地方自治体|日本一低い町]]である。市町村全体でも[[福島県]][[南会津郡]][[檜枝岐村]]、[[奈良県]][[吉野郡]][[上北山村]]に次いで3番目に人口密度が低い。
町名の由来は町の南部を流れる幌加内川による。幌加内川は[[アイヌ語]]の {{lang|ain-Latn|'''horka-nay'''}} {{lang|ain-Kana|ホ{{小書き|ロ}}カナイ}} [母川の向きとは逆方向気味に流れる・川(河谷)]の意とされる(幌加内川の母川は雨竜川)。北海道で最も人口の少ない「町」であり、[[2015年]]の[[国勢調査]]では[[人口密度]]が[[日本一の一覧#地方自治体|日本一低い町]]である。市町村全体でも[[福島県]][[南会津郡]][[檜枝岐村]]、[[奈良県]][[吉野郡]][[上北山村]]に次いで3番目に人口密度が低い。
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*初代~2代…青木 哲雄 昭和34年9月1日首長継続
*初代~2代…青木 哲雄 昭和34年9月1日首長継続
*3代~6代…堀 喜代松 昭和42年5月1日就任
*3代~6代…堀 喜代松 昭和42年5月1日就任
*7代~9代…高垣 良夫 昭和58年5月1日就任
*7代~9代…高垣 良夫 昭和58年5月1日就任
*10代~12代…峰岸 政義 平成5年11月28日就任
*10代~12代…峰岸 政義 平成5年11月28日就任
*13代~14代…森谷 廣夫 平成17年11月28日就任
*13代~14代…森谷 廣夫 平成17年11月28日就任
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==公共機関==
==公共機関==
===警察===
===警察===
*[[士別警察署]]幌加内駐在所
*[[旭川方面士別警察署]]幌加内駐在所、朱鞠内駐在所
※平成24年までは深川警察署が管轄していた。


== 教育 ==
== 教育 ==
* 町立高等学校
* 町立高等学校
** [[北海道幌加内高等学校]]
** [[北海道幌加内高等学校]]
町立幌加内農業高校として開校、1978(昭和53)年の校舎改築と同時に校名も「北海道幌加内高等学校」に改められた。この高校では必修科目として「そば打ち授業」が設けられている。


* 中学校
* 中学校
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かつてはJRローカル線[[深名線]]が通っていたが、道路の整備、自動車の発達、人口減少で赤字となり1995(平成7)年9月6日で廃止された。[[名羽線]]が建設されたが、工事が中止となり、開通には至らなかった。
かつてはJR北海道ローカル線[[深名線]]が通っていたが、道路の整備、自動車の発達、人口減少で赤字となり1995(平成7)年9月6日で廃止された。[[名羽線]]が建設されたが、工事が中止となり、開通には至らなかった。
また幌加内駅舎については廃止後も保存していたが火災で焼失した。


=== バス ===
=== バス ===
鉄道を引き継ぐバス路線として、[[ジェイ・アール北海道バス]][[深名線 (ジェイ・アール北海道バス)|深名線]]が運行されている。
深名線廃止後、現在は鉄道を引き継ぐバス路線として、[[ジェイ・アール北海道バス]][[深名線 (ジェイ・アール北海道バス)|深名線]]が運行されている。
* 幌加内市街に[[バスターミナル]]機能を兼ね備えた[[幌加内交流プラザ]]を設置する。
* 幌加内市街に[[バスターミナル]]機能を兼ね備えた[[幌加内交流プラザ]]を設置する。


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=== 祭事 ===
=== 祭事 ===
* 天使の囁きを聴く集い([[2月17日]]前後の土日)
* 朱鞠内湖湖水祭り([[8月]]始め)
* 朱鞠内湖湖水祭り([[8月]]始め)
*政和アートFes([[8月]]中)
* 厳寒まつり・夏([[8月15日]])
* 厳寒まつり・夏([[8月15日]])
* 新そば祭り(8月最終の土日か9月最初の土日)
* 新そば祭り(8月最終の土日か9月最初の土日)

