わ行う

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この項目では、五十音図わ行う段 (wu) について述べる。

発音[編集]

古来日本語では「u」と「wu」の区別は存在しなかった。

文字[編集]

江戸時代から明治時代の間に、あ行う段 (u) とわ行う段 (wu) の仮名を区別しようとする者が現れた[1]。字の形は文献によってまちまちである。「Hiragana WU 2.png」と「Katakana Wu Proposal.png」はその内の二つに過ぎない。

  • u
    • 古くからある仮名
      • [2] (平仮名)
      • TRON 9-832A gw.svg[3] (「う」の変体仮名。平仮名)
      • Hentaigana letter U-4.svg[4] (「う」の変体仮名。平仮名)
      • [5] (片仮名)
    • 新しく作られた仮名
      • Katakana U 3.png[6] (「傴」の省画。片仮名)
  • wu
    • 古くからある仮名
      • [7] (平仮名)
      • TRON 9-832A gw.svg[8] (「う」の変体仮名。平仮名)
      • Hiragana U 2.png[9] (「う」の変体仮名。平仮名)
      • [10] (片仮名)
      • Katakana Wu Proposal.png[11][12] (「ウ」の古い異体字。片仮名)
    • 新しく作られた仮名
      • [13](点付きの「う」。平仮名)
      • Hiragana WU 2.png[14] (「汙」の草書[15]。平仮名)
      • 紆 kana.svg[16] (「紆」の草書。平仮名)
      • Hiragana Wu 3.png[17] (「迂」の草書。平仮名)
      • Hiragana Wu 4.png[18][19] (「卯」の草書。平仮名)
      • [20](点付きの「ウ」。片仮名)
      • Katakana Wu 2.png[21] (「卯」の省画。片仮名)

このような使い分けは、音義派の学説に基づいて考え出された。音義派は、あ行い段とや行い段、あ行え段とや行え段、あ行う段とわ行う段は、本来違う音であると主張していた。そこで、それぞれに違う仮名を当て嵌めようとしたのである。[22]

しかし、日本語の研究が進み、それぞれに区別はないとする学説が出た。これらの奇字が実際に用いられることはなかった。[23]

符号位置[編集]

2021年9月、Unicode 14.0 に「Hiragana WU 2.png」(U+1B11F, HIRAGANA LETTER ARCHAIC WU) と「Katakana Wu Proposal.png」(U+1B122, KATAKANA LETTER ARCHAIC WU) が採用された[24]

記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
𛄟 U+1B11F - 𛄟
𛄟
HIRAGANA LETTER ARCHAIC WU
𛄢 U+1B122 - 𛄢
𛄢
KATAKANA LETTER ARCHAIC WU

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ 馬渕和夫『五十音図の話』大修館書店、1994年(原著1993年)、17-24,93。ISBN 4469220930
  2. ^ 綴字篇
  3. ^ 村山自彊、中島幹事『仮名遣』開新堂、1891年、19頁。
  4. ^ 音韻啓蒙 : 2巻. 上巻
  5. ^ 綴字篇
  6. ^ 音韻啓蒙 : 2巻. 上巻
  7. ^ 音韻啓蒙 : 2巻. 上巻
  8. ^ 日本新文典
  9. ^ 訓蒙明声初途. 初編
  10. ^ 音韻啓蒙 : 2巻. 上巻
  11. ^ 綴字篇
  12. ^ 有賀長隣『片仮名元字』、4頁。
  13. ^ 小学日本文典入門. 巻之1
  14. ^ 綴字篇
  15. ^ Iannacone, Jake (2020). "Reply to The Origin of Hiragana /wu/ 平仮名のわ行うの字源に対する新たな発見"
  16. ^ 綴字篇
  17. ^ 国語仮字つかい
  18. ^ 語学捷径. 上
  19. ^ 辞礎
  20. ^ 小学日本文典入門. 巻之1
  21. ^ 語学捷径. 上
  22. ^ 唐澤るり子 五十音図の不思議な文字
  23. ^ 唐澤るり子 五十音図の不思議な文字
  24. ^ Kana Extended-A, The Unicode Standard, Draft Version 14.0

関連項目[編集]