無職転生 - 異世界行ったら本気だす -

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無職転生 - 異世界行ったら本気だす -
ジャンル ファンタジー
小説
著者 理不尽な孫の手
イラスト シロタカ
出版社 KADOKAWAメディアファクトリー
レーベル MFブックス
巻数 既刊14巻(2017年4月時点)
漫画
原作・原案など 理不尽な孫の手
シロタカ
作画 フジカワ ユカ
出版社 KADOKAWA
発表号 2014年6月号 -
発表期間 2014年5月2日 -
巻数 既刊6巻(2017年3月現在)
ドラマCD:
無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 転移迷宮編[1]
原作 理不尽な孫の手
レーベル フロンティアワークス[1]
発売日 2017年4月26日[1]
収録時間 60分[1]
枚数 1枚[1]
その他 96ページ小説付き[1]
テンプレート - ノート

無職転生 - 異世界行ったら本気だす -』(むしょくてんせい いせかいいったらほんきだす)は、理不尽な孫の手による日本小説ライトノベル

概要[編集]

小説投稿サイト小説家になろう」でオンライン小説として2012年9月から2015年4月まで連載。2014年1月からMFブックスにより書籍化されている。イラストはシロタカ。略称は、「無職転生」、「無職」。台湾でも中国語版が台湾角川から発売されている[2]

また、漫画版が、[3][4]

34歳無職日本人が、中世ヨーロッパ風の異世界に転生したという設定のファンタジー小説[5]。「小説家になろう」の主流である、異世界に転生した主人公が現代の知識や魔法を使って無双する設定のハイ・ファンタジーを舞台に、家族を始めとした人間関係を主軸に主人公が前世のトラウマを乗り越え成長していくストーリーが展開される[6]

2013年10月から2017年6月現在まで小説家になろう累計ランキング1位。書籍版の発行部数が12巻時点で85万部。コミック版が4巻時点で25万部。『このライトノベルがすごい!』2017年版では単行本・ノベルズ部門第4位。

あらすじ[編集]

現代日本に暮らす34歳無職の男が、トラックに轢かれそうになっていた高校生3人を助けようとして、死亡した。 その後、異世界でパウロ・グレイラットとゼニス・グレイラットの子供、ルーデウスに転生した男は、魔法を学び、様々な人と出会い、成長していく…

登場人物[編集]

声はドラマCD版の声優。

主要人物[編集]

ルーデウス・グレイラット
- 下野紘[1]
  • 種族:人族
この物語の主人公。愛称は「ルディ」。現代日本からの転生者で、アスラ王国フィットア領ブエナ村に生まれる[5]
前世は高校時代の虐めが原因で34歳まで引きこもって両親の葬式にも出なかったため兄弟に家から追い出されトラックに轢かれそうな高校生3人を助けようとして事故死した。前世での後悔から今度こそ真面目に生きようと決意する。
「調子に乗らない」「人のせいにしない」「努力する」を心がけて、幼少時から魔術・剣術・言語などを学び、他人ともめることを極力避けて何かあっても相手の立場や自分の悪かったところなどを考え一方的に悪く言うことをしないようにしている。努力家で温厚な人物だと思われているが、根は好色なお調子者のため空気が読めず相手を不快にさせることもある。また、内心でふざけて相手を馬鹿にしたりと転生した時点では、前世の悪いところが完全になくなったわけではない。様々な人との出会いで成長していく。
魔力総量が極めて多い。得意技は、魔力で作った石を整形し回転を加えて超高速で射出する「岩砲弾」と水系統と土系統の混合魔術「泥沼」。
シルフィエット
  • 種族:混血(人族1/2・長耳族1/4・獣族1/4)
ブエナ村に住むクォーターエルフの少女[5]。愛称は「シルフィ」。
緑色の短髪で線の細いボーイッシュな外見だが、性格は家庭的でおとなしい。髪の色が悪魔と呼ばれて恐れられている魔族「スペルド族」と同じ緑色なので、それを理由にイジメられていたが、ルーデウスに助けられて魔術を教わる。
魔力総量はルーデウスに比べると、かなり少ないが一般的に見れば多い。同時に2種類の魔術を使用することもできないが、ルーデウスと違って治癒系統も無詠唱で使用でき治癒術師として優れている。
ロキシー・ミグルディア
声 - 広橋涼[1]
  • 種族:魔族(ミグルド族)
魔族「ミグルド族」の魔術師。外見は青髪を三つ編みにした眠たげな目の少女。人族より長命な種族なので、外見年齢は10代だが、初登場時既に30代。
礼儀正しい勤勉な努力家で、吟遊詩人の詩になるほどに優秀だが、物事に時間を掛けない性質が災いして、間が悪いうえに確認不足でミスを犯すなどドジと評される一面を持つ。
水系統の魔術を得意とし短縮した詠唱で通常より早く魔術を使用できる。得意技は氷の槍を降らせる「氷槍吹雪」と水滴を冷やし敵を凍結させる混合魔術「フロストノヴァ」。
魔大陸のミグルド族の集落に生まれるが種族の特殊能力「念話」を使えず疎外感を感じ集落を出て冒険者になる。ラノア魔法大学でジーナスに師事した後、職を求めて放浪しルーデウスの家庭教師[5]としてグレイラット家に雇われた。
エリス・ボレアス・グレイラット
  • 種族:人族
アスラ王国の上級貴族ボレアス・グレイラット家の令嬢。ウェーブのかかった真紅の髪が特徴。
狂犬と称されるほどの凶暴な性格で、暴力事件を繰り返して貴族学校を退学し家庭教師も病院送りにして辞めさせる。父親のフリップも貴族としては生きれないと考えて、ギレーヌに剣術を教えさせ将来は冒険者にしようとしていた。
優れた剣術の才能と不屈の闘志を持ち、師匠となったギレーヌとルイジェルドも自分以上に強くなれると太鼓判を押している。元々はそれほど強くなる気は無かったが、家庭教師に雇われたルーデウスに好意を抱き、一緒に戦えるだけの強さを求める。

ルーデウスの家族[編集]

