キ90 (航空機)

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キ90は、大日本帝国陸軍が計画した爆撃機。開発は三菱重工業が担当した。

概要[編集]

1943年昭和18年)7月、陸軍は四式重爆撃機の後継機とすることを目指し、三菱に対して急降下爆撃が可能な双発近距離爆撃機の試作を命じた。設計の規範となったのは海軍1940年(昭和15年)末に双発急降下爆撃機の研究のために1機をドイツから輸入したJu 88A-4[1]であり、エンジンは排気タービンを備えた「ハ214ル」空冷星型18気筒(離昇2,300 hp)[2]を使用する予定だった。4名の乗員の配置は機首キャビンに集中されている。太平洋戦争の戦局悪化を受けて1945年(昭和20年)5月に行われた試作機整理統合によって、設計段階で計画は中止された。

なお、これとは別に、九二式重爆撃機の後継機として三菱が1938年(昭和13年)2月に計画した、Ju 90の国産化爆撃機型にも「キ90」(もしくはキ50)の計画番号が与えられていたという[3][4]。こちらは、ユンカース社側との交渉失敗によって計画が中止されている。

脚注[編集]

  1. ^ 野沢正『日本航空機辞典 明治43年〜昭和20年』モデルアート、1989年、249頁。
  2. ^ 粟野誠一ほか編 『日本航空学術史(1910-1945)』日本航空学術史編集委員会、1990年、430頁。全国書誌番号:90036751
  3. ^ 秋本実『巨人機物語 知られざる日本の空中要塞』光人社、2002年、220頁。ISBN 978-4-7698-2359-9
  4. ^ 『日本陸軍の試作・計画機 1943〜1945』 133頁。

参考文献[編集]