アラビア語バーレーン方言
表示
アラビア語バーレーン方言 | |
---|---|
العربية البحرانية | |
話される国 |
バーレーン オマーン |
話者数 | 60万人 (バーレーン 2011年)[1] |
言語系統 | |
表記体系 | アラビア文字 |
言語コード | |
ISO 639-1 |
ar |
ISO 639-2 |
ara |
ISO 639-3 |
abv |
アラビア語バーレーン方言は、アラビア語の口語(アーンミーヤ)のひとつで、半島方言に分類される言語。バフライン方言、バハルナ方言、バフラニとも呼ばれる。バーレーンに土着のバーレーン人により話されており、オマーンでも用いられる[2]。バーレーンでは、すべての村や首都マナーマの大部分で話されている。バーレーン方言は古代の言語のアッカド語、アラム語の影響を強く受けており、特に農村部では顕著である。土着のバーレーン人は圧倒的多数がシーア派であり、バーレーン国民の多数はシーア派である。ただし、バーレーンでもスンナ派の人々は、バーレーン方言を話すことはなく、湾岸方言の中でもカタールの都市部の方言にかなり近い方言を話し、スンナ派はバーレーンの少数派にもかかわらず、有力な支配層であるがためにバーレーン方言話者もバーレーンのスンナ派の方言を用いる。バーレーンのテレビ局の番組のバラエティー、ニュース、音楽では、正則アラビア語やバーレーンのスンナ派の方言を用い、バーレーン方言が用いられることはない。多くのシーア派バーレーン人も現在ではバーレーン方言のかわりにバーレーンのスンナ派の方言を用いる。バーレーンでは、3つの方言が存在しているのが特徴であり、バーレーン方言、湾岸方言の中のバーレーン・スンニ派方言、アジャム方言であり、そのうちバーレーン方言はほかの2方言との歴史的背景の異なっていて、またペルシア語の影響が絶大である。さらに、文法、発音面でも大きく異なっている。しかしながら、語彙面では、現代のバーレーンの社会情勢を背景に多くの単語を共有している。バーレーン方言の借用語にヒンディー語、英語の単語もある。
脚注
[編集]- ^ John Jones, 2011. Introduction to the Baharna, p. 40
- ^ “Arabic, Baharna Spoken”. Ethnologue. 2013年7月29日閲覧。
参考文献
[編集]- Mahdi Abdalla Al-Tajir. 1983. Language and Linguistic Origins in Bahrain: The Bahrani Dialect of Arabic. ISBN 0-7103-0024-7
- Clive Holes. 1983. "Bahraini Dialects: Sectarian Differences and the Sedentary/Nomadic Split," Zeitschrift für arabische Linguistik 10:7-38.
- Clive Holes. 1987. Language Variation and Change in a Modernising Arab State: The Case of Bahrain. ISBN 0-7103-0244-4
- Clive Holes. 2001. Dialect, Culture, and Society in Eastern Arabia: Glossary. ISBN 90-04-10763-0
- Clive Holes, "Dialect and National Identity. The Cultural Politics of Self-Represenation in Bahraini Musalsalat", in Paul Dresch and James Piscatori (eds), Monarchies and Nations: Globalisation and Identity in the Arab states of the Gulf, London: I.B. Tauris, 2005, p. 60.