パウロ・グレイラット
声 - 竹本英史[1]
  • 種族:人族
ルーデウスの父親[5]。ブエナ村の取りまとめ役の下級騎士[5]
アスラ王国の上流貴族ノトス・グライラット家の生まれだが、厳格な父親と折り合いがつかず12歳で家を飛び出し、その後は冒険者として生活していたが、同じパーティだったゼニスを孕ましたことで冒険者を引退。従兄弟のフィリップを頼ってフィットア領ブエナ村駐在騎士の職に就いた。
剣術の三大流派を全て上級まで習得し北神流の立ち回りと二刀流の型に水神流の防御と剣神流の攻撃が加わった優秀な剣士。しかし、妻の妊娠中に浮気をするなど女性関係はだらしない。
ゼニス・グレイラット
  • 種族:人族
ルーデウスの母親。ジャム作りの名手[5]。治療魔術と解毒魔術を中級まで使える治癒術師[5]
一夫一妻を教えとするミリス教徒なので、パウロとリーリャが浮気をした際は激怒するが、ルーデウスの説得で2人を許した。
リーリャ・グレイラット
  • 種族:人族
グレイラット家のメイド。元々は王宮に仕える近衛侍女だったが、暗殺者との戦いで足に後遺症が残り引退し、旧知のパウロに雇ってもらう。
子供らしくないルーデウスを気持ち悪く思い距離を取っていたが、パウロと浮気して妊娠した際に助けて貰ったことで敬意を払うようになった。その後は第二夫人の立場になるが、娘のアイシャ以外にはメイドとして接している。
ノルン・グレイラット
  • 種族:人族
ルーデウスの妹。兄妹の中で唯一特別な才能のない普通の子で、そのことにコンプレックスがある。
ミリス教徒で潔癖な性格だがフィットア領転移事件以降、自分を護りつつ行方不明になった家族を必死に探すパウロのことは信頼し慕っている。
アイシャ・グレイラット
  • 種族:人族
ルーデウスとノルンの異母妹。あらゆることに才能を持つ天才児。
リーリャからルーデウスに仕えるようにメイドとしての教育を受けている。

ラノア魔法大学[編集]

ザノバ・シーローン
  • 種族:人族
シーローン王国第三王子。面長で丸い眼鏡をかけている。
人形を偏愛する人形狂いで人形に関わること以外にはあまり関心がないが、必要な場面や目上に対しては礼儀正しく振る舞うなど社交性は高い。
貧弱な見た目に反し、呪いによって生まれつき怪力と頑強な体を持つ「怪力の神子」。シーローン王国の最大戦力の一つに数えられているが、力の加減に失敗し弟のジュリアスや妻の首を引き抜いて殺害した経緯から「首取り王子」と恐れられて、腫物のように扱われている。
クリフ・グリモル
  • 種族:混血(人族3/4・小人族1/4)
ミリス教団教皇の孫。前髪で目元を隠し、祖母が小人族なため小柄で背が低い。
自信家で空気の読めない発言が多いが、根は誠実で困った人を見過ごせない性格。魔族融和派のミリス教徒なので、魔族に対する差別感情は持たない。
「賢者の卵」と称される極めて優れた魔術の才能の持ち主で、攻撃魔術・治癒魔術の8系統の内、結界以外の7系統の魔術を上級まで使える。ただし、戦闘に関してはほぼ素人。
リニアーナ・デドルディア
  • 種族:獣族(デドルディア族)
猫系獣族「デドルディア族」の不良少女。愛称は「リニア」。語尾に「ニャ」とつける口調が特徴。
物事を深く考えず刹那的な感情で生きる迂闊な性格。二人一緒のときはプルセナよりも先に行動することが多い。
ギレーヌの姪でドルティア族の族長筋だが、頭の悪さを憂いだ族長によってラノア魔法大学に留学に出される。
プルセナ・アドルディア
  • 種族:獣族(アドルディア族)
犬系獣族「アドルディア族」の不良少女。語尾に「なの」とつける口調が特徴。
常に何かを食べている食いしん坊。迂闊なリニアを馬鹿にしているが、頭の出来は変わらない。
リニアと同じ、ドルティア族の族長筋だが、頭の悪さを憂いだ族長によってラノア魔法大学に留学に出される。
アリエル・アネモイ・アスラ
  • 種族:人族
アスラ王国第二王女。正妃のたった一人の娘で王位継承権は三位。
綺麗な金髪を編み込んだ透き通るような美貌と、聞いていて心地よさを感じさせる美声による卓越したカリスマの持ち主で、「歴代最高の美姫」と民衆に絶大な人気を誇る。
ルーク・ノトス・グレイラット
  • 種族:人族
アリエルの守護騎士。アスラ王国の上級貴族ノトス・グレイラット家の次男でルーデウスの従兄弟。
茶髪をオールバックにした彫りの深い顔立ちの美形で女好きのいい加減な性格。見た目に加えて家柄と巧みな話術で女性人気は高いが、やるだけやって金で物を言わせたことも何度もあるので、一部の女性から蛇蝎の如く嫌われている。
生まれた時から守護騎士の英才教育を受けているが、剣の腕前は剣神流中級・水神流初級と凡才で、仲間からも弱いと言われている。
バーディガーディ
  • 種族:魔族(不死魔族)
魔大陸ビエゴヤ地方に君臨する魔王。紫の長髪に黒い肌の筋肉質な巨漢で六本の腕を持つ。
常に笑っている陽気な性格で、良く言えばおおらか、悪く言えば大雑把で細かいことを気にしない。魔王の中では穏健派で、強さを追い求めることよりも友人を作って酒を飲んで共に騒ぐことを好む。
漆黒の肌は剣王並の攻撃力でないと傷つかず、爆散しても肉片が集合して難なく復活できる生命力を持つことから「不死身の魔王」と呼ばれている。その不死身の肉体と六本の腕を生かした力任せな戦法を好み戦闘能力は剣帝と互角。ただし、肉体任せで技術もなにもないので、一定以上の攻撃力を持つ相手にはまるで相手にならない。
ジュリエット
  • 種族:炭鉱族
炭鉱族の女児。親の借金が原因で奴隷商人に売られて死にかけていたところをザノバに購入された。6歳で炭鉱族の風習によって名前を持っていなかったので、ザノバが死んだ弟のジュリアスにあやかってジュリエットと名付けた。
人形を作れないザノバに代わって人形職人になるように、ルーデウスから無詠唱土魔術をザノバから人形の知識をそれぞれ教わっている。
ナナホシ・シズカ(七星静香)
現代日本の女子高生。ルーデウスが前世でトラックから助けようとした3人の高校生の1人。トラックに轢かれる直前にルーデウスが転生して10年目の人の世界に召喚された。
召喚されたことでフィットア領転移事件が発生し、何もない草原で途方に暮れていたところを、異変に気づき様子を見に来た龍神オルステッドに拾われて世界中を旅して元の世界に戻るための手段を探す。
ジーナス・ハルファス
  • 種族:人族
ラノア魔法大学教頭。生え際の後退した壮年の男性。

