Telegram

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
Telegram
Telegram logo.svg
開発元 Telegram Messenger LLP
初版 2013年8月 (2013-08)
最新版

Android 3.10.1 - 2016年6月18日(12か月前) (2016-06-18[1]
iOS 3.11 - 2016年8月3日(10か月前) (2016-08-03[2]
Windows Phone 1.26 - 2016年(1年前) (2016[3]
ウェブアプリケーション 0.5.4 - 2016年4月22日(13か月前) (2016-04-22[4]
macOS 2.30 - 2017年1月3日(5か月前) (2017-01-03[5]
デスクトップ 0.9.55 - 2016年6月25日(11か月前) (2016-06-25[6]

[±]
対応OS Google Android, Apple iOS, Windows Phone, Microsoft Windows, Linux, macOS
対応言語 英語アラビア語スペイン語ドイツ語イタリア語朝鮮語オランダ語ポルトガル語
種別 インスタントメッセージ
ライセンス GPL v2(クライアント)、クローズドソース(サーバー)
公式サイト www.telegram.org
テンプレートを表示

Telegram Messengerとはクロスプラットフォームのインスタントメッセージシステムでクライアント側はオープンソースサーバ側はプロプライエタリ・ソフトウェアである。ユーザーは暗号化や自動的に消滅させることができるメッセージや写真、ビデオ、ドキュメント(全ファイルタイプに対応)をやりとりすることが出来る。AndroidiOS(タブレットやWi-Fi非対応端末含む)対応バージョンやベータ版であるWindows Phone対応バージョンを公式に配布している。Telegram製のAPIを活用することで、他の開発者が非公式バージョンとしてWindows Phoneバージョン、Webバージョン[7]macOSバージョン、Linuxバージョン、Windowsデスクトップクライアントを配布している[8][9]

歴史[編集]

ロシア最大のソーシャルネットワークであるVKの創設者であるニコライ・ドゥーロフ英語版パーヴェル英語版兄弟が2013年に立ち上げた[10]。Telegram Messenger LLPはドイツのベルリンに拠点を置く独立系非営利企業であり[11]、VKとの直接的関係はない[12]。ニコライはパーヴェルによる自身のデジタル・フォートレスファンドを通しての金融支援やインフラ提供により新たなメッセンジャープロトコルであるMTProtoを開発した[13]

2013年10月時点で、1日辺り約10万人のアクティブユーザーがいたが[10]、2014年3月24日、月辺りのユーザー数が3,500万人に、1日辺りのアクティブユーザーが1,500万人に達したことを発表した[14]

2013年12月21日、ロシアのITコミュニティがTelegramのセキュリティ欠陥を発見したが、発見したユーザーは修正後に10万ドルがTelegramより贈られた[15]

2014年3月1日、初回のコンテストは優勝者無しで終了し、通信内容の暗号化を解除する鍵が公開された[16][要説明]。Telegramによればこの暗号を突破する挑戦は永続的なプロジェクトであると表明し、より激しい攻撃ができる新たなコンテストを発表した[16][17]

2014年11月、電子フロンティア財団による安全なメッセージング審査でTelegramは7点満点のうち5点と採点された[18]

機能[編集]

音声メモ、写真、ビデオ、全種類対応ファイルを送信することが出来る上、200人までのグループを集めることが出来る[19]。また、WhatsAppと同じチェック1回で送信、チェック2回で受信というメッセージリードステータスのシステムを使用している[20]

Android、iOS、Windows Phone、Windows、macOS、Linuxと公式、非公式含めて多くのプラットフォームに対応している[21]

さらに、WhatsAppやLINEといったシェアの高いメッセンジャーアプリ以上に安全性が高いと主張しており、自社が開発したMTProtoというプロトコルを使用することでやりとりはAES-256で暗号化されているとしている[10][22][23]

使用できるチャットは2種類あり、通常のチャットではクライアントとサーバー間で暗号化され、複数の端末からアクセスできるが、プライベートチャットではエンドツーエンドの暗号化でアクセスは2つの参加端末のみに限られている。Telegramによれば第三者はもちろん、自社の管理者すらユーザーのメッセージを覗き込むことは出来ないとしている[24]。プライベートチャットでのメッセージやファイルも読んだ後に設定した時間で自動的に消去できるようになっており、一度時間が経ったら両方の端末からメッセージが消去される[25]

アーキテクチャ[編集]

暗号化[編集]

ニコライが開発したMTProtoというプロトコルによって種類に関係なく全てのチャットは暗号化されている。このプロトコルは256ビット対称のAES暗号とRSA 2048暗号、ディフィー・ヘルマン鍵共有をベースにしている[26]

ライセンス[編集]

全ての公式クライアント(一部非公式クライアント)はオープンソースになっているが[27]、サーバー側のソフトウェアはクローズドソースのプロプライエタリソフトウェアである。パーヴェル・デューロフによればサーバーのコードがフリーソフトウェアでない理由は各サーバーがデータをやりとりしたり統合された自社のクラウドの一部として動作させるためにアーキテクチャの大規模な再設計が必要だからとしている[28]。FAQでは「全てのコードは将来オープンソース化するつもりだ。我々は開発者が新たなTelegramのアプリケーションを開発出来るようにする良い形で文書化したAPIやセキュリティのスペシャリストからのお墨付きが得られるオープンソースクライアントと最も便利な点から始めている。」としている[29]

セキュリティ問題[編集]