2016年4月13日 (水) 08:38時点における版

ほろかないちょう ウィキデータを編集
幌加内町
幌加内町のソバ畑
日本の旗 日本
地方 北海道地方
都道府県 北海道上川総合振興局
雨竜郡
市町村コード 01472-9
法人番号 3000020014729 ウィキデータを編集
面積 767.04km2
総人口 1,238[編集]
住民基本台帳人口、2024年3月31日)
人口密度 1.61人/km2
隣接自治体 深川市小平町苫前町
羽幌町遠別町中川町
美深町名寄市
士別市和寒町旭川市
町の木 ナナカマド
町の花 カタクリ
町の鳥 アカゲラ
幌加内町役場
町長 細川雅弘
所在地 074-0492
北海道雨竜郡幌加内町字幌加内4699
外部リンク 幌加内町

幌加内町位置図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町・村

ウィキプロジェクト
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幌加内町(ほろかないちょう)は、北海道上川管内西部にある町。もともとは旧・空知支庁の管轄であったが、隣接する上川管内との結びつきが強いことから、2010年平成22年)4月1日に施行された北海道総合振興局及び振興局設置条例において上川総合振興局に管轄が移動した。町のキャッチコピーは開基100年を迎えた1997年制定の「森と湖と白い大地 夢ロマン2世紀へ」を現在も継続して使用している。

町名の由来は町の南部を流れる幌加内川による。幌加内川はアイヌ語horka-nay カナイ [母川の向きとは逆方向気味に流れる・川(河谷)]の意とされる(幌加内川の母川は雨竜川)。北海道で最も人口の少ない「町」であり、2015年国勢調査では人口密度日本一低い町である。市町村全体でも福島県南会津郡檜枝岐村奈良県吉野郡上北山村に次いで3番目に人口密度が低い。

地理

上川管内の最西部に位置する。南北に長い地形で四方を山に囲まれる。 町北部には日本最大の人造湖「朱鞠内湖」があり、そこから石狩川水系雨竜川が南下する。

  • 山: ピッシリ山(1031.5m)、三頭山(1009.1)、小平蘂岳(960.5)、釜尻山(913)、小平蘂山(877.8)、シートートムシメヌ山(799)、坊主山(743)、長留内岳(729.0)、苦頓別山(648.9)、相志内向岳(637.5)、摺鉢山(626)、冬路山(625.1)、シラッケ山(625)、相雲内岳(607.9)、白地畝山(580.2)、辺乙部山(532.4)、白地畑山(516)、和加山(480.4)、耶似様内岳(448.3)、朱鞠内岳(447.8)、目崎山(400)、ペケット山(346)、水銀山(204.5)
  • 河川: 雨竜川石狩川水系)、幌加内川、雨煙別川、雨煙内川、浅瀬川、五線川、早雲内川、三十線川、朱鞠内川、ウツナイ川、滝の沢川、中の沢川、エピシオマップ川、カルウシナイ川、泥川、イトカマペツ川、蔭の沢川、モシリウンナイ川、美深越沢川、ルヤンペナイ川、ブトカマベツ川
  • 湖沼: 朱鞠内湖
  • 滝: 三ノ滝、早雲内滝、二重滝、七ツ滝

隣接している自治体

気候

幌加内(幌加内町)
雨温図説明
123456789101112
 
 
127
 
-4
-15
 
 
96
 
-3
-15
 
 
80
 
1
-10
 
 
66
 
8
-2
 
 
76
 
16
4
 
 
62
 
22
10
 
 
125
 
25
15
 
 
143
 
25
16
 
 
160
 
21
10
 
 
164
 
14
3
 
 
188
 
5
-3
 
 
166
 
-2
-10
気温(°C
総降水量(mm)
出典:気象庁 幌加内(幌加内町) 平年値(年・月ごとの値)
インペリアル換算
123456789101112
 
 
5
 
24
5
 
 
3.8
 
26
4
 
 
3.1
 
34
15
 
 
2.6
 
47
28
 
 
3
 
61
39
 
 
2.4
 
71
50
 
 
4.9
 
77
58
 
 
5.6
 
78
60
 
 
6.3
 
69
49
 
 
6.5
 
56
37
 
 
7.4
 
41
27
 
 
6.6
 
29
14
気温(°F
総降水量(in)

