コマツナ

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コマツナ
Komatsuna.jpg
コマツナ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: フウチョウソウ目 Brassicales
: アブラナ科 Brassicaceae
: アブラナ属 Brassica
: ラパ B. rapa
変種 : コマツナ Var. perviridis
学名
Brassica rapa var. perviridis
和名
コマツナ(小松菜)
英名
Komatsuna
Turnip leaf
Turnip green
Japanese Mustard Spinach
こまつな、葉、生[1]
100 gあたりの栄養価
エネルギー 59 kJ (14 kcal)
2.4 g
食物繊維 1.9 g
0.2 g
1.5 g
ビタミン
ビタミンA相当量
(33%)
260 µg
(29%)
3100 µg
チアミン (B1)
(8%)
0.09 mg
リボフラビン (B2)
(11%)
0.13 mg
ナイアシン (B3)
(7%)
1.0 mg
パントテン酸 (B5)
(6%)
0.32 mg
ビタミンB6
(9%)
0.12 mg
葉酸 (B9)
(28%)
110 µg
ビタミンB12
(0%)
(0) µg
ビタミンC
(47%)
39 mg
ビタミンD
(0%)
(0) µg
ビタミンE
(6%)
0.9 mg
ビタミンK
(200%)
210 µg
ミネラル
ナトリウム
(1%)
15 mg
カリウム
(11%)
500 mg
カルシウム
(17%)
170 mg
マグネシウム
(3%)
12 mg
リン
(6%)
45 mg
鉄分
(22%)
2.8 mg
亜鉛
(2%)
0.2 mg
マンガン
(6%)
0.13 mg
セレン
(1%)
1 µg
他の成分
水分 94.1 g
硝酸イオン 0.5g

廃棄部位:株元
%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標RDIの割合。

コマツナ(小松菜、学名Brassica rapa var. perviridis)とは、アブラナ科に属する野菜の1種である。冬菜(フユナ)、鶯菜(ウグイスナ)とも呼ばれる。また、コマツナも含めてアブラナ科の野菜が咲かせる黄色い花全般を菜の花と言う。

概要[編集]

コマツナは、ツケナ類(野沢菜チンゲンサイなど、アブラナ科の非結球葉菜の総称)の1種で、江戸時代初期に現在の東京都江戸川区小松川付近で、ククタチナ(茎立ち)を品種改良して栽培され始めたと言われている。将軍吉宗鷹狩りの際に献上され、その時に地名から小松菜と命名された、と伝えられている。

江戸時代に江戸で栽培が始まった経緯もあり、コマツナは関東地方で古くから親しまれてきた野菜である。東京都では、コマツナの栽培が始まった江戸川区以外でも、葛飾区足立区八王子市武蔵村山市町田市府中市立川市など、生産の盛んな地域が目立つ。ただ、東京都以外の栽培地としては、埼玉県神奈川県千葉県といった東京近郊(首都圏)が目立っていた。しかし、その後、大阪府兵庫県愛知県福岡県などの日本各地の大都市近郊でも盛んに生産されていった。

コマツナは耐寒性が強く、冬にが降りたり、非常に強い冷え込みで葉が凍っても枯れることは少ない。このようなこともあり、コマツナの旬は冬であり冬菜の1つとして親しまれてきた。しかし、本州などでは積雪が無ければ周年の栽培が可能であるため、次第に周年栽培されるようになっていった。収穫までの栽培日数は、秋冬まきは80日から90日かかるのに対し、夏は20数日程と短い。

農薬だけに頼らない病害虫防除や安定生産のため、夏と冬を中心に無加温ハウスでの栽培も試みられている。市場出荷のほか、農産物直売所での販売も行われている。

利用[編集]

コマツナのは冬で、関東地方ではハクサイと共に冬の野菜の代表格とされる[2]。東京風の雑煮には欠かせない野菜の1つである。ホウレンソウ(アカザ科)と似た使い方をされることが多いものの、あっさりした味わいと手軽さから、ホウレンソウより用途は広く、灰汁(あく)が少ない扱いやすく食べやすい野菜とされる。味噌汁鍋料理に入れられる他、おひたし炒め物などでも使用される。

現在は年を通して栽培・収穫が可能だが、コマツナは江戸時代から関東で栽培された「冬菜」として認知されているので、関東風の雑煮など冬の献立も有名である。味噌や醤油だけでなくバタークリームとの相性も良く、洋風にも調理できる。

コマツナの菜の花は、花が開いてしまうとえぐみが出てくるため、蕾のうちに食する方が良いとされている。

また、日本ではコマツナの種子が安定して入手でき、栽培が容易で生育が速いことなどから、成長試験(肥料効果の評価)や発芽試験(堆肥の腐熟度評価)に常用されている。

栄養[編集]