冒険者[編集]

デッドエンド[編集]

フィットア領転移事件で魔大陸に飛ばされたルーデウスとエリスがルイジェルド共に結成した冒険者パーティ。ルイジェルドがスペルド族の特徴を隠してデッドエンドを名乗ることで、周囲にデッドエンド(スペルド族)の名を騙っている偽物だと思わせている。

ルーデウス・グレイラット
デッドエンドの飼い主。詳細は上記を参照。
エリス・ボレアス・グレイラット
デッドエンドの狂犬。詳細は上記を参照。
ルイジェルド・スペルディア
  • 種族:魔族(スペルド族)
デッドエンドの異名を持つ魔族「スペルド族」の戦士。デッドエンドの番犬。
寡黙で頑固な性格。戦士としての矜持に反するものを悪辣外道として扱うが、子供に対しては優しく面倒見がいい。
500年以上の戦闘経験を持ち戦闘能力は帝級剣士と互角。額の宝石で周囲の魔力が見えるため、乱戦や障害物の多い場所での戦いが得意。また、視線で相手の動きを誘導する魔族の戦闘法を使う。
かつては魔神ラプラスの親衛隊長だったが、ラプラス戦役中期に魔神ラプラスの作った呪いの槍を使うことをスペルド族の戦士団に強要した結果、戦士団ともども呪の槍に精神を蝕まれてゆき、敵味方の区別が付かなくなって自分の息子をも殺めてしまった。この際、息子が呪いの槍を折ったことで正気に戻って魔神ラプラスへの復讐を誓う。数年間の潜伏生活の末、魔神殺しの三英雄と魔神ラプラスの戦いに横槍を入れて一矢報いた。
その後は同族を探しつつ自分のせいで失墜したスペルド族の名誉を回復しようと、子供を助けて悪人を見つけては殺して回っていた。しかしその行為は却って周囲の恐怖を煽ることになってしまい、子供ばかりを狙う怪物「デッドエンド(会うと死ぬ)」と呼ばれて魔物のような扱いを受けるようになった。
フィットア領転移事件で魔大陸に転移してきたルーデウスとエリスを助けて、フィットア領まで護衛に付くことを約束する。

黒狼の牙[編集]

パウロとゼニスが結婚前に所属していた冒険者パーティ。一癖も二癖もある人物の集まりで、当時は何かと話題になった中央大陸で最も有名なパーティの一つだった。パウロとゼニスの結婚を機に解散するが、別れ際に大喧嘩をして原因となったパウロを嫌っている者もいる。

パウロ・グレイラット
「黒狼の牙」のリーダー。詳細は上記を参照。
ゼニス・ラトレイア
治癒術師。詳細は上記を参照。
ギレーヌ・デドルディア
  • 種族:獣族(デドルディア族)
猫系獣族「デドルディア族」の剣神流剣士。右目に眼帯をした褐色肌の筋肉質な女性。
剣王の称号を持ち剣神流剣士では4番目に強いが文字も読めず「脳まで筋肉」と称されるほど頭が悪い。右目は魔力が見える「魔力眼」で、獣族の優れた嗅覚と聴覚と合わせて高い索敵能力を持つ。
ドルディア族の族長筋だが、子供のころは手に負えない乱暴者で旅の剣士に預けられて剣の聖地で修業した後、黒狼の牙の一員となった。
黒狼の牙解散後は一人では仕事もできず無一文になって空腹で倒れたところをサウロスとエリスに拾われてエリスの護衛と剣の師匠としてボレアス家に雇われる。
パーティ解散によって最も苦労したが、パウロに対しては軽蔑しつつも義理はあると解散後も交流があり、パウロの頼みでルーデウスに剣を教える代わりにエリスと共に読み書き、算術、魔術をルーデウスから教わる。
エリナリーゼ・ドラゴンロード
声 - 桑島法子[1]
  • 種族:長耳族
金髪を縦ロールにした長耳族の女戦士。真空波を発生させるエストックと衝撃を緩和させるバックラーの二つの魔力付加品を使い堅実な前衛を務める。
「定期的に男性の精をあびないと死ぬ」という呪いに犯されているため、フリーの男性を見境なく食い漁る。近しい関係にある複数人と同時に関係を持つこともあるが、気遣いのできる性格で刃傷沙汰まで発展することはめったにない。
パウロのことは「顔も見たくない」「何を言っても許さない」とメンバーで最も嫌っていて、フィットア領転移事件で行方不明になったゼニスたちを探す際もパウロには何も伝えずロキシー、タルハンドと共に魔大陸の捜索に行った。
厳しき大峰のタルハンド
声 - 三宅健太[1]
  • 種族:炭鉱族
長い髭を蓄えた炭鉱族の老魔術師。酒好きの男色家。
鈍足で機敏性が皆無に近いため頑丈な鎧を着こむことで、敵の攻撃を受けながら魔術を使えるようにしている。戦闘では前衛・後衛を臨機応変に立ち回る。
エリナリーゼとはことあるごとに憎まれ口を叩き合っているが、お互い嫌っているわけではなくそこそこ仲はいい。パウロのことは嫌いで、フィットア領転移事件で行方不明になったゼニスたちを探す際もパウロには何も伝えずロキシー、エリナリーゼと共に魔大陸の捜索に行った。
ギース・ヌーカディア
声 - 千葉繁[1]
  • 種族:魔族(ヌカ族)
猿のような魔族「ヌカ族」のシーフ。ギャンブル好きで独自の「ジンクス」をいくつも持つ。
「なんでもできる」と自称し、情報収集、罠の解除、野宿料理、脱獄、商人との交渉、素材の選別・剥ぎ取りなど冒険者に必要な雑務を高水準で行える。ただし、剣も魔術も使えず戦闘能力は皆無で、黒狼の牙が解散した後は一人で冒険者はできず、他のパーティにも入れなかったので冒険者をほぼ廃業してギャンブラーとして生活する。
パーティ解散によって冒険者を廃業したことからパウロには一番自分を恨んでてもおかしくないと思われているが、メンバーで唯一パウロのことを悪く言っていないため心情は不明。

ピーハンター[編集]

魔大陸リカリスの町でペット探しや害虫駆除など低ランクの依頼を専門に受ける冒険者パーティ。

ジャリル
  • 種族:魔族(ルゴニア族)
トカゲのような魔族「ルゴニア族」のペット屋。副業で冒険者をしている。
ヴェスケル
  • 種族:魔族(スメバ族)
複眼の魔族「スメバ族」の女性。ジャリルの相棒で害虫駆除を担当する。

