戦後70年千の証言スペシャル

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戦後70年千の証言スペシャル
ジャンル ドキュメンタリー番組
出演者 佐藤浩市
久米宏
綾瀬はるか ほか
製作
プロデューサー 田代秀樹
制作 TBS
放送
音声形式ステレオ放送
放送国・地域日本の旗 日本
公式サイト
私の街も戦場だった
放送期間2015年3月9日
放送時間21:00 - 23:04
放送分124分
回数1
私の街も戦場だったII 今伝えたい家族の物語
放送期間2015年8月15日
放送時間19:00-20:54
放送分114分
回数2

特記事項:
終戦70年番組
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戦後70年千の証言スペシャル(せんごななじゅうねんせんのしょうげんスペシャル)は、2015年TBS系列にて2回にわたって放送された戦争のトークドキュメンタリー番組かつワイドショー教養番組である。TBSグループでスピンオフ番組が放送された。

概要[編集]

第1回は2015年3月9日に「戦後70年千の証言スペシャル 私の街も戦場だった」(せんごななじゅうねんせんのしょうげんスペシャル わたしのまちもせんじょうだった)、第2回は2015年8月15日に「戦後70年千の証言スペシャル 私の街も戦場だったII 今伝えたい家族の物語」(せんごななじゅうねんせんのしょうげんスペシャル わたしのまちもせんじょうだったツー いまつたえたいかぞくのものがたり)として放送された。第1回は2011年3月11日に発生した東日本大震災から4年の経過、第2回は終戦記念日から70年の経過を思慮して編成されている。

TBSグループは戦後70年を迎えた2015年を「千の証言プロジェクト」として、TBSテレビだけではなく、TBSラジオBS-TBSなどの媒体でもドラマドキュメンタリー番組トーク番組といった形で戦争に関連する番組を放送した[1]毎日新聞においても「千の証言」シリーズを連載[2]

俳優佐藤浩市が共通して出演しているが、第1回はナビゲーターとして、第2回は前回の出演でやり残した事を取材するという立場で出演。第2回の放送も取材の結果を報告、質疑応答するためスタジオに出演した。

第1回放送分「戦後70年 千の証言スペシャル 私の街も戦場だった」が2014年平成26年)度ギャラクシー賞テレビ部門選奨、2015年3月度月間ギャラクシー賞および2015年日本民間放送連盟賞テレビ報道番組部門優秀賞を受賞した[3][4][5]

視聴率は振るわなかったものの[6][7]、前述の通り、複数の受賞があり放送内容については高い評価を受けた[5]

司会者[編集]

放映リスト[編集]

回数 放送日 放送時間 ゲスト 視聴率
第1回 2015年3月9日 21:00 - 23:04 飯田基祐奥貫薫杉咲花福田麻由子[注 1] 6.6%[6]
第2回 2015年8月15日 19:00 - 20:54[注 2] 佐藤浩市瀬戸内寂聴高見盛精彦森泉森英恵 5.2%[7]
視聴率は関東地区・世帯、ビデオリサーチ社調べ

上記のほか、ミニ番組として昼間の時間帯や通常番組に内包する形で以下の番組が放送されている。

前述のとおり、BS-TBSTBSラジオなどでも「千の証言」を題した番組を放送。BS-TBSではドキュメンタリー番組TBSチャンネルでは日本の戦争映画ドラマの再放送を中心に放送された[11][12]

放送内容[編集]

第1回[編集]

1945年に米軍の戦闘機・P-51が日本の街を機銃掃射によって攻撃する様子を、設置していたガンカメラが収録しており、アメリカ国立公文書館が保管していたテープをカラー映像で放送した[13]。そのほとんどが日本のテレビ初公開であった。ガンカメラにより空襲が確認された街は全国139市町村に及ぶ。南九州が徹底的に空襲の被害を受けているが、本土決戦の準備の為であることが判明した。

1945年8月5日に発生した湯の花トンネル列車銃撃事件杉咲花福田麻由子らにより再現ドラマ化[14]。出演者については#再現ドラマのキャストを参照。

再現ドラマのキャスト[編集]

第2回[編集]

瀬戸内寂聴がスタジオゲストとして終始出演。副題に「今伝えたい家族の物語」とついている様に、祖父母と孫といった戦争体験者と若い世代が対面し、戦争について対談・インタビューを行うシーンが多く放送されるなどが第1回との番組構成の相違点である[15]

前回の放送から新たに発見されたガンカメラの映像を、当時の家族の物語を交えて放送した。また、本放送に向けてアメリカで入手した日本への空襲の映像が、どの街で撮られたものなのかフェイスブック上で情報提供を呼びかけた[16]

