ケール
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ケール | ||||||||||||||||||||||||
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![]() ケール
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Brassica oleracea L. var. acephala DC. | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
リョクヨウカンラン、ハゴロモカンラン | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Kale |
ケール(英語: Kale, Borecole、学名:Brassica oleracea var. acephala)はアブラナ科の野菜。和名はリョクヨウカンラン(緑葉甘藍)、ハゴロモカンラン(羽衣甘藍)。
特徴・利用[編集]
地中海沿岸が原産で、キャベツの原種のヤセイカンラン B. oleracea に近い。温暖な気候であれば一年中栽培可能で、収穫量も多い。キャベツと違って結球しない。食物繊維、カルシウム、ビタミンといった栄養に富み[1]、ビタミンの含有量は緑黄色野菜の中でも多い。日本では青汁の材料として利用されるほか、近年はサラダや炒め物などの具材としても使われる。
青汁を製造するキューサイの研究開発担当者によると、青汁に含まれるケールの苦味は、葉では感じられず、ペースト状にする過程での酸化により生じる。酸素に接触させないよう加工すると、苦味を抑えられるという[2]。苦味があまり感じられないようにした品種改良も進められ、上記のように生食もされるようになっている[1]。
ケールを含むアブラナ科の植物は、S-メチルシステインスルフォキシド (S-methylcysteine sulfoxide) を含み、反芻動物の腸内での化学反応の結果、ジメチルジスルフィド (dimethyl disulfide) へと変化し、牛や羊などでは溶血性貧血を起こす。
また、緑内障予防の効果が指摘されている。
1990年、メキャベツとの交配により結球しない品種が静岡県で開発され、プチヴェールの名で販売されている。
品種[編集]
- ジューシーグリーン(Brassica oleracea L. convar.acephala(DC)Alef.var.sabellica L.)
- 登録番号-第12578号
- 品種登録の年月日-平成17年1月19日
- 特性-搾汁量が多いので青汁に向いている。
- スウィートグリーン(Brassica oleracea L. convar.acephala(DC)Alef.var.sabellica L.)
- 登録番号-第17702号
- 品種登録の年月日-平成21年3月6日
- 特性-ジューシーグリーンより背丈は低いが一株当たりの葉数が多い。青汁に向いている。
- カーボロリーフ グリーン(Brassica oleracea L. convar.acephala(DC)Alef.var.sabellica L.)
- 登録番号-第17701号
- 品種登録の年月日-平成21年3月6日
- 特性-カーボロネロ(黒キャベツ)よりも葉幅が広い。
- キッチン(Brassica oleracea L. convar.acephala(DC)Alef.var.sabellica L.)
- 登録番号-第17703号
- 品種登録の年月日-平成21年3月6日
- 特性-葉がパセリのように波状に湾曲して、葉縁に細かい縮みがある。
- サンバカーニバル(Brassica oleracea L. convar.acephala(DC)Alef.var.sabellica L.)
- 登録番号-第17704号
- 品種登録の年月日-平成21年3月6日
- 特性-葉質が柔らかく苦みが少ないため、開発した増田採取種場(静岡県)が「ソフトケール」という商品名で販売している[3]。
- カリーノケール
- しっかりした食感で、食べやすいサラダ向けケールとしてトキタ種苗(埼玉県)が開発した品種。葉の縁が縮れフリルのように愛らしいところから、イタリア語で「愛らしい」を意味する「カリーノ」と命名された。苦味や青臭さが少なく、生のサラダとしても食べられるほか、素揚げのチップス、スープや、発色がよいことから、スムージーでも飲まれる[4][5][6][7]。
栄養価[編集]
あたりの栄養価 | |
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エネルギー | 117 kJ (28 kcal) |
5.63 | |
糖類 | 1.25 |
食物繊維 | 2.0 |
0.40 | |
1.90 | |
ビタミン | |
ビタミンA相当量 |
(76%) 8173 µg18246 µg |
ビタミンA | 13621 IU |
チアミン (B1) |
(5%) 0.053 mg |
リボフラビン (B2) |
(6%) 0.070 mg |
ナイアシン (B3) |
(3%) 0.500 mg |
パントテン酸 (B5) |
(1%) 0.049 mg |
ビタミンB6 |
(11%) 0.138 mg |
葉酸 (B9) |
(3%) 13 µg |
ビタミンB12 |
(0%) 0 µg |
コリン |
(0%) 0.4 mg |
ビタミンC |
(49%) 41.0 mg |
ビタミンD |
(0%) 0 µg |
ビタミンE |
(6%) 0.85 mg |
ビタミンK |
(778%) 817.0 µg |
ミネラル | |
ナトリウム |
(2%) 23 mg |
カリウム |
(5%) 228 mg |
カルシウム |
(7%) 72 mg |
マグネシウム |
(5%) 18 mg |
リン |
(4%) 28 mg |
鉄分 |
(7%) 0.90 mg |
亜鉛 |
(3%) 0.24 mg |
マンガン |
(20%) 0.416 mg |
他の成分 | |
水分 | 91.20 |
アルコール (エタノール) | 0 |
カフェイン | 0 |
%はアメリカ合衆国における 成人栄養摂取目標 (RDI) の割合。 出典: USDA栄養データベース(英語) |
画像[編集]
出典[編集]
- ^ a b 「ケール 鮮やかな色合い人気/青汁原料 品種改良で生食も」『読売新聞』朝刊2019年8月3日。
- ^ 【凄腕つとめにん】キューサイ 開発部グループリーダー 川上征志さん(46)試作で飲んだ青汁10万杯超/ケールにこだわり 苦みすっきり『朝日新聞』2019年2月18日(4面)2019年2月19日閲覧。
- ^ “(旬ネタ!!)サラダ用ケール もう苦くない”. 『朝日新聞be』. (2017年7月29日)
- ^ 日本農業新聞 フレマルシェ2018夏 NO31「めずらしい野菜」食べやすいサラダ向けケール カリーノケール
- ^ 日本農業新聞 2018年11月15日「トキタ種苗が直売向き品種 イタリアやさいをPR」
- ^ NHK 趣味の園芸「やさいの時間」2019年6・7月号
- ^ “トキタ種苗公式サイト”. 2020年3月2日閲覧。
- ^ “植物工場・農業ビジネスオンライン”. 2020年3月13日閲覧。
- ^ “ロイヤルホールディングス公式サイト - ロイヤルホスト、2月14日より「Meat & Green」を開催”. 2020年3月13日閲覧。
- ^ “トキタ種苗公式サイト - 2018-03-03 「カリーノケール」の【おいしい”ケール”サラダ】が全国のロイヤルホスト217店舗で楽しめます。”. 2020年3月13日閲覧。
外部リンク[編集]
- ケール(俗名:ハゴロモカンラン) - 「健康食品」の安全性・有効性情報(国立健康・栄養研究所)
- ケール独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構