セキュリティ研究者のモクシー・マーリンスパイク英語版やテイラー・ホーンビーといった複数の暗号化コミュニティはTelegramによる暗号解読コンテストはセキュリティ上の根拠がなく一般へミスリードを招いていると批判している[30][31][32][33]

脚注[編集]

  1. ^ Telegram Messenger LLP (2015年8月3日). “Telegram”. Google Play. Google. 2015年3月6日閲覧。
  2. ^ Telegram Messenger LLP (2014年12月1日). “Telegram”. App Store. Apple. 2015年3月6日閲覧。
  3. ^ Telegram Messenger LLP (2015年7月1日). “Telegram Messenger”. Windows Phone Marketplace. Microsoft. 2015年3月6日閲覧。
  4. ^ Igor Zhukov (zhukov) (2015年10月13日). “Webogram”. Web application. GitHub. 2015年3月6日閲覧。
  5. ^ Mikhail Filimonov (2015年10月14日). “Messenger for Telegram”. Mac App Store. Apple. 2017年1月19日閲覧。
  6. ^ telegramdesktop (2016年2月23日). “Telegram Desktop”. telegramdesktop. 2016年2月23日閲覧。
  7. ^ Webogram, http://zhukov.github.io/webogram/ 
  8. ^ List of Telegram applications, (2014-02-06), https://telegram.org/apps 
  9. ^ (イタリア語) Che cosa è Telegram, Squer.it, http://www.squer.it/of/cosa-e-telegram-messenger/ 
  10. ^ a b c Meet Telegram, A Secure Messaging App From The Founders Of VK, Russia’s Largest Social Network, TechCrunch, (2013-10-27), http://techcrunch.com/2013/10/27/meet-telegram-a-secure-messaging-app-from-the-founders-of-vk-russias-largest-social-network/ 
  11. ^ Surveillance drives South Koreans to encrypted messaging apps, The Verge, (2014-10-07), http://www.theverge.com/2014/10/6/6926205/surveillance-drives-south-koreans-to-encrypted-messaging-apps 
  12. ^ [1]
  13. ^ Russia’s Zuckerberg launches Telegram, a new instant messenger service, Reuters, (2013-08-30), http://www.reuters.com/article/2013/08/30/idUS74722569420130830 
  14. ^ Telegram Hits 35M Monthly Users, 15M Daily With 8B Messages Received Over 30 Days, TechCrunch, (2014-03-24), http://techcrunch.com/2014/03/24/telegram-hits-35m-monthly-users-15m-daily-with-8b-messages-received-over-30-days/ 
  15. ^ Crowdsourcing a More Secure Future, Telegram blog, (21 Dec 2013), https://telegram.org/blog/crowdsourcing-a-more-secure-future 2014年3月3日閲覧。 
  16. ^ a b Winter Contest Ends, Telegram blog, (2 Mar 2014), https://telegram.org/blog/winter-contest-ends 2014年3月3日閲覧。 
  17. ^ Telegram Contest FAQ, https://core.telegram.org/contestfaq 2014年3月3日閲覧。 
  18. ^ Secure Messaging Scorecard. Which apps and tools actually keep your messages safe?, Electronic Frontier Foundation, (2014-11-04), https://www.eff.org/secure-messaging-scorecard 
  19. ^ Should WhatsApp be wary of Telegram?, (2014-02-13), http://yourstory.com/2014/02/whatsapp-wary-telegram/ 
  20. ^ Telegram F.A.Q.: What do the green ticks mean?, (2014-02-23), https://telegram.org/faq#q-what-do-the-green-ticks-mean 
  21. ^ List of Telegram applications, https://telegram.org/apps 2014年2月23日閲覧。 
  22. ^ Telegram F.A.Q.: How secure is Telegram?, https://telegram.org/faq#q-how-secure-is-telegram 
  23. ^ Description of MTProto Mobile Protocol, https://core.telegram.org/mtproto 
  24. ^ New instant messenger Telegram protected even from spy intrusions, VentureBeat, (2013-11-12), http://venturebeat.com/2013/11/12/telegram-messenger-app/ 
  25. ^ Telegram FAQ”. 2014年2月10日閲覧。
  26. ^ Telegram technical FAQ for Advanced users, https://core.telegram.org/techfaq 
  27. ^ Telegram source code links, https://telegram.org/apps#source-code 2013年2月12日閲覧。 
  28. ^ “Pavel Durov: "No application is 100% safe"”, El Diario Turing, (2014-02-02), http://www.eldiario.es/turing/moviles_y_tabletas/telegram-pavel_durov-entrevista-app-movil-seguridad_0_224677688.html 2014年2月12日閲覧。 
  29. ^ Telegram FAQ”. Telegram. 2014年10月10日閲覧。
  30. ^ Moxie Marlinspike (2013年12月19日). “A Crypto Challenge For The Telegram Developers”. 2014年3月2日閲覧。
  31. ^ Taylor Hornby (2013年12月19日). “Telegram's Cryptanalysis Contest”. Crypto Fails. 2014年3月2日閲覧。
  32. ^ Robin Wauters (2013年12月19日). “Cracking contest: first one who breaks Telegram gets $200,000 in bitcoins (but really, nobody wins)”. Tech.eu. 2014年3月2日閲覧。
  33. ^ Thijs Alkemade (2014年4月2日). “Breaking Half of the Telegram Contest”. 2014年4月2日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]