カウンターアロー[編集]

ミルボッツ領の小さな村で魔物があふれた際に仲間や家族を失った者が集まった冒険者パーティ。

ティモシー
  • 種族:人族
「カウンターアロー」のリーダー。火系統を得意とする魔術師。温厚で人当たりの良い性格。気前よく振る舞うことで他の冒険者との軋轢を避けている。
スザンヌ
  • 種族:人族
「カウンターアロー」の副リーダー。ドレッドヘアの女戦士。面倒見の良い姉御肌でパーティの実質的なまとめ役。
サラ
  • 種族:人族
「カウンターアロー」のメンバー。冒険者では珍しい弓使いの少女。闘気や魔術の存在によって弓は実用的な武器ではないが[7]、かなりの遠距離から正確に魔物の急所を狙い、詠唱魔術よりも圧倒的に速く連射できる天才的なセンスの持ち主で冒険者として活動できている。
もともとはミルボッツ領の小さな村に住む狩人の娘だったが、魔物が森からあふれて両親を失い魔物の討伐に来ていたティモシーとスザンヌに拾われて冒険者になった。魔物があふれた際に領主のピレモンが理由をつけて騎士団を派遣せず被害が大きくなったことや、家出などで軽い気持ちで冒険者になろうとする貴族の子供が多いことから貴族を嫌っている。
パトリス
  • 種族:人族
「カウンターアロー」のメンバー。初級風魔術を使う魔法戦士。
ミミル
  • 種族:人族
「カウンターアロー」のメンバー。神撃魔術が使える治癒術師。お調子者で語尾に「っす」とつける口調が特徴。

ステップトリーダー[編集]

魔法三大国を根城にする大型の冒険者クラン「サンダーボルト」に所属する冒険者パーティの一つ。主に迷宮探索をしながら時に討伐依頼も受ける武闘派。

ゾルダート・ヘッケラー
  • 種族:人族
「ステップトリーダー」のリーダー。剣神流上級と水神流中級を修める強力な剣士。口が悪く喧嘩っ早いが他人の悩みに真摯に取り組むなど本質的には気のいい性格。

ケイブ・ア・モンド[編集]

全員が中級以上の魔術を習得している魔術師中心の冒険者パーティ。

コンラート
  • 種族:人族
「ケイブ・ア・モンド」のリーダー。火系統の上級を修める魔術師。口ひげを蓄えた中年男性。

空中城塞ケィオスブレイカー[編集]

ペルギウス・ドーラ
  • 種族:龍族
魔神殺しの三英雄の一人にして五龍将「甲龍王」。空中城塞ケィオスブレイカーの主で12の使い魔を従える。
気難しいところがあるが性格は基本的に寛大。客人には親切で自分の邪魔にならない範囲なら頼みごとも引き受けてくれる。ただし、魔族は嫌いで空中城塞への立ち入りを拒否するなど関わろうとはしない。駆け出し冒険者だった頃に何度も殺されかけた不死魔王アトーフェラトーフェを特に嫌っているが、親友だった北神カールマンの遺言で殺し合いを禁じられている。
召喚魔術と結界魔術の神級魔術師で、通常一日程度しかもたない精霊を自分が生きている限り存在させる術を開発した。戦闘では魔道具「前龍門」「後龍門」を召喚し敵を弱らせ、自身は手刀に闘気を纏わせた魔力爪で攻撃する。
ラプラス戦役では冒険者の一人として人族側に加担し、ラプラス戦役終結後は空中城塞の威容と魔神ラプラス封印の功績を称えられて新しい年号「甲龍暦」が使われるようになった。当時のアスラ王とも対等の立場で、現在でもアスラ王国では一目置かれて強い発言力と政治的な影響力を持つ。利権関係に嫌気が差してアスラ王国を離れた後は、魔神ラプラスを復活直後に倒すため、空中城塞から世界中を監視している。
空虚のシルヴァリル
  • 種族:天人族
12の使い魔のリーダー。鳥に似た仮面を着けた天人族の女性。優雅で洗練された立ち居振る舞いだが、性格は狭量で気に入らない相手には嫌味を言うことがある。ラプラス戦役でペルギウスに助けられ仕えるようになった忠臣で、12の使い魔の中で唯一精霊ではない。
光輝のアルマンフィ
12の使い魔の一人。狐に似た仮面を着けた精霊。光に変化して移動する能力を持つ。目的の場所に一瞬で移動することが出来るが、光速で動けるのは移動中のみで攻撃の際は元に戻る必要がある。
時間のスケアコート
12の使い魔の一人。ガスマスクに似た仮面を着けた精霊。触れた対象の時間を止める能力を持つ。
贖罪のユルズ
12の使い魔の一人。他者の体力と健康を別の者へと移し替える能力を持つ。解毒魔術とはまったく別理論の能力で、解毒魔術で治らない病気でも、ある程度は治すことができる。
洞察のカロワンテ
12の使い魔の一人。他人の能力や隠し事を見破る能力を持つ。
轟雷のクリアナイト
12の使い魔の一人。
破壊のドットバース
12の使い魔の一人。
波動のトロフィモス
12の使い魔の一人。
生命のハーケンメイル
12の使い魔の一人。
大震のガロ
12の使い魔の一人。
狂気のフュリアスフェイル
12の使い魔の一人。
暗黒のパルテムト
12の使い魔の一人。

アスラ王国[編集]

サウロス・ボレアス・グレイラット
  • 種族:人族
フィットア領の領主でボレアス・グレイラット家の当主。エリスの祖父。
厳格かつ苛烈な性格で鉄拳制裁も辞さないが、孫娘のエリスに関しては甘やかし凶暴に育つ原因となってしまった。
ノトス・グレイラットの前当主との仲は良好で、前当主の孫にあたるルーデウスのことも身内として扱い我が子のように自慢していたが、現当主のピレモンのことは小狡い性格が気に入らず嫌っている。
フィリップ・ボレアス・グレイラット
  • 種族:人族
フィトア領城塞都市ロアの町長。エリスの父親でパウロの従兄弟。
落ち着いた雰囲気だが、政治的手腕に長けた腹黒い面もある。6歳上の兄ジェイムズとボレアス・グレイラット家の次期当主の座を争って対立し敗北。王都から遠ざけるため、ロアの町長の仕事を押し付けられて息子二人を養子として取り上げられた。
パウロに対する評価は低いが幼少時からの付き合いで仲は良い。ゼニスを孕ませて家と職を求めて泣きついてきたパウロに下級騎士の仕事を与えた。
ヒルダ・ボレアス・グレイラット
  • 種族:人族
エリスの母親。権力闘争に負けた者が息子を擁立して次代の権力闘争に参加するのを防ぐボレアス・グレイラット家の伝統によって息子二人が養子として取り上げられて情緒不安定な状態。
よその子のルーデウスが館にいるのが気に入らず嫌っていたが、ルーデウスが家族にほったらかしにされて10歳の誕生日にも来てもらえないことで同情するようになりルーデウスをエリスと結婚させて自分の息子にしようとする。
アルフォンス
  • 種族:人族
ボレアス・グレイラット家の執事。
ロールズ
  • 種族:混血(人族1/2・長耳族1/2)
シルフィエットの父親。ブエナ村の狩人。

