ロングビーチ (原子力ミサイル巡洋艦)

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Long Beach (CGN-9)
艦歴
発注 1956年10月15日
起工 1957年12月2日
進水 1959年7月14日
就役 1961年9月9日
退役 1995年5月1日
その後 原子力艦再利用プログラム
性能諸元
排水量 基準:14,200t
満載:17,120t(1983年:17,575t)
全長 219.9m
全幅 21.9m
吃水 8.8(1983年:9.1m)
機関 ウェスティングハウス式C1W加圧水型原子炉2基
+ジェネラル・エレクトリックギヤード・タービン2基2軸推進
最大出力 80,000hp
最大速力 最大30ノット (56km/h)
航続距離 実質的に無限
乗員 士官、兵員 1,160名(1983年:870名(通常)、938名(旗艦時))
兵装 テリアSAM連装発射機 2基
タロスSAM連装発射機 1基(1979年に撤去)
アスロックSUM8連装発射機 1基
・38口径127mm単装砲 2門(1963年に装備)
Mk 32短魚雷水上3連装発射管 2基
*ファランクスCIWS 2基(1983年に装備)
*ハープーンSSM4連装発射筒 2基(1984年に装備)
*トマホークCM装甲ボックスランチャー 2基(1985年に装備)
航空機 ヘリコプターが着艦可能
レーダー *AN/SPS-10 対水上捜索 1基
*AN/SPS-12 二次元対空捜索 1基
*AN/SPS-32 対空標的捜索・測距 4基(後日撤去)
*AN/SPS-33 対空標的追尾 4基(後日撤去)
*AN/SPS-48 三次元対空捜索 1基(後日装備)
*AN/SPS-49 二次元対空捜索 1基(後日装備)
*AN/SPG-49ロシア語版 タロスSAM射撃指揮 2基(後日撤去)
*AN/SPG-55 テリアSAM射撃指揮 4基
ソナー AN/SQS-23 バウ・ソナー
電子戦・対抗手段 AN/SLQ-32
モットー Strike Hard, Strike Home

ロングビーチ (USS Long Beach, CLGN-160/CGN-160/CGN-9) は、アメリカ海軍原子力ミサイル巡洋艦である。同型艦はない。

本艦は世界初の原子力水上戦闘艦である。またアメリカ海軍において第二次世界大戦後に設計建造された最初の巡洋艦である。また従来の「クルーザー船体」で建造された最後の艦である。艦名はカリフォルニア州ロングビーチに因む。

艦歴[編集]

ロングビーチは1956年10月15日マサチューセッツ州クインシーフォアリバー造船所に発注された。当初は CLGN-160 の艦番号であったが、1957年初めに CGN-160 に変更され、1957年7月1日に CGN-9 へと再び変更された。1957年12月2日に起工し、1959年7月14日にクレイグ・ホスマー下院議員カリフォルニア州選出)の夫人によって命名、進水する。1961年9月9日、艦長ユージーン・P・ウィルキンソン大佐の指揮下就役した。

就役後は大西洋艦隊に配属され、バージニア州ノーフォークを母港とする。1966年始めに最初の燃料補給を行い、母港をカリフォルニア州ロングビーチに変更する。

1964年5月、ロングビーチは原子力空母エンタープライズ」 、原子力ミサイル嚮導駆逐艦ベインブリッジ」と共に第1原子力機動部隊(Task Force 1)を構成する。3隻は7月末にシー・オービット作戦(2ヶ月間にわたる燃料無補給航海)を開始した。第1原子力機動部隊は世界初の原子力推力艦による戦闘部隊であった。