コマツナはビタミンAに富み、分などのミネラルが豊富で、野菜の中では、ケールに次いで、カルシウムの含有量が高いことでも知られる。その他、ビタミンK1が多くまた硝酸根も多い。

保存[編集]

  • 冷蔵:2日か3日程度
  • 冷凍:1ヵ月程度

コマツナは、比較的傷みやすい野菜なので、収穫または購入してから2日か3日以内で使い切ることが望ましい[3]

使い切れなかった場合は、濡れた新聞紙で包んでビニール袋に入れて保湿対策をするが、冷蔵の場合は密閉すると萎れやすくなる。立てて(生えている状態に近づけて)保存することで、葉から水分が蒸発することを防げる。冷凍の場合は、硬めに茹でてから使いやすい長さに切り、水気をよく切って荒熱をとり、タッパーラップなどで密封して冷凍保存する[4]

栽培[編集]

栽培方法[編集]

コマツナは暑さにも寒さにも強く、半日陰でもよく育ち、プランターでも簡単に栽培できる。コマツナは比較的病害や連作障害が少ないため、家庭菜園でも育てやすいが、害虫に食べられやすい。日当たりと水はけを良くし、有機物を多く含む肥えた土で育てると美味しく育つ。

あるいは、液肥を使った水耕栽培によって作物を土壌から隔離し、清潔に保って育てる方法もある。一般家庭でも、ペットボトルなどを活用して苗床を作れば栽培できる。

栽培期間[編集]

コマツナの生育の適温は10 ℃から25 ℃程度で、霜が降りる季節には葉肉が厚くなり、柔らかみが増し、甘みが乗るため、旬は冬である。ただし、本州であっても冬期間は、簡単な霜よけをして、発芽や生育を助ける必要が出てくる場合もある。

なお、コマツナは1年を通しての栽培も可能である。暖かい時期は、種まきから20日程度で収穫できるものの、種まきの季節によって栽培期間が変わる。

  • 春に種まきすると、種まきから90日前後で収穫できる。
  • 夏に種まきすると、種まきから30日前後で収穫できる。
  • 秋に種まきすると、種まきから90日前後で収穫できる。
  • 冬に種まきすると、種まきから110日前後で収穫できる。

家庭菜園での栽培[編集]

    • 元肥入りの野菜用培養土を使うと簡単である。
  • 種まき
    • 発芽の適温は5 ℃から30 ℃。種をまいたら、暖かい夏季は1日から3日程度、寒い冬季は1週間位で発芽する。
  • 間引き
    • 鉢の中でコマツナ同士の葉が触れ合うようになったら間引きする。間引きした幼若なコマツナも食べられる。
  • 害虫対策
    • 青虫アブラムシに食べられやすいので、見つけたらすぐに駆除するか、防虫ネットなどで対策をすること。
  • 収穫
    • 手で引き抜くか、ハサミで葉を切り取って収穫する。本葉4枚か5枚程度、草丈20 cm位が収穫に適している。育ち過ぎると、繊維質が強くなり、食感が落ちるので早めに収穫すると良い。

歴史[編集]

コマツナは江戸時代なかばまでは「葛西菜」と呼ばれていた。『大和本草』には「葛西菘(かさいな)は長くして蘿蔔(だいこん)に似たり」とあり、『続江戸砂子』では、菜葉好きが全国の菜葉を取り寄せたが「葛西菜にまされるはなし」と高く評価した。葛西菜が品種改良によって小松菜になったのだが、『本草図譜』に描かれた葛西菜は、現在の丸い葉のコマツナとは異なる。青葉高によれば小松川の椀屋久兵衛(1651年 - 1676年)が葛西菜をコマツナに改良したというが、『江戸川区史』によれば椀屋久兵衛が評判の高かった葛西菜をわざわざ江戸から上方に取り寄せて人に振る舞ったという。椀屋久兵衛とは、数々の豪遊のあまり身を持ち崩し、浮世草子『椀久一世の物語』にもなった上方の豪商である。

葛西菜が小松菜と改称された理由の1つに、江戸市中の糞尿を持ち帰って下肥とし、野菜を江戸に運んだ葛西船(かさいぶね)の存在を挙げる向きもある。葛西船の異称として単に葛西と呼ばれていた。当時のイメージとして屎尿臭を連想させる葛西の語を嫌って、めでたい常盤の松にあやかった小松の名を採ったとする。[要出典]

東京都江戸川区中央の香取神社には「小松菜ゆかり塚」がある。

脚注[編集]

  1. ^ 6 野菜類」『日本食品標準成分表』編:文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会、2015年12月25日、2015年版(七訂)。ISBN 978-4-86458-118-92016年10月15日閲覧。
  2. ^ 小松菜の語源・由来
  3. ^ 小松菜(こまつな)/旬、選び方、保存方法
  4. ^ 食品の保存方法 こまつな

外部リンク[編集]