剣の聖地[編集]

ガル・ファリオン
  • 種族:人族
剣神流剣士の頂点に立つ「剣神」。
ニナ・ファリオン
  • 種族:人族
剣神ガル・ファリオンの娘。

魔大陸[編集]

キシリカ・キシリス
  • 種族:魔族(不死魔族)
人魔大戦で魔族を率いた魔界大帝。山羊のような2本の角を生やし紫色の髪とオッドアイに青白い肌が特徴の女性。別名「魔眼の魔帝」「復活の魔帝」。
一応、魔族の偉人である筈だが、性格は自堕落かつ退廃的だと有名で、何も考えずその場の雰囲気で行動するいい加減さから、馬鹿扱いされてぞんざいに扱われている。
戦闘能力は大したことないが、体内に隠し持った12の魔眼で、未来視、遠隔視、魔力可視、透視など、あらゆるものを見透かすことができる。また、他人の眼を魔眼に変える能力を持ち、人魔大戦では配下全てを魔眼持ちにして魔族を統べる程の力を手に入れた。死んでも約1000年ほどで復活することができるが、完全復活するまでの500年間は幼女の姿でランクの低い魔眼しか与えられない。これらの能力で魔王より上位の存在とされているものの、実力不足なため魔界大帝止まりで魔神とは呼ばれない。
約300年前に復活したが、魔神ラプラスの存在によって影が薄くなったことと、魔族が権利を得た平和な時代なため相手にされず、ご飯を食べさせてくれる相手に魔眼を与えながら魔大陸を放浪している。
アトーフェラトーフェ・ライバック
  • 種族:魔族(不死魔族)
魔大陸ガスロー地方に君臨する魔王。太い角を額に生やし白髪赤目に青黒い肌と蝙蝠の羽を持つ女性。バーディガーディの姉。
第二次人魔大戦やラプラス戦役で猛威を振るった武闘派魔王で、強者との戦いを楽しむ好戦的な性格。魔大陸で最も恐れられているが、頭の悪い猪突猛進の単細胞なため難しい話を理解できず、キシリカでさえ「魔王の中でも随一のアホウで、まともな話などできない」と評す。自分が馬鹿だとは認めておらず、馬鹿にされるとすぐに激昂する。
非常に高い戦闘能力にどれだけ攻撃を受けても肉片が集まって再生する不死身の肉体を持つことから「不死魔王」と呼ばれている。ラプラス戦役終結後は北神カールマンから教わった北神流剣術を使うようになった。その強さは北神と互角の七大列強下位クラスで、決闘なら魔神ラプラスと北神カールマン以外に負けたことは無いが、不死魔族らしく油断しがちで何度も痛い目に合っている。勇者と魔王の戦いに憧れを持ち、決闘を行う際は一人で戦い相手を殺さないようにして実力を認めた時点で自分の負けとする。決闘で自分に勝った者に従うが、敗北した者は無理やり服従させる契約を結び親衛隊に加えてしまう。
第二次人魔大戦では魔族側の急先鋒を務めたが、知能の低さが仇となって補給路を絶たれ部下が全滅し人族に封印された。ラプラス戦役の前に魔神ラプラスによって復活。魔神ラプラスの軍門に降って人族の脅威となるが、ラプラス戦役終結後に自分を倒した北神カールマンと結婚。2代目北神アレックスを産む。
ムーア
  • 種族:魔族(不死魔族1/2)
アトーフェ親衛隊の老兵士。物腰は柔らかいが、キシリカ曰く「食わせ者」で、嘘ばかりついて物事をアトーフェのいいように運ぶ、忠誠心の高い右腕的存在。アトーフェの奔放さに苦言を呈すこともしばしばだが、大抵は聞き入れられない。
短縮した詠唱で魔術を使う熟練の魔術師で、通常より素早い魔術の発動と豊富な戦闘経験によって対応力が極めて高い。また、不死魔族の血を引くため頭を真っ二つにされた程度ではすぐ再生する。
ロイン・ミグルディア
  • 種族:魔族(ミグルド族)
ロキシーの父親。ミグルド族の村で門番を務めている。
ロカリー・ミグルディア
  • 種族:魔族(ミグルド族)
ロキシーの母親。おっとりした性格。

その他[編集]

テレーズ・ラトレイア
  • 種族:人族
神殿騎士団「盾グループ」の中隊長。ゼニスの妹でルーデウスの叔母。
ヒトガミ
人神を名乗る正体不明の存在。人神は現代の神級たちが名乗る称号と同じもので人の世界の神という訳ではない。強力な未来視と遠隔視の力を持ち、人とされる種族の夢に現れてお告げを下し自分の都合のいいように世界を操る。
性格は陰険悪辣かつ自己中心的な愉快犯。平然と嘘をついて人を陥れる卑劣さに加えて、自分に騙された相手を笑いながら馬鹿にする下劣さ、思い通りにならないと喚き散らす幼稚ともいえる身勝手さで、人格に関しては誰もが酷評している。
オルステッド
  • 種族:龍族
世界最強の異名を持つ百代目「龍神」。
ラプラス
パックス・シーローン
  • 種族:人族
シーローン王国第七王子。ザノバの弟。
傲慢かつ下劣な性格。権力を笠に着て身勝手に振る舞うだけでなく、兵士や侍女の家族を人質にとって無理矢理従わせているので周囲から蔑まれて嫌われている。
オーベール・コルベット

用語[編集]

世界観[編集]