1月の平均気温-8.9℃、2月の平均最低気温は-15.4℃と非常に寒い地域で、1978年2月17日には、町北部の母子里(もしり)にある北大演習林で、戦後の国内最低気温となる-41.2℃を記録した[1]。母子里では現在でも観測が行われている[2]。なお、最低気温の日本記録は、隣接する美深町での-41.5℃である[1]。また、朱鞠内地区では-20℃以下の日が道内でも非常に多い。全国一寒い陸別町に比べて厳寒期の最高気温が-4℃ほどと低く、日中の気温が上がらない(陸別町の平均最高気温は1月で-2.8℃)。年平均降雪量は1348cmと非常に多く、国に特別豪雪地帯の適用を受けている。降雪は12月と1月に多く、積雪が深くなるのは2月や3月ごろ。過去最深積雪は1988年3月10日に観測された269cm。2015年12月27日には日降雪量が120cmを記録した。

幌加内町 幌加内(1981~2010)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 6.1
(43)
8.0
(46.4)
11.6
(52.9)
24.3
(75.7)
28.6
(83.5)
33.7
(92.7)
32.3
(90.1)
33.9
(93)
31.4
(88.5)
23.2
(73.8)
18.9
(66)
10.8
(51.4)
33.9
(93)
平均最高気温 °C°F −4.3
(24.3)
−3.2
(26.2)
1.2
(34.2)
8.2
(46.8)
16.1
(61)
21.5
(70.7)
24.8
(76.6)
25.4
(77.7)
20.5
(68.9)
13.6
(56.5)
5.0
(41)
−1.7
(28.9)
10.6
(51.1)
日平均気温 °C°F −8.9
(16)
−8.4
(16.9)
−3.5
(25.7)
3.2
(37.8)
10.0
(50)
15.4
(59.7)
19.2
(66.6)
20.0
(68)
14.8
(58.6)
8.1
(46.6)
1.2
(34.2)
−5.2
(22.6)
5.5
(41.9)
平均最低気温 °C°F −15.0
(5)
−15.4
(4.3)
−9.6
(14.7)
−2.1
(28.2)
3.9
(39)
10.0
(50)
14.6
(58.3)
15.5
(59.9)
9.6
(49.3)
3.0
(37.4)
−2.6
(27.3)
−9.8
(14.4)
0.2
(32.4)
最低気温記録 °C°F −36.1
(−33)
−37.6
(−35.7)
−31.4
(−24.5)
−19.3
(−2.7)
−4.8
(23.4)
−0.4
(31.3)
4.3
(39.7)
5.1
(41.2)
−0.1
(31.8)
−7.1
(19.2)
−21.7
(−7.1)
−28.9
(−20)
−37.6
(−35.7)
出典1:気象庁[3]
出典2:気象庁[4]
幌加内町 朱鞠内(1981~2010)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 5.2
(41.4)
8.9
(48)
11.3
(52.3)
23.6
(74.5)
28.0
(82.4)
31.0
(87.8)
31.7
(89.1)
33.9
(93)
30.4
(86.7)
22.6
(72.7)
18.3
(64.9)
9.5
(49.1)
33.9
(93)
平均最高気温 °C°F −4.6
(23.7)
−3.7
(25.3)
0.6
(33.1)
7.6
(45.7)
15.0
(59)
20.5
(68.9)
23.8
(74.8)
24.4
(75.9)
19.6
(67.3)
12.7
(54.9)
4.1
(39.4)
−2.1
(28.2)
9.8
(49.6)
平均最低気温 °C°F −16.1
(3)
−16.6
(2.1)
−10.9
(12.4)
−3.0
(26.6)
1.8
(35.2)
7.8
(46)
12.7
(54.9)
14.0
(57.2)
7.9
(46.2)
1.6
(34.9)
−3.5
(25.7)
−10.6
(12.9)
−1.3
(29.7)
最低気温記録 °C°F −35.8
(−32.4)
−34.2
(−29.6)
−33.2
(−27.8)
−18.0
(−0.4)
−6.2
(20.8)
−2.3
(27.9)
1.7
(35.1)
2.7
(36.9)
−1.6
(29.1)
−7.9
(17.8)
−21.0
(−5.8)
−29.7
(−21.5)
−35.8
(−32.4)
出典1:気象庁[5]
出典2:気象庁[6]

