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イザナミ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
伊邪那美命から転送)
伊邪那美命
天瓊を以て滄海を探るの図(小林永濯・画、明治時代
左がイザナミ、右がイザナギ。二人は天の橋に立っており、矛で混沌をかき混ぜて島(日本)を作っているところ

神世七代 第七代
先代 阿夜訶志古泥神
次代地神五代
天照大御神

神祇 天津神
全名 伊邪那美命
別名 黄泉津大神、道敷大神
別称 伊邪那美神、伊弉冉命、伊耶那美命、伊弉弥命、伊弉那彌命
陵所 伯耆国の境の比婆山花窟神社
なし
配偶者 伊邪那岐命
国生み神生みを参照
神社 多賀大社花窟神社 など
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(いざなみのみこと、伊弉冉、伊邪那美、伊耶那美、伊弉弥)は、日本神話女神神世七代の7代目(妹)。伊邪那岐神(伊邪那岐命、伊耶那岐命・いざなぎ)の妻。別名 黄泉津大神、道敷大神。神話においては皇室の先祖とされている。

神話のエピソード

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天地開闢において神世七代の最後にイザナギとともに生まれた。イザナギとは夫婦となり[1]、オノゴロ島におりたち、国産み・神産みにおいてイザナギとの間に日本国土を形づくる多数の子をもうける。その中には淡路島隠岐島からはじめやがて日本列島を生み、更になど森羅万象の神々を生んだ。

火の神軻遇突智カグツチ(迦具土神)を産んだために陰部火傷を負って病に臥し、亡くなるが、その際にも尿吐瀉物から神々を生んだ。そして、カグツチはイザナギに殺された。

亡骸は、『古事記』によれば出雲と伯伎(伯耆)の境の比婆山(現在の中国地方にある島根県安来市伯太町[2])に、『日本書紀』の一書によれば紀伊熊野の有馬村(三重県熊野市有馬の花窟神社[3])に葬られたという。

死後、イザナミは自分に逢いに黄泉国までやってきたイザナギに腐敗した死体(自分)を見られたことに恥をかかされたと大いに怒り、恐怖で逃げるイザナギを1500の黄泉軍らに追わせ、最後は自ら追いかける。しかし、黄泉国葦原中津国(地上)の間の黄泉路において葦原中国とつながっている黄泉比良坂よもつひらさかで、イザナミに対してイザナギが1000人引きの大岩で道を塞ぎ会えなくしてしまう。イザナミは閉ざされた大岩の向こうの夫にむかって「愛しい人よ、こんなひどいことをするなら私は1日に1000の人間を殺すでしょう」と叫ぶ[4]。イザナギは「愛しい人よ、それなら私は産屋を建てて1日に1500の子どもを産ませよう」と返した。そしてイザナミとイザナギは離縁した。

この後、イザナミは黄泉の主宰神となり、黄泉津大神、道敷大神と呼ばれるようになった。  

名前の由来

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「イザナ」は「誘う」の語幹、「ミ」は女性を表す語とする説[5]、また名前の「ナ」は助詞とする説[6]がある。

別名の黄泉津大神よもつおおかみは黄泉国の主宰神の意、道敷大神ちしきのおおかみは(黄泉比良坂でイザナギに)追いついた神という意味である[7]。 このようにイザナミの神名からは多様な性格が読み取れる。また、比較神話学の見地から見るとイザナギ・イザナミ神話は各地の様々な神話を組み合わせて形成されたと考えられている[8]

イザナミを祀る神社

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イザナミを主祭神とし、イザナミの名を冠する神社は全国に3つ存在する。


イザナミは創造神[3]として信仰されている。

などで祀られている。

熊野信仰

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熊野権現の一柱 熊野速玉大神は、熊野速玉大社では伊邪那岐神とされ、熊野本宮大社では同じ神名で日本書紀に登場する速玉之男(はやたまのを)とされる。熊野夫須美大神伊邪那美神とされている。