六面世界
舞台となる異世界。六面体の形をしており、各面が人・魔・龍・獣・海・天の六つの世界に中央の空洞部「無の世界」で構成される。人界以外は滅びた。
人の世界
六面世界で唯一残った世界。崩壊した世界から逃げ込んだ様々な種族が混在する。人を始めとしたありとあらゆるものが魔力を持ち様々な影響を与えている。
甲龍暦
作中で使われている。魔神ラプラスを倒しラプラス戦役終結に貢献した甲龍王ペルギウスを讃えて使われるようになった。物語開始時点で甲龍暦407年。

大陸・国家[編集]

中央大陸
人の世界で最も大きな大陸。赤竜山脈によって北部・西部・南部の3つの区域に分断されている。公用語は人間語。
アスラ王国
中央大陸西部全土を支配する世界一の大国。肥沃な大地によって食べ物は豊富に実り、魔物も少数で弱いため、楽に生きていける活気にあふれた世界で最も豊かな国。しかし、貴族がいくら税を取っても民衆が餓えないため、大きな反乱や内乱が起きず、赤竜山脈の存在によって他国から攻められる可能性も低いので貴族の腐敗が進み、問題が起きても権力争いによる足の引っ張り合いで対策が取れないこともある。四大地方領主と呼ばれるノトス・ボレアス・エウロス・ゼピュロスの4つのグレイラット家が、王都の四方を守護している。貨幣はアスラ金貨(10万円相当)アスラ銀貨(1万円相当)アスラ大銅貨(千円相当)アスラ銅貨(百円相当)で価値と信頼度が高いため中央大陸なら大抵の国で使える。
魔法三大国
中央大陸北部西側に位置するラノア王国、ネリス公国、バシェラント公国の3つの国からなる同盟。魔術を発展させることで貧しい北部において国を栄えさせ、三国の力を総合すれば、世界で四番目の国力を秘めているとされる。世界各国から優秀な人材を集め、出資を惜しまずに魔術に関する研究を進めている。
ラノア王国
魔法三大国の同盟主国で北部最大の国。魔法三大国の中でも魔術教育が盛んで何人もの優秀な魔術師を輩出している[8]
ネリス公国
魔法三大国の一つ。魔道具の制作に長けている[8]
バシェラント公国
魔法三大国の一つ。魔術の研究に長けている。西部から北部に入って最初に訪れる国で、アスラ王国に輸出される魔道具が国益の大半を占めている[8]
剣の聖地
中央大陸最北西端の岬にある剣神流本拠地。初代剣神が流派を起こし、晩年には弟子たちに剣を教えた場所で、剣士なら誰もが一度は訪れるべき場所とされる。
年中雪に覆われた、過酷な土地だが町人のほとんどは剣神流剣士で速度を落とさないように薄着でいる。また、剣術以外の技術は不要とされて町人の九割は文字も読めない。
王竜王国
中央大陸南部の南半分を支配する大国。4つの属国を従え国力は世界三位。北神英雄譚の一節にも語られる数々の逸話が存在する歴史ある国だが、実力主義で伝統や格式をあまり重要視しない。町中は整理されておらず、貴族の邸宅のすぐ近くに冒険者向けの宿があるなど、雑多で統一感がないが活気にあふれている。
シーローン王国
中央大陸南部にある小国。すぐ北に紛争地帯が広がっているが、王竜王国と同盟を結ぶことで200年も国を保っていられた。しかし、国力の差は歴然なため属国のような扱いを受けている。
王子には産まれた時から直属の親衛隊が与えられて、人を動かすことを学ばせる。良いことをすれば親衛隊の数が増えて、悪いことをすれば数が減らされて、王が崩御した時に最も親衛隊の数が多い王子を次代の王にする習わしがある。
紛争地帯
中央大陸南部の北側に位置する区域。ラプラス戦役以降、無数の小国が一帯の覇権を求めて争いを続け建国と滅亡を繰り返している。
赤竜山脈
中央大陸を北部・西部・南部の3つに分断している巨大な山脈。ラプラス戦役で魔神ラプラスが放った赤竜が山全土に住み着いたとこからこの名前がついた。
赤竜の縄張りに入ってしまえば数百匹の単位で群れをつくる赤竜に群がられ、骨も残さずに食いつくされてしまうため、大陸端にある北部・西部をつなぐ渓谷「赤竜の上顎」と西部・南部をつなぐ渓谷「赤竜の下顎」以外の場所は通行できない。
魔大陸
北東に位置する大陸。植物がほとんど育たないひび割れた赤茶色の大地は、辺り一面岩だらけで高低差が激しく背丈よりも高い岩が天然の迷路になり行く手を阻み、さらにCランク以上の強力な魔物が多数存在し、魔物の出ない道も無い人の世界で最も過酷な土地。約1000年前に魔神ラプラスが魔大陸を統一したが、現在は魔大陸全土を治める者は存在せず、各地で魔王達が君臨し本人あるいはその部下が治めている。公用語は魔神語。貨幣は緑鉱銭(千円相当)鉄銭(百円相当)屑鉄銭(十円相当)石銭(一円相当)。
ミリス大陸
南東に位置する大陸。南西にはミリス神聖国、青竜山脈を挟んで北東に大森林があり青竜山脈と大森林を魔物が一切でない聖剣街道が突き抜けている。貨幣は王札(5万円相当)将札(1万円相当)ミリス金貨(5千円相当)ミリス銀貨(千円相当)ミリス大銅貨(百円相当)ミリス銅貨(十円相当)。
大森林
ミリス大陸北東部の大陸の半分を占める巨大な森林。大森林北部に獣族、南西部に小人族、南東部に長耳族、さらに南の青竜山脈の麓に炭鉱族の縄張りがある。3ヶ月ほど豪雨がやむことのなく降り続ける時期があり、その間は地面が水没して通行ができない。公用語は獣神語。
ミリス神聖国
ミリス大陸南西を支配する大国。アスラ王国に次ぐ歴史を誇り国力も世界二位。世界最大の宗教組織ミリス教団の本拠地で宗教色が強く、清廉さをイメージした銀と白の建物が規則正しく並ぶ美しくも堅苦しい国と評される。自国防衛を司る聖堂騎士団。ミリスの威光と教えを世界各国へ広める教導騎士団。異端審問官を抱え異教徒を断罪する神殿騎士団の3つの騎士団が存在する。公用語は人間語。
青竜山脈
大森林とミリス神聖国の間にある山脈。十年に一度、青竜が巣を作り産卵と子育を行う。
聖剣街道
青竜山脈・大森林を一直線に縦断する街道。ミリス教団開祖の聖ミリスが、ミリス神聖国から魔大陸の魔王を両断した際にできた道で、今でも聖ミリスの魔力が残っているため魔物が一切出ない。
ベガリット大陸
南西に位置する大陸。大部分が砂漠で、国は存在しない[9]。魔物の強さは魔大陸より弱いものの、ほぼ同等の強さで魔大陸の次に危険な土地とされている。地下には大量の迷宮が存在し魔力付与品が多く産出されるほか、ガラスの特産地で加工技術は中央大陸より優れている。公用語は闘神語。通貨単位は「シンサ」。
天大陸
北に位置する小さな大陸。標高3000mの道も足場も無い断崖絶壁の上にあるので通常の方法では到達することは出来ない。公用語は天神語。

