社会民主進歩同盟

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社会民主進歩同盟
欧州議会会派
名称 社会民主進歩同盟
英語略称 S&D(2009年6月23日 - )
PES[1](1993年4月21日[2] - 2009年6月22日)
SOC[1](1958年[3] - 1993年4月21日[2]
S[4](1953年6月23日[2] - 1958年[3]
仏語略称 S&D(2009年6月23日 - )
PSE[5](1993年4月21日 - 2009年6月22日)
SOC[1](1958年 - 1993年4月21日)
S[4](1953年6月23日 - 1958年)
旧称

欧州議会社会民主進歩同盟グループ(2009年6月23日 - 現在)

欧州議会社会主義グループ[5][6](2004年7月20日[2] - 2009年6月23日)
欧州社会党グループ[4][7](1993年4月21日[2] - 2004年6月20日[2]
社会主義グループ[3][8](1958年[3] - 1993年4月21日[2]
社会主義グループ[4](1953年6月23日[2] - 1958年[3]
イデオロギー 社会民主主義
欧州政党 欧州社会党
加盟団体 イタリア民主党
結成 1953年6月23日[2]
代表者 ハンネス・スウォボダ
所属議員数 189
ウェブサイト www.socialistsanddemocrats.eu
欧州連合
欧州連合の旗
欧州連合の政治

  

社会民主進歩同盟(しゃかいみんしゅしんぽどうめい)とは、社会民主主義欧州議会の政治会派。これまでに幾度の改称を重ねており、会派としては1953年の欧州議会の設立時までさかのぼる。1999年の欧州議会議員選挙までは欧州議会における最大会派だった。現在の名称となったのは2009年6月23日のことであり、同年の選挙の結果、第2会派となった[9]

沿革[編集]

欧州議会の前身である欧州石炭鉄鋼共同体の共同総会が設立された1953年6月23日[2]、最初に設立された会派のひとつとして「社会主義グループ」が結成された。会派の本部・事務局はルクセンブルク市におかれた。その後欧州議会が各国政府からの議員任命制となった1958年以降も会派は存続し、1979年に欧州議会が直接選挙制となったさいには議会最大会派となった。

1987年、単一欧州議定書が発効すると会派は協力手続きに必要な院内過半数を確保するため、欧州人民党グループと協力するようになる[10]。これ以降[11]、この左右連携は欧州議会を主動し、一時期を除いて[12]議長職を両会派で分け合ってきた。

その一方で、会派に参加する各国の国内政党は欧州議会の外でヨーロッパ規模で活動する組織を結成し、1974年には「欧州共同体社会主義政党連盟」を創設する[4][3][13]。その後、この組織は1992年に欧州社会党となる[3][13]。欧州社会党の結党を受けて、1993年4月21日に欧州議会における会派名も「欧州社会党グループ」に改められた[2]

1999年、欧州議会はサンテール委員会が提出した予算案の承認を否決した。これは欧州社会党に所属する欧州委員会委員のエディット・クレッソンマヌエル・マリンに対する不正の調査が行なわれていたためである。欧州社会党グループはサンテール委員会を支えていたが、のちに支持を撤回することになり、サンテール委員会は総辞職を余儀なくされた[14]

2003年、会派は結成50周年を迎えた。結成からの50年間で13人が会派代表を務め、そのうち2名が女性だった。記念式典がブリュッセルで行なわれ、そのさい "proud of the past, confident of the future"(試訳:これまでに誇りを持って、これからに自信を持って)というスローガンが掲げられた。

欧州規模の政党としての「欧州社会党」と、議会内会派としての「欧州社会党」との区別を付けにくいとして、2004年7月20日、会派は「欧州議会社会主義グループ」という名称に改めた[5][2]。このとき会派ロゴも変更し、欧州社会党との区別を付けやすくした。

2007年の時点で社会主義グループは第2会派となっており、ラトビアキプロス以外の加盟国の議員が所属していた。ところが2009年の選挙において社会主義グループは大敗を喫した。そのため社会主義グループでは欧州社会党に参加していない政党からの議員の参加を模索することとなり、イタリア民主党所属の議員が会派に合流することとなった[15][16]

イタリア民主党からは14人の欧州議会議員が社会主義グループに合流することとなった。ところが同党所属の欧州議会議員には8名が欧州自由民主同盟に所属している。イタリア民主党は中道左派としては幅広いものであり、社会民主主義やキリスト教左派の色が濃く、またかつてはキリスト教民主主義に所属していたり、政治志向が異なったりするような欧州議会議員が所属している[17]。このため新たな会派名をつけることとなった。

当初、新会派名は「欧州社会民主同盟」というものが検討されたが、これは欧州自由民主同盟に酷似しているとして却下された。そこで会派代表のマルティン・シュルツは2009年6月18日に「社会民主進歩同盟」を提案し、同月23日に改称した[9]

組織[編集]

歴代会派代表[編集]

