2004年欧州議会議員選挙
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実施地域 | 加盟25か国 |
---|---|
日程 | 2004年6月10日-13日 |
定数 | 732 |
有権者数 | 342,000,000 |
投票率 | 45.68% |
前回選挙 | 1999年 |
次回選挙 | 2009年 |
選挙方法 | |
比例代表制 |
2004年欧州議会議員選挙(2004ねんおうしゅうぎかいぎいんせんきょ)は、2004年6月10日から13日にかけて欧州連合加盟25か国で行われた、732人の欧州議会議員を選出する選挙。選挙日程は各国の選挙の通例により異なるものとなった。集計作業は投票終了後から行われたが、結果の発表は投票が終了していない国の有権者に影響を与えないようにするために6月13-14日まで行わないことになっていたはずだった。ところが、オランダは6月10日を投票日としていたが、その日の晩にただちに集計を行ってほぼ確定に近い暫定結果を発表し、欧州委員会から厳しく非難された。
今回の選挙での有権者数はおよそ3億4200万人で、民主的な選挙としてはインドに次ぐ世界で2番目に大規模なものであり、国境を越えた直接選挙としては史上最大のものであった。また今回の選挙では前月に欧州連合に加盟した10か国から初めて欧州議会議員を選出することになり、新議会は732人の議員で構成されることになった。
選挙の結果、各国内での政権政党は全般的に敗北し、他方で欧州懐疑派の政党が票を伸ばした。この選挙ではどの政党も過半数に達することはなく、議会の勢力図は10か国が新規加盟したにもかかわらず従来と変わることがなかった。
最終結果
[編集]2004年欧州議会議員選挙 最終結果(2004年7月20日) | ||||||
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会派 | 志向 | 代表 | 議席数 | |||
EPP-ED | 保守・キリスト教民主主義 | ハンス=ゲルト・ペテリング | 268 | |||
PES | 社会民主主義 | マルティン・シュルツ | 200 | |||
ALDE | 自由主義・自由民主主義 | グラハム・ワトソン | 88 | |||
Greens- EFA |
グリーン・ポリティクス・リージョナリズム | ダニエル・コーン=ベンディット モニカ・フラソーニ |
42 | |||
EUL- NGL |
共産主義・極左 | フランシス・ヴュルツ | 41 | |||
ID | 欧州懐疑主義 | イェンス=ペーター・ボンデ ナイジェル・ファリッジ |
37 | |||
UEN | 国民保守主義 | ブライアン・クロウリー クリスティアナ・ムスカルディーニ |
27 | |||
NI | 無所属・独立 | - | 29 | 合計:732 | 出典:[1][2][3][4][5] |
加盟国ごとの結果
[編集]2004年6月30日までにまとめられた加盟国ごとの結果は以下の通りである[1]。
EPP-ED | PES | ELDR | Greens/ EFA |
EUL/ NGL |
UEN | EDD | その他 | 議席数 | % | 投票率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
オーストリア | 6 | 7 | - | 2 | - | - | - | 2+1 | 18 | 2.5% | 42.43% |
ベルギー | 4+1+1+1 | 4+3 | 3+2 | 1+1 | - | - | - | 3 | 24 | 3.3% | 90.81% |
キプロス | 2 | - | 1 | - | 2 | - | - | 1 | 6 | 0.8% | 71.19% |
チェコ (詳細) | 9+2 | 2 | - | - | 6 | - | - | 5 | 24 | 3.3% | 28.32% |
デンマーク | 1 | 5 | 3+1 | 1+1 | 1 | 1 | 14 | 1.9% | 47.9% | ||
エストニア | 1 | 3 | 1+1 | - | - | - | - | - | 6 | 0.8% | 26.83% |
フィンランド | 4 | 3 | 4+1 | 1 | 1 | - | - | - | 14 | 1.9% | 41.1% |
フランス (詳細) | 17+11 | 31 | 6 | 3 | 7+3 | 78 | 10.7% | 42.76% | |||
ドイツ (詳細) | 40+9 | 23 | 7 | 13 | 7 | - | - | - | 99 | 13.5% | 43.0% |
ギリシャ | 11 | 8 | - | - | 3+1 | - | - | 1 | 24 | 3.3% | 63.4% |
ハンガリー | 12+1 | 9 | 2 | - | - | - | - | - | 24 | 3.3% | 38.5% |
アイルランド | 5 | 1 | 4 | 1+1+1 | 13 | 1.8% | 59.7% | ||||
イタリア (詳細) | 5+16+5 +1+1 |
