香箱座り
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香箱 (蓋部分に丸みがあるものもあった)
香箱座り(こうばこずわり)は、ネコの座法の一種。「箱座り」「香箱を組む[1]」「香箱を作る[2]」などとも呼ばれる。
ただつくばっているだけでなく、「前脚を胸毛の奥(内側)へ折り曲げている場合のみ」を定義対象とする説もある[3]。これと同様の厳密な定義において、英語圏ではパンの塊に例えて「catloaf」と呼ぶ。
ネコが背を丸めてつくばっている様子が、香箱(香木・薫香料を収納する蓋付きの箱)の形を連想させるため、メタファーとして、「香箱を作る」と呼ばれるようになったとされる[4]。
書物から[編集]
森鴎外『青年』(1910-1911年)、芥川龍之介『老年』(1914年)『お富の貞操』(1922年)などに、「香箱を作る」の表現が見られる。また、尾崎紅葉『紫』(1894年)では、人間(女房)に対しての表現としても使われている[2]。『東京語辞典』(1917年)には、意味として「行儀よく坐れるまま、何事もせずに居ること」「所在なくして香匣を造る」などと定義されている。
一方、「香箱座り」の語は主要な辞書にも青空文庫にも見当たらない。しかし少なくとも近時ネット上でよく使われる単語であることは確かである。