浮世草子

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浮世草子(うきよぞうし)は、江戸時代に生まれた前期近世文学の主要な文芸形式のひとつ。浮世草紙とも書かれる。

概要[編集]

井原西鶴の『好色一代男』(1682年刊行)以降の一連の作品を、それまでの仮名草子とは一線を画するものとして、今日では浮世草子と呼ぶ(当時は「草双紙」と呼ばれ、「仮名草子」・「浮世草子」はのちになって区別されたもの)。貞享・元禄期には、主として西鶴の地元の大坂で刊行されていたが、西鶴没後は、大版元の八文字屋を中心にして、主に京都で製作刊行された。中でも、京都八文字屋自笑から出版されたものは、特に「八文字屋本(はちもんじやぼん)」と呼ばれ、元禄期から18世紀中頃の明和期まで刊行された。

浮世草子は、元禄期、大坂を中心に流行し、民衆生活の幅広い主題を扱って多くの作品が書かれた。その内容は、遊里や一般町人社会の愛を主題とする好色物、経済生活を主題とする町人物、武家生活を扱った武家物、諸国の怪奇談を編集した説話文学、古典や演劇を翻案した伝奇小説、巷説を扱った実話小説、類型的な人物像を描く気質物などに大別できる。

創始者と言える西鶴の業績が最も著名であり、江島其磧の『世間子息気質』『世間娘容姿』など一部の作品を除き、後に続いた作品に有名なものは少ない。

有名な作者[編集]

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