15 | 5+2 +1+1 |
2 | 5+2 | 9 | - | 2+4 +1+1 |
78 | 10.7% | 73.1% |
ラトビア | 2+1 | - | 1 | 1 | - | 4 | - | - | 9 | 1.2% | 41.34% |
リトアニア (詳細) | 2+1 | 2 | 2+1 | - | - | - | - | 5 | 13 | 1.8% | 48.38% |
ルクセンブルク | 3 | 1 | 1 | 1 | - | - | - | - | 6 | 0.8% | 90.0% |
マルタ | 2 | 3 | - | - | - | - | - | - | 5 | 0.7% | 82.37% |
オランダ | 7 | 7 | 4+1 | 2 | 2 | - | 2 | 2 | 27 | 3.7% | 39.3% |
ポーランド (詳細) | 15+4 | 5+3 | 4 | - | - | 7 | - | 10+6 | 54 | 7.4% | 20.87% |
ポルトガル (詳細) | 7 | 12 | - | - | 2 | 2 | - | 1 | 24 | 3.3% | 38.6% |
スロバキア (詳細) | 3+3+2 | 3 | - | - | - | - | - | 3 | 14 | 1.9% | 16.96% |
スロベニア | 2+2 | 1 | 2 | - | - | - | - | - | 7 | 1.0% | 28.3% |
スペイン (詳細) | 24 | 24 | 1 | 1+1+1+1 | 1 | - | - | - | 54 | 7.4% | 45.1% |
スウェーデン | 4+1 | 5 | 2+1 | 1 | 2 | - | - | 3 | 19 | 2.6% | 37.8% |
イギリス (詳細) | 27+1 | 19 | 12 | 2+1+2 | - | 12 | 1+1 | 78 | 10.7% | 38.9% | |
合計 | 279 38.1% |
199 27.2% |
67 9.2% |
40 5.5% |
39 5.3% |
27 3.7% |
15 2.0% |
66 9.0% |
732 | 100.0% | 45.6% |
新党の選挙活動
[編集]- イギリスでは RESPECT が設立され、今回の欧州議会議員選挙をトニー・ブレア政権に対する批判運動の発端として利用しようと選挙活動を行った。イングランド民主党が今回の選挙で初めて9つのイングランドの選挙区のうち5つで候補者を立て、イングランド議会に対する支持とイングランドをヨーロッパの地域とすることに対する反対を唱えた。
- 欧州規模の政党である欧州緑の党が2004年2月21日にローマで設立され、今回の選挙に臨むことになった。
- スウェーデンでは6月リストが2004年の初頭に結成され、社会民主主義系と右派の有権者に対する欧州連合懐疑の受け皿となった。
- オランダではパウル・ヴァン・ビュイッテンネンが設立した透明なヨーロッパが2議席を獲得した。
- オーストリアではハンス=ペーター・マルティン・リストが2議席を獲得した。
選挙後の会派再編
[編集]- リベラル系 - 従来欧州人民党・欧州民主主義グループに名を連ねていたフランス民主連合、イタリアのマルゲリータ、ベルギーの変革のための国民運動とリトアニアの労働党から選出された欧州議会議員は新党「欧州民主党」を結成した。欧州民主党は欧州自由民主改革党とともに議院内会派「欧州自由民主同盟」を結成した。
- 欧州懐疑派 - スウェーデンの6月リスト、プロライフを掲げるポーランド家族同盟、フランスの主権戦闘はイギリス独立党がすでに参加していた民主主義と多様性のヨーロッパに加わり、独立と民主主義に改称した。
同日に行われた選挙
[編集]今回の欧州議会議員選挙と同時に、ルクセンブルクでは代議院選挙が、リトアニアではセイマス選挙がそれぞれ実施された。またイングランドとウェールズの地方選挙、アイルランドの地方選挙、ベルギーの地域圏選挙、イタリアの地方選挙、ドイツのテューリンゲン州議会選挙も実施された。
脚注
[編集]- ^
- “Breakdown by Member State and Political Group” (English). European Parliament (2004年6月30日). 2009年1月13日閲覧。
- “Turnout trends: table 2004” (English). European Parliament (2004年7月9日). 2009年1月13日閲覧。
- “Turnout trends at European elections” (English). European Parliament (2004年6月30日). 2009年1月13日閲覧。
外部リンク
[編集]- 欧州議会による選挙ページ(20言語)
- The election of the Members of the European Parliament - CVCE(要 Flash Player)
- 選挙結果 - Europe Politique
- European Election Studies (EES)