ロングビーチは1965年8月から1966年2月にかけて竣工後初の核燃料交換を行い、66年10月には太平洋西部に最初の展開を行った。この最初の巡航において、ロングビーチは主にトンキン湾北部において Positive Identification Radar Advisory Zone (PIRAZ) ユニットとして活動した。ロングビーチの主な役目は敵機が識別信号を回避しようとする動きを明らかにすることで、攻撃から帰還する友軍機が安全に着陸できるようにするものであった。さらにロングビーチは探索・救助を行うヘリコプター部隊の支援も行った。この巡航中、ロングビーチは南ベトナム海軍艦艇を攻撃しようとしていたソ連製のAn-2「コルト」機撃墜を支援している。撃墜はロングビーチによる対空迎撃指示を受けたF-4によって行われた。ロングビーチは1967年7月にカリフォルニアに帰港した。

ベトナムでの任務の後、ロングビーチは西太平洋とインド洋において通常任務に従事した。1975年にはマヤグエース号事件に対処する任務部隊の護衛も行った。1980年、ベトナム沿岸で114名のボートピープルを救助した。1979年及び1980年から83年までロングビーチはピュージェット・サウンド海軍造船所において改装が行われ、この改装で旧式化していた艦橋のフェーズドアレイレーダーと艦後部のタロス発射機ならびに関連機器を撤去した。なお、撤去されたタロスの管制レーダー装備位置には20mmCIWSを、発射機の装備位置には1984年にハープーン対艦ミサイルの発射筒が設置され、85年にはハープーン発射筒を後檣に移設の上BGM-109 トマホーク巡航ミサイルの発射機が追加装備された。1980年代を通じて西太平洋、中東、大西洋に展開し、1991年には湾岸戦争の支援任務に従事した。

1995年5月1日にロングビーチは退役した。現在ワシントン州ブレマートンピュージェット・サウンド海軍工廠で廃棄のため保管されている。

構造[編集]

本艦は設計当初から「全ミサイル」艦として設計され竣工したが、ジョン・F・ケネディ大統領の要望で1962年に中央部に38口径5インチ砲が2基設置された。武装は艦橋から見て艦首側に段差を付けてテリア対空ミサイル連装発射機2基、艦尾側にタロス対空ミサイル連装発射機1基、前述の5インチ砲2基およびアスロック対潜ロケット連装発射機1基が装備された。また、船体中央にレギュラス巡航核ミサイル(後に四本のポラリス・ミサイルの発射管に変更)装備用のスペースがあったが、実際に搭載されたことはなく5インチ砲の装備スペースに利用された。さらにロングビーチは従来形状の長船体クルーザーとして建造された最後の艦であった。

その優美な船体は巨大な箱状艦橋を支えるために損なわれることになり、正確に作動しなかったフェーズドアレイレーダーは最終的に撤去された。

本艦の後に建造された巡洋艦は、リーヒ級ベルナップ級といったフリゲート(DL:Destroyer Leader、「嚮導駆逐艦」)から艦種変更されたものや、タイコンデロガ級のように駆逐艦から規模拡大されたものであった。

艦の主機は二基のウェスティングハウス・エレクトリック製C1W加圧水型原子炉である。各基にゼネラル・エレクトリック製のタービン各一機で駆動し、スクリューが一軸ずつ装着される。最高速は30ノット(56km/h)以上に及ぶ。船体上部構造物は箱状の特異な形をしており、AN/SPS-32およびAN/SPS-33フェーズド・アレイ・レーダーが装備された。ロングビーチの艦橋航空母艦より高いものであった。

登場作品[編集]

沈黙の艦隊
アニメ版で、アイオワ級戦艦ニュージャージー」の代わりに登場。原子力潜水艦やまと」を攻撃するが、魚雷攻撃を受けて、撃沈してしまう。

参考文献[編集]

  • 世界の艦船』(海人社)
    • 1990年1月号 特集:アメリカ海軍 p.71
    • 2010年1月増刊号 近代巡洋艦史
  • 』(潮書房)1990年2月号 p.140-141 

 

外部リンク[編集]

座標: 北緯47度33分16秒 西経122度38分26秒 / 北緯47.55444度 西経122.64056度 / 47.55444; -122.64056