オランダガラシ
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オランダガラシ
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| 分類 | |||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||
| Nasturtium officinale R. Br. | |||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||
| オランダガラシ ミズガラシ クレソン ウォータークレス | |||||||||||||||||||||
| 英名 | |||||||||||||||||||||
| Watercress |
オランダガラシ(和蘭芥子)は水中または湿地に生育するアブラナ科の多年草。クレソン(フランス語:Cresson)またはクレス(cress)ともいう。てい藶(れき)ともいう。ヨーロッパから中央アジアの原産。学名としてはNasturtium officinale、N. nasturtium-aquaticum、N. aquaticum、Rorippa nasturtium-aquaticum(別属Rorippa に含める場合)が用いられる。
分布[編集]
ヨーロッパ原産[1]。北アメリカ、南アメリカ、アジア(日本を含む)、オセアニアに移入分布する[2]。
特徴[編集]
抽水植物もしくは沈水植物。繁殖力はきわめて旺盛。切った茎は水に入れておけば容易に発根するうえ、生長が速い。オランダガラシは清流にしか育たないという俗説は誤りで、汚水の中でも生育する。日本でもよく似たコバノオランダガラシ(N. microphyllum またはN. officinale var. microphyllum)とともに川や溝に野生化・雑草化しているのがよく見られる。葉は奇数羽状複葉、5月頃、茎の先に白い小花を咲かせ、その後細いさや状の種子をつける。
外来種問題[編集]
日本には明治の初めに在留外国人用の野菜として導入されたのが最初とされている。外国人宣教師が伝道の際に日本各地に持って歩いた事で広く分布するに至ったと言われている。日本で最初に野生化したのは、東京上野のレストラン精養軒で料理に使われたもので、茎の断片が汚水と共に不忍池に流入し根付いたと伝えられている。現在では各地に自生し、比較的山間の河川の中流域にまで分布を伸ばしており、ごく普通に見ることができる。
爆発的に繁殖することで水域に生育する希少な在来種植物を駆逐する恐れや水路を塞ぐ危険性が指摘されている[1]。日本では外来生物法によって要注意外来生物に指定されており、駆除が行われている地域もある[1]。
利用[編集]
栽培[編集]
半水生なので水耕栽培に向いており、特に弱アルカリ性の水でよく生育する。栽培すると高さ 50-120 cm にもなる。耐寒性は強く冷涼な気候を好む為、夏に水温が上がりすぎると弱る。日本では品種はないが、イギリスではWater、Water large leaved、Water broad leavedといった品種がある。クレソンと野生種N. microphyllumとの種間雑種のNasturtium x sterileはサラダ用に栽培されている。
- 自家栽培
- ベランダなどで水耕栽培、プランターを使用し育てることが出来る。水没したままの葉は枯れることがあるが、水面より上の部分が健全なら問題ない。食品とする場合、衛生上時々水を換えること。湿った畑でも容易に育つ。
- アオムシやコナガなどに葉をかじられたり、ハダニも付きやすい。
クレソンの都道府県別の生産量は、山梨県が最も多く[3]、山梨県内のクレソン生産量の76%を占める道志村[3]が出荷量全国第1位である[4]。
クレソン収穫量上位10都道府県(2012年)[3]
| 収穫量順位 | 都道府県 | 収穫量(t) | 作付面積(ha) |
|---|---|---|---|
| 1 | 山梨県 | 403 | 16 |
| 2 | 栃木県 | 270 | 12 |
| 3 | 沖縄県 | 81 | 2 |
| 4 | 大分県 | 41 | 4 |
| 5 | 和歌山県 | 36 | 2 |
| 6 | 愛知県 | 29 | 1 |
| 7 | 徳島県 | 18 | 0 |
| 8 | 群馬県 | 14 | 2 |
| 9 | 北海道 | 12 | 1 |
| 9 | 神奈川県 | 12 | 1 |
| ― | 全国計 | 952 | 47 |
食用[編集]
ほかのアブラナ科植物と同じく、辛味(カラシ油配糖体)のグルコシノレートという物質を含む[5]。また、ラットによる動物実験では、日常的な摂食は血圧上昇抑制および脂質代謝改善に有効であるとする報告がある[6]。ホウレンソウやルッコラなどと共に香味野菜としてサラダまたは茹でて若い茎と葉が肉料理の付け合せになど用いられる。お浸し(芥子醤油など)、ごま和え、天婦羅、漬物、味噌汁の具、鍋物などにも利用できる。最近はスプラウト(種子から出たばかりの芽)としても利用されている。霜にあたったクレソンは、葉が赤黒くなるが味は甘みが増す。
薬との相互作用[編集]
処方医薬品との相互作用が報告されている[8]。
文学[編集]
オリヴァー・ゴールドスミスにクレソン採集人の老婆を描いた詩「廃村」The Deserted Villageがある。[9]
脚注[編集]
- ^ a b c 多紀保彦(監修) 財団法人自然環境研究センター(編著) 『決定版 日本の外来生物』 平凡社、2008年4月21日。ISBN 978-4-582-54241-7。p.271
- ^ オランダガラシ 国立環境研究所 侵入生物DB
- ^ a b c “地域特産野菜生産状況調査>確報>平成24年産地域特産野菜生産状況>年次>2012年”. e-Stat. 総務省統計局. 2015年6月30日閲覧。
- ^ “【半歩プロの西洋料理】クレソンの生産地を訪ねて”. 辻調グループ (2014年9月12日). 2015年6月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年6月30日閲覧。
- ^ 長田早苗、青柳康夫、秋から冬に市販される日本産アブラナ科野菜の グルコシノレート組成および含有量 日本食生活学会誌 2014年 25巻 2号 p.121-130, doi:10.2740/jisdh.25.121
- ^ 林あつみ、高橋ルミ子、木元幸一、クレソン(Nasturtium officinale)摂取が高血圧自然発症ラットの血圧および脂質代謝に及ぼす影響 日本栄養・食糧学会誌 2014年 67巻 4号 p.185-191, doi:10.4327/jsnfs.67.185
- ^ 『花を愉しむ事典』p.104
- ^ 澤田康文 ほか、「臨床医のための薬の相互作用とそのマネージメント(15)野菜のクレソンは薬物の酸化代謝を阻害することがある」治療 81(4), 1404-1414, 1999-04
- ^ 『花を愉しむ事典』p.105
関連項目[編集]