白山信仰

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また、白山信仰において白山比咩命と同一視され、しばしば白山神社の主祭神または相殿神として祀られる。白山信仰の拠点とされた越前・加賀・美濃の“三馬場”と呼ばれる聖地のうち、越前馬場に相当する平泉寺白山神社では白山大権現を伊弉冊命とする(美濃馬場の長滝白山神社では主祭神である菊理姫命伊弉諾命・伊弉冉命の両神を合祀する)。

神陵

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岩坂陵墓参考地(島根県松江市)

イザナミの墓所の伝承地は、日本神話に記される比婆山[14]熊野市有馬のほか、雲伯国境を中心として日本各地にある[15]

宮内省八雲村(現 松江市)の神納山を比定地の中で最も有力として「陵墓参考地」に認定し[16]内務省船通山の北にある御墓山を「伊弉冉尊御陵流伝地」に指定していた。

古事記』によれば出雲國伯伎国の境の”比婆之山”に葬られたとされ、これらの記述から、島根県および鳥取県岡山県広島県各県境付近に少なくとも9か所のイザナミ陵墓伝承地が存在している。


また松江市揖夜神社付近にはイザナミとイザナギとが永遠の離別をした黄泉平坂の神蹟がある[22]

脚注

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  1. 国産みの女神・伊邪那美命(イザナミノミコト)  : ようこそ安来へ”. 安来市観光協会公式サイト. 2019年11月28日閲覧。
  2. 比婆山久米神社 スポット詳細 じゃらん観光ガイド”. リクルート. 2012年1月7日閲覧。
  3. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 戸部民夫 『八百万の神々 日本の神霊たちのプロフィール』 新紀元社、78,83頁。
  4. イザナギが単独で天照大御神(日の神)を生む前の発言としては明らかに不合理である。神産みの4番目に大戸日別神が生まれたが、一般的には家宅六神の一神とされる。『日本書紀』本文はイザナギとイザナミが共に日と月の神を生み、日と月は天で並んでいたと記すが、一書では日と月が仲違いして昼と夜に分かれたと記している。
  5. 新潮社古典集成 古事記
  6. 1 2 薗田稔、茂木栄 『日本の神々の事典 神道祭祀と八百万の神々』 学研
  7. 島崎晋 『イラスト版 読み出したら止まらない古事記』 PHP研究所
  8. 少年社、後藤然、渡辺裕之、羽上田昌彦 『神道の本 八百万の神々がつどう秘教的祭祀の世界』 学研
  9. 1 2 徳島県神社庁『徳島県神社誌』(改訂)徳島県神社庁、2019年。 NCID BB29482072
  10. 神魂神社 松江市の観光スポット:るるぶ.com”. JTBパブリッシング. 2012年1月8日閲覧。
  11. 飯盛神社 由緒沿革”. 飯盛神社. 2012年1月8日閲覧。
  12. メインページ”. 熊野大社. 2012年1月8日閲覧。
  13. 亀崎ばやし 四街道市”. 四街道市. 2012年1月8日閲覧。
  14. これも、中国地方の島根県安来市伯太町、広島県庄原市ほか比定地が複数ある。
  15. 高平鳴海、女神探究会 『女神』 新紀元社
  16. 岩坂陵墓参考地(いわさかりょうぼさんこうち)”. 中海・宍道湖・大山圏域観光連携事業推進協議会. 2012年1月9日閲覧。
  17. 1 2 3 4 島根縣教育會『島根県口碑伝説集』歴史図書社、1979年。 NCID BN10334981
  18. 母塚山 | 古事記編纂1300年 大国主再生の地 赤猪岩神社・清水井ガイド”. 大国主再生の地 赤猪岩神社・清水井ガイド. 南部町役場. 2026年5月25日閲覧。
  19. 比婆山 しまね神話データフォルダ 神々の国しまね~古事記1300年~スペシャルサイト”. 島根県. 2012年1月8日閲覧。
  20. 安本美典著『邪馬台国と出雲神話』。
  21. 花の窟(世界遺産)|歴史を体感”. 熊野市 (2026年3月2日). 2026年5月25日閲覧。
  22. 揖夜神社 しまね神話データフォルダ 神々の国しまね~古事記1300年~スペシャルサイト”. 島根県. 2012年1月8日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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