  1. ギー・モレ(1953年 - 1956年) - フランスの旗 フランス 労働者インターナショナルフランス支部
  2. ヘンドリク・ファヤット(1956年 - 1958年) -  ベルギー 社会党(ワロン地域)
  3. ピエール・ラピ(1958年 - 1959年) - フランスの旗 フランス 労働者インターナショナルフランス支部
  4. ヴィリ・ビルケルバッハ(1959年 - 1964年) - 西ドイツの旗 西ドイツ ドイツ社会民主党
  5. ケーテ・シュトローベル(1964年 - 1967年) - 西ドイツの旗 西ドイツ ドイツ社会民主党
  6. フランシス・ヴァル(1967年 - 1974年) - フランスの旗 フランス 労働者インターナショナルフランス支部
  7. ジョルジュ・スペナール(1974年 - 1975年) - フランスの旗 フランス 社会党
  8. ルートヴィヒ・スペナール(1975年 - 1979年) - 西ドイツの旗 西ドイツ ドイツ社会民主党
  9. エルネスト・グリン(1979年 - 1984年) -  ベルギー 社会党(ワロン地域)
  10. ルディ・アルント(1984年 - 1989年) - 西ドイツの旗 西ドイツ ドイツ社会民主党
  11. ジャン=ピエール・コット(1989年 - 1994年) - フランスの旗 フランス 社会党
  12. ポーリン・グリーン(1994年 - 1999年) - イギリスの旗 イギリス 労働党
  13. エンリケ・バロン・クレスポ(1999年 - 2004年) - スペインの旗 スペイン スペイン社会労働党
  14. マルティン・シュルツ(2004年 - 2012年) - ドイツの旗 ドイツ ドイツ社会民主党
  15. ハンネス・スウォボダ(2012年 - ) -  オーストリア オーストリア社会民主党

欧州議会議員[編集]

国内政党 議員数
 オーストリア オーストリア社会民主党 5
 ベルギーフラマン語共同体 異なる社会党 2
 ベルギー (フランス語共同体) ワロン系社会党 3
 ブルガリア ブルガリア社会党 4
キプロスの旗 キプロス 社会民主運動 1
民主党 1
 チェコ チェコ社会民主党 7
 デンマーク 社会民主党 4
 エストニア 社会民主党 1
 フィンランド フィンランド社会民主党 2
フランスの旗 フランス 社会党 13
ドイツの旗 ドイツ ドイツ社会民主党 23
ギリシャの旗 ギリシャ 全ギリシャ社会主義運動 8
 ハンガリー ハンガリー社会党 4
アイルランドの旗 アイルランド 労働党 3
イタリアの旗 イタリア 民主党 21
無所属 1
 ラトビア 無所属 1
 リトアニア リトアニア社会民主党 3
ルクセンブルクの旗 ルクセンブルク ルクセンブルク社会主義労働者党 1
マルタの旗 マルタ 労働党 4
オランダの旗 オランダ 労働党 3
ポーランドの旗 ポーランド 民主左翼連合労働連合 7
ポルトガルの旗 ポルトガル 社会党 7
 ルーマニア 社会民主党 11
スロバキアの旗 スロバキア 方向・社会民主主義 5
スロベニアの旗 スロベニア 社会民主党 2
スペインの旗 スペイン スペイン社会労働党 22
カタルーニャ社会主義者党 1
 スウェーデン スウェーデン社会民主労働党 6
イギリスの旗 イギリス 労働党 13

脚注[編集]

  1. ^ a b c Simon Hix; Abdul Noury, Gérard Roland (2005年7月11日). “Democracy in the European Parliament (PDF)” (英語). UC Berkeley Department of Economics. 2009年7月5日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l Groupe Socialiste au Parlement Européen (PSE)” (フランス語). Europe Politique. 2009年7月5日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g Confederation of the Socialist Parties of the European Community Collection” (英語、オランダ語). International Institute of Social History. 2009年6月27日閲覧。
  4. ^ a b c d e Political groups of the EP” (英語). Konrad Adenauer Stiftung. 2009年6月27日閲覧。
  5. ^ a b c Annual Accounts of Political Groups” (英語). European Parliament. 2009年7月1日閲覧。
  6. ^ Your MEPs: Martin SCHULZ” (英語). European Parliament. 2009年7月5日閲覧。
  7. ^ Your MEPs: Pauline Green” (英語). European Parliament. 2009年7月5日閲覧。
  8. ^ Your MEPs: Ernest Glinne” (英語). European Parliament. 2009年7月5日閲覧。
  9. ^ a b European socialists change name to accommodate Italian lawmakers” (英語). Monsters and Critics (2009年6月23日). 2009年7月5日閲覧。
  10. ^ EPP-ED Chronology - 1981-1990” (英語). EPP Group. 2009年7月6日閲覧。
  11. ^ Settembri, Poerpaolo (2007年2月2日). “Is the European Parliament competitive or consensual … “and why bother”? (PDF)” (英語). Federal Trust. 2009年6月27日閲覧。
  12. ^ Interview: Graham Watson, leader of group of Liberal Democrat MEPs” (英語). EirActiv.com (2004年6月15日). 2009年6月27日閲覧。
  13. ^ a b How does the PES work?” (英語). Party of European Socialists. 2009年6月27日閲覧。
  14. ^ Ringer, Nils F. (2003年). “The Santer Commission Regination Crisis: Government-Opposition Dynamics in Executive-Legislative Relations of the EU (PDF)” (英語). University of Pittsburgh. 2009年7月5日閲覧。
  15. ^ Taylor, Simon (2009年6月12日). “New alliance emerges in European Parliament” (英語). European Voice. 2009年7月5日閲覧。
  16. ^ Franceschini, Ok Alleanza socialisti e democratci” (イタリア語). AGI news on (2009年6月11日). 2009年7月5日閲覧。
  17. ^ Italiani all'estero - Parlamento Europeo - Il PD nell'ASDE (Alleanza dei Socialisti e dei Democratici). Il cammino e' cominciato anche in Europa” (イタリア). Italian Network (2009年6月11日). 2009年7月5日閲覧。

外部リンク[編集]