組織[編集]

ミリス教団
聖ミリスを神とあがめる世界最大の宗教団体。本拠地のミリス神聖国やアスラ王国に教徒が多い。
ミリス神聖国の国民のほとんどが教徒で国内の治安や政治に大きくかかわって権力は王族以上に高い。神撃魔術と結界魔術の権利を有し教団の許可なしに教えるのは違法となる。
ラノア魔法大学
ラノア王国魔法都市シャリーアに存在する魔術学校。魔法三大国と魔術ギルドがスポンサーに付き世界最大級の規模を持つ。
種族、身分、年齢を問わず入学することができ、魔術を教える以外にも通常の学校としての授業や、商人向けの算術課や軍人向けの軍学課など、さまざまな立場や目的に合わせた授業を行っている。

種族[編集]

人間の定義は滅びる前の世界で人間扱いされていたかで[10]、〜族とついている種族は人型でなくても人間として扱われる[11]

人族
もともと人の世界に住んでいた種族。15歳で成人とされる。種族固有の特殊能力を持たず、種族的には魔族や獣族などより弱いが、魔族との戦争ではどれだけ追いつめられても敗北宣言をせずに最終的には勝利し、その他の種族にも戦争を仕掛け人族同士でも争うので闘争好きな種族とされている。なお、前述のように人間とされるのは人族だけではなくあらゆる種族を含む。
魔族
人族と魔族の戦争で魔族側についた種族たちの総称。分類上は魔族にあたる種族でも戦争で魔族側ではなかったのなら魔族とは呼ばれない。平原をめぐって人族とは何度も戦争をおこなっている。人魔大戦での敗北によって人族の奴隷として扱われていたが、ラプラス戦役で条約が結ばれて魔族への差別が禁止された。しかし、現在でも貴族やミリス教徒などに魔族への差別意識が根強く残っている。
ミグルド族
青色の髪に小柄な体格が特徴の魔族。10歳程で成人と同じぐらいまで成長し、150歳程まで容姿が変わらない。同族同士なら声を出さずに離れた相手と念話で会話できる。そのためか本当に大事な言葉は決して口には出さない。
スペルド族
緑色の髪に額の赤い宝石が特徴の魔族。生まれつき三叉の尻尾が生えていて、成長すると硬質化し抜け落ち、抜け落ちた尻尾を槍として使う。額の宝石は周囲の魔力を見ることが可能で、高い敏捷性と相俟って奇襲を得意としている。ラプラス戦役で敵味方問わず同族さえも皆殺しにした悪魔の種族として世界中から恐れられて嫌われている。このため槍は悪魔の武器として嫌厭されていて剣が武器の主流の一因となっている。
ルゴニア族
蜥蜴のような姿をした魔族。古来より調教術が伝統として受け継がれていて獣を調教するのが得意な種族である。
スメバ族
蜂のような複眼の魔族。唾液には毒性と虫を引き寄せる誘引力があり、唾液を摂取した虫は死亡あるいは麻痺で動けなくなってスメバ族の餌になる。
不死魔族
不死身の肉体を持つ魔族。寿命がないことに加えて[12]、粉々にされても肉片同士が集合して難なく復活する再生能力によって、並大抵のことでは死なない強靭な種族だが、同時に単純な生命体でもあり、頭の悪い大雑把な者が多い。身体の一部を切り離して分体として活動させたり、変形して形を変えることもできる。
獣族
哺乳動物の特徴を持つ種族たちの総称。各種族がそれぞれ特殊な五感を備えている。排他的な種族で上下関係に拘り、格上からの誘いは絶対に断らない。魔大陸に渡った種族も多く、半分近くは魔族と認定されている[13]
ドルディア族
獣族の王族にあたる種族。人族の侵略から大森林を守った獣神ギーガーの直系の一族で、現在でも獣族のみならず、長耳族、炭鉱族、小人族など大森林に住む全ての種族に強い発言力を持つ大森林の長とされる。特殊な声帯で声に魔力を乗せる固有魔術「声の魔術」が使用できる。猫系のデドルディア族と犬系のアドルディア族の二つの部族が存在する。
デドルディア族
猫の耳と尻尾を持つ獣族。デドルディアという苗字を名乗る。
アドルディア族
犬の耳と尻尾を持つ獣族。アドルディアという苗字を名乗る。
長耳族(エルフ
尖った長い耳と脂肪の少ない体つきが特徴の種族。太陽の見えない密林や何もない砂漠でも迷わない優れた方向感覚を持つ。分類としては魔族にあたる。
炭鉱族(ドワーフ
低い身長と筋肉質な体が特徴の種族。手先が器用で幼いころから鍛冶、建築、手芸、工芸などを学び優れた職人が多い。7歳になるまで名前を与えられず7歳になったとき好きな物や得意な物から名前を貰う。分類としては魔族にあたる。
小人族(ホビット
背の低い小柄な体格の種族。成人しても10歳の子供くらいの体格にしかならない。分類としては魔族にあたる。
海族
魚の特徴を持つ種族たちの総称。上半身が魚の海魚族と下半身が魚の海人族が存在する。海を支配していて地上に住む種族は決められた航路以外では海を渡れない。

剣術[編集]