主なスタッフ[編集]

共通

  • 宣伝:樋口真佳
  • 編成:鈴木達・荒井麻理子
  • エグゼクティブプロデューサー:田代秀樹
  • 製作:TBS

第1回

  • 作・構成:高橋秀樹
  • ナレーション:小山茉美
  • 脚本(再現ドラマ):及川真美
  • プロデューサー(再現ドラマ):荒井光明・上野かおる
  • 演出(再現ドラマ):竹村謙太郎
  • 制作協力(再現ドラマ):ドリマックス・テレビジョン
  • TM:今野修
  • MA:芝岡亜紗美
  • 音楽:兼松衆
  • 編集:大生哲司・庄子尚慶・新田晃一
  • CG:松原貴明・前川貢・稲生諭ほか
  • 総合演出:山岡陽輔
  • プロデューサー:松井督治・本田史弘・今市憲一郎

第2回

関連項目[編集]

出典・脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 再現ドラマの主要出演者。杉咲は番宣番組においてインタビュー映像が放送された。
  2. ^ 関東など一部地域では18:50 - 19:00に「もうすぐ私の街も戦場だったII」が別途放送された。
  3. ^ 8月6日放送分では、綾瀬はるか広島市より中継にて出演した。
  4. ^ 放送時間を通常編成より拡大して放送された。

出典[編集]

  1. ^ 戦後70年の夏 TBSグループの取り組み(TBS公式サイト内)
  2. ^ 毎日新聞社・TBSテレビ 2015年・戦後70年共同プロジェクト「千の証言」毎日新聞)公式サイト内
  3. ^ 『戦後70年 千の証言スペシャル 私の街も戦場だった』ギャラクシー賞2015年3月度月間賞を受賞!”. TBS (2015年4月21日). 2015年10月14日閲覧。
  4. ^ 日本民間放送連盟賞/2015年(平成27年)入選作品・事績”. 日本民間放送連盟 (2015年9月17日). 2015年10月14日閲覧。
  5. ^ a b 綾瀬はるか、戦争取材に挑戦…戦後70年特番で久米宏と司会に抜擢”. シネマカフェ (2015年7月1日). 2015年10月14日閲覧。
  6. ^ a b <視聴率6.6%の惨敗番組に寄せられた賛辞>TBS「私の街も戦場だった」が物語る今のテレビの現実” (2015年3月11日). 2015年10月14日閲覧。
  7. ^ a b 【週間視聴率トップ30】早実・清宮の初アーチ試合17.7% 8/10-8-16(1-4ページ)”. 産経ニュース (2015年8月19日). 2015年10月14日閲覧。
  8. ^ 戦後70年 千の証言スペシャル 戦場写真が語る沖縄戦・隠された真実(TBS公式サイト)
  9. ^ 二階堂ふみ、TBS戦後70年特番で故郷・沖縄の戦争の記憶をたどる”. マイナビニュース (2015年7月22日). 2015年10月16日閲覧。
  10. ^ 戦後70年 千の証言スペシャル 女たちの赤紙(TBS公式サイト)
  11. ^ TBS:戦後70年の夏|BS-TBS(公式サイト内)
  12. ^ TBS:戦後70年の夏|CS(公式サイト内)
  13. ^ <戦闘機のカメラに記録された70年目の空襲映像>佐藤浩市が願う「日本が未来永劫戦後であるために」”. BLOGOS (2015年3月7日). 2015年10月14日閲覧。
  14. ^ ガンカメラが捉えた太平洋戦争空襲の実態。報道特番ナビゲーターに佐藤浩市”. TVガイド (2015年2月12日). 2015年10月14日閲覧。
  15. ^ 戦後70年 千の証言スペシャル「私の街も戦場だったII 今伝えたい家族の物語」(公式サイト)
  16. ^ TBS 戦後70年 千の証言スペシャル「私の街も戦場だった」(公式フェイスブック)
  17. ^ 8月15日(土)放送『戦後70年 千の証言スペシャル 私の街も戦場だったII 今伝えたい家族の物語』森泉が祖母・森英恵を取材。知られざる戦争体験が明らかに”. TBS (2015年8月3日). 2015年10月14日閲覧。
  18. ^ 小栗×松坂×福士×有村×広瀬が「私たちに戦争を教えてください」”. サンスポ (2015年8月14日). 2015年10月14日閲覧。
  19. ^ タモリ「戦後70年」に「NHKスペシャルのスペシャル版みたいだ」”. スポーツ報知 (2014年12月21日). 2015年10月14日閲覧。

外部リンク[編集]