地域

人口

総務省統計局 国勢調査より


沿革

行政

町長
  • 細川雅弘

歴代首長

分村当初

  • 初代…中村佐久弥 大正7年4月3日就任
  • 2代…田辺 勝  大正10年10月19日就任

幌加内村時代

  • 初代…藤沢辰次郎 大正12年4月1日就任 
  • 2代…石井 正作 昭和4年11月21日就任
  • 3代…清水 良作 昭和6年4月16日就任
  • 4代…岡本 幸信 昭和7年4月11日就任
  • 5代…佐藤 信昭 昭和13年7月22日就任
  • 6代…大石 章弘 昭和16年7月10日就任
  • 7代…柳田 元吉 昭和19年7月5日就任
  • 8~12代…青木 哲雄 昭和21年7月1日就任

町制施行後

  • 初代~2代…青木 哲雄 昭和34年9月1日首長継続
  • 3代~6代…堀 喜代松 昭和42年5月1日就任
  • 7代~9代…高垣 良夫 昭和58年5月1日就任※
  • 10代~12代…峰岸 政義 平成5年11月28日就任
  • 13代~14代…森谷 廣夫 平成17年11月28日就任
  • 15代…守田 秀生 平成23年4月25日就任
  • 16代…細川 雅弘 平成27年4月27日就任

※町長7代~9代の高垣氏については平成5年10月22日に亡くなったため、当時副町長の峰岸氏が無投票当選で後を継いだ。

姉妹都市・提携都市

経済

藤原製麺製造の乾麺幌加内そば

基幹産業は農業(稲作、畑作)、酪農。 ソバの産地として知られ、作付面積・収穫量共に日本一

なお、2005年度の「都道府県地価調査」によると、調査対象住宅地で日本一地価が安い地点が、字朱鞠内6400-14にある(資料)。

農協

  • きたそらち農業協同組合(JAきたそらち)幌加内支所

金融機関

郵便局

  • 幌加内郵便局(集配局)
  • 朱鞠内郵便局

宅配便

公共機関

警察

※平成24年までは深川警察署が管轄していた。

教育

町立幌加内農業高校として開校、1978(昭和53)年の校舎改築と同時に校名も「北海道幌加内高等学校」に改められた。この高校では必修科目として「そば打ち授業」が設けられている。

  • 中学校
    • 幌加内
  • 小学校
    • 朱鞠内、幌加内
  • 大学の施設
    • 北海道大学低温科学研究所融雪観測室
    • 北海道大学北方生物圏フィールド科学センター森林圏ステーション雨龍研究林母子里教育研究棟
    • 名古屋大学太陽地球環境研究所附属ジオスペース研究センター母子里観測所

交通

鉄道

旧深名線朱鞠内駅前。幌加内の冬は雪深い。(1994年2月


かつてはJR北海道ローカル線「深名線」が通っていたが、道路の整備、自動車の発達、人口減少で赤字となり1995(平成7)年9月6日で廃止された。名羽線が建設されたが、工事が中止となり、開通には至らなかった。 また幌加内駅舎については廃止後も保存していたが火災で焼失した。

バス

深名線廃止後、現在は鉄道を引き継ぐバス路線として、ジェイ・アール北海道バス深名線が運行されている。

道路


名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

せいわ温泉ルオント湯の露天風呂。湯そのものは無色透明だが、湯の花により黄褐色になる。

祭事

  • 天使の囁きを聴く集い(2月17日前後の土日)
  • 朱鞠内湖湖水祭り(8月始め)
  • 政和アートFes(8月中)
  • 厳寒まつり・夏(8月15日
  • 新そば祭り(8月最終の土日か9月最初の土日)

名産品

  • 幌加内そば

出身の有名人

関連項目

脚注

  1. ^ a b 氷点下41.2℃が幌加内の最低気温 ※気象庁監修『気象年鑑』2007年以前の版における順位表も参照のこと。
  2. ^ 雨龍研究林(母子里の現在の気象)
  3. ^ 平年値(年・月ごとの値)”. 気象庁. 2013年12月25日閲覧。
  4. ^ 観測史上1~10位の値(年間を通じての値)”. 気象庁. 2013年12月25日閲覧。
  5. ^ 平年値(年・月ごとの値)”. 気象庁. 2013年12月25日閲覧。
  6. ^ 観測史上1~10位の値(年間を通じての値)”. 気象庁. 2013年12月25日閲覧。

外部リンク