三大流派
人の世界で主流となる3つの剣術流派。剣士と呼ばれるのは三大流派のいずれかを学んだものだけで、それ以外の流派では剣を使っても剣士とは呼ばれない。三流派とも初級・中級・上級・聖級・王級・帝級・神級の七つの階位がある。
剣神流
三大流派の一つ。相手に先に剣を当てることを主眼に置いた速度と攻撃力重視の剣術流派。踏み込み一つで全てを判断して決着をつける性質から、即決即断を信条とし短気で好戦的な者が多い。歴代剣神の研究で奥義「光の太刀」が簡単に修得できるようになったので、現在三大流派最強といわれているが、王級以上の剣士は物語開始時点で四人と最も少ない。
水神流
三大流派の一つ。受け流しやカウンターを主体とした防御特化の剣術流派。達人になると魔力の流れを感覚で読み対処し、魔術を含めたあらゆる攻撃を受け流しカウンターを放つ。自分から攻撃する手段は少ないので、挑発して相手に先手を取らせる話術も存在する。宮廷騎士や貴族など、守ることが中心となる職業が習う。
開祖の初代水神レイダルにあやかって、水神となった者は男性ならレイダル、女性ならレイダ・リィアを名乗る掟がある。
北神流
三大流派の一つ。技よりも生き方や戦い方を流派の主体とし自分に合った戦い方を模索していく剣術流派。様々な派閥が存在し同じ北神流剣士でも、派閥が違えば戦い方は異なる。怪我の応急処置や追跡術など剣術以外の技術や、身体欠損した状態でも戦う技術が存在する実用的な剣術で、傭兵や冒険者に好まれるが「剣を使っているだけで剣術ではない」「姑息」など嫌う者もいる。
現在は北神カールマン二世と北神カールマン三世の二人の長が存在する。

魔術[編集]

詠唱
現在の主流な魔術の発動方法。詠唱をすると自動的に使いたい魔術の形が作り出されて、その後一定時間以内に魔力を追加してサイズを調整。さらに一定時間以内に魔力を追加することで、射出速度を調整。準備時間が終わると、術者の手を離れて自動的に発射される。規模によって初級・中級・上級・聖級・王級・帝級・神級にランク分けされているが、詠唱魔術が発達してから決められたものなので特定の種族の独自魔術や無詠唱魔術は七段階の定義から外れる。
無詠唱魔術
詠唱で自動的に行われる術の生成→サイズ設定→射出速度設定→発動のプロセスを自分で魔力を制御して行う発動方法。サイズと射出速度の入力の待ち時間を短縮できるため、詠唱するよりも数段早く発射することが可能で、生成の部分もいじることができるため魔力の籠め方次第で威力や効果をアレンジでき、初級・中級の魔術でも聖級〜帝級並みの威力や似た効果で放つことが可能。
高等技術にあたるが10歳以前なら簡単に覚えられる。
魔法陣
図形に魔力を流して力を増幅させる発動方法。図形は粉状にした魔力結晶といくつかの決まった材料を混ぜあわせて作った塗料や岩に刻むなどさまざまな描き方が存在する。魔法陣の形に見合った効力を発揮し、複数の魔法陣を重ね合わせる多重構造にすることでより複雑な制御が可能になる。
攻撃魔術
火・水・土・風の4系統。雷は天候操作で水系統に分類される。
治癒魔術
治癒・解毒・神撃・結界の4系統。
召喚魔術
人間以外の生物を呼び出し使役する魔獣召喚と魔力で精霊と呼ばれる存在を作る精霊召喚の2種類が存在する。
混合魔術
複数の魔術を順番に使うことで現象を発生させる技術。例)水滝→地熱→氷結領域=濃霧。
ルーデウスは2つの魔術を同時に使って発生させることができる。

その他[編集]

闘気
体を作る肉片の一つ一つを魔力で覆い身体能力を爆発的に上昇させる技術。
身体を鍛えていれば自然と纏えるようになるが、才能がなくてどれだけ鍛えても纏えない者もいる。
呪い
魔力異常による特殊能力。有益な能力を持つ者を神子、不利益な能力を持つ者を呪子と呼ぶが、人間が勝手に分けて考えているだけなので神子でも能力が不利益になっている者もいる。
魔道具
魔法陣が刻まれた道具。使用者が魔法陣を励起するための詠唱をすることで魔力が流れ発動する。
魔力付加品(マジックアイテム)
魔力が注ぎ込まれて特殊能力を得た物。人工的に作ることは今のところできず迷宮などで発見される。大抵はロクな能力がついてないが中には神級も真っ青な凄まじい能力を持つ物も存在する。
魔石
魔術の威力を増幅する石。透明度が高くて大きいものほど効果が高い。色つきの魔石は色に対応した系統が大幅に強化される。
魔力結晶
魔力を内包する魔石。人間の魔力の代わりとして魔法陣や魔道具の発動に使用される。
魔神殺しの三英雄
ラプラス戦役で魔神ラプラスに決戦を挑んだ7人の英雄の中で魔神を倒し生き残った3人。
魔神殺しと呼ばれているが、魔神ラプラスは完全には消滅せず封印状態となっている。
フィットア領転移事件
甲龍暦417年にアスラ王国フィットア領で発生した魔力災害。
フィットア領の城塞都市ロアから発生した光に広範囲の人や物が飲み込まれて消失、フィットア領は人工物や樹木が全て失われた草原地帯となった。消失から1日ほどで世界各地に消えた人々が出現したが、空中や海中に転移し即死した者、紛争地帯や魔大陸など危険な土地に転移し死亡した者など、多くの人命が失われた。
原因はナナホシを六面世界へ召喚するために、必要となる魔力を世界が周囲から収奪したために起きた。消失した人・物は無生物から順に魔力として消費されて、余った分が世界に放出された。

書誌情報[編集]

書籍版
巻数 初版発行日 ISBN
1 無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 1 2014年1月24日 ISBN 978-4-04-066220-6
2 無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 2 2014年3月25日 ISBN 978-4-04-066393-7
3 無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 3 2014年5月25日 ISBN 978-4-04-066755-3
4 無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 4 2014年8月25日 ISBN 978-4-04-066961-8
5 無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 5 2014年10月24日 ISBN 978-4-04-067130-7
6 無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 6 2015年2月25日 ISBN 978-4-04-067412-4
7 無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 7 2015年8月25日 ISBN 978-4-04-067759-0
8 無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 8 2015年10月23日 ISBN 978-4-04-067946-4
9 無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 9 2016年1月25日 ISBN 978-4-04-068046-0
10 無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 10 2016年3月25日 ISBN 978-4-04-068192-4
11 無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 11 2016年5月25日 ISBN 978-4-04-068347-8
12 無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 12 2016年8月25日 ISBN 978-4-04-068483-3
13 無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 13 2016年12月25日 ISBN 978-4-04-068745-2
14 無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 14 2017年4月25日 ISBN 978-4-04-069189-3
漫画版

Audible版(音声エディション)[編集]

  • 『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 』 1~9
    • 朗読: 伊藤 亜祐美

ドラマCD[編集]

2017年4月26日に『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 転移迷宮編』のタイトルにて発売[1]。迷宮編・対ヒュドラ戦が舞台となる[1]

脚注[編集]

外部リンク[編集]